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2017年6月21日(水)更新

チームワーク

チームワークとはお互いの弱みを補完し、強みを高め合うことによって相乗的な力や効果を生み出す共同動作のことです。従来の方法では達成することのできなかった課題をクリアし、イノベーションを生み出すために重要なチームワークについて分かりやすく解説していきます。

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チームワークの定義・意味

チームワークとは、個人ではやり遂げることのできない大きな仕事をチームメンバーとの連携によって成し遂げる力のことを指します。

マンパワーのフル活用という狭い視野で業務効果の向上という課題に取り掛かることは決して無駄ではありませんが、かける労力やコストに対して得られる成果が少なく、非常にもったいないことであると考えられます。

チームワークという言葉の本質は想像以上に深く、全力で取り掛かることにより組織力の向上という大きな目標を達成する力を秘めています。

効果的かつ効率的な活動を行うと同時に、満足感や学習意欲を高めることを目的とした協力体制であるチームワークは、一過性の能力アップではなく、永続的な意欲向上と各種スキルの上昇を可能としてくれるでしょう。

グループとチームの違い

チームワークと混合されやすい言葉が、グループです。 どちらも複数のメンバーが共同で物事に取り組むことを指す言葉ですが、組織行動学ではこの二つの用語を全く別のものとして扱い、次のように定義しています。

グループ

メンバーそれぞれが自分の持つ能力を全力で発揮し、それらを合わせたものを成果として扱う団体のことをグループと呼びます。

グループでは各自の能力を全て出し切ることを重要視し、潜在能力の総量に限りなく近い力を引き出すことによって、より高い成果を生み出すことになります。

チーム

メンバーの連携と協力により、メンバー各自の持ちうるスキルや経験では解決することのできない課題をクリアするだけの力を生み出すものがチームです。

メンバー個人の成果を高めることに重点をおいているグループに対し、チームでは全メンバーが共同体として一貫した方向性の下に活動を行うことで更なる効果や成果を生み出すことが可能となります。

日本はチームワーク途上国だという事実

多種多様な民族が同じ土地で生活を行う欧米では、古くから周りとの関係性や繋がりについて強い意識を向けて過ごしてきました。

それに対し、日本は目上の方を敬う文化を大切にしてきたことにより、横の繋がりの大切さを優先的に扱うことはほとんどありませんでした。

生活の中で自然に培われてきた欧米のチームワークスキルに対し、部活動やサークル活動などの決められた枠内で育んできた日本のチームワークスキルは視野が狭く、まだまだ貧弱であるといえるでしょう。

だからこそ、チームワークの重要性を正しく理解し、積極的に企業風土や業務の中に取り込んでいく必要があるのです。

チームワークの重要性

組織や活動に大きな刺激を与えて未知なる力を引き出すもの、それがチームワークです。

一般的に語られるチームワークの重要性として次のようなものがあげられます。

様々な分野に対する可能性を広げる

どれだけ優れた能力を持っていようと、一人の人間の発揮できる力には限界があります。

しかし、チームを結成してお互いの意見を出し合うことにより、新たな気付きや発見が生まれ、突破口を見出すことが可能となるのです。

また、実行時にはお互いに刺激を与え合うことで更なる向上心を生み出し、これまでに達することの出来なかった高みへと成長させてくれます。

このようにチームワークは多くの可能性を広げるきっかけを与えてくれるのです。

社会人として重要な要素であるという認識

多くの人達は学生時代、部活動やサークル活動を通じてチームワークというものを学んできました。

それは、社会人としてチームワークスキルが必要不可欠なものであり、その基礎部分を若いうちに身につけることによって、社会に出た後に大きく活かされると期待されていたからです。

しかし、社会の中でどのようにチームワークを活かすべきなのか具体的に教えることのできる指導者は少なく、チームワークスキルを活かすことのできないまま日々を過ごしているビジネスマンが多いのもまた事実なのです。

仕事におけるチームワークの重要性

チームワークが大切なものであるということは理解していながらも、ビジネスにおけるチームワークの重要性を正しく説明できる人はなかなかいません。

その原因は、日本のビジネス社会におけるチームワークの存在が意識的なものではなく感覚的なものであり、その理解についても感覚的理解にとどまってしまっているところにあります。

これまで感覚的理解によって扱われてきたチームワークですが、時代の変化に伴い本格的な活用を求められるようになってきました。

グローバル社会において日本企業が大きく飛躍するためにも、チームワークに対する知識的理解を深め、正しく活用していく必要性があるのです。

日本経済の長期低迷

日本の一部企業ではQCサークルなどの形で自発的にチームを結成し、職場の管理や改善に向けて意思統一を図ることによって品質の向上を達成してきました。

しかし、この活動は企業が中心となって行ったものではなく、チーム結成者の自主性に任せていたため成果の安定性を保つことが難しく、現在も続く日本経済の長期低迷の対応策としては少し弱いと言わざるをえません。

この現状を打破するためには企業内の全従業員が協力することによって生み出される爆発的かつ持続的な力が必須であり、そのエネルギー源としてチームワークに大きな期待が寄せられているのです。

ビジネスサイクルの短縮化

日本企業の多くは、今もなお縦型社会の典型ともいえる階層型組織を採用しています。

その組織構造は知識やスキルの伝承という観点で非常に大きな価値を持っており、文化伝承を大切にする日本では長きに渡って使用されてきました。

しかし、ビジネスサイクルの短縮化が進む現代社会の変化への対応力は弱く、これまで同様の組織構造をただ維持するだけでは厳しい時代がすでに訪れてしまっているのです。

業務の高度化

技術は日々進化し、業務もそれに伴って高度化を続けていきます。

通常業務に付属する課題や条件が専門分野外にまで広がることも多く、次から次に生まれる課題を全て個人や1部門だけで解決しようとすれば本業の手を止めることとなり、企業に大きな損失を与えてしまうことになってしまいます。

多種多様な課題に迅速に対応するためには、各部門や専門家の協力と連携が欠かせません。

情報を共有し、コミュニケーションを重ねることによって、開発、製造、マーケティング調査、営業などの様々な分野に関する課題に対して柔軟に対応することが可能となるのです。

チームを結成することによって、付加価値の創造も求められます。

連携により課題対応をスムーズにするだけではなく、より質の高い商品を生み出し、より質の高いサービスをもって提供することをメンバー全員が意識して課題に向き合う必要があるでしょう。

情報のリアルタイム化

ここ数年のITの爆発的な普及によって、インターネットなどの媒体を通じ、誰しもが手軽に情報を手に入れられる時代になりました。

その結果、リアルタイムで世界中を飛び交う様々な情報の影響を受け、ビジネス環境も目まぐるしく変化してしまうこととなったのです。

このような変化の中では予測に基づいた計画の立案を行うことは難しく、柔軟かつ迅速な分析と決断が求められます。

限りある経営資源をフル活用し、一つでも多くのプラスアルファを生み出すためにもチームワークは欠かせないのです。

時代の変化によって、これまで上司や企業から学んできた知識やスキルが無力化してしまうと思っている方もいますがそれは大きな間違いです。

チームワークはすでに取得している各自の能力を合わせ、更なる力を発揮するためのものであり、持っている知識やスキルが多いほど相乗効果は高まりをみせます。 チームワークは階層型組織などの従来の組織構造を否定するものでは決してありません。

現在構築している組織構造を更に強めていくための方法であり手段なのだと理解し、活用する必要があるでしょう。

ビジネスシーンのグローバル化

ビジネスシーンのグローバル化は取引先や人材の多国籍化など様々な形で企業経営に大きな影響を与えます。

国外での安定した企業活動には、現地の専門家の協力が欠かせません。

また、人材の多国籍化に対応するためには個々の外国人従業員が持つ生活習慣や考え方などのワークライフバランスを正しく把握し、理解する必要があるでしょう。

事業関係者や人材の多国籍化は企業経営安定化の難易度を高める一因となりますが、新たな視野や刺激を得るチャンスでもあるのです。

多様な知識やスキルの集まったチームを結成し、相乗効果を生み出せるように正しく運用することができれば、大きな成果を企業にもたらしてくれるでしょう。

組織力の向上

組織はいくつもの部門や部署から構成され、多くの従業員によって支えられています。

その各部署を一人の専門家に置き換えれば、組織は専門家が集まった集合体となり、一つの大きなチームであると考えることができるでしょう。

組織は究極的なチームであり、チーム力の向上は組織力の向上に直結することとなります。

管理職や経営責任者はチーム力を最大限に高めるよう努力するべきチームリーダーとして、チームワークに興味を示し、積極的にチームワークスキルを会得する努力を行う必要があるのです。

チームワーク向上によるメリット

時代の変化に伴い、チームワークを意識しなければならない状況が差し迫っているのは事実です。

しかし、受動的感情からの行動に大きな効果を期待することはできません。

より前向きに、そして能動的感情によって取り組むことができるよう、チームワークを向上させることによるメリットを紹介致します。

総合効果の向上

チームメンバーはそれぞれに得意分野と苦手分野を持っています。

そのため、個別で作業してしまうと苦手分野も一人の力で対処しなければならず、多くの時間と労力を奪われてしまうため、自身のパフォーマンスを十分に活かすことができません。

しかし、正しく機能しているチームではお互いの苦手な分野をチームメンバー同士が理解し合い、補い合うことによって得意な分野に対する能力を最大限に発揮させることができるのです。

多くの労力を費やすにも関わらず小さな成果しか上げることのできない苦手分野を解消し、少しの労力で大きな成果を上げることのできる得意分野に多くの時間を費やすことで、チーム全体における総合効果はメンバー個人の生み出す効果の単純な合算ではなく、それ以上のものへと大きく膨らんでいきます。

個々のメンバーの能力を単純に合わせただけでは達成することのできない課題であっても、信頼関係の構築されたベストチームであれば達成することが可能となる。 この総合効果の向上こそがチームワーク向上による最大のメリットだといえるでしょう。

効率化

階層型組織などの職能別組織では相談や指示を仰ぐ際、各部署に対して現状を把握してもらうための情報を伝達し、検討や決断を行ってもらうというプロセスを踏むことになります。

しかし、この方法は情報が正しく伝わらないまま判断を下してしまうリスクを抱えている上、相談から決断までのタイムラグが生じてしまうために柔軟な対応を困難にしていました。

それに対し、各部署から専門家を招集して結成されたチームではお互いの持つ情報や作業の進捗度をリアルタイムに共有することが可能なため、要点を理解した状態で相談内容に向き合うことができ、時間の短縮化と相談対応の高品質化を実現させることができるのです。

これは新しいアイディアが生まれた際の提案においても同様であり、相談、詳細説明、検討、決断、実行の各プロセスを担当するメンバーがチーム内に集結していることで、より具体的かつ実現的なものへとスピーディーに練り上げ、形にすることが可能となります。

プロセスを一箇所に集約させることよる効率化の効果は絶大なものであり、企業全体に大きな利益をもたらすことになるでしょう。

モチベーションの向上

これまで各従業員は自身の行う作業内容の良し悪しを上司からの評価によって図るしかありませんでした。

しかし、チームとして自身の得意とする分野における知識やスキルに大きな期待が寄せられることによって、価値ある力を持っているのだと自覚することができ、自信を持ってその知識やスキルを活用していくことができるようになるのです。

また、個人で行っていた業務とは違い、自身の活動が直接的にメンバーに影響を与えることにより、行っている業務の必要性を再認識し、さらに良い成果を上げられるようにと努力するきっかけを生み出します。

モチベーションの向上はその他のメリット全てに対しても好影響を与えるものであり、企業やチームとのエンゲージメントを高めるものでもあるため、チームワークの構築を行う上で真っ先に得ておきたいメリットであるといえるでしょう。

学習意欲への刺激

チームワークは個人の持つ能力以上の力を発揮し、大きな成果や効果を生み出すだけが目的ではありません。

全プロセスが集約された環境で業務を行うことによって仕事の流れと自分の役割をしっかりと理解し、他のメンバーの活躍を目の当たりにすることにより強い刺激を受けたメンバーは、自身の得意分野を更に伸ばすことを意識しながら通常の業務に打ち込んでくれます。

この『チームに参加することで勉強になった』という感情や、『これまで以上にもっと多くの事を学びたい』という学習意欲への刺激は、チームで活動している期間だけではなく、その後の社会人生活においても継続的に好影響を与えてくれることになるのです。

情報共有の促進

オールド・ドミニオン大学のディキンソン教授とノートルダム大学のマッキンタイア教授はチームワークについて『チーム内の情報共有や活動の相互調整のためにメンバーが行う対人行動全般』と定義し、チームプレーに欠かせない要素として以下の7つをあげています。

  • コミュニケーション
  • チームの方向性
  • リーダーシップ
  • モニタリング
  • フィードバック
  • 支援
  • 相互調整

この7要素のうち、リーダーシップを除いた6つの要素において情報共有スキルが関連しているように、チームプレーと情報共有スキルは切っても切れない関係を持っているのです。 質の高いチームを構築するためにはこの7要素を全て満たさなければならないため、チームワークを高める過程で情報共有力も高まっていくこととなるのです。

選択肢の多様化

個人で仕事を行う場合、様々な課題に対してそれぞれ定石となるアプローチ方法を用意する傾向があります。 それは作業を効率的に進める上で重要な要素であり、評価されるべきスキルであるといえます。

しかし、これまでと条件が異なる課題が発生した場合への対応力は弱く、解決方法を見つけたとしても自身に不足している知識やスキルを求められる場合には実行することができません。

このような状況に対し、チームであれば各個人が通常行っているアプローチ方法を試すことができ、新たな解決方法を思いついた際にもメンバー内の知識とスキルを組み合わせることによって実行できる可能性が高まるため、課題に対するアプローチ方法が飛躍的に増加します。

チームワークを活用することによって、定石による効率性と新たな課題に対する柔軟な対応力を兼ね備えることが可能となるのです。

変化対応力の向上

チーム全体が1つになり情報を共有しながら課題に向き合うことにより、どのような変化に対しても迅速かつ柔軟に対応できるようになります。

日々変化し続けているビジネスシーンにおいてこの変化対応力は欠かせないものであり、企業をより大きなものにしていくために意識的に伸ばしていく必要があるため、チームワークの向上を通じて変化対応力も向上させることができるというのは大きなメリットだといえるでしょう。

イノベーションの発生

物事に対する新しい捉え方や切り口、活用法のことであり、企業活動に勢いを与えて更なる飛躍のチャンスを生み出す力、それがイノベーションです。

毎日変化の無い仕事を行っているとマンネリ化しやすく、物事に対する思考も硬直化してしまいます。

そのような状況下で新しい発想など生まれるはずもなく、プラスアルファの力が生み出されることもありません。

しかし、目標達成に向けてメンバー全員で議論し、努力し続けるチームでの仕事は常に変化の連続であり、想像力や発想力にも多くの刺激を与えます。

些細な事をきっかけに思いついた独創的なアイディアは決して否定されることなく受け入れられ、それを実現させるためにメンバーは全力を注ぎます。 このような協力体制の中でイノベーションは生み出されていくのです。

チームに必要な5つの要素

チームは『明確な目標』、『役割の分担』、『自律』、『情報共有』、『実行力』という5つの要素によって構成されています。 新チームを結成する際には、メンバー候補者にこの5つの要素の必要性を理解してもらった上で自発的にチームへ参加してもらわなければなりません。

明確な目標

チームを結成する上で最初に行わなければならないことが目標の設定です。 企業に属する全従業員が企業目標に向けて邁進するように、チームでは設定されたチーム目標に向けてメンバー達が手を取り合って進んでいくのです。 チーム全員が同じ認識の下で効果的な活動を行うためにも、目標を明確にしておく必要があるでしょう。

役割の分担

チームワークによる相乗効果をより多く生み出すためには、メンバー各自が自身の領域を正しく理解しておく必要があります。 そのため、設定されたチーム目標を達成するために必要となる役割を洗い出し、その役割の担当者を決める作業を行うのです。

この役割分担によって自分の業務領域が明確となり、チームからどのような提案や発言、情報提供が求められているのか把握できるようになります。

チーム内における自身の立ち位置が分かったメンバーは、自分に与えられた役割を果たすために全力を尽くします。 そして、仲間が困っている際には自分の領域から手助けできることを検討し、救いの手を差し伸べるのです。

このようにメンバー各自が自分の役割に責任を持って向き合うことでチームの扱う領域は広まり、総合効果もより高まっていくこととなるのです。

自律

チームにおける役割を与えられたからといって、活動が制限されるわけではありません。 チームメンバー達はそれぞれの領域において最高のパフォーマンスを発揮しながらも、お互いに刺激を与え合う中で更なる発見や活躍を行うことを期待されているのです。

チームプレーと相反するように思える自律性ですが、相乗効果を求めるチームワークにおいてはその個性や価値観がプラスアルファの発生源となります。 そのため、メンバーはチームの輪を乱すことのないように十分に注意した上で、自分らしさを存分に活かしながら積極的に活動することを求められているのです。

情報共有

どれだけスピーディーに作業を行っていたとしても、その作業による効果が求められているものと異なっていては何の意味もありません。 また、行っている作業内容について改善点を見つけたからといって自己判断で変えてしまっては他のメンバーに迷惑をかけることになるでしょう。

チームによる仕事では、自身の言動の全てが何らかの形で他のメンバーに影響を与えることになります。 自分にとって良い効果を得るために取った行動が、チーム全体に悪影響を及ぼしてしまうことだってあるのです。

そのような失敗をしてしまわないためにも、常に情報を共有しておくことが大切です。 『報告』、『連絡』、『相談』を意識的に行うことでメンバー間の理解が深まると共に信頼が高まり、より効率的な活動が行える環境が構築されていくのです。

実行力

メンバーの中にチームへの参加に意欲的ではない者が含まれている状態のまま活動を開始するとどのようなトラブルが発生するでしょうか。 メンバーそれぞれに追加での業務が発生するけれど、それに見合うだけの素晴らしい改善を行える提案が出された場合、意欲的に参加しているメンバーはより良い結果を求めて賛成してくれることでしょう。

しかし、消極的に参加しているメンバーは現状維持でもチーム目標は十分に達成できるという理由から反対するかもしれません。

このようにメンバー全員の気持ちが一つになっていなければ、チームはその力を十分に発揮することができなくなってしまいます。 メンバー各自が向上心を持ち、設定された目標に向かって同じ気持ちで取り組むことによって実行力は高まり、大きな成果を生み出すことができるのです。

チームワークの最大化のポイント

チームワークがうまく機能するかどうかの鍵を握るのはチームリーダーであり、チームメンバーです。 しかし、そのチームが活動を行う組織にチームを支持する土台が出来ていなければ、十分な力を発揮することは難しいでしょう。

チームワークの効果を高め、最大化を図るためにはチームに属する者だけではなく、経営陣や人事部なども相応の努力を行う必要があるのです。

適切なメンバー構成と目標設定を行う

専門性の高いプロジェクトなどの場合にはプロジェクトリーダーがメンバー選出や目標設定までを行うこともありますが、通常の場合には経営方針に従って目標設定が行われ、人材把握を得意とする人事部がメンバーを選出することとなります。

しかし、目標設定とメンバー構成のバランスは非常に難しく、メンバー全員の持つ力を合わせることで容易に達成できる低すぎる目標であればチームを結成するメリットが失われ、逆に相乗効果を利用しても達成できない高すぎる目標であればメンバーの自信喪失や経営損失を招いてしまいます。

このように、チーム結成によって大きな利益を生み出すためには適切な目標設定と適材適所によるメンバー選出が欠かせないのです。

十分なサポート体制を用意する

チームとして活動を行う中で新たな挑戦を行うことになれば、資金や時間が必要となります。 また時には、不足している専門性を持つ新メンバーを補うことでしか解決できない大きな壁にぶつかってしまうこともあるでしょう。 必要に応じて迅速に、このような援助をしっかりと行えることを予め示しておくことで、チームはより自由な発想を行えるようになります。

判断や決定などの権利をどこまでチームに預けるのか。 何か問題が起きた際の責任は誰が取らなければならないのか。 重要事項に関する決定権を預けることによってチームは迅速で効率的な活動を行えるようになり、責任の多くを組織側が持つことによってメンバー達は萎縮することなく積極的な提案を行えるようになるでしょう。

権利や責任については大きなリスクも秘めているため特に注意して扱うべき事項となります。 チームが最大限に力を発揮するために組織としてどのようなサポートを行うことが可能であるかということをしっかりと検討し、決断していく必要があるのです。

相互依存関係

縦割り組織では業務の流れも縦割りとなりやすく、上司の判断によって調整された仕事を日々こなしているだけという部下も少なくありません。 そのような流れの中で上司が抱いている感情は「この部下には何が行えるのか」というものであり、一方的な評価を行っているだけにすぎないのです。 そのため、本来であれば10という力を持っているにも関わらず7という評価を行ってしまっているために3の力を使いこなせていなかったり、別の業務であれば20以上の力を発揮できるにも関わらず気付くことのできないまま今の業務を継続させてしまうなどのミスマッチが発生してしまうのです。

そのような形でも多くの成果を得ることはできますが、部下のパフォーマンスを最大限に活かしているとはいえません。 仕事は与えられるものではなく自分から求めるものであるといった考え方に切り替え、「この部下はどのような仕事で活躍したいと望んでいるのか」、「この部下は今後どのような活躍で組織に貢献してくれるのか」というように部下の感情を理解しようとする姿勢を持つことによって相互依存関係を築くことで部下の積極性を引き出すことができれば、その潜在能力を最大限に発揮してもらうことが可能となるでしょう。

この考え方はチーム結成においても同様であり、全てのメンバーがお互いの持つ能力に期待し、必要とすることによって、これまで成しえなかった課題をクリアするための突破口を見つけることができるようになります。 相互に依存できる関係性は円滑なコミュニケーションとも大きく関連するため、しっかりと押さえておくべきポイントであるといえるでしょう。

明瞭なチーム外メンバーとの境界

チーム外メンバーとの境界が曖昧なままで活動を開始してしまうと、どこまで情報を共有し、意見に耳を傾けなければならないのかが分からなくなってしまうため、混乱に陥ってしまいます。 そのようなトラブルを回避するためにも、そして純度の高いチーム活動を行ってもらうためにも、より明瞭な境界線を引いておく必要があるのです。

ただし、それによってチームが組織内で孤立してしまうことは絶対にあってはなりません。 組織全体に対してチームワークについての理解を深めることで必要時の協力体制をしっかりと整備した上で明瞭な線引きを行うことで、チーム活動に集中して取り組むことのできる環境構築を実現させることが経営者に求められているのです。

相互刺激による学習型組織の構築

マサチューセッツ工科大学の上級講師であるピーター・M・センゲ(Peter M. Senge)教授は、著書『最強組織の法則』の中でラーニング・オーガニゼーションと呼ばれる自らが学習していく機能を持った組織を作り上げる必要性を説きました。

学習型組織とは所属する従業員がお互いに刺激を与え合いながら自主的に学習することにより、これまでの組織文化や経営戦略などの既成概念にとらわれない新しい手段や考えを持続的に生み出し続けることのできる組織のことであり、その延長線上にチームワークという枠組みを設置することによって、日々の業務の中で培ってきた自主性や主体性をチーム内でも活用してくれることを期待できるのです。

多様性を尊重できる風土を作る

これまで日本企業の多くは足並みを揃えて同じ行動を取る画一性を大切にしてきました。 企業が求めている理想の人材像への成長を望むという考え方は、日本の優れた文化や技術の伝承を行う方法として非常に理に適っており、組織の団結力や安定に対しても大きな効果を発揮してきました。 しかし、グローバル化が進むにつれて様々な国籍を持つ人材が企業に集うことになり、様々なライフスタイルや考え方を持つ人たちを相手に画一性を求めた結果、独創性や個性を奪い、モチベーションを低下させてしまうことになったのです。

これからの時代は、守るべき部分をしっかり守りつつも多様な考えや生き方を受け入れ、自由な発想を持って仕事に向き合うことのできる組織を作っていく必要があります。 女性の社会進出や外国人の雇用に力を入れる企業は増えてきましたが、若手社員の発言に耳を傾け、自発的な活動を評価することのできる企業はまだまだ少ないものです。

年齢、性別、国籍、経験年数、上下関係などにとらわれることなく全社員が自分の考えや思いを素直に発信できる環境が構築された時、チーム活動の効果はより大きなものとなるでしょう。

役割別、チームワーク最大化に大切なこと

チームワークはある日突然身に付くようなスキルではなく、環境の構築や理解の定着など時間をかけてゆっくりと積み上げていく性質のものです。 チームに参加するメンバーとチームリーダーそれぞれに心掛けておくべきポイントがあり、そのポイントをしっかりと理解した上で活動を行うことによって、強靭なチームとして大きな力を発揮することが可能となるでしょう。

チーム全体が大切にすべきこと

イノベーションの発生源であるチームメンバーの理解や協力なくして、チーム活動の成功はありえません。 チームを組んで活動を行うにあたり、チーム全体として心掛けておくポイントとして次のようなものがあります。

共通の目的を持つ

チームはチーム目標というゴールに向けて突き進むことになりますが、この目標達成に向けてまっすぐ突き進むことが可能となるように、メンバー全員での話し合いにより、中間地点としていくつかの中間目標を設定しておくことが非常に重要となります。 最終目標だけを掲げている状態では達成に至るまでの道筋や選択肢があまりにも多いために認識のズレから多少のすれ違いが生じてしまうこともありますが、中間目標を細かく設定することによってチームとして進むべき方向がより明確となり、メンバー全員の心を一つにすることが容易となるのです。

対等に向き合う

チームリーダーという役割を持つ者と持たない者という違いこそありますが、肩書きや実績などによる区別はチーム活動において一切必要ありません。 組織の環境構築として求められる多様性を受け入れる姿勢は、チーム内においても非常に重要な要素となっているのです。

時には本業における上司と部下が同じチームに所属することもありますが、本来の関係性を意識しすぎるあまりに部下が萎縮してしまってはチームワークに大きな支障をきたしてしまうでしょう。 チームワークの持つ魅力やパワーを最大限に発揮させるためにも、チームとして活動する際には全てのメンバーが対等に関わり、チームをより良い方向へと導くために積極的な発言を行える環境であることが望ましいのです。

協調性を持ち、お互いを尊重し合う

チームをより良くすることを目的として積極的に発言することはとても素晴らしいことです。 しかし、他のメンバーを傷つけてしまうことがあるのであれば、その発言にはまだまだ改善の余地が残っています。 チームは素晴らしい知識やスキルを持っている人材の集合体であり、自分の苦手分野を補ってくれる人や新たな刺激を与えてくれる人が多く存在する場所です。 チームがお互いにプラスの刺激を与え合うことで向上心を高める場所であることを正しく理解することによって、他メンバーを敬う心が育ちます。 お互いに支え合い、信頼関係を構築していくことによって、否定的なニュアンスを含む発言は自ずと無くなっていくでしょう。

チームは全てのメンバーの力を集結させることによってプラスアルファの力を生み出すことを目的としていますが、個人プレーによる暴走を許してしまってはその個人の持つ最大限の力による効果しか期待することができません。 協調性をしっかりと育んだ上で活動を開始することにより、チームワークの最大化が期待できるようになるのです。

情報を共有する

チームメンバーは常に相互作用を与えながら共同作業を行っていくことになります。 情報はチームにとって血液のような存在であり、円滑にチーム内を循環しなければ本来持っているパフォーマンスを最大限に発揮させることが出来ません。 チーム内で共有するべき情報は活動内容によっても大きく異なりますが、一例として以下のようなものがあげられます。

  • 最終的に達成するべきチーム目標
  • 現在目指している中間目標
  • 各メンバーの役割
  • これから行う仕事の目的
  • 与えられた仕事の進捗度
  • 仕事に関する新しい情報
  • 疑問や発見、改善の提案

このようにチームで扱う仕事に関する様々な情報を全て共有することにより、メンバー全員が一体となって目標に向けて進んでいくことができるのです。

自身の役割を理解する

チームに召集されたメンバーは、各分野におけるスペシャリストとしての活躍を期待されています。 そのため、活動開始前ミーティングの場でメンバー各自がチームにおける自分の役割を正しく理解しておく必要があるのです。

自分の役割を果たすために行う発言には専門的な強さが加わり、明確な目的を意識しながら行われる作業は迅速さと正確さが加わります。 チームという集合体における自分の存在価値を知ることにより、最高のパフォーマンスを発揮することが可能となるのです。

柔軟性を持つ

イノベーションはいつも突拍子もないアイディアや発言から生み出されます。 しかし、現実離れしているアイディアは頭ごなしに却下されてしまうケースがほとんどであり、多くの可能性は検討すらされることなく消えていってしまいます。

チームワークの最大の強みであるプラスアルファを生み出す力は、個人や従来の対応では処理しきれなかった課題にこそ真価を発揮します。 斬新なアイディアや挑戦的な提案をチームにとっての大きなチャンスだと柔軟に受け入れることによって、組織全体に革新的変化をもたらすようなイノベーションを生み出す可能性を広げることができるでしょう。

リーダーが大切にすべきこと

メンバー全員が一つとなり共通の目標に向けて進んでいくことを実現させるために行う施策をチームビルディングといいますが、このチームビルディングにおいてチームリーダーは指導者と呼ばれる管理職や上司などとは違う役割を担っています。

発言や目線では他のメンバーと対等な立場を求められるチームリーダーですが、チームとして活動する際にどのような点を心掛け、サポートを行う必要があるのでしょうか。

平等性を保つ

チームリーダーはその役割から各メンバーとコミュニケーションを交わす機会が一番多くなります。 その中でメンバーによって態度や対応を変えてしまっては、誤解や嫉妬などの感情から不協和音を生み出してしまうことになりかねません。

チーム外で交流を持っている友人や上司がチームに加わっている場合には、無意識下のうちに他のメンバーとは違った態度を取ってしまいがちです。 チーム内では本業における人間関係を全て切り離してフラットな状態で向き合わなければならず、チームリーダーは他のメンバー以上にそれを意識しておく必要があるのです。

権限と責任感を持つ

チームリーダーの立ち位置は非常に難しく、他のメンバーと対等な立場でありながら決断を委ねられることもあります。 専門分野の異なるメンバーが集うチームでは、どれだけ気持ちを一つにしようと努力しても意見の食い違いなどが必ず発生します。 そのような時、チームリーダーが両者の意見を平等に聞き入れ、それぞれの立場からチームを良くしようと考えて行われた発言であったことを理解させた上で、現状に即した意見を採用するといった権限を持っておく必要があるのです。

ただし、権限を強く振りかざしていてはメンバーと対等な関係は築くことができません。 チームリーダーとしてメンバーを正しい方向へと導く責任があることを理解してもらい、チームの和を保つため、そしてチーム目標に向かって進むために必要最小限の範囲で権限を行使することで、権限を持ちながらも対等な関係を築き、チーム内のバランスを保つことが可能となるのです。

広い視野を持つ

活動開始前のミーティングにより各自の役割が明確にした状態でチームは動き始めますが、実際に仕事を通じて見えてくる能力や特性も多く、更なる効果を求めて役割の再分担や調整を行うことがあります。 また、チームが目標に向かって正しく進めているのか定期的に確認し、誤った方向へ進んでいる場合にはすぐに軌道修正を図らなければなりません。

しかし、これらの見極めは非常に難しく、安易な役割変更や軌道修正は混乱を招く原因となるため慎重に検討しなければなりません。 常に的確な判断を行えるようにするためにも、チームリーダーは広い視野を持ってチーム全体を把握しておく必要があるのです。

報告する場を積極的に設ける

情報共有はチームワークの成否を分ける重要なポイントですが、自分に与えられた役割を果たすことに没頭してしまい、報告が疎かになってしまうことも少なくありません。 お互いの持っている情報を共有して連携を強めることができるよう、チームリーダーは積極的に報告する場を設ける必要があるのです。

チームワークを扱う上で陥りやすい間違い

チームワークはとても身近な言葉ですが、誤った理解のまま使用されていることも多々あります。 誤ったチームワークではプラスアルファの力が生み出されないだけではなく、メンバーが本来持っている力すら発揮することもあります。 次のような行動ではチームワークによる相乗効果を生み出すことはできませんので注意しましょう。

チームの和を乱さないために、自分の意見を発しない

チーム内での協調性はとても大切な要素ですが、それを意識し過ぎるあまり発言できなくなってしまうというのは大きな間違いです。 なぜなら、チーム目標を達成するには全メンバーの協力が必要不可欠であり、意識的に発言を控えている現状こそが和を乱していることに他ならないからです。

自分の意見が否定的な表現として取られてしまうことに不安を感じることはあるでしょう。 しかし、そのような意図がないのであれば恐れる必要は全くないのです。 チームをより良いものにしていきたいという思いを持ったメンバー達は意見に対して素直に耳を傾け、その内容を前向きな検討材料として受け入れてくれます。

様々な視点による意見が集まるからこそ課題に対して多角的に検討することができ、新たな発見や解決策が見つかるのです。 一つでも多くの意見がチームに提供されるよう、メンバーは自分の積極的参加がチームに良い影響を与えることを理解し、チームリーダーは発言しやすい環境の整備を行いましょう。

チームワークを馴れ合いと混同する

チームワークや連携という言葉を馴れ合いと混同し、チーム活動中においても必要以上に近い距離感で接する人がいますが、これも大きな間違いです。 チーム外での交友関係については各自の自由ですが、それをチーム内に持ち込んでしまうとメンバー間の対等な関係を保てなくなってしまうのです。

馴れ合いの関係は作業や議論の質を落とし、チーム結成による様々なメリットを奪ってしまいます。 チームリーダーはチーム内で馴れ合いが生まれていないか注意を払い、そのような傾向がある場合には指摘し、正しいチームワークについて認識を改めてもらう必要があるでしょう。

チームワーク向上が望めるゲーム

小規模の会社や企業であれば招集されたメンバー全員と面識がある場合もありますが、大企業の各部署や部門から招集されたメンバーとなると全く面識の無い相手と関わるケースも出てきます。 しかし、初対面の相手の内面を理解することは非常に困難であり、誰にでも簡単に行えることではありません。

そのような状況を打破し、チームワークの基礎となる相互理解を深めることのできるゲームをいくつか紹介致します。 ゲームといっても単なるアイスブレイクだけを目的としたものではなく、お互いのビジネススキルを自然に確認し、理解できるようになっているものを厳選しているため、ゲームの進行とともにチームワークの向上を促すことが可能となっています。

チェーンブレインストーミング

ブレインストーミングは集団思考や集団発想法とも呼ばれ、あるテーマに基づいた課題やアイディアを参加者全員が出し合うことにより核心に迫るきっかけを探る手法として、ビジネスオリエンテーションなど多くの場面で活用されています。

チェーンブレインストーミングでは各自が自由に新たな提案を行うのではなく、前者の意見を取り入れる形で更に発展させた提案を行わなければなりません。 参加者の発言にしっかりと耳を傾けることにより他者の意見を受容する心を養い、状況をより良い方向へ導くための思考を巡らせることによって発想力や向上心を高める効果を期待できるでしょう。

実行手順

  • 数人でグループを作り、テーマを設定する
  • 発案者はテーマに基づいた提案を一つ行う
  • 発案者の提案をより良いものにするために二人目が更なる提案を行う
  • 二人目の提案をより良いものにするために三人目が更なる提案を行う
  • 以降、メンバーが協力し合い、発案者の提案をより良いものへ昇華させていくために改善案を出し続けていく

実施する際のポイント

  • テーマの設定方法

テーマは予め用意しておいたものを使用しても構いませんが、発想力や自主性を高め、各自の思考傾向を他メンバーに理解してもらうためにもチーム内で話し合って設定することが望ましいでしょう。

  • 発案者や改善案提案者の設定方法

発案や改善案の提案は自主的に行われることが最善です。 しかし、メンバー構成によっては一部の参加者ばかりが発言してしまい、全員の思考傾向について理解できないままゲームが終了してしまうこともあります。 そのような場合には、発案者がテーマ設定と発案を行うというルールや、発案者を時計回りで順番に担当するなどのルールを追加することで均等に発言の機会を与えることが可能となるでしょう。

  • 独創的なアイディアを受け入れる

このゲーム内で行われる提案は現状で実現可能なものに限る必要はありません。 チームワークでは従来行われてきた以外の手法やプロセスを用いて課題をクリアしていく能力も必要とされているため、独創的なアイディアを制限することはチームワークの向上にとってマイナスでしかないのです。 あまりにも突飛な発想により他のメンバーが困惑してしまうことのないよう、この辺りの説明はゲーム開始前にしっかりと行っておく必要があるでしょう。

  • マインドマップを作成する

マインドマップとは物事に対する考えがどのように広がり発展していったのかを視覚的に把握できるようにしるためのツールです。 発案者の行った提案がどのように改善されていったのかが可視化されることによって、各自の思考傾向がより明瞭となるとともに、チームとして協力することでより素晴らしいアイディアが生み出せることを実感させることができるでしょう。

  • 否定的な表現を禁止する

「そのアイディアは素晴らしいですね。しかしこの部分はまだまだ改善の余地がありそうです。」という言い回しでは相手に否定されたと誤解させてしまう危険性があり、その後の発言やコミュニケーションにも大きな影響を及ぼしてしまうことがあります。 チェーンブレインストーミングでは相互理解を深める中で信頼関係を構築することも目的としているため、提案して良かったと思えるような空気作りが重要です。

「とても良いアイディアですね。特にこの部分が素晴らしいです。それならばこのような提案はどうでしょうか?」などのポジティブな表現を意識的に使用することによりチーム内での発言がより行いやすくなり、積極的な参加を促すことが可能となるでしょう。 ただのレクリエーションゲームではなく、その後のチーム活動内での提案方法や指摘方法の練習としても、チェーンブレインストーミングは効果を発揮するのです。

共通点探し

人は共感と同調によって相手に興味を示し、関係を深めていく生き物です。 それはビジネスシーンにおいても同様であり、メンバー間での共通点を探す事は相互理解を深める手段として手軽であり効果的なものなのです。

共通点探しというゲームはその名の通り、お互いの共通点を探す過程を通じて相手の発言に耳を傾ける習慣を身につけ、共感によって仲間意識が生み出されることを期待して行われます。

実行手順

  • 発言者がテーマに基づいた自分なりの考えや思いを3分前後にまとめて語る
  • その後、各メンバーが発言者に対して1つずつ質問を行う
  • 全員の質問が終了したら、次の発言者が3分前後で考えや思いを語る
  • この作業をメンバー全員が発言者を終えるまで繰り返す

実施する際のポイント

  • テーマの設定方法

共通点探しではお互いの共通点を見つけ出すことを目的としているため、テーマはチーム全体で1つのみ設定することとなります。 そのテーマとして『チームでの活動を通じて自分が学びたいこと』や『なぜこの仕事に就こうと思ったのか』など共通点を発見しやすいものを設定することによって同調しやすい環境の構築が可能となるでしょう。

  • ネガティブなテーマを設定しない

せっかく共通点を発見できたとしても、それがネガティブなテーマから導き出されたものであればプラスの力として活かすことは困難です。 苦手分野や自分に足りないものなど、たとえネガティブな共通点であっても『改善したいと努力していること』のようなポジティブなテーマであれば、「一緒に励ましあいながら改善していこう」と前向きに捉えることができるでしょう。

  • 否定的な質問をしない

ネガティブなテーマ同様、否定的な質問からも効果的な共通点を見つけることはできません。 発言者からより多くの思いや考えを引き出すためにも、自分をよりもっと知ってもらいたいと思えるような肯定的な質問を行うように心掛ける必要があるでしょう。

ミューチュアルエイド

ミューチュアル(mutual)には『相互』や『互いに』という意味が、エイド(aid)には『助ける』や『手助けする』という意味があります。 相手の為に自分に何ができるのかということをお互いに考え、提案する過程で相互扶助の精神が養われることを期待して行われるのがミューチュアルエイドというゲームなのです。

実行手順

  • 発言者は個人的な夢や希望、目標を自由に語る
  • 発言者以外のメンバーは、それを実現させるために自分にどのような協力やサポートが行えるのかを考え、紙に記入して発言者に渡す
  • 発言者以外の全員が紙を渡し終えたら発言者を交代し、同様の流れを繰り返していく

実施する際のポイント

  • サポート内容は各自が一人で考える

ミューチュアルエイドは夢や目標の実現ではなく相互に支え合える関係の構築を目的としているため、提案するサポート内容には一切の制限はなく、些細なものや非現実的なものであっても構いません。 大切なのは発言者の為に各自が一生懸命に考え、その想いが発言者に伝わることなのです。 そのためにもサポート内容の検討は各自が一人で行い、発言者だけに伝えるようにしましょう。

  • 批判や強要は厳禁

否定的な感情や強要から支え合いの心が生まれることはありません。 夢や目標が非現実的なものであるならば、その壮大な夢をイメージできる発想力を高く評価し、現実的なものにできるように建設的なサポートや提案をすればいいのです。

どのような発想であっても受け入れてもらえるという安心感は強い信頼を生み出し、強固なチームを作り上げるための土台となります。 明るいムードでチームが前に進んでいけるよう、メンバー全員が前向きな発言や提案を心掛けるようにしましょう。

参考書籍

チームワークは小規模なプロジェクトだけではなく組織全体に影響を与える重要な要素でありながら、正しく扱うことが難しいために多くの企業で本格的な取り組みが後回しにされてきました。 しかし、急激な時代の変化に対して個々の力を合わせるだけでは対処しきれない従業員の姿を目の当たりにすることで、チームワークに取り組んでいなかった企業は強い危機感を感じることとなったのです。

これから紹介する3冊の本は、付け焼刃ではない本物の知識とスキルとしてのチームワークを読み手に授けてくれます。 経営者や人事部がチームワークについての理解を深め直すことによって、時代の変化に対応できる組織力を生み出すことが可能となるでしょう。

アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方 一人ひとりの能力を100%高めるマネジメント術

著者であるマイケル・アブラショフ(Michael Abrashoff)氏は、1997年に軍艦『ベンフォールド』の部隊指揮官に就任し、当時アメリカ海軍の中で一番劣っていると評価されていたベンフォールドをたった2年という短期間で柔軟で自主性にあふれる最強のチームへと生まれ変わらせたという輝かしい実績を持っています。 その経験を下に挑戦や勇気がチームにもたらす様々な好影響について綴っている本書は、閉塞的な状況を打破したいチームリーダーにとって最高の指南書となっているのです。

内容そのものはチームにおけるリーダーシップの取り方に特化していますが、300人を越える乗組員をまとめ上げるその手法は、企業全体を一つの大きなチームとして見た時に人事部や経営幹部などの立場にも大きな影響と刺激を与えてくれることでしょう。

最強組織の法則 新時代のチームワークとは何か

学習型組織(ラーニング・オーガニゼーション)は長期的かつ継続的に組織に利益をもたらしてくれる革新的な考え方です。 組織行動論の権威であるピーター・M・センゲ教授は、組織は全ての従業員が強い意識を持って共通の目標に向かい突き進むチームであるべきだと説いており、それを実現させるために5つの施策の実行を勧めています。

『システム思考(systems thinking)』『自己マスタリー(personal mastery)』『メンタル・モデルの克服(mental models)』『共有ビジョン(shared vision)』『チーム学習(team learning)』の必要性と手順について丁寧に解説された本書は、学習型組織を構築したいと考える経営者にとって有益な情報とエッセンスが詰まった一冊となっています。

チームが機能するとはどういうことか 「学習力」と「実行力」を高める実践アプローチ

ハーバード・ビジネススクールでリーダーシップと経営論を担当しているエイミー・C・エドモンドソン(Amy C. Edmondson)教授は、これからの時代を乗り切るために既存のチームよりも更に高い学習能力と実行能力を備えた『チーミング』を構築する必要があると説いています。 本書には複数のケーススタディとフレームワークが詰め込まれているため、様々な問題を抱えたチームに対して応用させることが可能となっており、どのような組織でもすぐに現場に対して活用することができるでしょう。

まとめ

  • チームワークはプラスアルファの力やイノベーションを生み出す源泉である
  • 激しい変動を繰り返す現代の経済情勢において、チームワークは組織の優位性を大きく高めてくれる
  • 組織は究極的なチームであり、経営者や人事部もまた1人のチームリーダーである

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