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認知的徒弟制

2019年7月17日(水)更新

認知的徒弟制とは、“師匠”と“弟子”の関係である見習い修行をモデルとした教育方法です。職人の世界に限らず、企業でも活用することで人材育成に役立ちます。本記事では、認知的徒弟制の学習過程とマイクドナルドにおける認知的徒弟制の導入事例をご紹介します。

認知的徒弟制とは?

職人の技がどのように継承されていくのかを考えたとき、まず“師匠”と“弟子”の関係がイメージされるのではないでしょうか。弟子は技を習得するために師匠の技を見て学ぶ、つまり“見習い修行”をしますが、この学習過程をモデル化したものが「認知的徒弟制」です。

「認知的徒弟制(にんちてきとていせい)」とは、学習モデルの1つの概念で、1980年代にアメリカの認知学者であるジョン・S・コリンズ、アラン・コリンズらによって提唱されました。

今、企業の人材育成や学校教育において、この「認知的徒弟制」を活用しようという動きが見られます。

認知的徒弟制が注目される背景

学校で学んだことが実践で役に立たない、と感じている人は少なくないでしょう。つまり、学校教育における教育システムでは、“理解”と“日常生活における経験”がかけ離れすぎていて学習者が困惑する、というのが現状です。教師が一方的に話をし生徒たちがそれを聞く、といった授業スタイルも一つの要因であると言えるかもしれません。 この問題の解決策として、教育利用しようと注目されているのが「認知的徒弟制」です。

現代の社会において、企業に限らず、求められている人材は、“他者に依存せず、自ら判断・行動できる自立した人間”、“自らを律し、コントロールできる自律した人間”であると言えます。そういった人材を育てるためには、「認知的徒弟制」の考え方が欠かせません。

認知的徒弟制のモデル

「認知的徒弟制」と表記すると少し堅苦しいイメージですが、難しく捉える必要はありません。「認知的徒弟制」は、もともと、弟子が師匠から技能や知識を伝授してもらう“見習い修行”がモデルとなっています。

見習い修行では、弟子が師匠の技を見て学び、時に師匠からのアドバイスを受けながら、技を模倣・実践します。その中で失敗することも多々あるでしょう。しかし、そういったことを繰り返すことで技が身に付き、ようやく一人前として自立することができるのです。 こういった学習過程がモデルとなっているのが「認知的徒弟制」です。

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