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ストレスマネジメント

2020年4月2日(木)更新

ストレスマネジメントとは、社員の健全な心身を保ち、企業の生産性を保持・向上するためのマネジメント方法を指します。近年、市場を取り巻く環境の大きな変化に伴って、労働者のメンタルヘルス不調は増加傾向にあり、社会的に大きな課題となっています。本記事では、ストレスの仕組みからストレスコーピングとの違い、ストレスマネジメントが求められる背景、個人・組織別の具体的なストレスマネジメント法、おすすめ書籍や研修まで詳しく解説いたします。

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ストレスマネジメントの意味とは

ストレスマネジメントとは、職場の人間関係や仕事など様々な要因によって健康や仕事に支障をきたす可能性のあるストレスに対処するため、 様々なスキルを活用して適度なストレス状態へとコントロールすること です。

特にビジネスシーンでは、 過度なストレスによる心身の健康状態の悪化を防いで健全な状態へと改善し、適度なストレスで高いパフォーマンス発揮してもらう ことを目的に行われます。

【参考】ストレスマネジメント/e-ヘルスネット(厚生労働省)

職場におけるストレスマネジメントの効果

適切なストレスマネジメントは、社員の健康と業務パフォーマンスを保ちます。そして、ストレスによる心身の不調、休業や退職、判断力の著しい低下、ハラスメントなどの問題行動を取るといった、病的で深刻な事態を未然に防ぎます。

ストレスマネジメントとストレスコーピングの違い

ストレスコーピングはストレス対処法のことで、 ストレスを軽減するための方法やスキルを表しています。それに対し、ストレスマネジメントはストレス管理のことで、心身を良好に保つために適切な処理をすることを表します。

つまり、 ストレスコーピングは、ストレスマネジメントを行うための1つの手段 として捉えることができます。

ストレスコーピングには、ストレスを引き起こす因子そのものを取り除く事を目的とした「問題焦点型コーピング」と、認知行動療法的なアプローチを行う「情動焦点型コーピング」の2種類があります。詳しくは、下記の関連記事をご覧ください。

【関連】ストレスコーピングとは?ストレスの構成要素や実施方法まで徹底解説/BizHint

ストレスとは

そもそも「ストレス」とは、物理学用語で「外部からの力が加わる事による歪み」を意味する言葉です。そして医学的には、外部から様々な刺激が加わる事による、自身の心もしくは身体の歪みを意味します。

【参考】1 ストレスとは:ストレス軽減ノウハウ/こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト(厚生労働省)

ストレスが生まれる仕組み

ストレス理論では、ストレスは「ストレッサー」、「認知」、「ストレス反応」の3つの構成要素が順に反応することによって起こるといわれています。

  • ストレッサー
    ストレスの原因となるもので、気候や騒音などの刺激や、仕事や人間関係での要求などがあります
  • 認知
    ストレッサーに対して、体のなかの特に五感(目で見る、耳で聞くなど)が反応し、脅威や不安などのネガティブな評価をすることです
  • ストレス反応
    認知したストレッサーから自分を守るために、身体面、心理面、行動面で現れる体の不調やイライラ、ミスをするといった防御反応をあらわします

このようにして、刺激に対して人が不快に感じ、反応をすることでストレスが生まれます。

ストレスの種類

ストレスマネジメントを効果的に行うには、ストレスの種類と特徴を知っておく必要があります。

ストレスは大きく2つに分類されます。

ひとつは 急性ストレス と呼ばれるもので、 職場での異動や新しく始めた習慣といった急激な変化によってストレスが生まれます 。急性ストレスは短期的なものですが、心身の不調が続く場合には職場でのケアと、症状によっては専門家の協力を仰ぐ必要もあります。

もうひとつは 慢性ストレス と呼ばれ、 長期間に亘ってストレスが続いている状態のこと です。例えば、仕事のキャパシティオーバーが慢性化していたり、長時間労働が数か月あるいは1年以上続いているなどが挙げられます。

ストレスマネジメントは特にこの慢性ストレスに有効で、個人での取り組みに加え、組織として改善も含めた取り組みを行うことが必要です。

ストレスマネジメントの重要性が高まっている背景

昨今では、特に職場におけるストレスマネジメントの必要性が高まっています。それには、どのような背景があるのでしょうか。

仕事のストレスによる不調者の増加

近年、職場でのストレスは増え続けていると言われています。

2019年にチューリッヒ生命が発表した「2019年ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査」(対象:全国1,000人のビジネスパーソン)を見てみましょう。「あなたは勤め先でどの程度ストレスを感じているかお答えください」という問いに対し、全体で76.1%が「ストレスを感じている」(非常にストレスを感じている・ややストレスを感じている)と回答しました。

【出典】2019年ビジネスパーソンが抱えるストレスに関する調査 チューリッヒ生命のプレスリリース/PR Times

近年、技術革新、顧客ニーズの変化、労働力の多様化など、市場を取り巻く環境は大きく流動しています。そのような中で従業員のストレスは増え続け、 メンタルヘルスの不調による長期休業者や退職者の数が増加傾向にあり、社会的に大きな課題 となっています。

そこで、企業における働き手の健全なメンタルと、職場環境や提供サービスのクオリティを保全するために、職場におけるストレスマネジメントが重要視されているのです。

「ストレスチェック制度」の義務化

このような時代背景を受け、2015年12月に施行された改正労働安全衛生法により、労働者数50人以上の事業所において 「ストレスチェック」を行うことが義務化 されました。

この検査では、可視化されたストレスレベルを本人へフィードバックし、ストレスに対する自覚を促します。高ストレスであると判断された者から事業側に申し出があった場合は、医師による面接を実施します。 事業側は面接を行った医師から意見聴取を行い、必要に応じて就業内容や職場環境等の改善措置を行う義務 があります。

ストレスチェックの目的は、メンタルヘルスの不調者やその可能性がある労働者に対して、状態改善の必要性を示唆することです。この検査を実施するだけでは、直接的にストレスを軽減することにはなりません。問題ないという結果が得られるよう日常的にストレスマネジメントを行うことが大切です。

なお、「ストレスチェック」の具体的な内容や実施の流れは以下の関連記事をご覧ください。

【関連】ストレスチェック制度とは?概要やチェックの流れ、罰則、助成金まで徹底解説 / BizHint

ストレスマネジメントの方法

それでは、ストレスマネジメントとは、具体的にどのような方法で行うのが適切なのでしょうか。

個人でできるストレスマネジメント

ストレスマネジメントは、習慣化させていくことが大切です。なぜなら、ストレスは日常生活で継続的に発生するもので、一時的な実施ではどのような方法であっても効果を得ることができません。

個人で取り組めるストレスマネジメントとしては、以下の4つが有効な方法として一般的に用いられています。このような方法を周知させていくことが重要です。

ストレス要因を自覚することで、それらを遠ざける努力をする

まずは、自分が日頃から何に対してストレスを感じているのかを客観的に捉え、紙に書くなどしてピックアップし、自覚することから始めましょう。そして、できるだけそれらを遠ざける努力をしましょう。

ストレス要因は、 具体的に想起 してください。避けるための工夫を行いやすいからです。仕事上のシーンだけでなく、場所、季節、天候、気温などにもストレスを感じる原因があるのなら、それらも把握しておきましょう。また、各要因に対してどれほどのストレスを感じるのか、ランク付けを行うことで、遠ざける優先順位をつけやすくなります。

ストレス要因に向けているエネルギーを、別のものに向ける(気分転換)

ストレス要因を自覚しても、それらを完全に避けることは現実的に難しいものです。そのため、ストレスを感じたときにその原因へ向ける マイナスのエネルギーを、別のものへ向けて発散する 努力も行いましょう。

得意な仕事に打ち込む、趣味に没頭する、旅行でリフレッシュするなど、自分に合った方法を見つけましょう。スポーツなどの体を動かす趣味は、エネルギーを発散しやすいためおすすめです。

良質な睡眠、十分な休息をとる

どんなに忙しくても、 十分な休息時間は必ず確保するようにしましょう 。基本的なことではありますが、逆にこれができていなければ心身の健康を保つことはできません。

ゆっくりと入浴したりマッサージを受けるなど、よりリラックスできる工夫も取り入れてみましょう。時間が無い場合は、一度立ち止まり、意識して呼吸を整えるだけでも効果的です。

自己評価による自信やモチベーションの担保

上司や同僚との人間関係のもつれや、仕事が上手くいっていないように思うときは、大きなストレスを感じてしまうものです。そのため、他者の意見を尊重しつつも 自己評価軸を持ち自分自身を正当に評価 することや、 アサーティブなコミュニケーション が大切です。

周囲からの評価ももちろん大切ですが、そこに依存しすぎず、 自信とモチベーションを保つことも社会人として必要なスキル だといえるでしょう。自分の中で目標を設定して達成報酬を与えるといった方法も、自己肯定感を高めるのに有効です。

組織が行うストレスマネジメント

組織全体で取り組むべきストレスマネジメントは、以下の4つが挙げられます。

ストレスマネジメントを優先する風土の醸成

個人によるストレスマネジメントにも限界があります。社員のメンタルヘルスを保つためには、ストレスによる不調を個人の問題にせず、 組織全体がストレスマネジメントを優先する風土作り を行い、環境整備に努める必要があります。

コミュニケーションツールの設置

雇用形態や働き方の多様化、国際化に対応して、社内コミュニケーションを円滑に行うためのツールやルールを構築することも重要です。スマートフォンやタブレットなどの端末、インターネットやクラウドサービス、各種プラットフォームを活用して、よりスムーズなコミュニケーションがはかれるよう工夫を行いましょう。

また、多様性を認め合い、他者を尊重するようなマインドセットを周知することも大切です。

【関連】なぜ社内コミュニケーションが重要なのか?改善施策・事例まとめ10選/ BizHint
【関連】ダイバーシティとは?意味や推進方法、企業の取組事例をご紹介 / BizHint

定期的な面談などサポート体制の整備

職場でのストレスの多くが人間関係や業務に関することになります。そのため、社員のストレス状況を正確に把握するために、上司との1on1ミーティングなどを定期的に行って改善策を施していくことが有効です。

また、上司に相談できない場合や体調不良など深刻な場合の対応として、人事担当が相談窓口になるといった社内体制を整えておく必要があります。そのほか、産業医など外部との提携も視野に入れるなど実情に合わせてサポート体制を整備していくとよいでしょう。

【関連】1on1の意味とは?話す内容や注意事項、効果を最大化するポイントをご紹介/BizHint

社員の知識・スキル向上バックアップ

ストレスマネジメントの方法を個人の裁量に任せてしまうと、クオリティに差が出てしまいます。全社員が適切なストレスマネジメントを実施できるよう、知識とスキルを向上させるための支援を行う必要があります。

そのためには、上司や人事による指導を行ったり、外部の研修を導入するのも一つの方法です。研修や参考になる書籍については、後ほど詳しくご紹介します。

専門家が行うストレスマネジメント

内部もしくは外部の専門家にストレスマネジメントを委ねるケースもあります。

例えば、産業医やカウンセラー、保健師や精神科の医師などが当てはまります。これらの専門家が社内に常駐していない場合、特に従業員50名以下の企業では産業医等を選任する義務が無いため、適切に外部との連携をはかる必要があります。

ストレスマネジメントに関するおすすめの本をご紹介

ここでは、社員がストレスマネジメントに取り組む参考となるおすすめの本をご紹介します。

実践!ストレスマネジメントの心理学

自分が変化し成長していくことや、ストレスに対処できるようになるために欠かせない「自分に適したストレスマネジメント方法」を継続して実行することに主眼を置いて書かれた本です。

自分が作り出すストレスへの気づき方、対処法などが分かりやすい言葉で解説されています。学んだことを実行し続けることが苦手な方におすすめの1冊です。

【参考】実践! ストレスマネジメントの心理学:高山恵子・平田信也/本の種出版

ストレスマネジメント入門

精神産業医かつカウンセラーとしてビジネスシーンでのストレスに詳しい著者が、経験上効果のあるストレス対処の手法を厳選して紹介しているほか、事例を挙げてストレス対処法の取り入れ方も解説しています。

仕事にまつわるストレスマネジメントについて簡潔にまとめられているので、これからストレスマネジメントに取り組みたい方におすすめの1冊です。

【参考】ストレスマネジメント入門:島 悟・佐藤 恵美(日経文庫)/Amazon.co.jp/

ストレスマネジメント研修で対策を

ストレスマネジメント研修では、ストレスに関する正しい知識と、実践的な対処スキル(コーピング)を社員に学ばせることができます。現状のニーズに合わせて、社内におけるストレスマネジメント対策に活用することが可能です。

株式会社インソース

豊富な種類の1日完結型プログラムが用意されており、その時々の目的に応じて、最適な研修を選べるようになっています。ワークやロールプレイングを織り交ぜることで、効果的にスキルを身に着けられるリアルセミナーが中心ですが、eラーニングも展開しています。

【参考】ストレスマネジメント力研修/株式会社インソース

SMBCコンサルティング株式会社

ストレスに関する知識と対処法を学びます。グループディスカッションやワーク内容の発表など、他の受講生とコミュニケーションをはかりながら進行し、強いマインドを醸成するプログラムが基本的な構成です。

パッケージプログラムではなく、企業ニーズに応じて研修をカスタマイズして提供しているところが特徴です。目的や予算に応じて、プログラム内容や講師、研修期間の企画提案を行っています。

【参考】ストレスマネジメント研修/SMBCコンサルティング株式会社

NPO法人日本メンタルヘルスケアサポート協会

ストレスを感じた時に、自身で簡単にできる「ストレスケア法」の習得を目指す、ストレスケア研修です。この手法を身につける事により、従業員自身の精神的・身体的な安定の確保や、最終的には仕事の効率や生産性向上にもつながるとされています。

【参考】ストレスケア研修/NPO法人日本メンタルヘルスケアサポート協会

株式会社ザ・アカデミージャパン

管理職のためのストレスマネジメント研修を行っています。

メンタルヘルスの不調を抱えた社員のマネジメントに苦慮し、自身が大きなストレスにさらされているマネージャー・リーダー層は増加しています。マネージャー自身と部下、両者のストレスマネジメントを行うためのスキル、そしてさらに職場を活性化するためのコミュニケーションスキルの向上を目指します。

【参考】管理職のためのストレスマネジメント/株式会社ザ・アカデミージャパン

株式会社ダイヤモンド社

マネージャー向けのストレスマネジメント研修で、「DIST(ストレス耐性テスト)」の診断結果から、マネージャー自身と部下のストレス耐性を把握できるのが特徴です。ストレスについての基本知識を学び、マネージャー自身のストレスマネジメント、また部下のパフォーマンスを向上させるための具体的手法を身に着けます。

【参考】ストレスマネジメント研修/株式会社ダイヤモンド社

まとめ

  • 近年、仕事によるストレスが原因のメンタルヘルス不調者の数が増加傾向にあり、それによる生産性の低下が各企業にとって大きな課題となっている
  • 社員一人ひとりが継続的にストレスマネジメントを実施することで、健全な心身と業務パフォーマンスを保つことができる
  • 様々な企業が研修やセミナーを開催しているため、ストレスに関する正しい知識やストレスマネジメントの適切な方法を社員に学ばせることができる
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