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グループシンク

2018年8月27日(月)更新

社会心理学者・ジャニスによって提唱された「グループシンク(groupthink)」という概念をご存知でしょうか。この罠に陥ってしまうと、企業にとっては大きなダメージになりかねず、ビジネスに失敗する原因となることも。そういった事態防止のため、グループシンクを引き起こす原因と対策方法、然るべき思考力を身に付けるための基本的な思考法について知っておきましょう。

グループシンクとは

「三人寄れば文殊の知恵」は、“一人で考えるよりも、複数人で話し合った方が良いアイデアや結論が出る”という意味のことわざですが、この命題を“偽なり”とするのがグループシンクの考え方です。

グループシンクとは、日本語で“集団思考”または“集団浅慮(しゅうだんせんりょ)”と呼ばれています。集団的意思決定の研究で著名なアメリカの社会心理学者、Irving Janis(アーヴィング・ジャニス)により、1972年に提唱された概念です。

組織・集団の意思決定において、早急に合意形成を図ろうとするあまり、その結論が正しいかどうかを適切に判断・評価する能力が著しく欠如するといった現象が起こります。その結果、より危険性が高い事項を決定してしまうといった“リスキーシフト”が生じるのです。“リスキーシフト”とは集団極性化(しゅうだんきょくせいか)の1つで、個人よりも集団の方が高リスクを選択しやすくなる現象のことです。

こういった傾向に陥ることをグループシンクと言います。冒頭のことわざとはまったく逆で、自分一人で考えれば正誤の判断がつくことが、グループ・集団で議論することで、かえって判断能力が欠如してしまい、過ちにつながるという考え方です。

“グループシンク”という音の響きは、どことなくスマートな感じがします。しかし、実際にはネガティブな意味合いを持ちますので、誤って使用しないように注意しましょう。

日本的集団浅慮

2011年に起きた東日本大震災に伴う福島原発事故はまだ記憶に新しいところですが、事後に設置された東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(別名:国会事故調)で、“場の空気”に支配される、独特の日本的集団浅慮が浮き彫りになりました。

誰もが原発事故など起きるはずがないと信じ、万が一事故が起きた場合の対策や危機管理を十分に行ってこなかったため、事故の惨事は人為的ミスに起因するものであるという見方もあります。事故が起きる前に疑問を抱えていた東京電力の社員もいたに違いありませんが、異議を唱えることも許されない“空気”があったことは言うまでもないでしょう。

グループシンクに陥りやすい状況とは

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