連載:第9回 経営・SaaSイベントレポート2022
Z世代との信頼を築く3つの質問。本音を引き出し心理的安全性を高める
Z世代である新入社員はSNS世代で、新しい価値観を持っています。一方で「自分の価値観と違う世代と、どう距離を縮め、主体的に働いてもらえるのか」と悩んでいる方もいるでしょう。その答えは「心理的安全な場作り」「相手の本音を引き出す傾聴」「主体性を引き出す問い」の3つにあります。ICF認定のコーチングスクール「CAM Japan」代表の浅井元規さんに、コーチングのマインドとテクニックを踏まえて「明日から職場で使える心理的安全性の築き方」について語っていただきました。
人々の人生が、Survive(サバイブ)からAlive(イキイキ生きる)に変化し、生きるの概念が変わる未来を目指して「co-ne」を創業。国内外にて、コミュニケーションコーチとして活動しつつ、キャリアとコーチングを掛け合わせ社会で活躍する人に伴走するコーチングスクール「Coach Approach Ministries」の日本支部ディレクターとして活動中。
Coach Approach Ministries 1期生としてコーチングを学び始め、現在は同スクールのコミュニティマネージャーとしてスクールの運営や、受講生の成長をサポートする認定コーチとして活動中。また「令和のよろず屋」と称した、コーチ性を活かしたフリーランス活動を通し、様々な分野のさらなる可能性を広げるため日々奮闘中。
Z世代が重視するのは「腹落ち」感。どう在りたいかを伝えられているか?
浅井元規さん(以下、浅井): 今回は「Z世代の主体性・発言を促す心理的安全性の築き方」をテーマに話していきます。今の新入社員はいわゆる“Z世代”です。Z世代とは、一般的に90年半ば~2010年代に生まれていた25歳以下のソーシャルネイティブ世代を指します。
Z世代は、物心ついた頃から「調べればすぐに情報が手に入る」という環境にいました。だからこそ、流れてくる情報をそのまま鵜呑みにせず、ソースを調べ、自分の価値観を軸に取捨選択するのが特徴です。
また、仕事においては社会課題への取り組みや意思のあるストーリーを重視し、こうした話を聞いた時に心が動きます。お金のためだけでは動かないんですね。
会川智華さん(以下、会川): 私はまさしくZ世代なのですが、おっしゃる通り、お金ももちろん大切で判断軸に入ってくるものの、給与がいいからと言って意思やストーリーを軽視することはないですね。例えば、立ち上げたばかりで給与がいいとは言えないベンチャー企業だとしても、自分が共感できる意思やストーリーがあればやりがいを持って働けます。
浅井: つまり、 自分が腹落ちして働けるかが大切 だということですね。人は情報を自分の価値観で咀嚼して、理解して共感できた時に初めて腹落ちします。
まとめると、Z世代に対しては「これやっといて」「わかりました」といった伝言ゲームのようなコミュニケーションではなく、背景にある意思やストーリーを伝えたうえでお互いに理解するということが重要となります。 仕事内容や役職などの表面的な情報だけでなく、その人がどう在りたいかを理解するということ。 そのためには、コミュニケーションの技術向上が求められるようになるのではないでしょうか。
「聞かれ、認識され、理解される」コミュニケーションを、まずリーダー自身が体現していくこと
浅井: そもそもコミュニケーションとは何なのか。辞書では「気持ちや意見などを言葉や文字、身振り、手振りなどを通して相手に伝えること、また通じ合い」と書かれています。僕はこの 「通じ合い」 が重要だと考えています。人の根源的ニーズは「聞かれ、認識され、理解される」ことであり、これが「通じ合っている」と実感する条件だと考えています。
しかし、例え自分が「通じ合っている」と思っても、相手から「全然伝わってない」「自分が話したいことを話しているだけだな」と思われてしまったら、十分なコミュニケーションが取れているとは言えません。
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