ターンアラウンド
顧客ニーズが多様化し、ビジネス課題もより高度化・複雑化していく中で、大企業も経営危機に直面することが珍しくありません。そのような経営危機に対する解決策のひとつが、ターンアラウンドです。今回はターンアラウンドの意味やメリット、進め方、具体的な施策、失敗事例、さらにはターンアラウンドマネージャーについてもご紹介いたします。
ターンアラウンドとは
ターンアラウンドとは、「方向転換」や「(政策などの)転向」「(販売などの)好転」などの意味を持つ言葉で、ビジネスの世界では「事業再生」や「経営改革」という意味で使用されるビジネス用語です。
一般的にターンアラウンドマネージャー(企業再生及び企業価値を高める責任者)と呼ばれる経営者人材が企業経営に直接関わり、トップダウンによる財務、事業、組織の改革が行なわれることが多く、戦略的な収益改善策が実施されます。
ターンアラウンドが求められる背景
元々ターンアラウンドは、1990年代初頭に起きたバブル崩壊により経営破綻や経営危機に陥った企業の、債務放棄や資産売却の一貫として採用された経営戦略として知られています。当時は企業再生ファンドや金融機関、親会社から出向を命じられた経営者人材がターンアラウンドを主導していました。
2000年代に投入すると、インターネットの普及や顧客ニーズ・雇用の多様化に加え、経済のグローバル化が加速する中で企業の経営はより厳しい環境に置かれることになります。そのため、従来の財務再建に留まらず、事業及び組織改革の必要性が増し、強いリーダーシップを発揮する経営者人材が求められるようになりました。その影響もあり、ターンアラウンドを専門に行なうための人材を外部から招く事業再生ファンドビジネスが活性化し、ターンアラウンドマネージャーという新たな職種も誕生することとなったのです。
今後、次々とイノベーションが興り、AIやロボット産業が発達していく中で、経営を取り巻く環境は激変することが予想されます。そのため、業界に関わらず、経営再建に向けた動きが加速していき、同時にターンアラウンドの需要も高まっていくと考えられます。
ターンアラウンド(事業再生)の企業事例
1990年代初頭のバブル崩壊以降、長い経済低迷を余儀なくされた日本企業の多くが経営破綻の危機を迎えます。しかし、中にはターンアラウンド戦略を実施し、経営再生を果たした企業も少なくありません。
あわせて読まれている記事
-
【図解】20年で売上5倍。「まだ185年」と語る千疋屋6代目が10年ごとに見直す改革の中身BizHint 編集部
-
顧客3万社、営業12名。売上を追わない営業部門と社長が重視する、最も大切な指標とは6 BizHint 編集部
-
「強いチームは、試合の結果よりも選手の戦う姿勢を評価する」 千葉ジェッツ島田社長がたどり着いたトップチームの作り方BizHint 編集部
-
「活動理念」をつくったから、クラブは強くなりました 千葉ジェッツ島田慎二社長が語る「トップチームの作り方」BizHint 編集部
-
何度でもどん底から這い上がる。2度の経営危機を乗り越えた大人気サウナ「湯らっくす」社長の経営再建ロード。2 BizHint 編集部
-
【Future of Work Japan 2018】ITの力で赤字旅館をよみがえらせた経営改革とは?4 BizHint 編集部
-
【Future of Work Japan 2018】クリスピー・クリーム・ドーナツが再成長を遂げた成功要因とはBizHint 編集部
-
オワコン社長から新卒に転生して、売上8億円のハイパーカジュアルゲーム「Snowball.io」を生んだ芸者東京が語る、米国App Storeで1位になるまでの裏側アプリマーケティング研究所 | アプリビジネスを行う人のためのマーケティング情報サイト。アプリマーケティングに役立つ記事を発信
戦略・経営の記事を読む
- VUCA
- サステナビリティ
- コア・コンピタンス
- センスメイキング
- サプライチェーン・マネジメント
- ステークホルダー
- バランス・スコア・カード
- バリュー・チェーン
- プロ経営者
- タスクフォース
- PMI
- 2020年問題
- ストックオプション
- 戦略マップ
- 合弁会社
- 予算管理
- 経営力向上計画
- ハインリッヒの法則
- インテグリティ
- CHRO(最高人事責任者)
- コンプライアンス
- 多角化
- 人事部 役割
- クロス・ファンクショナル・チーム
- ミッション・ビジョン
- 顧問
- 顧問契約
- 7S
- 経営理念
- HRビジネスパートナー
- コンプライアンス違反
- 事業計画書
- アカウンタビリティ
- クレド
- 事業承継
- 財務会計
- 健康経営
- インセンティブ制度
- 経営ビジョン
- 経営計画
- ゆでガエル理論
- 投機的リスク・純粋リスク
- 執行役員
- エコシステム
- ファブレス経営
- 経営資源
- 採用 業務
- エフェクチュエーション
- 外食産業
- ロイヤルティ
- タレントプール
- 社内ベンチャー
- リクルーティングの意味とは
- 後継者育成
- 人材戦略
- ケイパビリティ
- ミッションステートメント
- 人材ポートフォリオ
- クライシスマネジメント(危機管理)
- グローバル人事
- 日本的経営
- カーブアウト
- リスクマネジメント
- プロ・リクルーター
- ISO29990
- グローカリゼーション
- リストリクテッド・ストック
- オフショアリング
- シナジー効果
- 事業ドメイン
- アントレプレナーシップ
- 企業価値
- 全体最適
- 選択と集中
- カンパニー制
- 間接部門
- スケールメリット
- プロダクトライフサイクル
- CSR(企業の社会的責任)
- レイオフ
- MOT(技術経営)
- マネジメント・バイアウト(MBO)
- 内部統制
- デューデリジェンス(DD)
- 役員
- M&A
- 廃業
- リアル・オプション
- リソース・ベースト・ビュー
- 経営管理
- コングロマリット
- FLコスト
- 財務諸表
- 顧客満足
- キャッシュ・フロー計算書
- コーポレート・ガバナンス
- 経営課題
- 経営分析
- BCP(事業継続計画)
- 事業戦略
- 原価率
- ポーターの基本戦略
- 持株会社
- コーポレート・ファイナンス
- 貸借対照表
- 人件費
- コーポレートアイデンティティ
- 業務提携
- 財務管理
- カニバリゼーション
- 固定費
- ブランド戦略
- 管理会計
- 財務指標
- 営業利益
- フランチャイズ
- 損益計算書
- 粉飾決算
- ドミナント戦略
- 限界利益
- 戦略人事