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2018年9月19日(水)更新

マネジメント

マネジメントとは、「経営管理」などの意味を持つ言葉で、組織の目標を設定し、その目標を達成するために組織の経営資源を効率的に活用したり、リスク管理などを実施する事を言います。また、「マネジメントの父」と呼ばれるP.F.ドラッカーは著書の中で、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。今回は、このマネジメントについてご紹介します。

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1.マネジメントとは

マネジメントとは、直訳すると「経営」「管理」などの意味を持つ言葉です。具体的には、組織の目標を設定し、その目標を達成するために組織の経営資源を効率的に活用したり、リスク管理などを実施する事を言います。

そもそも「マネジメント」は、アメリカの経営学者P.F.ドラッカーが生み出した概念であると言われています。ドラッカーは著書の中で、マネジメントを「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」と定義しています。

【出典】weblio英和辞典・和英辞典「management」
【出典】P.F.ドラッカー(1999)「明日を支配するもの 21世紀のマネジメント革命」ダイヤモンド社

●マネジメント能力を高めるための研修について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【関連】BizHint HR「マネジメント研修とは?その目的や実施ポイント・研修内容例や研修会社までご紹介」

マネージャーとは

マネジメントを実際に遂行する人を、マネージャーと呼びます。ドラッカーはこのマネージャーについて「組織の成果に責任を持つ者」と定義しています。具体的には、組織の目標を設定し、組織を作ります。そして部下の動機付けやコミュニケーションをはかり、その部下を評価し、それを元に人材育成するという使命を持った役職です。

マネージャーの役割の詳細については「4.組織マネジメントの5つの仕事」でご紹介します。

【関連】BizHint HR「マネージャーとは?求められる役割、能力について解説します」

リーダーシップとマネジメントの違い

マネジメントは、しばしばリーダーシップと同義と捉えられる場合があります。リーダーシップとマネジメントは、いずれも目的を同じとしていますが、リーダーシップは具体的な目標や結果を示す役割を持ち、一方のマネジメントはその手段や、どのように目標を達成するのかを示す役割を持っています。

例えばものづくりに例えるなら、「どんな物を作りたいのか」のwhatの部分を指し示すのがリーダーシップであり、実際にその物をどのように作るか考え制作する、howの部分を担当するのがマネジメントであると言われています。

【関連】BizHint HR「リーダーシップとマネジメントは似て非なるもの?定義や違い、習得方法、書籍をご紹介」

2.ドラッカーのマネジメント理論

ここでは、マネジメントを語る上では欠かせない、マネジメントの父P.F.ドラッカーの著書「マネジメント」についてご紹介します。

マネジメントの歴史

先ほども触れたように、「マネジメントの父」「マネジメントの生みの親」とされるP.F.ドラッカーは、ベストセラーにもなった「マネジメント」の著者でもあります。

オーストリアで生まれ、19歳からアメリカの証券会社や地元紙の経済記者、イギリスの銀行などで働きます。同時に、大学に入学し法律などを勉強します。最終的には、アメリカにおいて企業コンサルタントや経営学者として活躍しました。1939年頃から、政治に関する書籍や、経営・経営者に関する書籍を出版し、1954年に出版した「現代の経営」をもって「マネジメントの父」「マネジメントの発明者」と呼ばれるようになります。そして、1973年遂に「マネジメント」を発表したのです。

「マネジメント(エッセンシャル版)」

1973年に出版された「マネジメント」のエッセンスを凝縮し日本で出版された「マネジメント(エッセンシャル版)」は、2001年の発刊から10年間で100万部を超えるベストセラーとなりました。併せて、2009年に発刊された「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの”マネジメント”を読んだら」は、275万部を超えるベストセラーとなりました。老若男女問わず、それだけ社会の注目を集めた「マネジメント」には一体どのような事が書かれていたのでしょうか。

「マネジメント」の内容は、大きく3つ分ける事ができます。まずは「マネジメントの使命」について、そして「マネジメントの方法」「マネジメントの戦略」と続きます。

一般的な経営学の本とは違い、マネジメントの手法だけではなく、そもそも「なぜマネジメントを行うのか」という点から書かれている事が特徴です。具体的には、マネジメントの目的と役割、そして企業とは何か、その存在意義などについても詳しく触れられています。

組織・社会・個人とマネジメントの関係

例えば、組織と社会と個人、そしてマネジメントの関係を見てみましょう。

まず「組織と社会」の関係です。組織は、自社の製品やサービスを通じて社会貢献を行います。そうする事で、その存続や発展が見込めます。

次に、「個人と組織」の関係を見てみると、個人(社員)は組織に対し、働く事で自己実現をはかるのに対し、組織は個人にその機会と、対価・地位を与えます。

最後に「マネジメント」は、この社会と個人が作用した「組織」に対し、成果を挙げさせて機能させる、という役割を持つ位置づけとなります。「マネジメント」では、このように具体的な手法だけではなく、マネジメントの目的や立ち位置なども詳細に描かれています。

【出典】ビジュアルシンキング「ドラッカー図解:組織とは、マネジメントとは」

【参考】P.F.ドラッカー(2001)「マネジメント エッシェンシャル版 基本と原則」ダイヤモンド社

3.マネジメントの役割

マネジメントに求められる役割について、ドラッカーの考えを元に詳しく見てみましょう。

自らの組織に特有の使命を果たす

まずは、その組織の本業に真剣に向きあい、世間から求められている役割を果たすべきという事です。当然の事ではありますが、実際には本業から逸れて様々な業種に手を出してしまい本業が何なのか分かりにくくなるケースもあります。

ドラッカーは、当時業績が傾いていた米GE社のコンサルタントを任された際、様々な業種に手を出していた同社に対し「世界で1位か2位になるつもりの事業だけを残し、後は捨てる」という提案をしました。その後同社は、「1位2位になるつもり」である事業だけを残し、そこに人的資源や資産を投入した事で、急成長する事になります。

仕事を通じて働く人たちを生かす

次に、組織の有する人材についての役割です。人は、働く上で何らかの組織に属し、その人生のほとんどを「組織」において過ごす事になります。そのため、企業側は組織で働く人材に対して、仕事を通して「自己実現」できるような、組織づくりをする事が重要です。

これは、仕事を提供したり働きやすい環境を整える、という事だけではありません。社員個人の特性を見極め、その特性にあった責任のある生産的な仕事を与え、その成果に対しフィードバック情報や、継続学習の機会を与えるというものです。

社会の問題について貢献する

最後は、社会貢献です。ドラッカーの考え方によると、会社は経営者のものでも株主のものでもなく、「社会のためにある」ものです。会社は、社会から人材や資源を預かって運営しているものなので、その社会から求められるものを提供する役割があるという考え方になります。

これは、一般的に言う「社会貢献活動」ではなく、例えばコンビニエンスストアであれば、本来の食品や日用品の販売の他に、銀行ATMや宅配便の発送など様々な用途で利用する事ができます。元は利益追求のために始めたサービスであっても、結果的にそれが社会から求められているものであれば社会貢献できているという事になるのです。

【出典】上田惇生(2012)「ドラッカー マネジメント」NHK出版
【出典】P.F.ドラッカー(2001)「マネジメント エッシェンシャル版 基本と原則」ダイヤモンド社

4.組織マネジメントの5つの仕事

次に、マネジメントにおける基本的な「5つの仕事」についてご紹介します。

①目標を設定する

まず、一つ目は目標を設定する事です。マネジメントを行う場合、その管理者はあるべき目標とその具体的なゴールを指し示す必要があります。そして目標が決まったら、その達成のために何をすべきかを決めます。その上で、社員たちにその目標を浸透・理解させる事が必要になります。

②組織する

次に、組織する事です。目標達成のために必要な活動や意思決定、そして関係などについて分析した上で、その「仕事」を分類します。さらに「仕事」を、「活動」や「作業」に分類し、それぞれの活動や作業について組織づくりを行います。組織には人材が必要で、マネジメントを行う人や実際に仕事を実施する人の人選を行います。

③︎動機付けを行う

次に、動機付け、つまりモチベーションの維持を行います。管理者は、仕事そのものや、インセンティブ・報酬・昇進昇格などによって、部下のモチベーションを維持していきます。これは、上司と部下、双方向のコミュニケーションによって行われるべきものです。この動機付けによって、チームをまとめていきます。

【関連】BizHint HR「動機付けとは?内発的動機付けと外発的動機付けの違いや、高める方法、書籍もご紹介」

④評価する

次に、評価です。まず、管理者は部下の仕事を評価するための物差しを決定しなければいけません。これは、組織で働く人材、ひいては組織にとって影響力の大きなものです。管理者は、社員が組織全体の成果と自分自身の仕事に対して、きちんと目を向けられるようにする必要があります。その上で、部下の仕事を分析・評価し、その後フィードバックを行います。

⑤人材を育成する

企業にとって、人材は最も重要性の高い経営資源です。管理者のマネジメント次第で、部下の強みを発揮できる事もあれば、その強みを引き出せずに終わってしまう事もあります。管理者は、正しくマネジメントを行い、自身を含めた人材の育成に励む必要があるのです。

【出典】P.F.ドラッカー(2001)「マネジメント エッシェンシャル版 基本と原則」ダイヤモンド社
【参考】トップマネジメント株式会社「研修”マネジメント5つの仕事”の内容は?」

【関連】BizHint HR「組織マネジメントとは?意味や基本知識、スキル、解決可能な課題や研修までご紹介」

5.マネジメントを成功させるポイント

それでは、マネジメントを成功させるためのポイントを、ドラッカーの「マネジメントに必要な4つのスキル」を元にご紹介します。

的確な意思決定を行う

マネジメントにおける「意思決定」は、異なる意見や見解が対立したり、いくつかの案が挙げられたりする中から選ばれるべきもので、決して「全会一致」が正しいというものではありません。

つまり、意思決定を行う際には、異なる意見や見解の有無を見極め、それが出て来ない場合には意思決定自体を見送るという選択肢も必要です。

コミュニケーション能力を磨く

コミュニケーションは、受け手が存在して初めて成り立つものです。発信する側は、まず自身が発信しようとしている事が、受け手が理解できるものなのか、そもそも受け入れられるのかを考えなければなりません。その上で、受け手は何を期待しているのか、何を欲しているのか、その理由は何なのか、受け手について知る事が必要です。

コミュニケーションは、ドラッカーに「手段ではない。組織のあり方そのものである。」と言わしめるほど、組織にとって重要なものです。

管理能力を高める

組織を管理する上で、重要なのは測定(評価)です。まず、設定した目標に対する実績を測定します。この際に、「どのように評価するか」ではなく「何を評価するのか」を意識する事。そしてこの時、評価の焦点がしっかりと成果に合っている事などが重要となります。

経営科学を活用する

経営科学とは「マネジメント・サイエンス」とも呼ばれ、経営に関する問題の科学的な解明を目指して研究される分野の事を言います。ただし、この活用の目的は経営について診断をする、というものであり、問題を解決する「万能薬」であると思ってはいけません。経営科学を使って、経営の問題を観察し、その本質を見抜く事が重要なのです。

【出典】P.F.ドラッカー(2001)「マネジメント エッシェンシャル版 基本と原則」ダイヤモンド社

【関連】BizHint HR「マネジメント能力とは?その意味と向上させるための方法を解説」

6.マネジメントの階層とその役割

マネジメントは、その役割によって3つの階層に分けられます。

トップ・マネジメント

トップ・マネジメントとは、その名の通り組織の最高経営者陣の事を指します。具体的には、経営者を含む取締役会のメンバーや、組織の各部門を取り仕切る役員などが含まれます。

この層は、企業の基本的な方針を決定し、経営を行う上での計画や組織の運営などに関する意思決定の役割を持っています。強力なリーダーシップが求められる層です。

【関連】BizHint HR「トップマネジメントとは?意味や役割、ISOによる定義、問題点を紹介」

ミドル・マネジメント

ミドル・マネジメントは、所謂中間管理職の層で、具体的には企業の部長職や課長職クラスの役職を指します。役割としては、トップ・マネジメントの定めた方針に沿って、自身が統括する部や課の実質的な管理を行います。

また、後述するロワー・マネジメント層とトップ・マネジメント層との橋渡し的な役割も併せ持っています。卓越したバランス感覚が必要とされます。

【関連】BizHint HR「ミドルマネジメントとは?意味や役割、課題や育成のポイントをご紹介」

ロワー・マネジメント

ロワー・マネジメントは、マネジメントにおける3つの階層の最下層であり、具体的には係長や主任クラス、チームリーダーなど現場で働くスタッフを統率する立場を指します。ミドル・マネジメント層からの具体的な指示や目標を、現場スタッフと共に達成すべく組織における実務を遂行します。

現場で働く層との関係を円滑に保つ、高いコミュニケーション能力が必須です。

7.様々なマネジメント

近年では、「マネジメント」と名の付く言葉が数多く生まれています。ここでは、その中から組織運営において一般的に活用される様々なマネジメント手法についてご紹介します。

組織運営

まず、組織運営に関するマネジメント手法です。

コンフリクトマネジメント

そもそもコンフリクトとは、「意見・感情・利害の衝突。争い。論争。対立。」という意味を持つ言葉です。コンフリクトマネジメントは、組織内で発生するこれらの意見の衝突や対立を、組織の課題解決や成長のために活用しようという考え方を言います。

【出典】コトバンク「コンフリクト」
【関連】BizHint HR「コンフリクトマネジメントの意味とは?衝突を企業の成長に活かすマネジメント法をご紹介」

チームマネジメント

自身の率いるチームをまとめ、そのチームを動かすために目標達成のための行動計画を立てたり、部下との適切なコミュニケーションをはかるなどの取り組みの事を言います。主に、中堅社員やチームリーダーに求められるマネジメント手法です。

【関連】BizHint HR「「チームマネジメント」とは?意味や背景、成功の秘訣から向上施策までをご紹介」

チェンジマネジメント

組織の変革をスムーズに、かつ効率的に行うための取り組みの事を指します。近年では主に、社員の心理的な側面に注目し、そのサポートを行いながら、社員に環境変化を受け入れさせたり、浸透させたりするなどしながら変革を進めるというマネジメント手法です。

【関連】BizHint HR「「チェンジ・マネジメント」とは?企業変革をもたらすマネジメント手法」

ナレッジマネジメント

これは、組織の中において本来個人が持っていた熟練された知識や経験、スキルを「ナレッジ」として組織内で共有し、組織全体のスキルを向上させ、そのパフォーマンスを最大化させようという取り組みの事を言います。

【関連】BizHint HR「ナレッジマネジメントの意味とは?」

プロジェクトマネジメント

これは、組織内におけるプロジェクトを成功させるための取り組みの事を言います。具体的には、まずそのプロジェクトの目標と、そのための運営計画を立てます。その後、プロジェクトに関わる人員配置、投資、スケジュールの管理などを行います。

【関連】BizHint HR「タイムマネジメントの意味とは?方法やコツを分かりやすく紹介」
【関連】BizHint HR「「進捗管理」とは?管理方法やメリット、おすすめの進捗管理ツールと合わせてご紹介」

人材管理

次に、人材管理に関するマネジメント手法です。

【関連】BizHint HR「人材マネジメントとは?意味と課題、戦略の組み方を紹介します」

ダイバーシティマネジメント

近年では、組織内で様々な雇用形態や、性別・属性の違う人材が共に働く機会が増えています。そんな中、このダイバーシティ(多様化)を受け入れ、それをポジティブに企業運営に活かすため、制度や企業文化を整備しようという取り組みをダイバーシティマネジメントと言います。

【関連】BizHint HR「ダイバーシティ・マネジメントの意味とは?女性活躍の企業事例など」

タレントマネジメント

タレントマネジメントは、近年注目されている人材マネジメント手法です。自社の優秀な人材を「タレント」と位置づけ、その人材がどのようなスキルを持っているのかを的確に把握し、適切な人材配置や人材育成などを用いてそのパフォーマンスを最大化する取り組みを言います。

【関連】BizHint HR「タレントマネジメントの意味とは?定義や目的、事例をまとめてご紹介」

パフォーマンスマネジメント

これは、社員のスキルアップとモチベーションの向上、さらに目標の達成を同時に行う事を目的としたマネジメント手法です。

【関連】BizHint HR「人材マネジメントの新たな潮流!パフォーマンスマネジメントとは」

モチベーションマネジメント

これは、組織内において社員に動機付けを行い、成果を出すための行動を促す事を言います。この目的は、組織の生産性の向上です。

【関連】BizHint HR「モチベーションマネジメントとは?」

行動科学マネジメント

欧米のマネジメント手法をもとに、日本企業向けに応用された人材マネジメント法。結果を変えるためには、そのプロセスである行動を変える必要があると考え、行動を具体的に分析することで、無理なく目標を達成させ、社員のやる気をアップさせる技術です。

【関連】BizHint HR「行動科学マネジメントとは?意味や詳細、具体的な方法をご紹介」

メンタルヘルス

次に、社員のメンタルヘルスに関するマネジメント手法です。

アンガーマネジメント

アンガーマネジメントとは、その名の通り、自身の怒りをコントロールし、適切なコミュニケーションに繋げる取り組みの事を言います。自身の怒りを客観視し、原因を把握する事により、その抑制を習慣化する事ができます。個人的なマネジメント手法と思われがちですが、近年では、リーダーシップ研修と同時にアンガーマネジメント研修を導入するなど、ビジネス面での注目が高まってきています。

【関連】BizHint HR「アンガーマネジメントで怒りをコントロール、具体的な方法まで」

ストレスマネジメント

近年注目されているのが、ストレスマネジメントです。職場におけるストレスをコントロールし、社員のパフォーマンスを向上させようとする取り組みで、近年では定期的にストレスチェックを実施する企業も増えています。

【関連】BizHint HR「ストレスマネジメントの意味とは?方法や研修などの事例までご紹介」

メンタルヘルスマネジメント

先述の「ストレスマネジメント」と近い手法ですが、近年では職場において心の不調により離職や休職をする人が増えています。社員が自身の能力を最大限に発揮し、心に不調を抱える事なく活躍するための、心の健康管理の事を言います。

情報管理

次に、情報管理に関するマネジメント手法です。

情報セキュリティマネジメント

これは、企業内における情報のセキュリティを確保するための取り組みの事を言います。自社の情報セキュリティポリシーを策定し、その上で定期的にPDCAサイクルを回します。

データマネジメント

企業内には、顧客データや商品・市場に関するデータなど、様々なデータが蓄積されています。それらのデータは分析され、経営判断などに使われますが、人為的ミスやシステム移行の際のトラブルなどで信憑性が疑われる場合もあります。これらを解決すべく、データ運用に関するルールや組織体制の整備などに取り組む事をデータマネジメントと言います。

その他

最後に、リスクマネジメントをご紹介します。

リスクマネジメント

広い概念ですが、所謂「危機管理」を指し、組織における様々なリスク・危機をあらかじめ想定し、それが起こった場合に、その損害を最小限にする事を目指す取り組みを言います。

【関連】BizHint HR「「リスクマネジメント(リスク管理)」とは?手法・事例もご紹介」
【関連】BizHint HR「クライシスマネジメントとは?リスクマネジメントとの違いもご紹介」

8.日本における組織マネジメントの現状

最後に、2017年に発表された内閣府の調査を元に、日本における組織マネジメントの現状についてご紹介します。

KPI(重要業績評価指標)の利用

生産性の高い企業活動を実施し、経営をスムーズに行うためにはKPIの活用が効果的であるという前提のもと、「いくつのKPIを利用していましたか」という調査が実施されました。

結果、2010年と比較して2015年は「特にKPIを利用していなかった」が製造業・サービス業共に減少し、逆に「3〜9つの指標」「10以上の指標」と複数の指標を掲げる企業が増加している事が分かりました。

【製造業】

  • 1〜2つの指標…(2010年)10.6%⇒(2015年)5.1%
  • 3〜9つの指標…(2010年)30%⇒(2015年)35.3%
  • 10以上の指標…(2010年)10.6%⇒(2015年)15.1%
  • 特にKPIを採用していなかった…(2010年)44.5%⇒(2015年)42.3%

【サービス業】

  • 1〜2つの指標…(2010年)15.3%⇒(2015年)10%
  • 3〜9つの指標…(2010年)26.5%⇒(2015年)33.2%
  • 10以上の指標…(2010年)11.4%⇒(2015年)16.4%
  • 特にKPIを採用していなかった…(2010年)40.3%⇒(2015年)37.8%

【出典】内閣府「組織マネジメントに関する調査 結果(概要)」

【関連】BizHint HR「KPIとは?わかりやすくご紹介」

従業員の昇進などの雇用管理

次に、人材のマネジメントについてです。従業員の成果を向上させるには、優れた行動を正しく評価し、逆に不良な行動は是正する事が重要です。「管理職以外の一般従業員の昇進を決める際に、主として、何に基づいていましたか」という調査に対し、2010年と比較して「個人の実績と能力だけに基づいていた」が増加しています。

ただし、「実績と能力に基づく要素だけでなく、それ以外の要素(例:勤続年数や縁故など)にも基づいていた」がほぼ同じ数値を保っています。つまり、年功序列の文化が未だ残り、成果主義に移行しきれない現状が見えてきました。

ちなみに、近年注目されている製造業(工場)におけるマネジメント手法で、作業を客観的かつ科学的に管理する「科学的管理法」が注目されています。

【製造業】

  • 個人の実績と能力だけに基づいていた…(2010年)41.8%⇒(2015年)46.4%
  • 実績と能力に基づく要素だけでなく、それ以外の要素(例:勤続年数や縁故など)にも基づいていた…(2010年)43.6%⇒(2015年)43.6%

【サービス業】

  • 個人の実績と能力だけに基づいていた…(2010年)54.9%⇒(2015年)59.4%
  • 実績と能力に基づく要素だけでなく、それ以外の要素(例:勤続年数や縁故など)にも基づいていた…(2010年)31.3%⇒(2015年)31.5%

【出典】内閣府「組織マネジメントに関する調査 結果(概要)」

【関連】BizHint HR「科学的管理法とは?わかりやすく解説」

事業所の人材

最後に、人材の水準や、人材育成についての考え方の調査です。サービス業に対する、「”複数の専門的業務にまたがる課題“を解決するために、どのような専門的な人材を育成・活用していましたか」という問いに、「分野ごとに専門的な人材を育成し、一つのチームを形成し活用」が2010年から減少し、逆に「複数分野に対応可能な人材を育成・活用」が増加しています。

複数分野に対応可能な人材は、所謂「マルチタスク」「多能工」と呼ばれる人材であり、近年の人手不足などの影響で注目されています。

【サービス業】

  • 分野ごとに専門的な人材を育成し、一つのチームを形成し活用…(2010年)39.7%⇒(2015年)33.4%
  • 複数分野に対応可能な人材を育成・活用…(2010年)31.1%⇒(2015年)34%

【出典】内閣府「組織マネジメントに関する調査 結果(概要)」

【調査詳細】

  • 調査対象:全国の従業員 30 人以上の「製造業」・「サービス業(飲食料品小売業・情報サービス業)」の事業所 (全体:43,128 事業所(製造業:36,052 事業所、サービス業 7,076 事業所)
  • 回答率:全体31.6%(13,614 事業所)(製造業:31.6%、サービス業:31.2%)

【関連】BizHint HR「多能工化の意味とは?メリット・デメリットと進め方」

9.まとめ

  • マネジメントの役割には、自らの組織がその使命を果たすというだけではなく、その仕事を通じて人材を活かす事や、社会貢献も含まれている
  • マネジメントを実施する際には、まず目標を設定し、組織を作り、そのメンバーの動機付けを行い、それを評価し、その上で人材を育成するというステップが重要
  • マネジメントを成功させるポイントとして、ドラッカーは、的確な意思決定・コミュニケーション能力・管理能力、そして経営科学の利用の4点を挙げている

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