連載:第7回 悩める管理職の方へ「マネジメントのススメ」
リーダーは衝突を恐れるな。「成果を出せないチーム」から抜け出す3つの条件
チームの成長や成果を出すことに全力で取り組んでいるリーダーやマネージャーの皆さん。「頑張っているのに、なぜか伸び悩んでいる…」と感じる瞬間はありませんか?そこから抜け出すためにはどうしたらいいのか。そのヒントは、「成果を出せるチーム」が歩んでいる成長プロセスから見つけることができます。今回は、チームビルディングを考える上で欠かせない4つのフェーズと、「成果が出せないチーム」から卒業できるマネジメントの秘訣をお教えします。
目標が達成できるチームと達成できないチーム。その違いとは?
チームのメンバー同士の仲は悪くなく、互いに協力し合っているように見える。けれど、目標達成ができない月が続いている。そういえば、目標達成に向けた作戦会議では、メンバーからの意見に反対意見が出ることはほとんどない。上司である自分の意見に従っているだけで、誰も意見を出してくれない気がする…。
伸び悩んでいるこの状態から「成果を出せるチーム」へと成長し、それぞれメンバーがさらに飛躍できるようになるにはどうしたらいいのか――。
これは顧客企業からよく聞く悩みの一例です。もしあなたのチームが上記に類似した状況なら、もう一段高みをめざせるかもしれません。
チームのなんとなく停滞した状況を打破するカギは、1965年、心理学者のブルース・W・タックマン氏が提唱した「タックマンモデル」から見つけることができます。これは、チームの成長プロセスを示したフレームワークで、下図のように「形成期」→「混乱期」→「規範期」→「機能期」という4つのフェーズを経て、チームが成長していくことを示しています。
まず、チームの立ち上げ段階が「形成期」です。一人で仕事をしていた時期よりも、数名のメンバーで仕事をするほうが、全体としてのパフォーマンスは上がります。しかし、しばらくすると、お互いの仕事の進め方や役割が違うために、衝突や葛藤、対立が生まれます。このフェーズが「混乱期」です。チームのパフォーマンスは一時的に低下します。
次第に、「私たちのチームはこういうやり方を大切にしよう」「彼にはこういう関わり方をすると、彼の持ち味が活きる」といった共通認識のようなものが生まれます。これが「規範期」にあたります。
ここでの 規範とは、明文化されていないが大事にされている価値基準や、暗黙のルールのようなもの です。カルチャーや風土とも言い換えられるでしょう。混乱期での衝突や対立を経て、規範期において「良い規範」が生まれれば、相手を活かし自分も活かされ、個々人がチームに適応できるようになります。その状態を「機能期」と呼び、X軸のようにチームのパフォーマンスが向上していきます。
冒頭のようなお悩みを抱えているチームは、良い規範となるような共通認識を持てていなかったり、悪い規範ができてしまうことで「機能期」を迎えられず、Y軸のようなチームとして成果が出せない状態に陥っているのです。
【悪い規範の一例】
・当たり障りのない意見しか出てこない
・率先して手を挙げても、誰も賛同してくれない(言い出しっぺが損をしてしまう)
・頼り合う雰囲気がなく、自分一人で抱えてしまう(自力で頑張ることが美徳になっている) など
さて、ここで問題です。X軸のような 成果を出せるチームになるため重要なのは、4つのフェーズのうちどこでしょうか。
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