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T型人材

2020年2月25日(火)更新

多彩な能力を発揮する人材として注目を集めている「T型人材」。グローバル化が加速する現代社会において、T型人材の果たす役割に期待が高まっています。今回は、T型人材の意味と特徴を、他の人材タイプと比較しながらご紹介します。

T型人材とは

【出典】企業内学習の戦略「今必要とされるT字型人材とは?企業内で育成する方法」

T型人材の「T」は、縦棒が知識の深さを、横棒は知識の幅の広さを表現しています。

T型人材とは、 特定の専門分野に精通しつつも、その他の分野についても幅広い知見を持つ人材 のことです。シングルメジャー(single major)とも呼ばれ、専門知識を基盤とした創造性を発揮する人材としてさまざまな分野で注目を集めています。

T型人材の基礎になっているもの

T型人材は、専門分野に対する深い知識を有する「I型人材」と、知識の幅はあるものの専門知識が浅い「一型人材」を組み合わせた人材タイプです。

それぞれどのようなタイプなのかを理解することで、T型人材のイメージがより明確になります。

一型人材

一型人材は、専門分野に関する知識は浅いものの、幅広い分野をこなす能力を有している人材のことです。「 ゼネラリスト(ジェネラリスト) 」とも呼ばれ、広い分野にわたる知識やキャリアがあるものの、特定の専門性を持ち合わせていない特徴があります。

企業においては、管理職や総合職に多い人材型として知られています。

I型人材

I型人材とは、専門分野に精通した「 スペシャリスト 」のことです。I型人材の「I」は、専門性の高さが縦軸のみで表現されています。

専門分野に対しては高い知識や能力を有しているため、研究開発分野の開発者や技術職、職人などの専門職として活躍します。

IT技術やテクノロジーの劇的な進化とともに、専門領域で能力を発揮してきたI型人材の役割が薄れつつあるのも事実ではないでしょうか。

T型人材が求められる背景

T型人材が求められる背景の一つには、日々進化するグローバル化に対応する人材の必要性が高まっていることがあげられます。専門分野の知識だけでなく、他分野との融合や創造性、発想力を発揮できる人材が欠かせない存在となりつつあるのです。

かつて、専門分野に特化した人材が日本経済を支えてきた歴史があります。しかし、情報社会への変化とともに価値観が多様化する現代において、ジャンルの異なる分野との融合が新しいイノベーションを生み出すカギとされています。 専門知識を活かして幅広い分野で活躍するT型人材の能力が、企業の成長に必要不可欠な要素 として求められているのです。

T型人材の特徴

企業の成長に必要不可欠とされている「T型人材」には、どのような特徴があるのでしょうか。

①2つの側面を併せ持った人材

T型人材は、専門分野に関する知識を基本から応用まで深く理解する能力と、専門外の領域まで視野を拡大して柔軟に活用する能力を同時に発揮します。

ひとつの専門分野の知識を基盤として、幅広い領域を理解できる能力を有している、2つの側面を併せ持った人材ということになります。

②スペシャリストとゼネラリストが融合した人材

つまりT型人材は、 専門分野に特化した「スペシャリスト」と幅広い知見をもった「ゼネラリスト」が融合した人材 なのです。専門知識に裏付けされた客観的な視野で、新しい価値を創造していく能力を併せ持った人材と言えます。

③T型人材のアナロジー思考

アナロジー思考とは、新しいアイディアをゼロから発想する創造者ではなく、すでに存在しているものから発展させてアイディアを生み出すことを指します。

専門分野の深い知識や能力を基盤として、アナロジーな思考能力を有していることがT型人材の特徴と言えます。

T型人材を育成するためには

T型人材の育成は、企業にとって必須の課題です。T型人材の育成には、積極的なジョブローテーションや研修制度の導入が効果的です。専門分野の知識を取得した上で、他の分野へ興味をもって取り組める人材を育てることが急務とも言えます。

ステップ1:専門性の高い人材を育てる研修制度の導入

T型人材は、ひとつの専門分野に精通した知識と能力が基本です。そのため、業務に関連する基礎知識を専門分野まで拡大して取得できる研修制度を導入する必要があります。

研修を通して、T型の基本となるIの部分を伸ばす人材育成が必須です。

ステップ2:他部署へのジョブローテーションで幅広い知見を養う

専門分野に特化した知識や能力は、スペシャリストとしては優秀ですが、視野が狭く他分野との協調性に欠けてしまいます。幅広い知見を養うためには、定期的なジョブローテーションを実施し、専門分野以外の業務を経験する必要があります。

固定観念に囚われない柔軟な思考を養う仕組みを整えることで、優秀なT型人材を育成することが出来るのです。

ステップ3:経営者目線で見渡せる視野を持つ人材を育てる

T型人材は、経営者目線から全体を見渡す視野が必要になります。企画や営業会議に参加して、積極的な問題提起や議論を交わせる場は、T型人材の育成に効果的です。

部署の枠を超えた全体会議は、今までにない新しい発想を生み出す可能性が高まります。

T型人材の進化形 「H型人材」「Π(パイ)型人材」

T型人材の派生形として、2つの人材をご紹介します。

T型人材から変化した「H型人材」

T型人材から変化したH型人材は、 専門性をもちながら他の専門性をもつ人材と繋がる能力を有する人材 のことです。H型人材の「H」は、間の横棒に二つの専門分野を繋ぐ意味を表しています。

個人の能力を表現するT型人材やI型人材と比較して、H型人材は人と人を繋ぐコミュニケーションスキルに優れた人材と言えます。専門家と専門家を繋ぎながら、ビジネスに新たな価値観や創造性を生み出すH型人材の多様性は、T型人材とは違った形で社会に貢献する存在として期待されています。

T型人材の進化形、「Π(パイ)型人材」

T型人材をさらに進化させたΠ型人材とは、ふたつ以上の専門分野に精通した知識を有しており、他の分野へ視野を拡大しながら能力を発揮する人材です。

Π型人材の「Π」は、「T」に縦棒を一本追加することで、複数の専門性を表現しています。専門分野の知識を複数にわたって有するΠ型人材は、専門性の融合による新たな価値観を創造し、幅広い視点で能力を発揮していきます。

時代のニーズに合わせたキャリア形成の重要性

グローバル化を含めて多様化する現代社会では、Π型人材の重要性が高まりを見せています。複数の専門分野における知識を基盤とするΠ型人材の優れた能力は、ビジネスにおけるさまざまな課題を解決する存在として注目されているのです。

T型人材の育成からΠ型人材へのキャリア形成は、世界を舞台に躍進する日本企業にとって必要不可欠な課題といっても過言ではありません。専門分野に固執することなく、他分野を融合して発展させることが、時代を先導する新たなイノベーションを生み出すカギと言えるのではないでしょうか。

まとめ

  • T型人材はひとつの専門分野に精通し、他分野への知見と知識を合わせもつ人材である
  • T型人材の能力を活用した他分野との融合が新たな発想やイノベーションを生み出す
  • T型人材の進化形であるΠ型人材の育成が求められている

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