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2017年7月22日(土)更新

プレイングマネージャー

プレイングマネージャーとは、現場の最前線で売上や利益に貢献する実務を担当する一方、部下の育成や指導を行う管理職を兼任する人物を指します。今回はこの「プレイングマネージャー」について、求められる役割や、陥りがちな誤りを中心に解説していきます。

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プレイングマネージャーとは

成果主義が浸透してきた日本の経済界。そんな中で求められる中管理職がプレイングマネージャーです。自ら率先して売上・利益を上げるプレーヤーとして活躍し、自分と同じように活躍できる人材の育成・指導を行う管理職者としての能力も求められます。

スポーツ界でも選手兼任の監督として活躍されている方も珍しくありません。特にビジネスの世界においては、管理職と現場の認識の齟齬により、思わぬトラブルや損失を招きがちです。

しかし、プレイングマネージャーは現場の状況を把握しやすい特性あるので、組織内で精度の高いコミュニケーションが可能となります。結果、最適な指示や指導が行え、企業の利益にもつながりやすいため、新たなリーダーとして注目されているポジションでもあります。

プレイングマネージャーが注目された背景

プレイングマネージャーはバブル崩壊後の人件費削減、管理職ポストの激減により、実務とマネジメントを兼任することを求められ始めたことから注目されはじめた概念です。

かつての日本企業では、管理職と現場社員が明確に分けられており、チームワークによって、個人同士の弱点を補完、または作業効率をアップさせることが主流でした。

しかし、新興国の台頭や激変する世界情勢により、急速に変化するグローバル社会への順応を余儀なくされました。スピーディーな意思決定を行うためにも、現場にも精通し、組織をマネジメントする能力を持った中間管理力やマネージャー職が必要となってきました。

プレイングマネージャーが求められる理由

多くの企業がプレイングマネージャーを求める理由として、指示命令系統の正当性が挙げられます。会社に対する貢献度が低い人間が管理職についた場合、不公平感が蔓延し、指示命令系統がうまく機能しません。

一方で、貢献度の高い人間が管理職につくことは、周囲の納得も得られやすく、指示命令系統がしっかりと機能する傾向にあります。また、現場で成果を挙げた人間はその経験や知識により、部下の育成や指導の面においても成果を挙げやすい傾向があります。

プレイングマネージャーに求められる役割

プレイニングマネージャーには今までの管理職とは異なる役割が求められます。

自分のチームの目標達成と問題・課題解決

プレイングマネージャーは、数人から10人程の少人数のチームの舵取りを託されることも多く、チームの目標達成や問題・課題解決が期待されています。

少人数のチームプロジェクトは売上・利益に直結することも多く、プレイングマネージャーの力量を発揮しやすい環境にあります。チーム目標に向かって、自ら率先して行動することはもちろん、チームメンバー全員に目標を認識させることも求められます。

また、チーム内での情報提供、問題の明確化を行い、解決へと導く役割も担っています。会社から与えられたヒト・モノ・資源を適切に組織化し、チーム一丸となって、邁進させる強力なリーダーシップを取らなければなりません。

自分のチームメンバーのビルディング、チーム形成

チームで動く以上、チームメンバー同士の円滑なコミュニケーションや連携は不可欠となります。そのため、メンバー一人ひとりが自主的に行動できるだけでなく、良好な対人関係、メンバー間での支援体制を構築する必要があります。

時にはプレイングマネージャーが叱咤激励をかける配慮も必要となります。一人ひとりの意見や作業内容を尊重し、モチベーションの高いチームを構築・維持することが求められます。

個人目標の達成

高い管理能力が求められるプレイングマネージャー。同時にプレーヤーとしても高い成果も期待されます。どんな状況でも目標を達成する突破力は、そのままチームの指揮にも良い影響を与えます。

自らが模範となって、日々自己研磨を行い、プレーヤーとしての能力向上も行わなければいけません。また、次世代のプレイングマネージャーを育成する必要もあります。

そのため、自分ひとりだけ抜きん出た成績をたたき出してしまうと、逆にチームの士気を下げてしまう可能性があります。チームでの目標達成も担っているため、自己ベストを更新する個人目標の設定しつつ、優秀なチームメンバーを惹き立てる心遣いも必要となります。

求められる能力

管理職及び優秀なプレーヤー両方の成果を求められるプレイングマネージャーは、通常の管理職や敏腕プレーヤーとは異なる能力が求めれます。

前提となる心得

プレイングマネージャーとして求められる能力は、前提となる心得があります。その代表的な心得が以下の3つとなります。

目標を達成し、業績面で企業に貢献する

企業に属しているからには立場に関係なく、企業に売上や利益、またそれに準ずる成果を上げなければいけません。個人・チーム目標ともに達成する責任を担っているプレイングマネージャーは、他の社員よりも成果が重視されます。

何事にも真摯である

プレイングマネージャーは上司・部下に対して、真摯でなければいけません。部下の激励や叱責はもちろん、仕事に対する姿勢も常に真摯でいなければなりません。真摯に取り組む姿は周りに良い影響を与えるため、強いリーダーシップを求められるプレイングマネージャーの大切な心得といえます。

誰よりもチームメンバーのことを考える

難しい心得ともいえるのが、この「誰よりもチームメンバーのことを考える」ことです。なぜなら、プレイングマネージャーになる前は、個人目標を達成してさえいれば、評価されていました。

しかし、チーム全体のマネジメントを託された以上、自分以外のチームメンバーのことを誰よりも考えなければ、チーム目標は達成できません。時には自分自身が矢面に立つ機会も当然訪れます。

どれだけチームメンバーのことを考え、チームメンバーの力を最大限発揮させるかがプレイングマネージャーの力量ともいえます。

プレーヤーとしての能力

プレイングマネージャーには優れた個人業績を残した人間が任せられます。先にご紹介させていただいたとおり、これは組織内での指揮命令系統を正常に機能させるためです。

そのため、プレイングマネージャーは管理能力とともに、引き続きプレーヤーとしての能力も発揮し続ける必要があります。また、このプレーヤーとしての能力は、チームメンバーの手本にもなります。

個人目標の達成プロセスを明確にし、間接的にチームメンバー全員の目標達成能力を底上げに貢献するような働き方が求められます。

マネージャーとしての能力

今までは自分の個人目標を達成することだけに注力していましたが、プレイングマネージャーになるとマネージャーとしての能力も求められるようになります。

このマネージャーとしての能力はチーム目標を共に達成する力や部下を統率する力はもちろん、チームメンバーとの接し方も大切となります。プレイングマネージャーの方は個人目標を素晴らしい成績で達成した方がほとんどです。

そのため、業績が振るわない部下に対して、うまく向き合えない方も少なくありません。しかし、プレイングマネージャーはチームメンバーの長所を探し出し、成長させなければいけません。

どんな部下ともしっかりと向き合い、パフォーマンスを向上させることもマネージャーには欠かせない能力といえます。

プレイングマネージャーのスキルを磨く方法

複数人の部下を持ち、より大きなプロジェクトを任されることが多いプレイングマネージャー。引き続き、プレーヤーとしてのスキルを磨きつつ、新たにマネージャーとしてのスキルも獲得する必要があります。

プレーヤーとしてのスキルの磨き方

コミュニケーション能力を磨く

チームを牽引し、チーム目標を達成するためにも、時には部下が受け持つ案件にも同行し、クロージングすることも必要となります。ここで必要となるのは、顧客とのコミュニケーション能力ではなく、部下とのコミュニケーション能力です。

確実にクロージングを行うためにも、日頃から部下とコミュニケーションを行い、部下の進捗状況を把握・認識を一致させておく必要があります。

実務経験の積み上げ

プレイングマネージャーには、チームメンバーの誰よりも多くの情報や知識が必要とされます。業務以外での勉強時間の確保はもちろん、実務経験の量も増やさなければなりません。

マネジメントの立場についた後の実務経験はプレーヤーの頃とは全く違った経験を得ることができます。

プレイングマネージャーとして必要となる物事の考え方や見え方を得るためにも、積極的に実務経験を増やす必要があります。

効率的に仕事を進める

プレーヤーの頃とは異なり、仕事量が増えるのがプレイングマネージャーです。そのため、今まで以上に効率的に仕事を進める必要があります。

自分自身の仕事、チームでの役割ともに最適な優先順位をつける力を身につけ、仕事を「こなす」のではなく、「さばく」必要があります。

このスキルを身につけるためにも、どんなに小さなことでも優先順位をつけ、即座に決断する訓練を行う必要があります。

マネージャーとしてのスキルの磨き方

プレイングマネージャーにとって、難しいスキルの一つがマネージャーとしてのスキルです。今までは個人の仕事に注力するだけで済んでいましたが、プレイングマネージャーには物事を俯瞰できる目線と姿勢が必要となります。

組織に対する理解

プレイングマネージャーは管理職としての立場も担います。そのため、自分が受け持つチームやプロジェクトが組織の中でどんな位置付けなのかを理解しなければいけません。

組織の理解を疎かにすると、チームメンバーに対して、共通の目標を共有できないどころか、部署間の調整にも支障がきたしてしまいます。

組織内において、自分とチームの役割をしっかりと把握することがプレイングマネージャーの第一歩といえます。

上司・部下への報連相(ホウレンソウ)を徹底する

今までは上司にのみ報連相(ホウレンソウ)を行うだけでしたが、中間管理職にあたるプレイングマネージャーは上司・部下双方に素早い報連相(ホウレンソウ)を行う必要があります。

現場からの報連相(ホウレンソウ)をしっかりと理解・判断することはもちろん、上司への現状報告も怠ってはいけません。実務を担当することが多いプレイングマネージャーは報連相(ホウレンソウ)の時間を取りにくい傾向があります。

しかし、報連相(ホウレンソウ)が遅れることで、思わぬトラブルや損失を招くことも知っておきましょう。

限られた時間内で部下を育成する

マネージャーの大切な職務の一つが、部下の育成です。よりプレイングマネージャーが求められるようになった現代では、優秀なプレイングマネージャーの育成も重要な課題といえます。

しかし、実務や管理業務に追われることが多いプレイングマネージャーは、限られた時間内で部下の育成を行わなければいけません。部下それぞれの特徴や長所、欠点を把握・理解し、部下の育成方法を常に模索しなければいけません。

また、短い期間で育成方法を振り返り、再度実践するといった工夫することが大切です。

プレイングマネージャーが陥りがちな事

「実務経験も豊富で、マネジメント能力も有している」。そんな高い能力を持つプレイングマネージャーは希少な存在でもあります。ここではプレイングマネージャーが陥りやすい事態をご紹介いたします。

部下に対し辛辣な感情を抱き、マネジメントへの姿勢が手薄になる

プレイングマネージャーになる大前提は、プレーヤーとして優秀かどうかです。そのため、自身の働き振りと部下の働き振りを無意識の内に比べてしまいがちです。チームメンバーに対して、高い目標や成長を求めることは決して間違いではありません。

しかし、部下に対する辛辣な感情を持ってしまうと、チーム全体の士気を落とすだけでなく、チームとして機能不全に陥ってしまいます。

そのため、自分の過去と比べるのではなく、チームメンバーの目線に立ち、どうすれば一つ高い目標を達成させることができるかを模索しなければなりません。感情的にならず、チーム・部門として良い結果を出すにはどのような工夫をすべきかを考えるようにしましょう。

プレーヤーとしての自分を捨てられない

プレイングマネージャーはプレーヤーとして華やかな業績を達成していること方も多いことから、なかなか過去の自分を捨てられない傾向にあります。

一人で何事も突破してきた経験も少なくないので、本来、チームで取り組み、達成すべき目標も自分ひとりで成し遂げようとしまいがちです。もちろん、実務経験に多くの時間を費やされてしまうため、その分、マネジメント業務が疎かになる状態に陥ります。

プレイングマネージャーがこのような状態に陥ってしまうと部下との信頼関係が崩れてしまうだけでなく、プレイングマネージャー自身がストレスや疲労でダウンしてしまいます。

今後の「プレイングマネージャー」の在り方

今後、プレイングマネージャーが求められるビジネス界において、優れたプレイングマネージャーはどのように在るべきなのでしょうか。

現場を盛り上げ、突破力のある人が優れたプレイングマネージャー

優れたプレイングマネージャーは、実務・管理能力に用いて、自分を含む周囲の人を鼓舞させることができる人物といえます。

部門やチームの責任者として、自ら率先して業績を上げることは会社に貢献することとなります。また、自らの発言と行動に責任を持つ真摯な姿勢はチームの士気を高め、上司・部下ともに信頼関係を構築することができます。

そのような信頼関係を構築する上で、チームメンバーとしっかりと向き合い、誰よりもチームメンバーのことを考える姿勢は、おのずとチーム全体のパフォーマンスの向上につながります。

業績を上げる、真摯な姿勢、そしてチームメンバーを大切にする人物こそが今後求められる「プレイングマネージャー」の在り方といえます。

まとめ

実務能力、管理能力ともに兼ね備えるという、難しいバランスが求められるプレイングマネージャー。

企業の未来はどれだけ優秀なプレイングマネージャーを輩出できるかにかかっていると言っても過言ではありません。

しかし、他の社員と同様にプレイングマネージャーが成長しやすい環境を構築することも忘れてはいけません。

プレイングマネージャーとしての評価のあり方や、企業が求めるプレイングマネージャーの在り方を明確にしてこそ、優秀なプレイングマネージャーを育成することができます。

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