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ドミナント戦略

2018年11月28日(水)更新

ドミナント戦略とは特定のエリアに経営資源を集中し市場の独占を狙う戦略です。店舗経営で限られた資源量でも効率的にシェア獲得の期待ができる一方で、地域環境の変化によるリスクが集中するという特徴があります。この記事では、ドミナント戦略の意味やメリット・デメリット、企業の成功事例をご紹介します。

ドミナント戦略とは

ここでは、ドミナント戦略の意味や特徴と、近年の消費者特性やライフスタイルの変化による主な課題、そして密接に関わるランチェスター戦略をご紹介します。

ドミナント戦略の意味

ドミナント戦略とは、地域を特定し、その地域に優先的に経営資源を投入することで、支配的な地位の確立を狙う戦略です。ドミナント(dominant)には「支配的な」「独占的な」などの意味があります。商圏のシェア争いの時に、競合店との共生や、ごく一部のニッチ市場を狙う戦略などがありますが、ドミナント戦略はそれらと対立する考え方です。

小売店や飲食店などの実店舗を抱えるビジネスモデルでは、地理的な商圏の範囲は限られているため、特定の地域内で競合店舗とシェア争いをする必要があります。ドミナント戦略とは限られた経営資源で効率的にシェアを獲得するために、どの地域にも手を出すのではなく特定の地域に絞ります。その結果、競争相手の意欲を削ぐほど圧倒的に有利な地位を狙う考え方です。

近年のドミナント戦略の課題

ドミナント戦略は特定の地域で効率的にシェアを獲得するには有効な方法ですが、消費者の特性の変化やライフスタイルの変化によって、近年は課題も生まれています。

例えば全国的な少子高齢化や地域の人口減少は大きな課題です。ドミナント戦略は地域にある程度の人口があり、一定の市場規模が見込めるからこそ成り立つ戦略です。消費者人口が多いうちは商圏の売上を独占できるというメリットはありますが、その商圏人口が減少すると悪影響が大きく、打つ手も限られるのが実情です。

また、ライフスタイルの変化も見逃せない課題です。以前は買い物といえば近所の実店舗が主流でしたが、近年はインターネットショップや宅配サービスが充実してきており、単純に商圏内に店舗を大量に出店すればよい時代ではありません。そこで実店舗だけでなく地域限定の宅配サービスにも参入するなど、業態を超えた競争の中でもシェアを落とさないための施策が必要です。

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