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2018年2月13日(火)更新

統率力

統率力とは、目標達成のために組織やチームのメンバーをまとめて率いる力です。統率力を活かすためには、最適な意思決定を行う、メンバーの成長や能力に合わせて適切な指導を行う、部下の存在価値を認めながら仕事が上手くいくように導いていくことがポイントになります。統率力を身につけるには、統率力を発揮できる経験を積むことが有効です。

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統率力とは

統率力とは、目標達成に向かって組織やチームのメンバーをひとつにまとめて率いる力のことです。ここでは統率力の意味とリーダーシップやマネジメントとの違いについてご説明します。

統率力の意味

統率力とは、多くの人たちをまとめて率いていく力のことです。統率力を英訳するとLeadershipとなりますが、ビジネスの現場ではリーダーシップと統率力は別の意味で認識されています。統率力はリーダーが持つべき資質や能力のひとつです。

リーダーシップとの違い

リーダーシップとは、メンバーに対してビジョンを作成する、ビジョン実現への課題を解決するなど複数の資質や能力が含まれています。統率力との違いは、統率力はリーダーシップに含まれる要素のひとつであることです。統率力は組織やチームを統率する力を指すのに対し、リーダーシップは統率力のほか、課題解決力といった指導者としての資質や能力を複数含んでいます。

【関連】「リーダーシップ」の意味とは?定義や理論、代表的なスタイルをご紹介/BizHint HR

マネジメントとの違い

マネジメントとは、設定した組織の目標達成のためにリスク管理を行いながら経営資源を効率的に活用することです。統率力との違いは、目標達成に向けて果たすべき役割です。統率力は、結果を出すために組織やチームをひとつにまとめて率いる力に対し、マネジメントは組織やチームとしての活動を維持または向上すためにメンバーや進捗などの管理を中心に行います。

【関連】マネジメントとは?ドラッカー理論・成功のポイント・様々な手法までご紹介/BizHint HR

統率力がある人の特徴とは

目標達成に導く統率力のある人にはどのような特徴があるのでしょうか?ここでは主なものについてご紹介します。

決断力がある

企業の組織運営において、決断を下さなくてはいけない場面は多々あります。そのようなとき、統率力のある人は様々な情報や自分で確認した状況から現状を的確に把握し、判断して決断を下す力があります。また優れた統率力のある人は、正しい選択や判断を行うことができるため、部下やメンバーが迷うことなく導いていくことができます。

統率力を発揮する立場の役割として最もその価値を発揮するのは、決断力です。企業は決断を実行することで利益を生み出していきます。その決断を実行する部下にとって、決断を下したリーダーの判断が正しいことで信頼感を深め、安心して仕事をすることができます。

指導力がある

統率力のある人は、部下に対して必要な指導を行い、牽引していくことで目標達成に向けて組織やチームをひとつにまとめていくことが出来ます。指導力は、部下が能力を最大限発揮できるように育成などを通して導く力です。具体的には、仕事上の相談に乗って適切なアドバイスを行うことなどを通して、教えられた通りに行うことから自ら考えて行えるように指導していきます。

目標達成には、社員一人ひとりが能力を発揮することが欠かせません。指導力で部下を育成あるいは能力を開花させ、目標達成へ向かって牽引していきます。

自信がある

自己の努力によって問題や課題を克服して成功体験を積み重ねる、あるいは上司の抜擢や他人のサポートなどによる成功体験によって自信を深めていきます。こうした成功体験以外に長所を伸ばすことによって得意分野を強化あるいは増やすことで自信を獲得することも有効です。こうした経験の積み重ねによって統率力のある人は自信を深めていきます。

自信の根拠となる成功体験や得意が多いほど自信は強固なものとなり、統率力のある人を支えるだけでなく、部下の信頼感や安心感にも大きな影響を与えます。

勇気がある

例えば進めているプロジェクトをこのまま進めるか、撤退すべきかという選択を迫られる場合もあります。統率力のある人は、状況判断から撤退が決まった場合、未練を持たず、面子にこだわらず、企業の将来を考えて勇気ある決断を下し、自ら先頭に立って部下を牽引していきます。こうした行動を支えるのは精神的な強さだけでなく、勇気があることが大きな影響を与えています。

目標達成までの困難や問題に直面したときに、冷静な判断や指導で部下を導いて乗り越えていくためには、勇気ある決断や行動を見せることが部下をまとめて率いていくためには大切な要素です。

組織で統率力を活かすには

組織において統率力を活かす主な目的に目標達成があります。そのために統率力を活かすには、どのような行動をとるとよいのでしょうか。ここでは主な4つの行動をご紹介します。

部下の能力に応じて管理を行う

部下を管理し統率していく方法には、主に3つの方法があります。

  • 仕事の計画はリーダーが決定し、部下に指示して実行する方法
    標準化している業務の生産性は高く、成果重視の管理方法です。モチベーションや満足度は得られにくいが、業務経験が浅い社員の育成には有効です。
  • 仕事の計画は部下の意見も拾い上げて作成し、実行させる方法
    業務経験をある程度積んだ部下の能力や個性を尊重し、関係性を重視した管理方法です。また、標準化が難しい業務の生産性向上に効果的です。
  • 業務上必要な権限は与え、業務自体は本人主体で計画、実行させる方法
    リーダーと同等以上の実力のある部下の能力を発揮させるに有効です。

部下の成長度合いや能力に合わせて、これらを単独あるいは組み合わせて管理しながら部下を率いていきます。

最適な意思決定を行う

リーダーが統率力を発揮するために最適な意思決定を行う必要があります。意思決定にはスピードと熟考のどちらが優先事項かを判断するために、以下のような自問自答を行って意思決定の材料にします。

・この意思決定は速さと質とどちらが重要かつ優先すべきか?
・最適な決定を下すための必要十分な情報を自分は持っているか?
・問題は十分に構造化され、思考されているか?
・意思決定を実行して大きな成果を上げるために、決定前に部下に共有して受容させることが大きな意味をもつか?
・単独で意思決定しても部下はついてくるか?
・部下と組織目標を共有しているか?
・最適な解決策と思われるものについて部下の間で意見が分かれているか?いないか?

 【引用】統率力/山田雄一

判断材料から意思決定を行うパターンとして以下が挙げられます。

・リーダー単独の意思決定
・部下から情報を得て意思決定
・部下個人ごとに提案や意見を聞いたうえでの意思決定
・部下全員から一度に提案や意見を聞いたうえでの意思決定
・部下と共に解決策を考えコンセンサスの下に行う意思決定

 【引用】統率力/山田雄一

組織運営や日々の業務で意思決定を行って統率力を発揮するためには、こうしたパターンを基に状況や経験値から最適な意思決定を行ないます。

部下の仕事が上手くいくように導く

統率力を発揮するためには、部下との関係が良好であることも大切です。そのための1つの方法として部下の仕事が上手くいくように導いていくことが効果的です。そのためには、部下の業務における経験値とスキルや習熟度に応じて配慮する部分を変えることが必要です。

新人や未経験者には、必要最低限のコミュニケーションをとって信頼関係を築きながら、業務におけるスキルの習熟に重きを置いて育成しながら導いていきます。逆にスキルの習熟度が高い場合は、部下主導で業務を遂行させます。ただし、仕事の相談や問題解決のサポートが必要なときに上司にヘルプを出しやすいよう、信頼関係を深めることに重きを置くとよいでしょう。悩みや問題を解決して円滑に仕事を進められるように配慮することで、仕事が上手くいくように導いていきます。

部下の存在価値を認める

統率力を発揮するために部下との良好な関係を築くもう1つの方法に、部下の存在価値を認めることが重要です。部下の存在価値を認める方法には、仕事で成功や失敗の時に限らず、日ごろの感謝や承認、褒めるといったコミュニケーションが主体になります。これ以外に、組織やチーム全体の活性化にも繋がる方法もあります。

・共同目標意識を持たせる(地味でも共同目標達成のための仕事であることを示し、部下の存在の意味と価値を認識させる)
・役割分担意識をうながす(それぞれの役割を果たすことで組織全体として目標が達成できることを意識づける)
・目標成就感を味あわせる(目標達成を共有することで、達成を実感させてモチベーションや満足感を高める)
・われわれ意識を醸成する(目標達成を繰り返すことで、組織やチームへの信頼や価値観感を高める)

【引用】統率力/山田雄一

こうした機会を増やすことで、部下が自分の存在価値を実感できるチャンスが増えてモチベーションも高まります。また、部下が心に余裕が持てるようになると職場全体の人間関係が良くなり、業務が円滑に進んで生産性が上がります。

統率力を身につけるための方法とは

統率力のあるリーダーの性格は様々です。統率力は能力なので、努力によってある程度身につけることができます。ここでは、統率力を身につけるための方法について、いくつかご紹介します。

結論に根拠を添えて論理的にものごとを伝える

仕事を通して相手から信頼を得るには、報告、連絡、相談において進捗状況や自分の意見を相手に分かりやすく伝えることが重要です。そのためには論理的思考によってものごとを考え、導いた結論を伝えるとようにしましょう。相手に伝えるときは、相手が最も知りたい結論を伝え、次いでその根拠を複数伝えると相手は理解しやすくなり、納得が得られやすくなります。意見など内容が込み入った場合には、結論を伝え、次にその理由と、裏付けとなる根拠を順に伝えると説得力が増します。

信頼を得られる行動を積み重ねる

上司はちょっとしたことでも部下から裏切られた、欺かれたと思われがちです。そのため、他人からの信頼を落とすような言動や行動をしないように日ごとから心に留めておきましょう。信頼感を得るための行動は以下に挙げられます。

  • 打ち合わせの時間や業務上の約束は必ず守る
  • やむを得ない理由以外でドタキャンや急な変更をしない
  • 頼まれたことのプラスアルファのアウトプットを心がける
  • 相手が納得できないときは、理由や根拠となる事実も伝えて納得を得られるまで説明する
  • 話しかけられた時は、相手の顔を見て応えて会話をする

統率力を身につける経験を積極的に積む

統率力を身につけるためには、積極的に経験を積んでいくことが必要です。例えば、新人の教育係やプロジェクトのリーダー、会議のファシリテーター役などです。こうした経験ができるようになるためには、日ごろから仕事で成果を出すだけでなく、上司や同僚から信頼され、人柄や仕事の姿勢を評価されるような信頼関係を築くことで、統率力を発揮できる役割に挑戦できるチャンスが与えられます。

チェックリストで課題を見つける

統率力を身につけるために、まずチェックリストなどで自分を知るのもひとつの方法です。仕事における行動の特徴を把握したり、統率力に関わる長所や短所を知ることによって、統率力を身につけるために取り組むべき課題を見つけることができるでしょう。

統率力について学べる本をご紹介

統率力について知識を学び、日々の仕事において実践することで、統率力を身についていきましょう。ここでは、統率力について学べる本を2冊ご紹介します。

統率力。/サミュエル・B. バカラック

リーダーシップの必須の条件である統率力について書かれています。組織の中で自分に反対する人がいても理解を示し、周りの人を味方につけて巻込むことで結果を出すための方法論について、論理的に詳しく説明されています。

【関連】Amazon.co.jp/統率力。/サミュエル・B. バカラック

「統率力」で人は動く/染谷和巳

40数年に渡る企業研修で3万人以上の人材教育に携わってきた染谷氏。グローバル化が進み競争の激しい現代において、成長を続ける企業20数社を例に挙げて、今の時代に求められている統率力について詳しく書かれています。

【関連】Amazon.co.jp/「統率力」で人は動く/染谷和巳

まとめ

  • 統率力とは、目標達成のために組織やチームのメンバーをひとつにまとめて率いる力のことです。
  • 統率力がある人の特徴として、的確な判断に基づく決断力があり、指導力があり、必要とあればプロジェクトの撤退など勇気ある決断ができることなどが挙げられます。
  • 統率力を身につけるためには、積極的に経験を積むことが大切です。そのためには日ごろの仕事で成果を出すだけでなく、上司や同僚から評価される関係を構築しておくことが必要です。

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