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2019年7月9日(火)更新

エコシステム

エコシステム(ecosystem)とは、もともと生態系の関係性を表す科学用語です。「他者と共存共栄の関係を築く」というエコシステムの概念が、厳しいビジネス環境を生き抜く上でとても重要であることから、近年ではビジネス用語やIT用語としても多く用いられています。当記事では、ビジネスシーンでエコシステムを活用するために必要な情報を、ビジネス分野やIT分野におけるエコシステムの意味、国内で注目されている理由、成功事例などの項目に整理して分かりやすく解説します。

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エコシステムとは?

エコシステム(ecosystem)とは、もともと動植物の食物連鎖や物質循環など自然界における生態系の関係性を表す科学用語です。

この「他者と共存共栄の関係を築く」という概念が、現代の厳しいビジネス環境を生き抜く上でとても重要な鍵となることから、近年ではビジネス用語やIT用語としてエコシステムという言葉が多く用いられています。

ビジネス分野やIT分野におけるエコシステムの意味

ビジネス分野やIT分野におけるエコシステムとは、企業や消費者、地方公共団体など多種多様なステークホルダーが、経済的な依存関係や戦略的な互恵関係を構築することです。

各プレイヤーは得意な領域に関する技術やノウハウ、データ、知見を持ち寄り、業種や業界の枠を超えて協業、連携することで、単体では成し得なかった大きな成果を生み出せるようになります。

日本国内でエコシステムが注目されている理由

プロダクトライフサイクルの短期化や顧客ニーズの多様化により、企業は常に変化と進化を求められています。しかし、急速なIT技術の発展に伴うサービスの多様化やビジネスのグローバル化が進む現代において、特定の企業が単独で自社製品の改良や新製品の開発を行い続け、市場で強い競争力を維持することは容易ではありません。

閉塞状態を打破し、数多くのイノベーションを生み出すためには、外部経営資源の有効活用が必要不可欠です。 このような背景から、あらゆる枠組みを超えて技術やアイデアを集約し、短期間で新製品や新サービスを開発するオープン・イノベーションの源泉として「エコシステム」という仕組みに多くの注目が集まっています。

【関連】「オープン・イノベーション」とは?定義やメリット、課題や企業事例までご紹介/BizHint

エコシステムの成功事例

エコシステムと一口にいっても、その形態や構成要素は実にさまざまです。ここでは成功事例として、大きな特徴を持つ4つのエコシステムを紹介します。

クラウド環境を活用したMicrosoft社のパートナーエコシステム

ソフトウェアの開発や販売を行うMicrosoft社は、ビジネス上の課題への対応を支援するため、Microsoft Azureというクラウドプラットフォームを通じてIoTや人工知能、セキュリティなど多種多様なサービスを提供しています。

また、パートナー企業と新たなクラウドビジネスアプリケーションを共同開発したり、パートナー企業から得られたビッグデータを活用することで、クラウドプラットフォームの更なる強化を図っています。

パートナー企業が生み出す数多くのイノベーションは、Microsoft社の企業向けクラウドの成長に直結する重要な要素です。Microsoft社は常に最高品質のサービスを提供し、パートナー企業はそれらを用いて新たなイノベーションを創出する。フォーチュン500企業の95%からビジネスの実行基盤として厚い信頼を得ているMicrosoft社のパートナーエコシステムは、クラウド環境を活用したエコシステムの成功事例であるといえるでしょう。

【参考】Azureとは — Microsoft クラウドサービス/Microsoft Azure
【参考】Azure ソリューション/Microsoft Azure
【参考】パートナー様の協力を得て共に成長/ Microsoft Partner Network ブログ

シリコンバレーのスタートアップエコシステム

米国シリコンバレーのエコシステムは、新たなビジネスモデルの開発を目指すスタートアップ企業を多方面から支援するスタートアップエコシステムです。

Apple社、Google社、Facebook社、Yahoo! 社など、シリコンバレーのスタートアップエコシステムはこれまで数多くの有名企業を輩出してきました。

シリコンバレーのスタートアップエコシステムでは、以下のように多種多様なプレイヤーがスタートアップ企業と密接に関わり、市場開拓による先行者利益の獲得という共通目標の達成に向けて取り組んでいます。

【スタートアップエコシステムの構成要素の一例】 - 大学や研究機関 - ベンチャーキャピタル(VC)やエンジェル投資家 - 法律事務所や会計事務所 - インキュベーターやシードアクセラレーター - コワーキングスペースサービス - 大企業

【参考】シリコンバレーのベンチャーエコシステムの発展

エンドユーザーを巻き込むYouTube社のエコシステム

YouTube社は世界最大の動画共有サービス「YouTube」において、動画投稿者、視聴者、広告主という3者によるエコシステムを形成しています。

  • 動画投稿者 … 自己実現を目指しながら動画の再生数に応じた収益を得られる
  • 視聴者 … 動画視聴や他ユーザーとの交流を無料で楽しめる
  • 広告主 … 年齢、性別、地域など細かなターゲティング設定による効果的な広告配信が可能

このエコシステムではプレイヤー同士が直接繋がっているため、エコシステムが持続、繁栄することで、運営者であるYouTube社はもちろん、全プレイヤーが平等により多くの利益と成長機会を得られるようになっています。

【参考】ターゲットにリーチし、広告効果をもたらす YouTube のエコシステム

加盟店の相互開放と加盟店アライアンスの推進によるエコシステム拡大

2019年3月、キャッシュレス決済サービス「LINE Pay」を運営するLINE株式会社と「メルペイ」を運営する株式会社メルカリは、キャッシュレス決済の普及を促進するため、業務提携に関する基本合意書を締結したと発表しました。

このように、ライバル関係にある企業が手を取り合い、新たなイノベーションの創出や市場の活性化、シェアの拡大、競争力の強化などを目指して提携するケースは数多く存在します。

両社は今後、加盟店アライアンスを推進し、他事業者の参画を促すことによって更なるエコシステムネットワークの拡大を図るといいます。多くの事業者が加盟店アライアンスに参加し、自社利益だけでなくエコシステム全体の繁栄や拡大を意識しながら活動することで、エコシステム内の各プレイヤーは以下のようなメリットを得ることができるでしょう。

  • サービス提供企業 … キャッシュレス決済の普及と企業認知度の向上
  • 加盟店 … 売上増加とオペレーションの簡略化による対応負担の軽減
  • 消費者 … 選択肢の増加と利便性の大幅な向上

【参考】LINE Payとメルペイが戦略的業務提携/株式会社メルカリ

まとめ

  • ビジネス分野やIT分野におけるエコシステムとは、多種多様なステークホルダーが得意な領域に関する技術やノウハウ、データ、知見を持ち寄り、業種や業界の枠を超えて協業、連携することです。
  • 外部経営資源の有効活用を可能にするエコシステムは、オープン・イノベーションを活性化させる上でも重要な取り組みです。
  • ライバル関係にある企業が、新たなイノベーションの創出や市場の活性化、シェアの拡大、競争力の強化などを目的として戦略的提携を結び、エコシステムを拡大するケースは数多く存在します。
  • エコシステムを正しく機能させるためには、各プレイヤーがエコシステム全体の繁栄や拡大を意識して活動する必要があります。

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