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ミッション・ビジョン

2020年2月17日(月)更新

ミッション・ビジョン・バリューは、いずれも経営の柱となる重要な要素です。しかし、経営理念やクレドなど似た言葉が多く、企業によっても解釈が異なるため、個々の違いや関係性について明確に説明できる人はそう多くありません。当記事では、ミッション・ビジョン・バリューに対する理解を深め、自社のミッション・ビジョン・バリューを策定するために必要な情報やノウハウを、イラストや事例を用いながら分かりやすく解説しています。

~この記事でわかること~

  1. ミッション・ビジョン・バリューの関係性や経営理念・クレドとの違い
  2. ミッション・ビジョン・バリューを策定する適切なタイミングと手順
  3. 有名企業4社と1グループの事例

ミッションとは

ミッション(Mission=使命、任務)とは、 自社の社会的使命や存在意義を示したもの で、企業にとって最も重要なものです。ミッションからは、その企業が経営を通じて成し遂げたいことや、最も優先するべき事項、基礎となる考え方などを読み取ることができます。

ミッションを言語化し、社内外のステークホルダーと共有することは、ビジネスを加速させる上でとても大切です。ミッションの浸透や従業員の統率、モチベーション向上、体外的なPR効果など数多くの効果を得られることから、ミッションを声明として発信するミッションステートメントを作成、公開する企業が年々増加しています。

【関連】ミッションステートメントとは?意味や作り方、企業例・個人の例も含めて解説/BizHint

ビジョンとは

ビジョン(Vision=構想、見通し、未来像)とは、ミッションの達成を通じて目指す 組織や社会の理想の姿 を明文化したものです。存在意義という普遍的な性質を持っているミッションに対し、ビジョンは中長期的な視点での将来像であるため、周辺環境や経営状態の変化など状況に応じて変更することがあります。

ビジョンは、明確な期限を設けずに掲げる「恒常的経営ビジョン」と、期限や具体的な施策、数値目標を明確にする「長期的経営ビジョン」の2つに大別することができます。 経営ビジョンについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

【関連】経営ビジョンとは?経営理念との違い・導入メリット・作り方から企業事例までご紹介/BizHint

バリューとは

バリュー(Value=価値、真価、有用性)とは、ミッション達成やビジョン実現のために組織内で共有しておかなければならない 価値観や価値基準、行動指針 をまとめたものです。同時に、企業が世の中や顧客に対して提供し続けていく価値を示し、約束するためのものでもあります。

ミッション・ビジョン・バリューの関係性

ミッション・ビジョン・バリューの関係性を簡潔に表したものが、上記の図です。存在意義を示すミッションがピラミッド構造の頂点に存在し、その下に将来像を示すビジョンと価値観を示すバリューが続くものが基本形となります。

ただし、概念の定義や関係性についての解釈は企業によって大きく異なります。定義や解釈の仕方によっては基本形と異なる形になるということも合わせて覚えておきましょう。

ミッション・ビジョン・バリューは必ず連動させる

社会問題や社会課題に対する企業のあり方をミッションという形で策定し、抽象的になりやすいミッションに具体性を持たせて、誰もが共通のイメージを浮かべることができるようにビジョンを策定する。そして、ミッション達成やビジョン実現のため、社員たちが日々意識し、心掛けるべき事項や内容をバリューとして策定する。

ミッション・ビジョン・バリューは経営の柱であり、 全ての事業や戦略の方向性を示す道標であるため、独立的に扱うことはできません 。求心力や推進力を十分に高め、自社の役割をしっかりと果たすためには、ミッション・ビジョン・バリューの3つを正しく連動させなければならないのです。

経営理念・クレドとの違い

コーポレートサイトでは、ミッション・ビジョン・バリューの他に経営理念やクレドなどの言葉が登場することがあります。この後に紹介する企業事例を正しく読み解くためにも、経営理念やクレドとの違いについても合わせて理解を深めておきましょう。

経営理念とは

経営理念とは、 創業者や経営者の企業活動に対する「考え方」「価値観」「思い」「企業の存在意義」などをまとめたもの です。ミッション・ビジョン・バリューの定義や関係性が企業によって異なるように、経営理念に対する認識も企業によりさまざまです。

多くの場合、経営理念は画像内の上記3パターンのいずれかの形で扱われています。

【関連】経営理念とは?意味や目的、メリットから作り方、企業事例までご紹介/BizHint

クレドとは

クレドとは、 意思決定や行動の基準となる信条や行動指針 です。クレドを文章化することで、企業全体での共有や従業員一人ひとりの具体的な行動への落とし込みが容易となります。

クレドにも明確な定義は存在していませんが、意味合いとしては「ビジョン」や「バリュー」に近いものと言えそうです。

実際にクレドを導入している企業では、バリューと同様の概念として扱ったり、価値観であるバリューの下に行動指針としてクレドを置くなど、さまざまです。

【関連】「クレド」の意味とは?メリットや導入方法、企業の事例もご紹介/BizHint

企業のミッション・ビジョン・バリューの例

ミッション・ビジョン・バリューを読み解くことで、その企業が抱いている社会課題に対する思いや今後の見通し、戦略などを知ることができます。ここでは、有名企業4社と1グループのミッション・ビジョン・バリューを紹介します。

楽天グループ

【出典】企業理念/楽天株式会社

ECサイト、トラベル、金融など幅広いサービスを提供している楽天グループは、ミッション・ビジョン・バリューという基本の形で策定し、それらを「企業理念」としてまとめています。

株式会社ローソン

【出典】企業理念・ビジョン・行動指針/ローソン公式サイト

大手コンビニエンスストアフランチャイザーである株式会社ローソンでは、ミッションではなく企業理念、そしてバリューではなく行動指針という言葉を使用しています。

ヤフー株式会社

【出典】ミッション・ビジョン・ステートメント/ヤフー株式会社

ヤフー株式会社は、ミッション・ビジョン・ステートメントの3つに自社の思いや存在意義、今後の活動方針などをまとめ、外部に向けて発信しています。また、「All Yahoo! JAPAN」、「個のチカラ」、「発見・提案・改善」、「圧倒的当事者意識」、「やりぬく」という5つの「ヤフーバリュー」を策定し、全従業員で共有しています。

【参考】従業員との約束/ヤフー株式会社

スターバックス

【出典】Our Mission and Values/スターバックス コーヒー ジャパン

世界規模でコーヒーチェーン店を展開しているスターバックスは、お客様にとっての「サードプレイス」であり続けるため、上記のようなミッションとバリューを策定して社内外で共有しています。

株式会社リクルートホールディングス

【出典】ビジョン・ミッション・バリューズ/リクルートホールディングス

リクルートグループの経営方針策定や管理などを手掛ける株式会社リクルートホールディングスは、ビジョンを最上位に置いたビジョン・ミッション・バリューを策定、公開しています。

ミッション・ビジョン・バリューの作り方

ミッション・ビジョン・バリューは、一般的に以下のようなステップで策定します。

概念の定義や関係性の共有を行う

ミッション・ビジョン・バリューを扱う上で大事なのは、自社なりの概念の定義や関係性を全社員と共有できているかどうかです。

認識のズレを防止するためにも、自社で扱う概念の定義や関係性について明確にしたものを共有しておきましょう。

社員から意見を集める

ミッション・ビジョン・バリューは、いずれも企業の行く末を左右する重要なものです。そのため、全社員に自分ごととして大切に扱ってもらえるように、創業者や経営陣だけで策定するのではなく、社員たちの意見も反映させる必要があります。

ミーティングや社内アンケートなどの手法から、自社に適したものを選択、実施しましょう。

ポイント

数多くの意見を引き出すためには、エンゲージメントの強化や心理的安全性の確保が欠かせません。組織や仕事に対してポジティブな感情を持ち、自分の意見を否定されないという安心感を得ることができた社員たちは、企業に貢献しようと自発的に意見を出してくれるようになります。

意見を整理し、策定する

社員たちから意見を集めることができたら、多くの社員が共通して使用している言葉や表現、重視するべき要素などの洗い出しを行います。

そして、創業者の思いや世の中が抱えている課題などを踏まえた上で、自社のミッション・ビジョン・バリューとして相応しい形に整えていきます。

ポイント

シンプルにまとめられているミッション・ビジョン・バリューの方が、共有や浸透が容易です。ミッションやビジョンが長文になったり、バリューの項目が増えすぎないように注意しましょう。

策定内容を共有し、浸透させる

策定した内容は速やかに社内で共有します。

その際、社員たちの中で多かった意見や重視した要素、どのような流れで策定に至ったのかなども詳細に伝えることで、より多くの共感と納得感を得ることができます。

ポイント

朝礼での復唱やポスターでの掲示、評価への反映など、ミッション・ビジョン・バリューを社内に浸透させる施策は数多く存在しますが、最も重要なのはトップが自らの行動で示すことです。トップがミッション・ビジョン・バリューに沿った行動を取り続けることで、社員たちも業務を遂行する上でミッション・ビジョン・バリューを常に意識するようになります。

ミッション・ビジョン・バリューを策定するタイミング

ミッション・ビジョン・バリューは、策定するのに適切なタイミングが異なります。

ミッション

明確な存在意義を持たない企業は、人の心を動かすことも、多くの成果を生み出すこともできません。ミッションはビジョンやバリューを策定する上でも必要不可欠です。

そのため、ミッションは 創業時に策定することが最適 だといえます。

ビジョン

ミッションの達成に向け、全社員が一丸となって取り組んだ結果を示すビジョンは、成功イメージを社内で共有するために欠かせません。しかし、ビジョンは向き合う課題や実施する施策によって変化するという性質を持っています。

このことから、ビジョンは創業時に策定し、 大きな環境変化が起きた時に見直しを行うことが最適 だといえます。

バリュー

従業員たちの共感や納得感を得られないバリューには全く価値がありません。

バリューは全社員を対象とする行動指針であるため、社員が少ししかいない創業直後に策定するのではなく、 一定の人数が集まった段階で策定するとよい でしょう。

まとめ

  • ミッションは自社の社会的使命や存在意義、ビジョンは組織や社会の将来の姿、バリューは価値観や行動指針をそれぞれ示したものです。
  • ミッション・ビジョン・バリューは策定する目的や適切な策定タイミングは異りますが、必ず連動する必要があります。
  • ミッションが最上位に位置し、その下にビジョン、バリューと続くピラミッド構造が、最も一般的なミッション・ビジョン・バリューの関係性です。
  • 概念の定義や関係性は企業によって異なります。重要なのは、どの定義や関係性を用いるかではなく、全社員が共通の認識を持っているかどうかです。

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