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2019年7月29日(月)更新

シェアド・リーダーシップ

シェアド・リーダーシップとは、従来のカリスマ性を持ったリーダーに頼るものではなく、職場やチームに所属するメンバー全員がリーダーシップを発揮する状態を指します。今回はシェアド・リーダーシップの意味や今必要とされている理由、シェアド・リーダーシップの効果・浸透方法までご紹介します。

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シェアド・リーダーシップとは

シェアド・リーダーシップとは、カリスマ性を持ったひとりの人材が組織・チームを牽引するのではなく、組織やチームのメンバーひとり一人がリーダーシップを発揮し、組織の目標達成につなげるリーダーシップ理論です。「組織・チームの目標を達成するための他メンバーへの影響力」と定義されています。

シェアド・リーダーシップを浸透させることにより、ティール組織ホラクラシー型組織の実現をはじめ、ひとり一人が自立性を持って働ける状況を生み出せます。

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シェアド・リーダーシップが求められる理由

変化が激しいビジネス環境に対応するためには、このシェアド・リーダーシップが重要です。それはなぜでしょうか。

ビジネス環境の不確実性の高まりにより、ひとりのリーダーの意思決定だけで対処しきれない状況が多数発生しています。また、必要とされるリーダーシップも、所属する組織や部署、状況によって多様化しています。そのため、リーダーシップの固定概念に縛られず、あらゆる変化に対して柔軟な姿勢を持てる、さまざまなリーダーシップへのニーズが高まっています。

また、人工知能RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の発展により、単純作業だけではなく複雑な作業も代替される時代が到来しています。そのため、優秀なリーダーに指示された内容だけをこなすのではなく、自発的に動くことのできる人材が求められます。

しかし、日々変化するビジネス環境により「自分が行っている仕事が正解であるか」を確認する術は正常に機能しているとは言い難いといえます。これらの状況を対処するには「自発的に動く」だけでなく、周りを巻き込んで、組織・チームとして対応していくよう導く力が求められるのです。

シェアド・リーダーシップに必要な要素

シェアド・リーダーシップでは、組織・チームのメンバーひとり一人がリーダーシップを発揮することが求められます。

シェアド・リーダーシップに必要な要素を確認しましょう。

個人の確立

シェアド・リーダーシップは、組織・チームに所属するひとり一人が主体性を持つ必要があり、個人として困難に挑戦する、自己成長しようとする姿勢が求められます。そして、互いに影響を与えるスキルも重要です。具体的には、コミュニケーションスキルコーチングスキル(フォロワーへの動機付け)、誠実さ、柔軟性といったスキルが該当します。

環境の整備と人的支援

シェアド・リーダーシップでは、リーダーシップを発揮することで相互補完関係を促す効果があり、組織の生産性向上にも大きな影響を与えます。

そのため、環境の整備や人的支援を促す意思決定力はシェアド・リーダーシップを浸透させる必要不可欠な能力と考えられます。具体的には、チームメンバーが発言しやすい環境の整備や、必要に応じて人的支援を行う調整力・判断力が求められます。

目標設定と共有

近年ではOKR(組織と個人の目標と目標達成度指標を連動させる取り組み)に注目が高まっており、個人にも組織目標を共有する能力が求められます。

組織・チームの目標を意識し、それに連動する個人の目標を設定し共有することで、自らの行動が組織・チームに貢献する成果につながることを、周りの人たちに理解してもらえるからです。

シェアド・リーダーシップの効果

シェアド・リーダーシップが浸透することで「業績の向上」や「アイデアの創出」、「信頼関係の構築」などの効果を生み出し、結果的に組織全体の生産性向上イノベーションの創出につながることが期待されています。

業績の向上

シェアド・リーダーシップは、個人がそれぞれリーダーシップを発揮して自立性をもって取り組むため、仕事に対するやりがいを生み、商品化・事業化や業務改善に至るまでの意識決定速度も高まります。

また、それぞれの足りない部分を支え合うようにリーダーシップを発揮することで、パフォーマンスの最大化につながり、結果的に業績の向上も期待できます。自発的に自分の仕事に取り組めるため、仕事に対する満足度も向上できます。

アイデアの創出

シェアド・リーダーシップの浸透は、個人の視野拡大にも効果的です。従来の組織体制では役割分担を前提としており、専門分野の知識・技術を持つ社員は、自分の専門分野以外の知識やアイデアに意見を出すことは少なかったといえます。

しかしシェアド・リーダーシップでは、チーム全体、組織全体、そして社会全体の視点まで幅広くカバーすることが求められるため、「正しいかどうか」、「好きか嫌いか」、「得か損か」といった軸での考えや意見ではなく、独善的な領域を超えた、闊達な議論になりやすく、イノベーションにつながる柔軟で独創的なアイデアの創出が期待できます。

信頼関係の構築

シェアド・リーダーシップは組織の目標を達成することを重視しているため、メンバー同士が共通の目標に向けて互いに尊重する環境を醸成します。

そして、結果的にメンバー同士の強固な信頼関係が構築されます。

シェアド・リーダーシップを浸透させるためには

シェアド・リーダーシップを浸透させるためには、以下の方法が効果的です。

目標やビジョンの共有

シェアド・リーダーシップでは、それぞれが自発的に行動することが求められるため、全員がひとつの方向に向いていなければいけません。そのため、所属するメンバーそれぞれに目標やビジョンが共有されていることが大前提となります。

また、目標やビジョンの共有は、取り組むべき仕事に対する情熱を伝える役割を果たすため、お互いが補完し合う際に必要となる、気持ちの部分での強い動機付けとしても有効です。

【関連】ミッション・ビジョンとは?用語解説から企業の例まで/BizHint

個人によるリーダーシップの体験

また、個人ひとりひとりがリーダーシップを身につけていることも、シェアド・リーダーシップを浸透させるために重要です。

リーダーシップを身につけるためには、個人のスキルや役割に応じて、挑戦可能な業務に従事させ、周りの人たちの協力を得ながら、達成していく過程を経験させることです。

個人によるリーダーシップの体験は、メンバーの主体性も向上させます。

PDCAサイクルの実施

個人がリーダーシップを体得するためには、実際にリーダーシップを発揮する体験を何度も繰り返さなければいけません。リーダーシップを体験した本人が、自分自身で振り返りを行い、良かった点・悪かった点を見つけ出し、次なるミッションに活かせる環境が必要です。

また、通常のリーダーシップとは異なり、シェアド・リーダーシップはメンバー全員が影響を与え合います。そのため、普段のコミュニケーションや意思決定の際にも細かいPDCAサイクルを実施し、精度を高める取り組みが必要です。

一方で「PDCAサイクルは想定外の事態に対応できない」という指摘も存在します。ビジネス環境の不確実性の高まりにより注目が高まるシェアド・リーダーシップでは、あらゆる分野で適用できるOODAループを活用し、リーダーシップの精度を高めることも効果的です。

エンパワーメント・情報共有の実施

リーダーシップを発揮し、それぞれが主体性を持って行動してもらうためには、エンパワーメントの実施も必要です。

企業・人事関連でのエンパワーメントとは、「能力開花」や「権限移譲」を意味し、現場やチームメンバーに業務遂行や意思決定の権限を委譲・付与する取り組みを指します。エンパワーメントの実施は、リーダーシップに必要な意思決定や判断、周りの人たちへの依頼などを迅速かつ柔軟に促進するため、業務内容によって必要性を考慮しなければいけません。

また、メンバー全員がリーダーシップを発揮するためには、分け隔てない情報の共有も必要です。事前に情報共有を行うことで、他のメンバーの行動の目的や意味、成果を理解しやすく、組織としての機動力の向上につながります。

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まとめ

  • シェアド・リーダーシップとは、職場やチームに所属するメンバー全員がリーダーシップを発揮する状態を指し、組織の目標達成につなげる新たな理論として注目が高まっています。
  • シェアド・リーダーシップが注目される理由は、ビジネス環境の不確実性の高まりにより、1人のリーダーによる意思決定では対処しきれない状況が増えていることが考えられます。その結果、多様な価値観や考えを持つ複数人のリーダーシップを発揮する人材が求められています。
  • シェアド・リーダーシップの浸透は業績の向上、アイデアの創出、メンバー同士の信頼関係の構築の効果が期待できます。
  • シェアド・リーダーシップを浸透させるには、メンバー全員に目標やビジョンを共有し、リーダーシップを体験させ、PDCAサイクル、[OODAループ]を実施させることが重要です。また、必要に応じて、エンパワーメントの実施も検討するとよいでしょう。

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