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2018年8月12日(日)更新

マネジメント研修

マネジメント研修とは、主に管理職向けの研修を指し、管理職が身につけるべきスキルや知識を体系的に学び、組織マネジメントや部下の育成など、実際の業務に役立てます。近年の深刻な人材不足から、管理職は自らプレイングマネージャーとして現場に出る事も多く、多忙を極めています。そのため、管理職の力不足であったり、部下も育たないなどの課題を抱える企業も増加しています。これらの理由により、いま管理職のスキルアップや生産性向上のためのマネジメント研修が注目を集めています。今回は、このマネジメント研修についてご紹介します。

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1.マネジメント研修とは

そもそも「マネジメント(management)」とは、英語で「経営・管理・操縦」等の意味を持つ言葉で、一般的には「経営などの管理をすること/経営者・管理者」を指します。

今回ご紹介する「マネジメント研修」は、主にこれらの経営に関する管理を行う「管理職」向けの研修を指し、「管理職研修」「管理者研修」とも呼ばれます。管理職が身につけるべきスキルや知識を学び、実際の業務に役立てます。

マネジメント研修には、これから管理職になる人に向けた「新任管理職研修」と、既に管理職である人に向けた「既存管理職研修」の大きく2つのパターンがあり、それぞれ目的や研修内容が異なります。

【出典】weblio英和辞典・和英辞典「management」
【出典】コトバンク「マネージメント」

【関連】BizHint HR「マネジメントの意味とは?ドラッカー理論・役割・各種マネジメント法まで徹底解説」

マネジメント研修のスタイル

一言でマネジメント研修と言っても、様々なスタイルがあります。

公開型研修(社外研修・セミナー)

まず、公開型研修です。「社外研修」や「セミナー」とも呼ばれ、研修会社が対象者や研修内容・場所や時間を指定して公開している研修に、社員を参加させるスタイルです。社外における同様の役職を持つ人材との交流により、新しい視点や価値観を得たり、刺激を受けられるなどのメリットがあります。

集合型研修(社内研修)

次に、集合型研修です。社内において同じような役職や目的を持った人材を集めて実施する研修で、基本的に社内で研修内容を作成して実施するか、社外の研修会社の講師派遣などを利用します。研修内容や会場準備など、実施する側の手間はかかりますが、自社の特徴に合った研修を行う事ができるという大きなメリットもあります。

【関連】BizHint HR「『社内研修』のテーマ選定と企画選定の進め方」

個別研修(eラーニング等)

集合研修のように複数人で集まって受講するのではなく、個別に学ぶ研修です。近年ではeラーニングで学ぶ場合が多く、一般的には研修会社が用意した動画や教材などを使い、インターネット上で学びを深めます。対象者の都合の良い時間やタイミングで実施でき、不明点は繰り返し学べるなどのメリットがあります。

【関連】BizHint HR「eラーニングとは?メリット・デメリットや用途別eラーニングサービスまとめも」

2.マネジメント研修の目的

それでは、マネジメント研修はどのような目的で実施されるのでしょうか。

管理職としての自覚の醸成

まずは、管理職としての自覚を醸成する事です。

管理職は自身の抱える仕事だけではなく、まずは経営陣と部下との橋渡しの役割、そして組織および部下の目標設定やそのプロセスの管理、また部下一人ひとりの特徴やスキルを見据えたコミュニケーションやモチベーションの維持、その他ハラスメントや労務管理など…それまでの業務とは比べ物にならない程、役割や責任が重くなります。

その事をまず理解し、自身が会社から求められている役割、部下から求められている役割を十分認識させる事が重要です。

マネジメントに必要な能力の育成・定着

次に、マネジメントを遂行する上で必要となる知識・能力・スキルの習得、そして育成と定着です。

先ほども触れたように、管理職になるとそれまで経験した事のない役割や責任を背負う事になります。それを果たすためには、主に組織や人材マネジメント能力、コミュニケーションスキル、その他労務やコンプライアンス等の詳しい知識も必要です。

近年では、人材不足から多くの管理職が「プレイングマネージャー」化しており、そもそも管理職として稼動する時間も制限されるため、自身でこれらの知識やスキルを身につけるのは不可能です。企業側は、積極的に管理職層のスキルアップを支援する必要があると言えます。

【関連】BizHint HR「プレイングマネージャーとは?求められる役割と陥りがちなこと」

企業パフォーマンスの最大化

最後に、もう一つの目的は企業パフォーマンスの最大化です。適切なスキルを身につけた管理職を育てる事で、部下の育成や、ひいては企業のパフォーマンスを最大化する事にも繋がります。

また、人材不足で次世代の経営を担う層が不足していると言われる中、若い管理職層やその候補者などにも積極的にスキルアップの機会を与える事で、次世代リーダー(次世代の経営者層)の発掘や早期育成にも役立ちます。

【関連】BizHint HR「次世代リーダーを育成するには?プログラム計画のポイントや必要な要素をご紹介」

3.マネジメント層に求められるスキル

それでは、実際にマネジメント層に求められるスキルについて調査結果を見てみましょう。

部下が上司に求めるスキル

まずは、部下が「上司」に対して求めているスキルについてです。

大手人材サービスのマンパワーグループの2015年の調査(対象:仕事をした経験のある18〜60歳の男女1,082名)を見てみると、「あなたが上司に求めるものは何ですか?(複数回答)」という質問に対し、「正当な評価をする」が最も多く、約半数を占める結果となりました。そして、「リーダーシップ、決断力」「部下の担当業務、状況の把握・理解」が続きます。

部下としては、自身の業務やその仕事ぶりをきちんと把握し、正しく評価してもらいたい。そして、上司としてチームや組織を引っ張って欲しい、という気持ちが垣間見えます。

  • 1位…正当な評価をする(42.9%)
  • 2位…リーダーシップ、決断力(38.6%)
  • 3位…部下の担当業務、状況の把握・理解(32.6%)
  • 4位…コミュニケーション能力(30.6%)
  • 5位…実務的な仕事の能力(22.6%)

【出典】人材紹介・派遣会社のマンパワーグループ「上司に求めるものは”正当な評価をする”42.9%、”リーダーシップ、決断力”38.6%」

企業が管理職に不足していると感じる能力・資質

次に企業側が「管理職」に不足していると感じる能力や資質です。独立行政法人 労働政策研究・研修機構の2014年の調査(対象:全国の従業員100名以上規模の企業1,003社)を見てみると、「近年の管理職に不足している能力・資質(複数回答)」という質問に対し、最も多いのが「部下や後継者の指導・育成力(傾聴・対話力)」で、実に半数を超える数値となりました。また、2位には部下が求める能力と同じ「リーダーシップ」、そしてほぼ同率で「新たな事業や戦略、プロジェクト等の企画・立案力」が肩を並べています。

管理職に最も求められているのは部下の育成やリーダーシップですが、経営に関わるプロジェクトの推進力など複数の大きな役割が課せられている事が分かります。

  • 1位…部下や後継者の指導・育成力(傾聴・対話力)(61.7%)
  • 2位…リーダーシップ、統率・実行力(43.3%)
  • 3位…新たな事業や戦略、プロジェクト等の企画・立案力(40.9%)
  • 4位…組織の活性化を促す動機づけ力(32.7%)
  • 5位…日常的な業務管理・統制力(業務配分、進捗管理等)(31.9%)

【出典】独立行政法人 労働政策研究・研修機構「人材マネジメントのあり方に関する調査(P24)」

4.マネジメント研修を実施するポイント

それでは、マネジメント研修を実施する際のポイントについて見てみましょう。

自社が求める管理職像を明確にする

まずは、経営理念や経営課題なども踏まえながら、自社が求める「管理職像」を明確にする事が重要です。これが決まっていなければ、その後の育成方針や研修内容などを決める事ができず、育成後の評価についても成り立ちません。結局、実施する事が目的の研修に終わってしまいます。

具体的に、期待する役割や、知識・能力・スキル、行動などを洗い出し、人物像を明確にしましょう。

研修の目的を明確にする

次に、その研修の目的を明確にする事です。人材育成全般に言える事ですが、「人材育成を行う事」「研修を実施する事」自体が明確化し、育成が上手くいかないという事例が多くあります。

まずは現場のヒアリングや現在の管理職への面談などを実施し、自社が抱えている課題を抽出します。そしてその課題を解決するための、人材育成の手法や研修内容、施策などを企画・実行する必要があります。

研修後の評価やフォロー体制を確立する

先ほどもご紹介したように、現在は人材不足のためプレイングマネージャーであったり、そうでなくても管理職は多忙な日々を送っています。そのため、研修などを実施しても、現場に戻ってから内容を忘れてしまったり、うまく取り入れられない等の問題点もあります。

例えば、学んだ内容を実践で活かせているか等の評価基準を策定したり、研修から一定期間後にフォローアップ研修を実施するなどして、定期的にスキルの定着を評価する必要があります。そうする事で、身につけるべき能力の多い管理職のスキルを、着実にアップさせていきましょう。

5.マネジメント研修の内容例

それでは、マネジメント研修では具体的にどのような内容を学ぶのでしょうか。これは、企業や研修会社によって実に様々であり、一概には言えませんが、先にご紹介した「新任管理職研修」「既存管理職研修」それぞれのタイプ別に一例を見てみましょう。

新任管理職研修

これは、新たに管理職に就いた人材向けに行われる研修です。「初級管理職研修」「新任管理職研修」などと呼ばれ、一例として以下のような内容が挙げられます。

  • 管理職として求められる役割…管理するとはどういう事か・仕事の管理の方法
  • 部下とのコミュニケーション方法…コミュニケーション手法、動機づけ手法
  • 人材育成の手法…OJT、OFF-JT、eラーニングの方法
  • 人材育成の推進…目標の立て方・人材の評価の方法や知識について
  • 労務管理について…労務管理の基礎知識や法律について

既存管理職研修

これは、既に管理職に就いている人材向けに行われる研修です。次の役職へのステップアップや新しいスキルを身につける段階で実施され、一例として以下のような内容が挙げられます。

  • 組織戦略や組織マネジメントの強化について
  • 企業経営と現場管理の橋渡しの役割について
  • 現在抱えるマネジメント上の課題の把握について
  • 課題解決能力の強化…課題解決の手順とポイント
  • 人材育成についての知識やスキルアップ…コーチング、ダイバーシティ、ハラスメントなど

6.様々なマネジメント研修

マネジメント研修には、所謂「管理職研修」の他にも細分化された様々な研修があります。ここでは、その一部についてご紹介します。

チームマネジメント研修

まずは、チームマネジメント研修です。これは主に、数人の部下を率いる新任のチームリーダーなどを対象に実施される研修で、チームの運営方法から、チームで活動する際の目標設定や進捗管理、チームメンバーとのコミュニケーション手法、モチベーションの保ち方などを学びます。

【関連】BizHint HR「”チームマネジメント”とは?意味や背景、成功の秘訣から向上施策までをご紹介」

組織マネジメント研修

チームマネジメントと趣旨は似ていますが、これは新たに管理職に任命された人材や、組織運営に課題を抱える中堅管理職を対象に実施されます。「組織マネジメント」の基礎や、経営組織について、部下の心を動かす手法、組織に求められるリーダーシップ、人材マネジメント等、様々な側面から体系的に学びます。

【関連】BizHint HR「”組織マネジメント”とは?意味や基本知識、スキル、解決可能な課題や研修までご紹介」

セルフマネジメント研修

そもそも「セルフマネジメント」は「自己管理」等と訳され、「自分自身を適切に抑制・管理すること」という意味を持つ言葉です。主に、若手や中堅層を対象に実施される研修で、自身の仕事の振り返りや課題の見つけ方、仕事の段取り、ストレスやメンタルコントロールなどについて幅広く学びます。

【出典】weblio辞書「セルフマネジメント」
【関連】BizHint HR「セルフマネジメントの意味とは?行動科学の理論を活用する方法とおすすめ本をご紹介」

タイムマネジメント研修

近年、人材不足やワークライフバランスの推進の関係で、このタイムマネジメントに注目が集まっています。タイムマネジメントとは「時間あたりの生産性を高める時間管理」という意味の言葉で、この研修は、管理職はもちろん一般社員に向けても実施されています。

タイムマネジメントの原則から、自身の仕事の仕方の振り返り、「タイムロス(時間の無駄)」の原因、スムーズなPDCAサイクルの回し方など、仕事の効率アップや生産性向上のためのスキルを学びます。

【出典】コトバンク「タイムマネジメント」
【関連】BizHint HR「タイムマネジメントの意味とは?方法やコツを分かりやすく紹介」

アンガーマネジメント研修

「アンガーマネジメント」とは、その名の通り「イライラや怒りを自ら管理し、適切な問題解決やコミュニケーションに結びつける心理技術」という意味の言葉です。

この研修も、管理職層はもちろん一般社員にも実施されます。目的としては、日々の部下や同僚とのコミュニケーションで理不尽な怒りをぶつけないためであるとか、パワハラの防止、メンタルヘルスの保護などが挙げられます。「怒り」という感情についての知識や、怒りの感情が湧き出た場合の呼吸などの対処法、相手の感情の理解など、自身の怒りのコントロールについて学びます。

【出典】コトバンク「アンガーマネジメント」
【関連】BizHint HR「アンガーマネジメントとは?職場で活かせる方法やセミナー・研修をご紹介」

7.研修会社

それでは最後に、マネジメント研修(管理職研修)を実施している研修会社をご紹介します。

リクルートマネジメントスクール

まずは、人材大手リクルートグループであるリクルートマネジメントスクール運営のマネジメント研修です。その対象は新任管理職から、部長・上級管理職向けまで幅広く用意されており、それぞれ組織の中で陥りがちな課題に合わせた体系的なプログラムが組まれています。

例えば新任管理職などに向けた「マネジメント/リーダーシップの基本を体系的に学ぶコース」では、マネジメントの原理原則を学ぶコース、リーダーシップを集中的に学ぶコース、人事労務管理やコンプライアンス、メンタルヘルス等の管理職として持っておくべき知識を学ぶコースなど、様々なコースが用意されています。

コースは数時間〜3日間など期間も選べ、主には主要都市で開催されている公開型研修に参加するスタイルで受講できます。

【参考】社員研修・社員教育のリクルートマネジメントスクール「管理職研修・管理者研修・マネージャー研修」

JMAマネジメントスクール

次に、一般社団法人 日本能率協会のJMAマネジメントスクールが実施するマネジメント研修です。階層別に様々な研修が用意されており、その対象はトップマネジメントから幹部候補、リーダーまで幅広い層となっています。

例えば、係長主任層に向けた研修ではリーダーのためのマネジメントの基礎を学べるコースや、目的達成力向上・コーチング・事業戦略の基礎・部下育成など、個別のスキルを身につけるコースも多数揃っています。

これらのコースは1日〜6日間以上など長期に亘るものもあり、基本的に主要都市で開催される公開型研修に参加する形となります。また、別途講師派遣型のサービスも実施されています。

【参考】日本能率協会「階層別教育・リーダーシップ開発分野プログラム体系」

グロービス

経営大学院などの運営も行う、グロービスのマネジメント研修です。初めてマネジメントを実施する層から、大きな組織を率いる既存管理職まで様々な階層別の研修が用意されています。また、個別の研修だけではなく、人材育成体系の全体に及ぶ相談も可能です。

マネジメントスキルや、広い視野の獲得、リーダーの模範行動、思考力などを身につけたり、ケーススタディや、実際の自社の課題への取組みなど様々な視点から学びを深めます。研修スタイルは、企業内研修・通学型・eラーニングから選ぶ事ができます。

【参考】グロービスの人材育成・企業・社員研修サービス「管理職育成はグロービス」

インソース

株式会社インソースのマネジメント研修です。同社の研修については、例えば「管理職研修(新任管理職・初級管理者研修)」では年間の総受講者数は44,406名にものぼり、その評価についても「内容を理解・理解」が94.1%、そして「講師がとても良い・良い」が93.1%(2016年10月〜2017年9月)と評価の高い研修となっています。

対象は、新任管理職から部門経営者まで幅広く、また女性管理職やプレイングマネージャーなど、細かい対象向けの研修も設計されています。コースは半日〜2日程度のものが多く、研修スタイルは、講師の派遣、公開型研修、eラーニングから選択できます。

【参考】株式会社インソース「公開講座 スキル別研修【研修セミナー公開講座】」
【参考】株式会社インソース「管理職研修(新任管理職・初級管理者研修)」

社員教育研究所

株式会社 社員教育研究所の管理者養成学校が実施するマネジメント研修です。一般の管理職から、社長や経営者まで対象の研修が用意されています。

例えば「管理者養成基礎コース」では、13日間の合宿において「リーダーシップ研修」「コミュニケーション研修」「マネジメント研修」の内容を網羅し、集中してじっくり学ぶ事ができます。 コースは1日から、最長で13日間の合宿研修があり、研修スタイルは、講演会や主要都市で開催される数日間の公開型研修、長期間の合宿研修など様々です。

【参考】社員研修の社員教育研究所「管理職研修」

8.まとめ

  • マネジメント研修は、主に管理職に向けた研修であり、管理職としての自覚の醸成や、必要なスキルの習得、そして企業パフォーマンスの最大化などの大きな目的がある
  • マネジメント研修を実施する際には、まず自社にとって必要な「管理職像」を明確にし、その上で研修の目的やその後の評価体制を確立する必要がある
  • マネジメント研修は、主に新任管理職向けと既存管理職向けの2パターンあり、管理職はそれぞれのフェーズにおいて必要な能力や知識を体系的に学び、スキルアップしてゆく必要がある

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