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エフェクチュエーション

2019年6月7日(金)更新

エフェクチュエーションとは、優れた起業家が実践している意思決定プロセスや思考を体系化した理論(概念)です。起業家の特性は、生まれ持った資質や性格、環境など、抽象的に論じられがちですが、エフェクチュエーションを使えば幅広い活用が可能になります。今回はエフェクチュエーションの定義や原則、活用方法を中心にご紹介します。

エフェクチュエーションとは?

エフェクチュエーションとは、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論です。インド人経営学者サラス・サラスバシー氏(ノーベル経済学受賞者のハーバート・サイモン教授の最晩年の弟子)が提唱し、アントレプレナーシップの新たな潮流として、注目が高まっています。企業家個人だけでなく、大企業の新規事業開拓にも役に立つ概念です。

【参考】日本マーケティング協会 エフェクチュエーション研究会

エフェクチュエーションへの注目が高まる背景

エフェクチュエーションへの注目が高まっている背景には、以下の理由が考えられます。

起業家メソッドの確立

これまで起業家の意思決定プロセスや思考(考え方)は、起業家の資質や生まれ育った環境、性格、さらには時代背景が大きく影響しており、そもそも体系化・一般化できないと考えられていました。

しかし、サラス・サラスバシー氏の提唱したエフェクチュエーションは、起業家の共通した思考プロセスをはじめて体系化・一般化した理論であり、一般社会人たちでも学習可能なメソッドを確立した点でも大きく評価されています。

目標設定型アプローチの限界

グローバル競争の激化と将来の不確実性が高まるなか、ある程度未来予測が可能な領域に有効で、大企業を中心に採用されている「目標設定型アプローチ」は機能を失いつつあります。一方、起業家の共通思考であり、今あるものから新しいものを想像する「問題解決型アプローチ」は求められるようになっています。

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