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2018年10月8日(月)更新

コーチング研修

コーチングとは、対話によって相手の自己実現や目標達成を支援するコミュニケーションスキルのことです。そしてコーチング研修とは、企業や組織のメンバーがコーチングスキルを習得するために開催される研修を意味します。この記事では、コーチング研修の一般的な内容、企業における導入のポイントや、研修会社などについて解説します。

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コーチング研修とは

コーチングとは、対話によって相手の自己実現や目標達成を支援するコミュニケーションスキルのことです。コーチによる傾聴と質問を通じ、相手の能力を引き出し、自発的な行動や成長を促すことが可能とされています。

コーチング研修とは、企業や組織のメンバーがコーチングスキルを習得するために開催される研修です。受講者はコーチングの概要や考え方、スキルについて、座学とワークを織り交ぜながら学んでいきます。

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なぜコーチング研修が必要なのか

コーチング研修が必要とされる背景や、コーチング研修を導入するメリットについて解説します。

マネジメント能力の向上

一つには、組織におけるマネジメント能力向上の必要性が挙げられます。

マネジメント能力の向上は、企業組織において常に抱えている大きな課題といっても過言ではありません。近年は特に、組織からの命令や指示だけでは人は動きません。「部下が思うように行動しない」「部下のやる気が感じられない」といったように、部下指導に悩みを抱えている管理職の方も多いのではないでしょうか。

特に、管理職になりたての社員は、自分自身の手で仕事の成果を挙げる働き方から、部下を活躍させて成果を挙げる、という違った働き方が求められるようになります。この変化に苦しむ新米管理職の方も多くいることでしょう。

人を動かすマネジメント手法として、コーチングスキルは有効なコミュニケーションスキルです。コーチング研修を導入することによって、管理職のマネジメント能力を向上させる事が期待できます。

部下の成長を促進する

コーチング研修により、部下の成長を促すスキルの習得や向上も期待することができます。

成長とは、自ら考え行動し、成果を振り返り改善していく、一連のPDCAサイクルを自分自身の力で回せるようになることといえるでしょう。しかし、上司からの指示や命令に従って仕事をしているだけでは、部下が自分自身で考える機会が無く、本当の意味での成長にはつながりません。

コーチングでは、相手に対し答えを教えることはありません。コーチは相手に対し質問を投げかけ、相手は自分自身の力で答えを探していきます。人から教わるのではなく、自ら考え、気づきを得て、次のアクションを考えていくのです。

コーチング的コミュニケーションを通じ、指導では中々育たない部下の成長を促進することが期待できます。

メンバーの能力や可能性を引き出す

近年ビジネスの世界では、確立されたビジネスモデルや業務プロセスの中で、ひたすら効率性、生産性を追い求めることで企業が成長し続けることが難しくなっています。

日本をはじめ先進国の企業が今後も成長し続けるためには、業務の効率改善だけではなく、今までに無い価値あるサービスや商品を生み出すこと、イノベーションの創出が必須になっています。

マネジメント手法としても、信賞必罰により人を働かせるような方法から、人のやる気や主体性を引き出し、創造力を発揮させるような方法がより求められるようになってきました。つまり、コーチング的なマネジメント手法の価値がより高くなってきたと言えるでしょう。

例えば、「パフォーマンスマネジメント」という、従業員の能力とモチベーションを引き出しながら、同時にビジネス上の目標達成を行うことを目的としたマネジメント手法が注目されています。パフォーマンスマネジメントのような創造性の高いマネジメントを行う為には、充実した教育に裏付けられた、高いコーチングスキルを有する管理職の存在が必要不可欠であると考えられます。

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自律型組織への変革

昨今のビジネス環境は、予測不可能性の高いVUCA(ブーカ)の時代です。このようなビジネス環境に適応するためには、社員一人ひとりが自分の頭で物事を考え、意思決定していけるような自律型組織であることが重要であると言われています。

コーチングは相手の自分自身の頭で物事を考える力を育みます。自律型組織への変革には、組織にコーチングを取り入れていくことが有効であると言えるでしょう。

【関連】BizHint HR:VUCAの意味とは?VUCAな時代に求められるリーダーシップとは?

一般的なコーチング研修の内容

一般的なコーチング研修の内容について解説します。

コーチングの概要理解

研修の受講生は、まず「コーチングとは何か」や、コーチングの効果、といったコーチングの概要を学んでいきます。

心構えの習得

コーチングの基本となる心構えを学びます。具体的には以下のような心構えがあります。

  • 「相手には問題を解決する能力がある」 相手の能力を信じることからコーチングは始まります。
  • 「答えは相手の中にある」 答えは相手が持っていて、コーチングのセッションを通じ、相手と一緒にその答えを見つけていく、という考え方をとります。
  • 相手へのプラス思考 短所を無くすことよりも、長所や本来持っている力を引き出すことにフォーカスしていきます。
  • 否定せず承認する 過ちや短所を責めたり、相手の意見を否定したりはしません。どのような考えや思いも一旦受け止め、承認した上で対策を考えていきます。

コーチングスキルの習得

傾聴や承認、質問といったコーチングの基本スキルを学んでいきます。

【関連】コーチングスキルとは?活用のメリットやスキルの代表例、研修・資格などをご紹介

ロールプレイング

上記のような考え方やスキルを、ワークを通じて体得していきます。

コーチング研修導入の流れ

企業にコーチング研修を導入する際の流れやポイントについて解説します。

導入目的、活用シーンの検討

組織への導入目的や、具体的にいつどこでどのようにコーチングスキルが使われてほしいのか、活用シーンを検討しましょう。

例えばMBO面談での活用や、OJTにおける後輩指導、1on1におけるコミュニケーションの質の向上、チーム会議におけるコミュニケーションの促進など、活用シーンが明確であればあるほど、対象者や研修内容がより明確になり、成果も挙がりやすくなるでしょう。

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対象者の選定

コーチング研修の対象者を選定しましょう。対象者としては、部下を持つ上司や管理職の方が一般的となるでしょう。しかし管理職以外でも、後輩指導を行うOJT担当者やプロジェクトリーダー、面談を頻繁に行う人事や社内コーチ候補といった対象者が考えられます。対象者の選定は導入目的次第であると言えます。

実施時期、期間の検討

研修の実施時期や期間を検討しましょう。コーチング研修としては、単発で半日~2日に渡る開催が一般的です。社内コーチ育成を目的とする場合や長期的なプログラムとしてコーチング文化の浸透を狙う場合などは、毎月一回程度の講座を数ヶ月~一年に渡り開催するケースもあります。

開催形式の検討

開催形式も検討しましょう。大きく以下の2パターンがあります。

■企業内研修として開催するケース

研修会社から派遣される外部講師、もしくは社内コーチにより、企業内研修として開催するケースです。研修受講者は組織内の社員のみとなりますので、より自社の課題にあわせた研修内容にカスタマイズすることが可能です。一方、外部研修よりもコストはかかりがちと言えます。

■研修会社が主催する外部研修に参加するケース

研修会社が主催する研修に企業から受講生を送るケースです。他の企業からの参加者と合同での研修となります。コストは企業内研修として開催する場合よりも一般的には低くなります。一方、開催時期や内容については自社都合に合わせられず、研修会社次第となります。

研修会社、講師の選定

研修会社や講師の選定を行います。研修会社や講師によって得意分野やカラーがありますので、自社にあった研修会社や講師が選べるよう、情報収集や検討をしっかり行うようにしましょう。

内容の検討

研修内容を検討しましょう。前述の「導入目的、活用シーンの検討」を十分に行った上で、研修会社や講師と相談しながら決めたり、参加するコースを選定したりするようにしましょう。

実施

研修を実施します。可能な限り研修に同席し、研修を通じての受講生の変化についても確認できると良いでしょう。

効果測定

研修の効果を測定しましょう。社員教育の効果測定に関しては、アメリカの経営学者であるカークパトリック氏による「カークパトリックモデル」が有名です。このモデルは、研修の効果を4段階(Reaction;反応、Learning:学習、Behavior:行動、Results:結果)で評価するものです。

【図表1】カークパトリックモデル

【出典】産業能率大学 総合研究所:研修効果(教育効果)測定

研修会社によっては、オプションサービスとして研修の効果測定も支援してくれる会社もあります。予算や自社の状況に応じて上手く活用できると良いでしょう。

コーチング研修を導入する際の注意点

企業にコーチング研修を導入する際の注意点について解説します。これらの注意点や対処法についてもレクチャーしてくれる研修会社や講師を選ぶようにすると良いでしょう。

指導とコーチングの使い分けに注意

コーチングを習った人は、特に指導とコーチングの使い分けについて悩む方が多いようです。大まかには、次の2つのケースがあります。

■コーチング中に指導をしてしまうケース

コーチングでは「相手には問題を解決する能力がある」と信じ、「答えは相手の中にある」と考えます。そして、傾聴や質問により相手が持っている答えを探り、相手が自分自身の力で問題解決できるよう支援するようなスタンスをとります。ですが、コーチ役となる上司が話を聴いている内に、自分自身の考えや経験を元に「こうすればいいじゃないか」と指導してしまうケースが散見されます。

その指導内容がどんなに正しかったとしても、このようなコミュニケーションは、「相手の問題解決能力を疑っている」「答えは相手の中にはない」ということを意味します。相手の信頼を失い、コーチングの成果は挙がりません。

コーチ自身の考えを伝える必要がある場合は、ヒントの提示として相手が受け取れるよう、私(I=アイ)を主語としてフィードバックするように心がけます。具体的には、「あなたの話を聴いて『私は』こう思うがどうか」といったように、I(アイ)メッセージとして伝えられると良いでしょう。

■指導すべきケースでコーチングしてしまうケース

コーチングではなく、指導(ティーチング)の方が適切な場合もあります。例えば、相手の能力が未熟で明らかに「答えが相手の中にない」ケースや、重要度、難易度、緊急度が高いタスクを任せるときなどです。

コーチングはあくまでマネジメントやコミュニケーションスキルの一つでしか過ぎません。状況に応じた使い分けを学習できるようにすると良いでしょう。

【関連】BizHint HR:コーチングとティーチングの概念の違いと正しい使い分け方とは?

定期的にトレーニングの機会を

コーチングはコーチによるコミュニケーションの癖が出やすかったり、良いコミュニケーションがとれているのか、もしくは失敗しているのかが、自分自身では気づきづらかったりします。

一度研修を受けた方であっても、定期的にコーチング研修を受講し、コーチングスタイルの見直しと修正を実施できると良いでしょう。内容としては、例えばコーチング研修を受講した人同士でロールプレイングを実施し、お互いにコーチとしての良いところや改善点を指摘しあう、といったワークが有効です。

コーチ自身も成長する

コーチングとは相手の変化や成長を促すものですが、コーチングのプロセスの中で、相手からの反発を受けることもあります。この反発の原因は、変化に対する拒否反応です。「変わりたい」「成長したい」と思う気持ちと、「変化したくない」「安定した今の状態がいい」と望む気持ちとのせめぎ合いが起こっている状態です。

この状態を乗り越えるために、コーチには相手と強い信頼関係を結び、反発を乗り越えていく人間力が必要とされます。そして信頼を勝ちとる為は、コーチ自身も挑戦や成長を続け、模範となるような、尊敬に値する人間であることが必要です。コーチ自身にも絶え間ない成長が求められます。

コーチング研修会社の紹介

コーチング研修サービスを提供している会社を紹介します。コーチング研修導入の参考になれば幸いです。

株式会社インソース

株式会社インソースは東証一部上場の研修会社です。階層や業界別研修、部門・職種別研修など、多様な研修サービスを提供しています。その中に管理職向けのコーチング研修があります。

研修の提供形式としては、外部研修として全国で開催される「公開講座」、企業内で講座を開催できる「講師派遣」、そして「eラーニング」の3種類があります。

株式会社インソースのサービスにおけるその他の特徴としては、アフターサービスとして研修内容の定着や研修効果の確認を目的とした「呼び覚まシステム」を活用できることも挙げられます。

研修で学んだスキルの活用状況を、研修受講後3か月間、アンケート形式でヒアリングしていきます。ヒアリング結果は報告書としてまとめられ、担当者に提出されます。

【図表2】株式会社インソースの「呼び覚まシステム」

【出典】株式会社インソース:研修効果を高める「研修呼び覚まシステム」

【参考】株式会社インソース:コーチング研修

リクルートマネジメントスクール

リクルートマネジメントスクールは、全国で開催される公開型の社員研修サービスです。採用や人材育成関連のサービスを提供する株式会社リクルートマネジメントソリューションズが運営しています。株式会社インソースと同様に階層別、ビジネススキル別など様々な研修サービスを提供しており、その中にコーチング研修も開催しています。

1日がかりの外部研修で、アドバイスやロールプレイを通じてコーチング・コミュニケーションを実践的に学ぶとともに、部下育成の視点を養う事を目的としています。

【参考】社員研修・社員教育のリクルートマネジメントスクール:コーチング研修セミナー

株式会社日本創造教育研究所

中小企業向けに研修サービスを提供する株式会社日本創造教育研究所でも、コーチング研修を実施しています。

「企業内マネジメントコーチング6ヶ月プログラム」と称し、月に1回、6ヶ月に渡る連続講座を開催しています。企業内に相互信頼関係を構築し、自律型組織を確立することを目的としています。特に中小企業の経営者、経営幹部を対象としたコースとなっています。

【参考】社員研修なら日本創造教育研究所:企業内マネジメントコーチング6か月プログラム

ビジネスコーチ株式会社

ビジネスコーチ株式会社は、コーチングを主軸においた人材育成、人事制度サービス、コーチ養成コースを提供しています。

コーチング研修や人材育成プログラムとしては、企業内でコーチングのプロフェッショナルをそだてる「社内コーチ育成プログラム」、コーチング型リーダーを育成する集合研修「リーダーシップ・マネジメント研修」、1on1に特化した研修サービス「1on1プログラム(研修・コーチング)」などがあります。

【参考】ビジネスコーチ株式会社 ビジネスパーソンの成長を支援します

銀座コーチングスクール

日本におけるコーチングの草分け的存在とも言える銀座コーチングスクールも、コーチ型リーダー育成研修を提供しています。研修会社主催の外部研修ではなく、企業ごとにカスタマイズを行う企業内研修としてサービスを提供しています。

特徴としては、コーチングをあくまで部下育成の手段や道具として捉えていることが挙げられます。傾聴や質問といったコーチングスキル習得よりも、部下や次のリーダーを育成できるリーダー育成にフォーカスし、すぐに職場で活用・実践できるような「月曜日朝の3分間コーチング」や「目標管理面談」といった具体的なメソッドの提供を行っています。

【参考】銀座コーチングスクール: コーチ型リーダー育成研修

まとめ

  • コーチング研修とは、企業や組織のメンバーがコーチングスキルを習得するために開催する研修のこと
  • 一般的には、コーチングの概要や心構え、コーチングスキルについて、座学とワークを通じ習得していく
  • コーチング研修導入のポイントは、導入目的や活用シーンを明確にすること。定期的にトレーニングの機会を設けると良い

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