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2017年9月7日(木)更新

メラビアンの法則

メラビアンの法則とは、1971年にアメリカで提唱された概念で、話し手が聞き手に与える影響について、「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」それぞれの観点から数値化したものです。この法則を意識する事は、ビジネスシーンにおいても非常に重要です。今回は、このメラビアンの法則についてご紹介します。

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1.メラビアンの法則とは

メラビアンの法則とは、1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念で、話し手が聞き手に与える影響を、研究と実験に基づいて数値化したものです。別名「3Vの法則」や「7・38・55ルール」と呼ばれる事もあります。

具体的には、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は以下の割合であるというものです。

  • 言語情報(Verbal)…7%
  • 聴覚情報(Vocal)…38%
  • 視覚情報(Visual)…55%

それぞれの構成要素

それでは、それぞれの構成要素について詳しく見てみましょう。

【言語情報】

まず「言語情報」とは、話し手が発する言葉そのものの意味や、言葉で構成される話の内容の事を指します。この言語情報を使ったコミュニケーションを「言語コミュニケーション」「バーバル・コミュニケーション」とも呼びます。

【聴覚情報】

「聴覚情報」とは、話し手が発する声のトーンや大きさ、また、話し方(口調)や話す速さ(テンポ)などを指します。

【視覚情報】

最後に「視覚情報」とは、話し手の表情や目線、そして態度や仕草、また見た目などを指します。身体言語(ボディーランゲージ)と呼ばれる事もあります。この「視覚情報」、そして先ほどご紹介した「聴覚情報」を使ったコミュニケーションを「非言語コミュニケーション」「ノンバーバルコミュニケーション」と呼びます。

2.言語コミュニケーションと非言語コミュニケーション

それでは、コミュニケーションの2つの種類「言語コミュニケーション」「非言語コミュニケーション」について詳しく見てみましょう。

言語コミュニケーションとは

まず、言語コミュニケーションとは、先ほどご紹介したように「言葉」を使ったコミュニケーションです。主に手紙やメール等が挙げられます。非言語コミュニケーションとの違いは、文法が確立していて、それだけでメッセージが相手に伝わるという点です。

ただし、非言語コミュニケーションと比較して圧倒的に情報量が少なく、その「言葉」だけで相手の思いや感情を読み取る事が難しいケースも多々あります。

非言語コミュニケーションとは

一方、非言語コミュニケーションは「聴覚情報」「視覚情報」を使ったコミュニケーション全般の事を指し、メラビアンの法則では実に9割以上を占めています。

これは、話し手の表情や仕草、声のトーン等から相手の感情を読み取る、いわば五感を使ったコミュニケーションです。このコミュニケーションは相手に多くの情報を与える事ができ、よりスムーズなコミュニケーションを生みます。

【関連】BizHint HR「ノンバーバルコミュニケーションの意味とは?種類・具体例も解説」

3.メラビアンの法則の正しい解釈

実は、過大解釈されている事の多い「メラビアンの法則」。ここでは、正しい解釈についてご紹介します。

メラビアンの実験

そもそも「メラビアンの法則」が生まれた実験は、話し手が「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」について、それぞれが矛盾した情報を発した際、聞き手はどの情報を優先するのか、という条件の元で実施されました。

つまり、話の内容と、声の質や話し方、態度や仕草に矛盾がある場合、聞き手はどのように受け取るのかという事です。例えると、言葉では「嬉しい」と発しているのに、その声のトーンは低く、表情は暗いなどのケースです。

「人は見た目が最も重要」とは言いきれない

「メラビアンの法則」誕生後、この法則が一人歩きし、実験の前提を無視して語られる事によって「言葉よりも見た目が大事」というような議論の根拠に使われるようになりました。つまり、過大解釈されるようになったという事です。2005年に日本で発売されベストセラーとなった書籍「人は見た目が9割」も、メラビアンの法則から名付けられたと言われています。

しかし、メラビアンの法則はあくまで特殊な状況下で実施された実験から得られた数値です。そのため、必ずしも「言葉より見た目が重要」とは言いきれないという事を併せて知っておくべきでしょう。

4.コミュニケーションの4つの壁

ここでは、人が相手を受け入れる時に立ちはだかる「4つの壁」についてご紹介します。

外見

まず、外見つまり「視覚情報」です。表情や目線、そして服装や髪型などの身だしなみも含まれます。特に初対面の人と接する際には、TPOをわきまえた身だしなみを心がけ、相手に警戒心を持たせないような表情、そして目線の位置や動きにも気をつけましょう。

態度

次に、態度。これも「視覚情報」の一つです。話す時の姿勢、そして動作や仕草なども見られています。相手の信用を得るには、話の内容以上にこの「態度」を意識しましょう。面接やプレゼンの際には、事前に身振り手振りなどのシミュレーションをしておくのも一つの方法です。

話し方

次に話し方、つまり「聴覚情報」です。話し方や声のトーン、大きさ、速さなどを相手に合わせて変える必要があります。相手が急いでいるのに、こちらがゆっくり落ち着いて話してしまうと、違和感や嫌悪感を与える可能性があります。逆に、相手がゆったりとした態度で聞く姿勢を持っているのに、こちらが慌てて話してしまうと、うまく内容が伝わらないという事もあるでしょう。内容以上に、話し方には注意しましょう。

話の︎内容

最後の壁は話の内容、つまり「言語情報」です。相手とコミュニケーションを取る時、ここが間違っていればいくら他の3つの要素が優れていても、矛盾を生んでしまいます。話の内容や言葉の選び方も、話し方と同様に相手に合わせて変える必要があります。

【出典】横浜経理専門学校「基礎から学ぶビジネスマナー講座」

5.メラビアンの法則を意識するメリット

それでは、メラビアンの法則を意識してコミュニケーションを取る事で、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

︎第一印象をアップさせる

まずは、第一印象です。特にビジネスシーンでは、取引先や顧客に与える第一印象は、その後の取引を左右するとも言われています。

メラビアンの法則を意識し、発する言葉、話し方、態度や身だしなみなど、事前に3つの要素をブラッシュアップして臨めば、第一印象を「好印象」なものにできるでしょう。

コミュニケーション能力をアップさせる

次に、コミュニケーション能力です。メラビアンの法則は、言語コミュニケーション・非言語コミュニケーションのバランスを体現している法則であると言えます。

このバランスを意識し、聞き手に与える影響を想像しながら会話する事で、スムーズな人間関係を築く事ができます。同僚や上司・部下との日頃のコミュニケーションの際にも、ぜひ意識したいポイントです。

相手に伝える力をアップさせる

最後に「相手に伝える力」をアップさせるという点です。次章でも詳しく紹介しますが、「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」それぞれの持つ情報を一致させる事で、自分の伝えたい事がより相手に伝わりやすくなります。日頃のコミュニケーションだけではなく、商談やプレゼンテーションの際にも有効であると言えるでしょう。

6.メラビアンの法則の活用ポイント

それでは、日常でメラビアンの法則を活用する際のポイントについて見てみましょう。

視覚情報・聴覚情報・言語情報が一致していること

先ほども触れましたが、「視覚情報」「聴覚情報」「言語情報」の方向性が一致している事が最も重要です。言葉でいくら「頑張ります」と言っても、声は小さく、目線は下を向きうなだれた態度では、それぞれの情報が一致しているとは言えません。むしろ相手に矛盾を感じさせ、不快感や怒りを与えてしまうでしょう。この3つの要素の一致には、最も注意が必要です。

非言語コミュニケーションをうまく使う

メラビアンの法則では、相手に与える影響として「聴覚情報」「視覚情報」の非言語コミュニケーションが9割以上を占めていますが、ただ意識するだけではなく、それをうまく使うとよりスムーズなコミュニケーションが期待できます。

簡単な例を挙げると、「売り上げは倍増します」などポジティブな言葉を発する時には、はきはきと大きな声で快活に話し、「大きくなる」事を表すようなジェスチャーを加えると、より相手にインパクトを持って伝える事ができます。

言葉(言語コミュニケーション)の選び方に注意する

最後に、「言語情報」です。メラビアンの法則においては7%と低い数値ではありますが、相手に何かを伝えるというミッション(プレゼンテーション等)に置いては、重要性の高い要素です。

内容や言葉選びを間違えてしまうと、いくら非言語コミュニケーションが優れていても、それが台無しになってしまいます。また、ビジネスシーンにおいては、この「言語情報」は資料などで文字情報として残る場合が多くあります。7%で影響が少ないと言えど油断せず、適切な内容と言葉選びに気をつけましょう。

7.ビジネスシーンでの活用方法

最後に、メラビアンの法則をビジネスシーンで活用する場合の具体例をご紹介します。

面接時のコミュニケーション

まずは、面接時のコミュニケーションです。人材採用の際、必ず実施するのが面接。面接官はその短時間の間に、応募者が自社とマッチし、採用基準に沿っているのかを評価する必要があります。そのためには、応募者の本来の姿、本当の言葉を引き出さなくてはなりません。

そもそも、面接に臨む応募者は緊張した状態であり、面接官とも初対面である事がほとんどでしょう。まず、相手に安心感を持たせるような話し方や態度、そして言葉選びが重要です。そして、徐々に相手に合わせて話し方を変え、時には厳しい態度などを巧みに使い分けながら、応募者の本来の姿を見極めましょう。

【関連】BizHint HR「面接官の心得や質問の内容、やり方のポイントを総まとめ」

顧客とのコミュニケーション

次に、顧客とのコミュニケーションです。先ほども少し触れましたが、特に商談やプレゼンテーションなど、自分が考えている事を相手に伝える事をミッションとする場合に特に有効です。

まずは「言語情報」である内容、そして言葉選びに注意します。そしてそれが決まれば、次に「聴覚情報」である話し方や声のトーン、速さなどを決めます。この場合、聞き手のキャラクターや年齢(聞こえ方)なども加味すると良いでしょう。そして、最後にその場に合った身だしなみや動作です。態度や表情にはもちろん気をつけなければなりませんが、プレゼンや商談の際には、事前に身振り手振りの練習もしておくと、より伝わりやすいプレゼンテーションになるでしょう。

上司・部下の間のコミュニケーション

最後に、上司と部下の間のコミュニケーションです。通常のオフィスでのコミュニケーションでも、メラビアンの法則は重要です。特に、部下は上司の言葉選びや態度に敏感になっている場合も多いでしょう。

例えば、ボリュームのある仕事を終えた事を報告に来た部下に対し、上司が相手の目も見ず、パソコンに向かいながら「よく頑張ったな」と発したとしても、部下には何も伝わりません。むしろ、期待と違う反応に戸惑い、努力を評価されなかった事に対して怒りや悲しみの感情が生まれ、モチベーションも低下してしまうかも知れません。

日頃の小さなコミュニケーションであっても、この3つの要素のバランスと一貫性が重要です。

8.まとめ

  • メラビアンの法則を「言葉より見た目が大切」と理解するのは拡大解釈であり、実際には一定の条件下で実施された実験結果である事を知っておく必要がある
  • メラビアンの法則を意識する事で、ビジネスシーンにおいて重要な第一印象のアップや、コミュニケーションスキルのアップ、「伝える力」のアップ等に繋がる
  • メラビアンの法則をビジネスシーンで活用するには、「視覚情報」「聴覚情報」「言語情報」の全てが同じ方向性を向いている事が最も重要である

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