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2017年11月21日(火)更新

組織活性化

組織活性化とは組織内で活発に意見やアイデア出しあえる状態をいいます。組織内の情報共有や、個人のモチベーションを上げると組織活性をキープできます。今回は、組織活性化の取り組みの重要性と事例を紹介します。

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組織が活性化するとはどういう状態か

まず「組織活性化」という言葉の定義についてご説明していきます。組織活性化している状態とは、組織内でチームや企業として一つの目的を達成するために組織の構成員やチームメンバーそれぞれが主体的に活動、協働することといえます。

しかし、このワード自体が漠然としていて、周囲を見回しても現在今所属しているチーム(部署)が活性化している状態にあるのかどうかもわからない、いったい何をしていいのかわからない、というのがほとんどの人の感想ではないでしょうか?

個人が忙しいのが「活性化」とは言えません。逆に組織が活性化していないからこそ、業務バランスが悪くなっている可能性もあります。

それでは、「組織活性化」についてなぜ必要か?具体的な解決策について説明していきます。

なぜ、「組織活性化」が重要か

組織活性化の前に、停滞した組織・不活化した組織内で起きる弊害の事例として、業務が形骸化してしまうこと、価値観が単一化し新しいアイデアが出にくくなるということなどがあります。

もう少し具体的に言えば、会議の場面で、上司に上手くプレゼンするために部下は資料を膨大に作り発表にも時間をかけます。

資料作成は一見、忙しそうに見えますし、会議が長時間化しますので、以下にも仕事をやったような雰囲気は出ますが、内容は資料の発表会にすぎないという自体になります。

また、この傾向は組織が大きくなるほど起きやすくなり、クリエイティブな意見や新たな価値観が生まれない組織では、モノ作りの現場では最終目標である「良い製品」にはつながらず、業績が下がってくるのは当然の結果とも言えます。

人間の行動について

人が取る行動とは、人間の特性と環境が相互に作用して生じるものである。

これは行動科学の理論の一つで「クルド・レヴィンの法則」と呼ばれています。「社会心理学の父」であるドイツ出身でマサチューセッツ工科大学(MIT)にグループダイナミクス(集団力学)研究所を創設したクルト・レヴィンが提唱しました。

計算式で表すと、B=f(P・E)となり、それぞれのアルファベットの意味は、以下の通りです。

  • B=Behavior (行動)
  • f=Function (関数)
  • P=Personality (人間性、人格、個性、価値観、性格等々)
  • E=Environment (周囲の状況、集団の規制、人間関係、風土等々)

上記の計算式をわかりやすく説明すると、人間の行動を決定する要素は、「個性・人格・価値観など」だけではなく、周囲の状況や人間関係などの環境で左右されるというものです。

個人の努力だけでは限界がありますが、個々がそれぞれに影響し合える環境が整えば個人の行動力は向上し、組織全体の活性化につながります。

逆に言うと環境が停滞している場合、意識的な取り組みがないと、個人のアプローチだけでは決して解決はできないのです。

組織活性化が必要になった背景

1990年代後半から、ITが企業内でも普及しここがパソコンを使って業務を行うことが増えました。

並行するように仕事は細分化・分業化されていきます。ITは業務効率を飛躍的に向上させましたが、社員間での対面のコミュニケーションは減少します。

業務内容については、E-mailなどのITツールを使い情報だけは共有することはできますが、非対面型のコミュニケーションでは感情や、業務に対する思いなどヒューマンプロセスの共有が不十分になり、そこに感情のずれが生じます。

さらに、ITを使った分業により仕事が個業化された影響で、人事評価は個人の数値、短期的な成果が重視される傾向も生まれました。

企業内のヒューマンプロセスについていち早く問題提起をしていたのが、経営学者でもあり心理学者のダグラス・マクレガーです

マグレガーは組織開発・キャリア開発の部門の研究を進めたエドガー・シャインに影響をした人物と知られており、1960年出版の「The Human Side of Enterprise」(日本タイトル「企業の人間的側面」1970年出版)のなかで、組織の中ではその人間的な側面にも目を向け当事者が主体的に取り組んでいくことの重要性を論じています。

個人が抱える問題はやがて組織にも影響をしますので、問題解決のためには個人へのアプローチと並行して、組織開発のように部署内の関係性や組織全体のプロセスに対しての働きかけが必要になってくるのです。

組織活性化のために取り組むべきことは?

組織活性化は組織開発の前段階としてもすぐに取り組むことができます。 具体的な方法とはどのようなものがあるのか説明していきます。

中長期のビジョン策定・共有

組織を活性化させようとするときには、活発にコミュニケーションをとることが重要です。

この短期的・即時に実行できるミッションとは別に、企業理念の共有や中長期的な目標設定と共有も必要です。

短期的目標は目先の業績にはつながりますが、社員はそれで満足してしまい、大きな成果にはつながりません。

長期ビジョン、経営理念の決定は経営者としての責務であり、その共有は人事部門の課題です。人事の立ち位置としては、企業の資産である組織の中の人材からどのような未来を描けるのかを経営者に提示していき、さらに経営側の意思とマーケットの変化に応じた長期的な計画を組織の中に浸透させていきます。

ミドルマネジメントによる、「自分ゴト化したビジョン・ミッションの共有

ミドルマネジメントは「プレイング・マネージャー」としてのプレイヤーとして自分自身が業績を上げなければいけない側面と、リーダーシップを発揮して後輩のマネジメントや指導にあたる側面の両方が求められます。

ミドルに期待されるマネジメントは過去に行われていた指示、命令によるものではなく、リーダーシップを発揮しながら相手との対話と支援によって導いていくことです。

また、自身もそのミッションに当たるグループの一員としての当事者意識をもって対話を重ねることで、血の通ったコミュニケーションにつながります。

さらに別の場面では、自分の仕事に明確なビジョンを持ち進めることで、「背中を見せる」ことや、対話によって業務の共有・明確化されたミッションの共有を行うことで実現することが可能です。

個々人のミッションと目標を明確にする

マネジメント手法の一つに「MBO(目標管理)」があります。

MBOはドラッガーが1954年に出版した『現代の経営』の中で発表され、個々の社員がそれぞれ自らの目標を設定させ、その目標達成のため自らを自主的に管理することで主体性を養い、最終的に組織における大きな成果につなげることを目的としています。

MBOでは、目標設定の段階で上司との面談を通して明確で具体的な目標を納得のいく形で本人が設定でき、時間目標やアクションプランも同時に行うため、組織内での自分の役割を自覚できます。

これによって、成果につながる仕事を自主的に行えるようになります。

これは「やりがい」につながり、適度な努力目標は無理のない能力向上や新たな能力の気づきが生まれますので、達成感を感じ意欲が高まります。

【参考】MBO(目標管理)とは?メリット・デメリットから実施方法まで

経営層と従業員間のコミュニケーションを循環させる

株式会社シンクスマイルが2013年11月から2014年1月に行った「会社におけるコミュニケーションに関するアンケート」によると、経営者・一般社員ともに、7割から8割の人が、社内コミュニケーションが業績に関係すると答えています。

また、社員のモチベーション向上に課題を感じている割合も経営者65%、一般社員67%と双方ともに業績とコミュニケーションの課題への意識の高さを感じます。

問題の解決策としては、社内交流会、飲み会、ランチミーティングなど、従来型のコミュニケーションが挙げられていますが、これらには、スケジュールの調整や予算の問題などデメリットもあります。

また、従業員の中には社内コミュニケーションが業績に影響することは理解していても、コミュニケーションが上から押し付けられたものである場合はストレスと感じる人も存在します。

経営者、社員双方ともお互いが相手を尊重し合い社内の人脈をつなげる方法として、インターネットを利用した社内SNS、FBなどインターネットでのコミュニケーションや、上で業務上の課題解決にゲームの要素を取り入れたゲーミフィケーションの手法を使った研修などが注目されています。

【参考】 経営者・人事関係者に聞く 「会社におけるコミュニケーションに関するアンケート」
【参考】 一般社員に聞く「会社におけるコミュニケーションに関するアンケート」

新卒人材の育成に取り組む

新規人材を職場に配属させると、様々な効果が生まれることが多くの人が実感していることです。

一つの理由は新人を迎え入れることで、それまでルーチンであった仕事の内容を新人に教えるために見直しを行います。

その途中段階で、組織のメンバー間でコミュニケーションが活発に行われます。さらに新人の配属後は、日々の業務が滞り、時には衝突も発生します。

新卒の場合、社会経験のなさから職場に「ゆさぶり」「ゆらぎ」を与え、このうまくいかない状況こそ、組織活性化の起爆剤になり得るといえます。

新人教育の段階で、ビジネスマナーや仕事の基礎知識を教えるのは重要です。即戦力としての成長を促しながら、組織全体も新入社員の影響で活性化されることに注目するべきです。

【関連】人材育成とは?目的と実施方法について / BizHint HR
【関連】新入社員教育の意味や目的とは?新入社員の指導方法や育成計画の手順などもご紹介 / BizHint HR

組織活性化への取り組み事例

組織活性化は社内コミュニケーションによって成果が上がることがご理解いただけたところで、具体的な取り組み事例をご紹介します。

社員総会の場を利用した表彰式・表彰制度

社内表彰制度は組織活性化の具体策の一つになります。表彰制度を運用している企業の多くが社員総会など、大多数の社員が集まる場での表彰、社内報での発表を行います。

■株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントは「働きがいのある会社ランキング」で2015年に7位、2016年に9位と2年連続でトップ10入りを果たしています。

それ以前には三年連続で離職率30%を超えておりましたが、強い組織づくりのために取締役(人事管轄)の曽山哲人氏が行った改革のポイントが以下の3点でした。

  1. 軸の明文化(ビジョンや価値観の浸透)
  2. 横のつながり(社員同士のつながり)
  3. 個人への光(表彰)

株式会社サイバーエージェントでは、グループ員全員が参加するループ総会を半年に一度行います。

この場で個人やグループに対してMVPを表彰、同時に経営方針のプレゼンテーションを通して、参加者全体で情報と盛り上がりを共有します。

株式会社サイバーエージェントの人事制度は、実践していく中で社員の声を拾い、修正しながら運用していくため現行の制度は、最初の人事制度とは大きく変化しているといいます。

組織活性化が継続的に続けられている事例の一つといえます。

【参考】「働きがいのある会社」ランキング 2015
【参考】「働きがいのある会社」ランキング 2016
【参考】挑戦できる環境/株式会社サイバーエージェント

■株式会社ノバレーゼ

株式会社ノバレーゼは国内外に58店舗を展開しているブライダル企業です。

設立わずか10年あまりで東証一部へ上場をし、2015年まで13期連続の増収を果たしています。

株式会社ノバレーゼでは、年間MVPを表彰する制度、そのMVPを超越する社員を「殿堂入り」として表彰する制度があります。

年に一度の社員総会では、MVPの表彰や新入社員の紹介も行います。

また社内で選ばれたチームの余興などもあり、活躍する社員がきちんと表彰されます。

独自の休暇制度も整っており、有給は100%取得の義務付け、3年に一度30日の休暇が付与されます。

さらに「Rockの日」と名付けられた年に2日の休暇では、大切な人を感動(Rock)させるための休暇です。

仕事・プライベートともに充実させれば双方に相乗効果が生まれるという企業文化が根付いた中で表彰や休暇の制度が運用されています。

【参考】ノバレーゼの文化:理念と文化 / ノバレーゼ

まとめ

  • 1990年代後半オフィスへのIT導入が進んだことにより個業化が進み、チームでの情報や理念共有が難しくなった。
  • コミュニケーションの停滞は、組織を不活発にしすべての業務が形骸化されるようになる。
  • 経営者・従業員ともに7割以上が社内コミュニケーションと業績には関連性があると考えている。
  • 表彰制度は社員モチベーションアップの動機付けの手段として有効です。

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