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連載:第16回 組織作り その要諦

ゴールを決めた瞬間、控えの選手たちは本気で喜んでいるか?【入山教授と語るFCバルセロナ、早稲田、ソニー「勝つ組織風土」】

Logo markBizHint 編集部 2019年10月24日(木)掲載
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“サッカーファン”の経営学者、入山・早稲田大学教授と中竹竜二さんがサッカーやラグビー、ビジネスの組織風土について語ります。FCバルセロナを率いたグアルディオラ監督は「控え選手の態度、仲間がゴールを決めた瞬間に本気で喜んでいるかどうかでチームの組織力が分かる」と話すそうです。「チーム」の優勝と、「個人」の成長は一見、両立するのが難しそうですが、これを同時に目標にしているのが強い組織。その真意に迫ります。

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1回目のまとめ

  • サッカー史上最強のチームと讃えられるグアルディオラ監督時代の「FCバルセロナ」。特徴は「コミットメント型組織」。選手、スタッフも自分のことよりもチームの勝利を優先する文化がある。
  • 素晴らしい組織を学ぶ目的は、最強チームのシステムをそのままマネすることではない。自分たちの環境を鑑みながら、自ら、組織をつくりあげていく。
  • 負けが続くと目的を見失うもの。早稲田のラグビー部も華やかな攻撃スタイルにこだわるあまり、本来の目的である「勝つ集団」を見失っていた時期がある。
  • 「〇〇らしい」「〇〇らしくない」という言葉は多義的。発言者の価値観を表したものに過ぎない。リーダーとメンバー、メンバー同士で、組織ができた背景を理解し、集団の「目的」を定め、実現するための「手段」を実施することが大事

負けが続くと使いたくなる「原点回帰」という言葉

入山章栄さん(以下、入山): 前回の話の続きですが、中竹さんは早稲田ラグビー蹴球部の監督(2006-2009年度)だった時、「チームのスタイルを毎年変え、勝っていた戦略も捨てた」そうですね。選手たちからすれば、勝利の方程式を簡単に捨てるのは不安だったはず。それでも中竹さんは「大丈夫、大丈夫」と言い続けたとか。大丈夫だと言えた理由は何だったんですか?

中竹竜二さん(以下、中竹): 毎年同じ戦術で戦っていれば、相手に研究されます。相手のチームを考えてより有利な戦術に変えようとしているんですから、勝つ確率はあがります。当時ほかの大学チームが「原点回帰」を掲げていたんです。彼らが「変わらない」と言っているのであれば、「大丈夫」と思っていました。

人間、負けが込んでいると「原点回帰」という言葉をついつい使いたくなるんですが、この変化が激しい時代に、昔の時代のやり方は通用しません。 組織本来の設立目的、存在意義を確かめるため「原点」に戻るのはいいんですが、昔のやり方、スタイルに固執するのはよくない。

入山: ビジネスの世界でも経営者たちが「原点回帰」という言葉を使いだしたら、危険ですね。

「なぜラグビーをするのか」を話し合う

バックナンバー (18)

組織作り その要諦

  1. 第18回 個人の働き方改革をしながら……企業が強い組織を作るには【法政大・田中研之輔教授】
  2. 第17回 「ピラミッド型組織」は「ネットワーク組織」に変われるのか【入山教授と語るFCバルセロナ、早稲田、ソニー「勝つ組織風土」】
  3. 第16回 ゴールを決めた瞬間、控えの選手たちは本気で喜んでいるか?【入山教授と語るFCバルセロナ、早稲田、ソニー「勝つ組織風土」】
  4. 第15回 史上最強チーム・バルサにはなれないけど、学ぶことはできます【入山教授と語るFCバルセロナ、早稲田、ソニー「勝つ組織風土」】
  5. 第14回 顧客3万社、営業12名。売上を追わない営業部門と社長が重視する、最も大切な指標とは
  6. 第13回 視察多数の運送×健康経営。企業送迎No.1バス会社では管理栄養士が運転士を健康にしていた
  7. 第12回 ベイスターズの躍進を支え続けたマーケティングチームの心得。「それしかなかった」ものとは
  8. 第11回 「日本でいちばん大切にしたい会社」特別賞。企業理念を徹底する業界2位の老舗ランドセルメーカーは、社員に株を無償配付していた
  9. 第10回 全国一の自動車教習所は究極のボトムアップ組織だった。人的余裕が施策を生みだす好循環。
  10. 第9回 障がい者の活躍が事業を拡大し、健常者が社内マイノリティに。「助ける」ではなく「ビジネスとして成立させる」
  11. 第8回 「超属人的組織」だからこそ仕事が面白い。一人の職人のみが持つ技術も「継がなくて良い」
  12. 第7回 デイサービスを「男性向け」で差別化。従業員の定着率を高める「公平感ある」職場づくり
  13. 第6回 数字必達主義から「対話型の組織」へ、福島トヨペットの社内変革【福島トヨペット・佐藤修朗社長/佐藤藍子副社長】
  14. 第5回 「ブラックサンダー」で46億円から100億円企業に伸びた有楽製菓の秘密
  15. 第4回 雅叙園復活のカギ「作業員ではなくホテルマン」。 圧倒的なハードの魅力を伝える、人・ソフトの再生術
  16. 第3回 手取り足取りの指示ではない。「任せる」ことで「自分ごと」を重ねた経営となる【スマイルズ・遠山正道さん】
  17. 第2回 若手の当事者意識を引き出す「自律・分散型組織」を作る【ポーター賞受賞企業・ネットプロテクションズ】
  18. 第1回 「組織づくりとクルマづくりは似ている」 元自動車エンジニアの人事が語る採用の秘訣

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