はじめての方はご登録ください(無料)会員登録
search

2018年11月13日(火)更新

ハロー効果

ハロー効果は心理学用語ですが、人事領域でも採用や人事評価の場面でよく生じます。本記事ではハロー効果の意味と具体例をわかりやすくご紹介していきます。

ハロー効果 に関するビジネス事例や製品の情報を受取る

ハロー効果の意味とは

ハロー効果とは社会心理学の現象で認知バイアスと呼ばれるものの一つに当たる、心理学用語です。ある対象を評価する際、対象者が持つ目立ちやすい特徴にひっぱられ、その他についての評価にバイアスがかかり歪んでしまう現象の事を指し、後光効果やハローエラーとも称されます。

また、人事考課にお悩みの方は人事考課の意味とは?評価との違いと、ポイントをわかりやすく解説をご覧ください。

ハロー効果の誕生背景

心理学者エドワードソーンダイクが1920年に書いた論文の中でハロー効果という言葉が初めて用いられました。

「ハロー」とは絵画で聖人やイエスキリストの頭上や後ろに描かれる後輪のことです。つまり、その人そのものではなく後ろから輝いて見せている光、つまり他の目立つ特徴によって全体項目を評価してしまうという人間の傾向をよく示唆しているといえます。

ポジティブ・ハロー効果とは

ハロー効果の中にはポジティブ・ハロー効果というものがあります。この効果は比較的生じやすい一般的な、認知のゆがみです。ポジティブ・ハロー効果とは人の目立っている良い点を見て他の点も実際より高く評価することです。

例えば明るく挨拶が出来る、身なりが清潔であるなどの基本的な事柄が良くできていれば他の面に関しても優秀な人材であるだろうと判断する場合があるかもしれません。この効果はマーケティングや恋愛における心理学テクニックなどで用いられています。

ネガティブ・ハロー効果とは

ポジティブ・ハロー効果に対してネガティブ・ハロー効果というものも存在します。先ほどとは反対に、ある特定の評価が低いと感じた場合に別の評価を低くしてしまう現象のことです。

何か一つでも望ましくない面を持っていればマイナスのイメージを与えてしまうことになり、他の面に関しても望ましくない特性を持っているという先入観に流されて判断・評価されてしまいます。

はじめに受けた悪い印象に沿って他の点も評価しようとすると実際以上に低く評価してしまいその人の本質を理解せずに終わってしまうことがあるでしょう。

ポジティブ・ハロー効果の身近な具体例

ではまず、身近なところで生じるハロー効果についてご紹介します。ハロー効果は恋愛や面接などの生活に関係する多くの場面で大きく働いています。

一つの特徴に注目してしまうと他の面の評価や判断がなおざりになってしまうという経験を実際されたことがあるかもしれません。心理学実験でも証明されているこの現象の具体例としていくつか挙げてみましょう。

話したこともないカフェの店員さんに一目ぼれする

これは、ポジティブ・ハロー効果の例です。カフェの店員という「来客者に笑顔で対応してくれる」という部分的な良い特徴から、「素敵な人なんだろう」と人柄を解釈してしまうというハロー効果が生じています。

実際話したことはないので、この場合カフェの店員さんを判断するための材料はごくわずかです。そのため他の側面を正確に評価することはできませんが、こうして一つのよい点があれば全体的な評価を実際よりも高くしてしまう傾向が人間の深層心理の中にあるのです。

好感度の高い芸能人をCMに起用したことで商品が売れ始める

これは、ハロー効果を活用したマーケティング活動であり、CMを見る人へのポジティブ・ハロー効果となります。

商品をまだ使ったことはなく、実際使った方の声を聴いたわけでも、見たこともないのに「いい商品なんだ」と判断できるのは、好感度の高い芸能人がPRしているという一つの事実に基づいているのです。

芸能人への評価が高いため、実際の商品については価格、商品、サービスの内容など詳しい点はわからなくても広告によってハロー効果に踊らされてしまうのです。

ネガティブ・ハロー効果の身近な具体例

おとなしいから友達がいない

毎日の生活の中で出会う人一人一人を知らず知らずのうちに評価しています。

例えば、おとなしくて静かな人に出会ったとするとその第一印象のみで友達はいなさそうだな、趣味がなさそうだなと勝手にその人の人柄や交友関係などを評価してしまうかもしれません。

実際のその人の日常生活は見えていないとしてもひとつのネガティブな要素ですべてを評価してしまうハローエラーです。

太っている人は自己管理能力が低い

これも、ネガティブ・ハロー効果となります。「太っている」という一つの目立つ特徴をもとに、太っているということは食べる量を制限できない、または自分で運動の計画を立てられない、生活習慣が悪いからだ、などの見えていない面の評価をしてしまいます。

その人の日常生活を一切見ていないのに「太っている」というだけで生活態度に関しても悪い評価を付けてしまうという、まさに残念なネガティブ・ハロー効果となっています。

ハロー効果と人事評価の関係

ハロー効果は日常生活で他の人とかかわるとき自然と生じていますが、面接における人物評価でも大きく影響を与えます。

人事においては、ある特定の項目で目立っていた評価が他の評価項目に影響されてしまうということがありえます。

先ほどまではハロー効果の身近な具体例をあげましたが、この効果が人物評価と絡むとどのようになるでしょうか。いくつかご紹介します。

過去経歴を元に判断をしてしまう

出身大学や過去受賞経歴がある、といった過去の経歴情報に引きずられ、他の人材と比べ評価を変動させてしまうケースがあります。

学歴や過去の業績は一つの判断材料とすべきですが画期的で特徴的な一面に影響を受けてしまい、他の欠点に目を向けなくなってしまうのです。

ですから、ゆがんだバイアスに陥ってしまわない為には、面接を行う際、業績や出身校などの目立つ一つの優れた部分とコミュニケーション能力やスキルなどを、一つ一つ切り離して評価することがとても大切です。

保有スキルを拡大解釈してしまう

例えば、面接の場などで、「英語が堪能です」と言われた場合、勝手にグローバルで通用する業務遂行能力を有すると解釈してしまうことが考えられます。

実際には英語能力だけではグローバルで戦うことはできませんが、一つの目立つスキルをアピールされたためそのスキルを拡大解釈し、仕事につながる様々な良い影響を勝手に想像してしまうのです。

このハロー効果の作用を面接官は知っておく必要があります。一つのスキルを文字通り受け止めて正しく冷静に評価することが必要です。

特定の側面をその他側面の評価にも当てはめてしまう

面接の場では会社にとってデメリットとなりかねない情報が入ってくることもあるでしょう。例えば高校を中退していることがあげられます。

最後まで学校に通わなかったという情報だけに基づいて辛抱できないタイプ、最後まで仕事をやり遂げることが出来ないタイプなどと勝手に他の側面の評価を下げていってしまうのです。

このようにある評価軸でだめだ、という評価を下してしまうなら他の評価軸までだめだ、と判断してしまうことが、人事におけるハローエラーです。実際すべての能力の点で優秀な人材というものは多くありません。

ですから、目立ってしまっている一つの能力の低さにすべてを当てはめてしまい可能性を見落としてしまうことがないよう注意を払うべきです。

「目立ち度合い」で仕事の能力を判断してしまう

面接に来た人の目立っている度合いが高いか低いかで仕事が出来るかできないかを判断してしまうというケースも少なくありません。

人はそれぞれ個性があり大きな長所を持っていてもそれを最大限に目立たせることはできないかもしれませんし、大きな欠点を持っているにもかかわらず自分の長所を大きく目立たせることが出来る人もいるでしょう。

そのような場合「目立ち度合い」で能力を判断してしまうなら、候補者自身の可能性を落とすだけでなく、会社にとって後々悪い結果をもたらしてしまいかねません。

どれほど目立っているかではなく、一人一人の候補者の目立っていない長所短所を注意深くみて適切な評価を下していかなければなりません。

ハロー効果による評価誤差を防ぐ方法

面接官一人一人が冷静に適切な評価をすることが出来れば、より優秀な人材を会社に招くことが出来るかもしれませんし、将来の企業に力が還元されることになるでしょう。

限られた時間の中で候補者が自社に合うかどうかを判断するのは非常に困難なことです。しかし陥りやすいバイアスを避けていくならきっと正確な判断が出来るはずです。

ハロー効果は面接官が陥りがちなバイアスの一つですから、新卒採用試験が本格化する中、評価誤差を防ぐ方法を知っておくことは非常に大切です。

評価基準の明確化

人事評価を、面接官の好き嫌いや目立ち度、他の候補者、社員と比べての功績やスキル、上司の価値観などによって行ってしまえば、もちろんハロー効果に陥ってしまいやすくなります。

さらに考課者と被考課者とのあいだに思惑のずれが生じていくことでしょう。社員や候補者のモチベーションに悪い影響を与えてしまいかねません。ですから、明確な評価基準を設けて公平な評価を行う必要があります。

そのようにすれば面接者による評価のずれもなくなりますし、評価される側の不満も減っていくことでしょう。そのようにして人事制度を上手に利用し人材育成を行っていくうえでハロー効果に陥らず、明確な基準のもと評価を行うことは重要です。

被考課者の具体的な行為・行動を元に考課する

考課者は被考課者が評価に納得し、それに応じた処遇を受け入れ成長を促されるようにしなければなりません。しかし、その際にハロー効果が生じてしまうなら成長の意欲や組織の活性化に悪い結果をもたらしかねません。

一つの特徴だけでなく被考課者のこれまでの考え方や行動を知る必要があります。そのためにはグループ面接を設けたり、自分自身の行動を振り返ったレポートを書いてもらうなどの方法をとっている企業もあるようです。

一つの目立つ結果やスキル、出身大学などでその人の考え方や行動の仕方を判断するのではなく、その反対に行為や行動そのものを元にして評価しなければ、正しい判断はできないでしょう。

項目単位で被候補者を変えて考課する

ハロー効果は、ある項目での際立った評価が他の項目に影響してしまうことがあるため、一つの項目のみですべての被候補者を面接するのではなく、項目単位で変えていくことが勧められています。

そのようにすればすべての項目に応じて同じような評価をするということは避けられますし、他の被候補者と比べるということも避けられます。さらにその項目に応じて踏み込んだ質問をすることで、思考の一貫性や行動力、意志の強さや創造力などの判断材料を増やしていくことが出来るでしょう。

まとめ

  • ハロー効果は人事評価や採用面接の場面で生じやすい。
  • ハロー効果には対策もあるため、きちんと事前に対策を認識した上で取り組みことが重要。

注目のビジネス事例トピックを、逃さずチェック。

大手やベンチャー含め計180,000人以上の会員が利用しています。

BizHint の会員になるとできること

  • 事業運営のキーワードが把握できる
  • 課題解決の事例や資料が読める
  • 厳選されたニュースが毎日届く
  • アプリで効率的に情報収集できる
いますぐ無料会員登録

ビジネス事例や製品の情報を受取る

フォローしたキーワードの最新トピックをトップページに表示します。 フォローはでいつでも変更することができます。
フォローを管理する

目次