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バリュー・チェーン

2020年5月27日(水)更新

バリュー・チェーンとは、自社や競合他社の事業を機能別に分類し、どの工程においてどのくらいの量の付加価値が生まれているのかを分析することによって、早急に解決しなければならない課題の洗い出しや競争優位性を高める差別化戦略の構築を容易にしてくれる優れたフレームワークです。継続的に利益を生み出せる事業環境を構築するために必要となる情報やノウハウを、言葉の持つ意味や構成要素、バリュー・チェーン分析による効果やメリット、バリュー・チェーン分析の方法やコツ、オイシックス株式会社の事例まで、分かりやすく解説致します。

目次

バリュー・チェーンの意味とは

バリュー・チェーン(Value Chain)とは、原材料や部品の調達活動、商品製造や商品加工、出荷配送、マーケティング、顧客への販売、アフターサービスといった一連の事業活動を、個々の工程の集合体ではなく、価値(Value)の連鎖(Chain)として捉える考え方です。日本では直訳のまま『価値連鎖』と呼ぶこともあります。

また、企業が実施している様々な活動を機能別に分類(レイヤー化)し、レイヤーごとに強みや弱みを明確にしていくことによって、重要度の高い課題の洗い出しや競争優位性を効果的に高める差別化戦略の構築を実現させる分析方法をバリュー・チェーン分析と呼びます。

このバリュー・チェーン分析は、事業活動の棚卸しや現状分析を適切に行えるフレームワークとして、様々なビジネスシーンで活用されています。

バリュー・チェーンの提唱者はマイケル・ポーター氏

バリュー・チェーンという考え方を提唱したのは、アメリカの経営学者であり、ハーバード大学経営大学院(Harvard Business School, HBS)の教授を務めるマイケル・E・ポーター(Michael Eugene Porter)氏です。

ポーター氏が1985年に発行した著書『競争優位の戦略(Competitive Advantage)』の中で初めてバリュー・チェーンという言葉を用いました。

バリュー・チェーンの構成要素

ポーター氏はバリュー・チェーンという概念を生み出す際、組織が日々行っている様々な企業活動を、製品の生産や流通、消費との直接的な関連性の有無によって『主活動(主要活動)』と『支援活動(副次的活動)』の2つに大別しました。

バリュー・チェーン概念図

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