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連載:第11回 経営・SaaSイベントレポート2022

創業7年で売上84億!セーフィーの圧倒的な成長を支える事業戦略を紐解く

BizHint 編集部 2022年8月1日(月)掲載
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クラウド録画サービスを提供するセーフィー株式会社。創業7年で売上84億円を達成。さらに2021年には東証マザーズ上場を果たすなど、着実で揺るぎない成長を続けています。さらに、300人に急拡大した今でも社長が最終面接し「泥船に乗る覚悟」を問うという独自の採用も。その根底にあるのは「ビジョン」。今回は、同社の推進力となっている価値観や行動規範について、代表取締役社長CEOの佐渡島 隆平さんに語って頂きました。

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佐渡島 隆平さん
佐渡島 隆平さん
セーフィー株式会社 代表取締役社長CEO

1979年兵庫県生まれ。大学在学中にDaigakunote.comを創業。2002年ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社に入社。その後、2010年に同社出資のモーションポートレート株式会社にてCMOに就任。2014年にセーフィー株式会社を創業し、2017年「クラウド録画サービスシェアNo.1」を獲得。2020年「Forbes JAPAN日本の起業家ランキング2021」で第1位を受賞。

今井 達也さん
モデレーター
今井 達也さん
株式会社鶴 代表取締役

1978年生まれ、山口県出身。大学卒業後、SE、出版社の新規事業担当を経て(株)スコラ・コンサルトへ入社。組織改革コンサルタントとして優良上場企業、通信系トップ企業、地方自治体などを担当。2014年株式会社鶴を設立。日本を支えている99.7%の中小企業の組織が輝くことで日本を元気にしたいという信念のもと、組織コンサルティングで得たノウハウをもとに作られたAIシステム「BUSINESS DRIVE組織」のサービスなどで組織づくりを支援している。

実現可能なビジョンだからこそ、皆が一致団結して進んでいける

今井 達也さん(以下、今井): 今日は、セーフィーの事業成長を支える「ビジョンドリブン」な事業・組織づくりについて聞いていきます。そもそもビジョンとは、理念・使命などとも言われ、色々な考え方がありますが、当社では大きく4つに分解できると考えています。

そして、ビジョンドリブンとは、これらの ビジョンを実現するために意思決定し、実行していくこと。 セーフィーさんの場合、「映像から未来をつくる」というビジョンを掲げていますが、その中身について教えてください。

佐渡島 隆平さん(以下、佐渡島): まず当社の簡単な説明をさせていただくと、2014年に創業し、「映像」を核にしたサービスを提供している企業です。

株式会社セーフィーHPより引用

あらゆる場所に設置されたセーフィーのカメラから、映像がデータとして当社のサーバーに集まってきます。そのビックデータを活用し、クラウドコンピューティングとAIの活用によって交通量カウントや防犯対策、業務効率の改善や生産性向上に役立つ新しいアプリケーションを開発。他にも、キヤノンマーケティングジャパンやオリックス・NTTグループ・三井不動産・セコムといった大手企業と資本業務提携し、事業を展開しています。

私たちが成し遂げたいことは、皆の意思決定に役立つような映像やデータを提供し、活用していただくこと。 そのため、「映像から未来をつくる」というビジョンになりました。

そもそも当社は、3人の創業メンバーでスタートしました。当時は「儲けたい」よりも、「自宅にカメラをつけてみたかった」という好奇心が勝っていて、そこから集まってくるデータを構築していくような社会は面白いに決まっている…と。

つまり、「映像から未来をつくる」という世界観を、実現してみたいプロジェクトとして捉えるような形で会社を創業しています。「会社をつくろう」ではなく、「プロジェクトを進めるにはカメラがいるよね、こんな人がいるよね」という形で会社がスタートしました。

今井: ビジョンには以下の表のように3つのレベルがあると考えているのですが、貴社の「映像から未来をつくる」は、5~10年で実現可能な「妄想(未来領域)」のレベルに該当するそうですね。とはいえ、崇高レベルにも位置付けられるような言葉の選び方がうまいなと感じていて。

佐渡島: 技術的な発展を考えて崇高レベルのビジョンの策定を…という議論もありました。ただ、 いきなりすごい言葉でビジョンを語られるより、論理的に1個1個積み上げていったら実現できる世界をちゃんと示したほうが、皆が一致団結して進んでいけるのではないか と考えました。

今井: 昔は終身雇用があり、崇高なビジョンのもとに一生をかけて実現していく…というような働き方だったかもしれませんが、今は「こういうことを一緒にやってみようよ」といったプロジェクト的な会社の方が、事業成長していくのかも?と感じています。そういった意味で、実現可能なビジョンを掲げることはとても大事ですね。

創業後、苦戦した3年間。そこを打破したきっかけは…

今井: とはいえ、貴社も最初からうまくいったわけではなく、創業から3年間は計画通りに行かず苦戦されたそうですね。

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