オープン・イノベーション
オープン・イノベーションとは、社外から新たな技術やアイデアを募集・集約し、革新的な新製品(商品)・サービス、またはビジネスモデルを開発するイノベーションを指します。プロダクトライフサイクルが短期化により企業は次々と新商品を開発することが求めらている中、研究開発手法のひとつとして注目を集めています。今回はオープン・イノベーションの定義やメリット、課題、企業事例と一緒にご紹介いたします。
オープン・イノベーションとは
企業が研究開発を行う際に、選択される経営戦略のひとつ、オープン・イノベーション。オープン・イノベーションの定義や注目される理由、クローズド・イノベーションとの違い、さらには新たなイノベーションのひとつ、リバース・イノベーションを知ることで、理解が深まります。
オープン・イノベーションの定義
オープン・イノベーションとは、2000年代の始め頃に米ハーバードビジネススールのヘンリー・チェスブロウ博士により提唱されたイノベーションに関する概念のひとつです。
企業や大学・研究機関、起業家など、外部から新たな技術やアイデアを募集・集約し、革新的な新製品(商品)・サービス、またはビジネスモデルを開発するイノベーションを指します。社内資源に依存せず、あらゆる枠組みを超えることで、イノベーションを創出するきっかけにもつながります。異業種間の交流や大企業とベンチャー企業との共同研究開発などがオープン・イノベーションの事例とされています。
経営学においても、経済合理性に叶った経営戦略であると注目されており、オープン・イノベーションを採用する日本企業も増えています。これまで日本企業が得意としてきたクローズド・イノベーション(自前主義)に変わるイノベーションとしても注目されています。
【関連】「イノベーション」の意味とは?種類や必要性、イノベーションの興し方から課題・事例をご紹介/BizHint HR
クローズド・イノベーションとの違い
オープン・イノベーションの対義語として挙げられるビジネス用語がクローズド・イノベーションです。
クローズド・イノベーションとは、自社の研究・技術のみで画期的な新製品(商品)・サービスを提供するイノベーションのひとつです。日本企業の多くが採用していた旧来型の経営手法であり、日本経済を急成長させた要因としても取り上げられます。一方で、オープン・イノベーションは企業という枠組みを超えた新製品(商品)・サービスを開発する経営手法のため、社外から広く技術やアイデアを集めるという点で違いがあります。
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