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2018年6月17日(日)更新

ダイバーシティ・マネジメント

「ダイバーシティ・マネジメント」とは、人種・性別・年齢・信仰などにこだわらず、従業員の多様な個性を活用する事で組織を強化する経営戦略です。今回は、今注目される「ダイバーシティ・マネジメント」についてご紹介します。

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ダイバーシティ・マネジメントの定義

そもそも「ダイバーシティ」とは、直訳すると「多様性」という意味。

ビジネス的には「市場の要求の多様化に応じ、企業側も人種・性別・年齢・信仰などにこだわらずに多様な人材を生かし、最大限の能力を発揮させようという考え方(人事労務用語辞典より)」であり、「人材と働き方の多様化」を指す言葉として用いられています。

【関連】ダイバーシティとは?意味や経営を推進するためのポイント / BizHint HR

ダイバーシティ・マネジメントとは

この「ダイバーシティ」をマネジメント(経営管理)する「ダイバーシティ・マネジメント」は、「従業員の多様な個性を企業内に取り込み、活用することで組織力を強化する経営」と定義できます。

日本では「ダイバーシティ」イコール「女性活躍推進」の事と認識されがちですが、必ずしもそうではありません。

「正規雇用の健康な日本人男性」が、働く現場のスタンダードだった時代は終わり、現在は非正規雇用をはじめ、女性や外国人、障がい者が同じ職場で働く時代。このダイバーシティ・マネジメントは、どのような企業にも避けて通れない道となっています。

【関連】マネジメントとは?ドラッカー理論・成功のポイント・様々な手法までご紹介/ BizHint HR

ダイバーシティ・マネジメント誕生の背景

ダイバーシティ・マネジメントは、1960年代にアメリカで誕生しました。

アメリカは、様々な人種や民族が存在しているため、早々にダイバーシティ・マネジメントが発展したと考えられています。

それでは、アメリカにおける歴史を見てみましょう。

1960年代 きっかけは公民権運動

「公民権運動」とは、アメリカの黒人の基本的人権を要求する運動のこと。

当時のアメリカでは、奴隷制度が廃止されてもなお、人種的マイノリティ(主に黒人)による差別が存在していました。

そこで多発したのが、この公民権運動です。そして、これを是正するため1964年に「新公民憲法」が誕生。雇用面でも、機会均等や積極的差別是正措置が義務づけられ、企業の人種・性別差別は公式に禁止されました。

こうして企業は法律遵守などのため、人種的マイノリティや女性の採用を積極的に行うようになりました。

1970年代 訴訟問題のリスク回避へ

1970年代では、アフリカ系アメリカ人の従業員が、アメリカの大企業に訴訟を実施するなど、差別を受けた事を理由に企業が訴えられるという事例が出てきました。

最終的に企業側が全面敗訴し、数億ドルとも言われる多額の賠償金を負う事となりました。

このような事例から、「ダイバーシティ・マネジメント」は訴訟を回避するための「リスクマネジメント」としても捉えられるようになりました。

1980年代 CSRと労働白書の発表

CSR活動の一環に

企業が、「CSR」所謂「企業の社会的責任」の一環として、「ダイバーシティ・マネジメント」に取り組むようになりました。

積極的にこれを社会に打ち出す事により、「誰もが活躍できる企業」という、企業イメージの向上を狙ったものです。このようなイメージが確立している企業は、トラブルや不祥事が公になった場合でも、早々にイメージや業績を回復できるようになっていきました。

労働白書で21世紀の労働力人口構成予測レポートが発表

1987年に「WorkForce2000」という労働白書が発表されました。

このレポートによると、1985年〜2000年までの労働力の人口構成は以下のように分析されています。

  • 今後、急速に労働力が高齢化・女性化していく
  • これまで労働力人口の中心を占めていた白人男性の割合が、新規参入者で見ると47%から15%に急激に減少する。その結果、21世紀半ばには白人男性がマイノリティになる (東洋経済オンライン ダイバーシティって何?http://toyokeizai.net/articles/-/10938

この白書が、後にダイバーシティ・マネジメントの企業の取組みを加速させる起爆剤となりました。

女性や非白人、障がい者、高齢者を労働力として捉え直す動きが始まり、白人男性の代替的な労働力確保の手段としてダイバーシティ・マネジメントが確立されていきました。

1990-2000年代 

アメリカ企業の事業のグローバル化が拡大し始め、特に新規の労働力の人口構成が変化してきました。また、世界各地でのM&Aなどにより、その多様性は大きく広がり、様々な文化や習慣、価値観などを持つ人材が共存する組織が急速に増えてきた時代です。

それに伴って、「ダイバーシティ・マネジメント」は、「白人男性の代替労働力の補填」というネガティブな認識から、時代の変容やニーズの多様化により、多様性を競争力の源泉として捉えるポジティブな動きに変化しました。 同時に、女性の管理職の比率が大幅に伸びて来たのもこの頃からと言われています。

日本におけるダイバーシティ・マネジメント

日本におけるダイバーシティ・マネジメントを取り巻く歴史

男女雇用機会均等法の制定

日本では、1985年改正の「男女雇用機会均等法」が施行された後に、ダイバーシティ・マネジメントが注目され始めたと言われています。

この法律により、女性労働者のワークスタイルの多様性が認められるようになりました。

中には、早々に育児休暇制度を導入したり、女性役職者の増加を積極的に行う企業も現れました。

現在も「ダイバーシティ・マネジメント」イコール「女性の活躍推進」と勘違いするケースが多いのは、この事によるものです。

バブル期の日本企業の海外投資

1990年代のバブル絶頂期、特にアメリカではグローバル化が進み、多くの企業が日本にオフィスを構えるようになりました。

また、日本企業が、海外に積極的に投資を行っていたのもこの時期です。

そのような環境の中で、アメリカ企業の「ダイバーシティ・マネジメント」の考え方が日本に上陸しました。

ISO14001順守の条件に

それまで主に人事部で使われていたこの言葉は、1996年制定の「ISO14001」順守のための企業命題となりました。

順守の要件であるCSRの主要項目において、「職場における基本的人権の尊重」「障がい者の雇用」や、「女性の登用」などの取組みについて情報開示を求められた事により、企業はダイバーシティ・マネジメントに積極的に取り組むようになりました。

従来の日本の労働環境

少し前までの日本の労働現場には、「ダイバーシティ」は少なかったと言えます。

日本企業は、「正規雇用の健康な日本人男性」が主な労働人口であり、一定の大学を卒業し、同じような家族構成や育った環境の男性がリーダーシップをとってきました。

一般的に日本人は、同じような状況を相手に求める傾向が強いと言われており、それにより日本企業は、「同一性の高い組織」となる傾向があったのです。

普及の背景

日本でもグローバル化が進み、顧客ニーズが多様化しています。そのようなニーズに応えるため、企業も様々な能力を持つ人材の登用が急務となっています。

日本のみならず海外からでも優秀な人材を採用する必要があり、異なる文化・背景・価値観の人材の共存、そして個々の能力を活かせる環境づくりが課題となっています。

また、少子高齢化により、日本の労働人口構造も大幅に変化しています。労働観・働き方へのニーズなども多様化している中で、「ダイバーシティ」な人材の能力を発揮する組織の形成が必要です。

【関連】グローバル経営とは?グローバル経営管理の課題も合わせてご紹介 / BizHint HR

ダイバーシティ・マネジメントのメリット

それでは、企業はダイバーシティ・マネジメントをどのような目的で押し進めるのでしょうか。

ダイバーシティ・マネジメントで得られるメリットは、以下のような点が挙げられます。

組織にとってのメリット

組織にとってのメリットは、まず属性を狭めずに優秀な人材を迎え入れる事ができる、という点が挙げられます。

そうして多様性のあるスタッフが集まる事により、異なる価値観や考え方を持った集団となり、結果的に企業文化や組織風土の変革にも繋がります。

そうしたポジティブな変革が、組織的な問題解決力や想像力の向上に繋がり、多様化する顧客ニーズに対しても柔軟に対応する事を可能にします。

個人にとってのメリット

もちろん、組織だけではなく個人にとっても、「様々な視点を獲得できる」「社外での自身の市場価値を向上させられる」「自己のアイデンティティを再認識できる」などのメリットがあります。

ダイバーシティ・マネジメントのデメリット

職場の混乱を招く場合がある

まず、この新しいマネジメントを導入する事で、チームマネジメントが複雑となり、チームリーダーなどの役職者の負担は大きくなります。

また、多様性を認める事で、逆に組織の一体感を低下させてしまう場合もあります。

また、その組織改革に適応しないスタッフが退職するなど、ネガティブな結果を生むケースも。

方法を間違えると、結果的に職場や組織の生産性を阻害する事にもつながりかねません。

そうならないためには

そもそも、人材の多様性は、その違いから混乱を生みやすいもの。その事を理解して、まず社内で「ダイバーシティ・マネジメント」への正しい理解を広める事が大切です。

例えば、社内での教育やセミナーなどの啓発活動を行う事が重要となります。そして、今までのような一律な人事制度ではなく、社員の多様性にマッチした制度を新たに生み出す事が必要となります。

また、この多様性のあるチームをマネジメントする管理職の教育やサポートも欠かせない作業となります。

失敗事例

前提として日本企業は、グローバルなダイバーシティ・マネジメントを進める中で、「能力のある人材は国籍関係なく主要な役職を与える」「多様性を認め、人材を”適材適所”に配置する」事を命題としています。

そんな中、取組みに反して失敗してしまった事例を、その原因とともにご紹介します。

戦略とリンクしない

まず、ある消費材メーカーの例を見てみましょう。この企業は、各国の嗜好に合った製品開発などを行うため「マーケティングスタッフのローカライズ(現地化)」を課題としていました。

ただ、各国で優秀なスタッフを迎えられたにも関わらず、なかなか現地の嗜好に合う製品ができません。その要因として、以下の事が考えられます。

  • 最終の意思決定を、日本人駐在員が行うケースが多い
  • 本社が製品開発に関わるため、結果的に日本語のスキルや社内調整に長けた日本人スタッフが中心となってしまう

企業は目的達成のために、各国の拠点の組織のあり方について明確化しておく事が重要です。どのような組織にするべきか、その責任者に必要なスペックなどを確立し、社内で共通認識として共有しておく必要があります。

企業理念・バリュー教育の不足

日本企業は、その企業のコーポレートバリュー(全社員共通のあるべき姿)が先輩から後輩へと受け継がれやすい体質を持っています。

それにより、企業への忠誠心が醸成されてきました。しかし一方で、海外の拠点において、外国人スタッフの忠誠心が育っていないというケースも見受けられます。

その結果、現地スタッフに責任ある役職を与えられない事態を招いています。これには、以下のような原因が考えられます。

  • 報酬などのハード面のみに注目し、バリューの浸透等のソフト面が置き去りになっている
  • 海外の現地法人に対して、コーポレートバリューや企業理念の教育が行われていない

ダイバーシティ・マネジメントを進めるほど、コーポレートバリューや企業理念の浸透は必要不可欠となります。

ハード面だけではなく、ソフト面の教育体制を確立する必要があります。

【参考】早稲田ビジネススクール・レビュー第9号「ダイバーシティ・マネジメントは流行か、それとも経営のニーズか」
https://www.haygroup.com/downloads/jp/Waseda_BSR_vol.09.pdf

【関連】経営理念とは?その目的や策定方法、企業事例までご紹介/ BizHint HR

ダイバーシティ・マネジメントを成功させる方法

それでは、具体的にダイバーシティ・マネジメントを成功させるには、どのようなプロセスを踏めば良いのか見てみましょう。

戦略とオペレーション

まずは、事業の戦略を成功させるためのオペレーションモデルを確立します。

例えば、どの市場や顧客に焦点を当てるのか、商品やサービスをどう差別化するのか、そしてどの部分がコアなプロセスとなるのかを抽出します。

組織と人材

先ほど抽出した「コアプロセス」を実現させるための、組織体制とその風土を確立。

その組織体制で役割を果たす人材にはどのような要件が必要か、そして風土を醸成するにはどのような方法が最適なのかを明確化します。

ダイバーシティ・マネジメント

そして、多様性を認めた最適な人材を採用し、どのように育成・配置していくのかを明確にします。

このマネジメントポリシーを実現するための施策の枠組みも確立し、共有しておきましょう。

【参考】早稲田ビジネススクール・レビュー第9号「ダイバーシティ・マネジメントは流行か、それとも経営のニーズか」
https://www.haygroup.com/downloads/jp/Waseda_BSR_vol.09.pdf

日本における先進事例

日産自動車

<ポイント>

  • 世界約170カ国で展開する日産自動車にとっては事業運営の要
  • 2017年までに女性幹部職を10%にする事を目標に掲げる

<詳細>

日産自動車では、研修やメンター制度などの活動を推進するダイバーシティ専門の部署を設置。

結果、多様性のある客層に対応ができる優秀な従業員の維持に成功しています。また「ジェンダー・ダイバーシティ」の推進にも取り組んでおり、日本の女性幹部職は6.8%(2014年)であるのに対し、2017年にはそれを10%とする事を目標に掲げています。

実際、日産自動車では人気車種「ノート」の開発をはじめ、女性の登用で多くの利益を生み出した実績があります。

【参考】企業競争力強化のための ダイバーシティ・マネジメント - 経済同友会

ソニーグループ

<ポイント>

  • グループ共通のダイバーシティステートメント「ダイバーシティ方針」(2013年)を制定
  • CEO直轄のダイバーシティ委員会を設置

<詳細>

ソニーグループでは、「雇用の機会均等」のために人権が尊重され、個人の能力が最大限に発揮される職場づくりを進めるため「ソニーグループ行動規範」において「人権の尊重」に関する事項を定めています。

女性の活躍については、2020年に女性職位者比率を10%(国内ソニーグループ)を目標に推進されています。

また、障がいのある社員についても、「障がい者雇用推進活動」を進めており、働きがいを持ちながらキャリア形成できる事をバックアップしています。

【参考】Sony Japan / ダイバーシティ&インクルージョン

ベネッセホールディングス

<ポイント>

  • ベネッセコーポレーションでは東アジア中心に、ベルリッツコーポレーションではFC含め70以上の国と地域で人材を採用している
  • 特に「教育・子育て」などの生活者の視点が重要なサービスを展開しており、女性の活躍推進には四半世紀以上の歴史を持つ

<詳細>

ベネッセーホールディングスは、様々な地域での人材雇用を行いグローバルに展開しています。

ベネッセコーポレーションでは、従業員の55.4%が女性であり、管理職も32.1%を女性が占めています。

また、早い段階からのライフキャリアの研修や、ワーキングマザー向けの他社社員との座談会など女性のワークスタイルを支援する取組みも様々なものを揃えています。

女性の活躍推進のみならず、「多様な人材を受け入れられる風土、障がい者雇用もあたりまえになっている状態」を目指し、障がい者雇用率も2.11%となっています。

【参考】ダイバーシティ : CSR達成像3 人財 / 株式会社ベネッセホールディングス

資生堂

<ポイント>

  • 「女性が活躍する会社BEST100(日経WOMAN)」において、「総合ランキング1位」(3年連続)および「ダイバーシティ浸透度1位」を獲得
  • 現在は「男女ともに育児・介護をしながらキャリアアップできる」企業を目指しダイバーシティを重視した経営に注力している

<詳細>

資生堂は、「日経WOMAN」主催の「女性が活躍する会社BEST100」において、2014年度から3年連続の「総合ランキング1位」を獲得しています。

2005年からは「男女共同参画行動計画」を策定し、女性活躍のための企業風土の改革と、「女性のリーダー任用と人材育成強化」を推進し、女性リーダー率は2016年1月時点で27%となりました。

「女性活躍の3ステップ」を掲げており、「子どもができたら多くは退職(両立困難)」「女性は育児をしながら仕事を継続(両立可能)」を経て、現在は「男女ともに子育て・介護などをしながらしっかりキャリアアップ」の推進に取り組んでいます。

【参考】ダイバーシティ&インクルージョン : 労働慣行 : サステナビリティ/資生堂グループ企業情報サイト

日本GE

<ポイント>

  • 経済産業大臣表彰「平成26年度ダイバーシティ経営企業100選」に選出
  • 女性のキャリア形成だけではなく「障がい」や「GLBTA」などのトランスジェンダーに向けたサポートにも注力している

<詳細>

「GE」はトーマス・エジソンにより創業された、航空機エンジンから不動産ファイナンスまで幅広い分野でビジネスを行う企業。

世界175カ国で30万人のスタッフを抱えています。日本GEでは、ダイバーシティ経営のための具体的な取組みとして、まず「人材育成と研修制度の充実」を推進しています。

これにより特に女性のキャリア育成が促進され2014年での女性管理職は27%となっています。これらのダイバーシティの取組みが「かけ声」だけで終わらぬよう、「社内コミュニティによる意識向上」にも取り組んでいます。

この中で、「障がい」について学んだり「GLBTA(ゲイ・レズビアン・バイセクシュアル・トランスジェンダー・アンド・アライズ)」などの活動も盛んに行われています。

【参考】日本GE、「ダイバーシティ経営企業100選」(経済産業大臣表彰)を受賞 世界175か国、30万人が働くGE 成果につなげるダイバーシティ

日本IBM

<ポイント>

  • アメリカで「機会均等法」が制定される以前に、初めて黒人女性を雇用した
  • ダイバーシティへの着目が世界的に早く、1998年に「女性活躍推進プロジェクト」をスタート

<詳細>

IBMは、世界的にも早い段階からダイバーシティ・マネジメントに取り組んできた企業。

「人種・肌の色や宗教に関わらず平等な条件で雇用する」と機会均等ポリシーを発表してから既に50年以上が経過しています。

現在では、「管理者層の多様性の促進」「文化的相違の受容と認知」「障がいのある人々およびLGBTの能力の最大化」「ワークライフバランス」に取り組み、また「女性の能力活用」にも積極的です。

2025年までに女性社員の割合を22%→40%へ、女性役員の割合を12%→26%へ引き上げる目標を持ち推進しています。(2016年4月現在)

【参考】IBM Diversity 基本理念 - Japan

P&G

<ポイント>

  • 日本のP&Gでは22カ国の国籍を持つ社員が働き、総合職の37 %を女性が占める
  • 2016年に啓発組織「P&Gダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を発足

<詳細>

P&Gでは、「ダイバーシティ&インクルージョン」の取組みを対外的に推進したり、日本社会でのさらなる発展に貢献する事を目的とした啓発組織「P&Gダイバーシティ&インクルージョン啓発プロジェクト」を発足しました。

この組織は、プレス向けセミナーや一般向けのシンポジウムの開催などを通じ、日本のダイバーシティ経営の現状や課題を分析し、ダイバーシティを啓発していくもの。

そして自社のノウハウを活用した「ダイバーシティ&インクルージョン研修プログラム」を体外的に提供し、各企業のスキルアップに貢献する目的を持っています。

【参考】ダイバーシティ&インクルージョン:コーポレート・シチズンシップ/暮らし感じる、変えていく P&G

サントリーグループ

<ポイント>

  • ダイバーシティ通信「いろどり」を発刊
  • 障がい者向け「ハンディキャップ休暇」の導入や、上司のマジネジメントサポートのためのハンドブックも作成

<詳細>

サントリーグループでは2011年にダイバーシティ推進室を設置しました。その取組みの中で、2015年より全従業員に向けた「サントリーグループ・ダイバーシティ通信”いろどり”」を発刊。

経営トップメッセージの発信、現場事例の紹介、また実際に障がいを持ちながら働く社員などが掲載されています。他にも「障がい」「LGBT」など様々なテーマのセミナーを実施しており、後にDVD化されたものは延べ3,300名に視聴されています。

そんな中、障がい者手帳を持つ従業員に特別休暇を与える「ハンディキャップ休暇」など働きやすさを追求した様々な制度を導入しています。

【参考】ダイバーシティの推進 CSR サントリー

NTTドコモ

<ポイント>

  • 2016年「女性の活躍推進に関する状況等が優良な企業」に対して厚生労働大臣が認定する「えるぼし」に選定
  • 2016年「性的マイノリティについての企業等の取組み指針」である「PRIDE指標」において「ゴールド」を受賞

<詳細>

NTT ドコモは、「ダイバーシティ推進の真の目的は何か」を社員に浸透させるために、経営トップが自らの言葉でダイバーシティ・マネジメントの重要性・考え・行動などを発信し続けています。

全国の支社やグループ会社においても「ダイバーシティ推進責任者」を配置しており、活動指針を共有化。

また「ダイバーシティ研修」として、全社員を対象にしたeラーニングや、新任部長などの任用時の研修などにも研修を実施しています。

その他にも、社内外の講師を招いたフォーラムや社内WGなども組織。結果、様々な社外評価を受けています。

【参考】ダイバーシティ推進 : 企業情報 / NTTドコモ

みずほフィナンシャルグループ

<ポイント>

  • 2016年経済産業省「新・ダイバーシティ経営企業100選」(経済産業大臣表彰)を受賞
  • 2016年経済産業省・東京証券取引所「なでしこ銘柄」に選定

<詳細>

経済産業省が選定する「新・ダイバーシティ経営企業100選」は、「ダイバーシティ経営」への積極的な取組みを評価・表彰するもの。

みずほフィナンシャルグループでは、「リテール分野における女性社員の活躍」への取り組みが評価されました。

また、東京証券取引所「なでしこ銘柄」では、女性の活躍推進にかかる方針・目標・実績と、その開示状況を評価されたものです。

その中でも、「女性社員のキャリア支援」「仕事と育児の両立支援」についての取組みが優れており、魅力のある銘柄として投資家へ紹介されました。

【参考】みずほFG:「新・ダイバーシティ経営企業100選」の受賞と「なでしこ銘柄」の選定について

まとめ

  • 雇用の機会均等のためにスタートしたダイバーシティ・マネジメントも、現在は従業員の多様性を認めそれを競争力の源泉とするというポジティブな捉え方に変化
  • ダイバーシティ・マネジメントを成功させるには、戦略やそのオペレーション、実行する組織やそれに必要な人材の要件などについて明確化し、社内で共有しておく必要がある
  • 日本でも既にダイバーシティ・マネジメントに取組み、成功を収めている企業が数多くある

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