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2017年10月13日(金)更新

面談

面談とは企業と面談相手の相互理解を深め、意見や方向性のすり合わせを行うために設けるコミュニケーションの場です。また面談相手が求職者の場合には、自社との適性チェックと入社意欲の向上を目的とした人材発掘施策として扱われることもあります。混同してしまいがちである面接との違いや面談実施のコツ、面談時に確認するべき内容など、面談に関するあらゆる情報を分かりやすく整理して解説致します。

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面談の意味とは

面談には『面会して直接話をする』という意味があります。
この意味から、面談はビジネスシーンに限定して使用されるといった堅苦しいものではなく、日常のあらゆるシーンで使用することのできる自由度の高い言葉であることが分かるでしょう。

面談はビジネスシーンで広く活用されている

ビジネスシーンにおいて面談は、企業から採用候補者に直接声をかける『ダイレクト・リクルーティング』や『リファラル採用』などの採用戦略のプロセスの一つとして組み込まれており、成功率や効果を高めるための施策として活用されています。
また社外だけではなく社内人材に対しても、内定者や従業員へのフォローアップや育成方針に対する希望や意見のすり合わせ、ストレスコーピングの一環として大きな効果を発揮しています。
面談という概念が曖昧で自由度の高いものであるからこそ、社外人材に対する『企業と採用候補者が互いに相性を確認する場』と社内人材に対する『フォローアップとすり合わせの場』という異なる性質を持った複数の環境を構築することが可能となるのです。

このように多くのビジネスシーンで活用されている面談ですが、少子化や労働力人口低下などの要因によって人材確保に悩んでいる企業をサポートするため、本記事では社外人材に対する採用戦略としての面談にフォーカスを当てて解説していきたいと思います。

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面談と面接の違い

ビジネス用語として面談を扱う際、混同されやすい言葉として面接があげられます。 いずれの言葉も『面会して直接話をする』という意味を持っているため同一に扱われてしまうことがありますが、その違いを正しく理解して使い分けなければ施策として効果的に活用することはできません。
言葉の持つ意味の違い、そして求める効果や適用シーンの違いについて順に確認していきましょう。

面談と面接の違い(要点抜粋)

詳細はそれぞれ後述しますが、「候補者自身の転職意向」「実施する目的(ゴール)」「実施内容」「気をつけるべき点」において、面談と面接では大きく異なりますので、簡易的にまとめました。

  面談 面接
転職意向 低いor低くはないが懸念が多い ある(迷いの有無はケースによる)
実施目的 企業と候補者の双方理解を深める 候補者が自社とマッチするか見定める
実施内容 候補者を理解し、自社の魅力を伝える 採用要件との合致度を確認(選定)
注意点 一方的にならず候補者目線で話す 見定め方・ポイントを間違えない

面接は相手の評価を行うために接触を図る

確かに面接にも『面会して直接話をする』という意味がありますが、その前に『面会相手の能力や人柄、可能性を評価するため』という文章が加わります。つまり、面接は『面会相手の評価を行うために面会する』ことを指しており、自由度の高い面談に比べて具体的な目的を持っている言葉であることが分かります。

人材選別の場として活用される面接ほぼ全ての企業において、採用試験の中に面接試験が組み込まれています。この面接試験は企業が採用候補者を選別する目的で実施されており、企業側が望む優秀な人材を採用するために、能力や適性、人格、キャリアなど様々な角度からその人の価値をはかります。

また、面接は面接官が選別材料を得るために複数の質問を用意し、応募者がその質問に回答するという形式で行われるのが一般的です。企業側は自社にとって戦力となる優秀な人材を選別する場として、応募者は自分自身について企業側に理解してもらい、仕事に対する意欲や思いをアピールする場として面接を活用しているのです。

企業が求めている情報をピンポイントで確認することができる面接会場では双方の関係性がはっきりとしており、多くの応募者は面接官から尋ねられた質問に対し義務感を持って明確に回答を行います。面接は限られた時間の中で求めている情報をピンポイントで確認したい場合に最も適した手段であり、そのレスポンスの速さと効率性の高さゆえに多くの企業で採用方法として取り入れられているのです。

面接の種類

面接は同時に面会を行う人数により、集団面接と個人面接という2種類に分類することができます。

  • 集団面接

複数の応募者をグループにして、1人ずつ質問をしていくタイプの面接と、グループディスカッションを行わせるタイプの面接があります。また、グループディスカッションは、決められたテーマや課題について自由に討論する形で行い、企業の採用担当者が個々の性格や協力態度、リーダーシップなどをチェックします。 その他に、ディベート面接などの面接方法を採る企業もあります。

  • 個人面接

応募者1人に対して採用担当者が質問をするタイプの面接です。企業によっては、二次面接でストレス耐性を見るために行うこともあります。自己PRや仕事に対する意欲などを自由にプレゼンテーションし、質疑応答を行うプレゼンテーション面接というものもあります。

面談は情報を共有し、相互理解を深めるために接触を図る

企業の採用担当者が採用基準というスケールを使用して志望者の見極めや評価を行う面接選考に対し、面談は双方にとって最適な選択肢を見つけるための情報共有の場や相互理解を深める場として活用されています。

面接よりも気軽で本音を引き出しやすい

どれだけ企業側が本音で語り合いたいという意思を示したとしても、就職を希望する企業で人事評価を専門に行っている採用担当者と内定を得るために就職活動に全力を注いでいる志望者が対等に意見を交わすことは難しく、多くのケースで志望者たちは採用担当者の反応や顔色を伺いながら無難な回答や自己アピールを行うことになってしまいます。
両者が対等に関わりあうための環境構築に失敗してしまい建前上の回答や意見しか得ることができなかった面接では、企業が求めていることを正しく理解して提供することができるという理解力や対応力を評価することはできても、入社後の活躍に対する期待度やその人材に適した部署や業務内容といった人事配置に関する評価を正しく行うことはできません。

それに対して面談であれば、採用に関する評価や判定を意識して実施するものではないということが早い段階から明確になっており、入社数年の若手社員や同年代の社員など面談相手が身構えずにリラックスしてコミュニケーションを交わすことのできる人材を派遣することによって、面接よりも容易に本音で語り合える環境を構築することができます。
互いの理解を深め合うことを第一としており、面談担当者と面談相手の双方が対等な立場で相手との今後の関わり方を検討することのできる面談は、企業だけでなく面談相手に対しても有意義な時間を提供できる優れた施策であるといえるでしょう。

面談の種類

前述した通り、面談には優秀な人材の発掘と獲得を目的とした社外活用と、採用後のアフターケアやフォローアップを目的とした社内活用の2つの側面が存在します。また、リクルーター制度やリファラル採用といった採用戦略の登場に伴って、次々に新たな面談形式が生まれています。
面談である以上、本音で語り合う中で相互理解を深めていくという基本姿勢は変わりませんが、実施するタイミングや達成したい目標はそれぞれに異なるものとなるため、正しく活用するためにもそれらの違いについて理解しておきましょう。

カジュアル面談

カジュアル面談はお互いの中に採用という選択肢が存在していない状況において、「まずは一度会ってお話だけでも」といったカジュアルな感覚で実施される面談であり、すでに多くの企業が取り入れているメジャーな手法となります。
採用面接のような硬い雰囲気ではなく、自然体の採用候補者との接触を目的としたカジュアル面談ですが、昨今ではその面談結果の社内フィードバックに注目が集まり、面接対策ならぬ面談対策といった言葉も生まれています。

貴重な面談時間を双方にとって有意義なものにするためにも、カジュアル面談を実施する際には初期の段階で採用との因果関係が一切ないことを明確にしておく必要があるでしょう。

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リクルーター面談

リクルーター面談はリクルーター制度の登場に合わせて確立された面談形式です。
リクルーターと呼ばれる社員が自身の出身大学やサークルの後輩に対してコンタクトを取り、カフェなどの公共の場を使用して自社PRや就業意欲の確認を行うというスタイルがOBやOGと後輩が交流を深めているようにしか見えないことから、より本音に近い意見を引き出せるのではないかと大きな期待が寄せられています。

しかし、リクルーター面接という言葉も生まれているように、リルクーター面談もカジュアル面談同様に面接的要素の強いものであるという意識が高まりつつあるため、リクルーターとなる社員にも面接と面談の違いを正しく理解させておき、面談が相互理解を深めるためのあらゆる発言が許された自由な場であることを説明できるようにしておく必要があるでしょう。

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内定面談(内定者面談)

内定面談とは採用試験をパスして内定者となった求職者や就活生に対して設けられる面談の場であり、入社直後のスタートダッシュを成功させることを目的として入社後に行われる新入社員育成のプロセスや詳細、経営者が新入社員に期待している内容を伝えるとともに、内定者側が現段階で抱えている不安や疑問に答えていくことで互いの認識のすり合わせを行います。

自身の育成方針や現場での働き方などを具体的に掘り下げながら話し合う中で、会社の一員として迎え入れられていることを実感した内定者は、企業の適切なサポートによって一人前に成長した自分の姿をイメージしながら入社日までの貴重な時間を有意義に過ごすことができるでしょう。

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社内面談

新入社員が無事にスタートダッシュを成功させた後も企業によるサポートは続きます。
社内面談は全従業員を対象としており、個々の従業員のパフォーマンスを最大化し、企業成長に活かすことを目的として実施しますが、その実施タイミングには大きく分けて2種類あります。

1つは部署内で上司が部下に対して面談の必要を感じた際に随時実施する不定期型。そしてもう1つは人事制度の構築やサクセッションプラン、チーム力の向上といった企業戦略の効力を高めるために計画的に実施される定期型(計画型)。

実施タイミングも目的も違う2種類の社内面談ですが、経営者や人事担当者がそれらの必要性と効果を正しく理解して適切に使い分けることで、従業員一人一人の企業や仕事に対する思いを吸い上げ、創設者や経営陣が企業活動を通じて実現したいビジョンとリンクさせながら今後の方向性を検討することが可能となります。相互理解を深めることのできた企業と従業員は一体となり、協力し支え合いながら目標の達成に向けて突き進むことができるでしょう。

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面談を用いるメリット

新たな戦力となる人材の発掘を目的として実施される面談には多くのメリットが存在します。しかもそれらのメリットは、面談を実施する企業側だけでなく面談者にも様々な好影響を与えるのです。面談の効果を最大限に引き出す運用方法を確立するためにも、面談が双方に与える影響を正しく理解しておく必要があるでしょう。

企業の知名度に関わらずアプローチすることができる

経済産業省の中小企業庁調査室が発表した『2016年版 中小企業白書概要』によると、中小企業だけでも全国に381万(2014年度時点)もの数が存在しており、求職者達は限られた時間の中で多くの選択肢の中から志望する企業を選ばなければならないため、ネームバリューや話題性の強い企業から優先的に情報を収集していく傾向がみられます。
世界に通用するレベルの技術を保有している町工場や素晴らしいアイディア商品を次々に生み出しているベンチャー企業であっても就活生や求職者の目に止まらなければ人材不足による事業規模の縮小や倒産を免れることはできないため、多くの企業において知名度アップは重大な課題となっていました。

この課題に対して効果的な施策としてあげられたのが面談です。
面談であれば応募してもらえるのをただ待つのではなく企業側からアプローチをかけることができ、時間をかけてお互いの持つ情報や思いを共有することが可能となるため、これまで企業名や活動内容を耳にする機会の少なかった企業であっても十分にその魅力を伝えることができるようになるのです。
求職者を惹きつけることのできる魅力的な技術や人材育成制度、業務環境を保有している企業にとって面談は非常に効果の高いアプローチ方法となるでしょう。

【参考】2016年版 中小企業白書概要 / 中小企業庁 経済産業省

就業意欲を引き出すことで新たな入社志望者を獲得できる

【出典】就職活動に関するアンケート - 調査結果 - NTTコム リサーチ

2013年に就職活動中の短大・専門学生2年生以上、大学4年生以上・大学院生を対象としてNTTコムリサーチが実施したアンケート結果では、全体の25.5%の学生たちが自己分析を苦手としており、11.1%は応募企業を決定しきれずにいるという驚愕の結果が示されています。

面談のプロセスにはこのように自分の得意分野と苦手分野の見極めを上手く行うことのできない学生を第三者視点から客観的に評価し、持っている能力を最大限に活かすための適切なアドバイスを行うことも含まれているため、社会経験不足から自己分析を苦手としている学生たちは自己啓発の足掛かりとして面接という場を活用することができます。
そしてこれは新卒者に限ったことではなく、転職を意識しながらも自分の武器とそれを活かせる現場に対する理解が不足しているために動き出すことができずにいる在職者に対しても同様のサポートを行うことができるのです。

自身の持つ魅力を正しく理解した面談相手は強い自信を持つことができ、弱い部分に対しても前向きに修正していけるように高いモチベーションを保てるようになります。面談相手の持つスキルやポテンシャルが自社にとって心強い戦力になると判断した場合には、自社に就職することで得られるメリットや業務内での能力の活用方法について積極的に提示していくことで、就業意欲を刺激し、選考ステップへと繋げることができるでしょう。

【参考】就職活動に関するアンケート - 調査結果 - NTTコム リサーチ

自社に必要な人材かどうかの見極めを慎重に行える

通常の採用選考では、候補者全員に対して採用担当者が試験や面接の対応を行うことになります。
しかし多くの応募があった場合、候補者全員の詳細を把握することは難しく、面接時にはマッチング性が高いと判断したものの採用後にミスマッチが次々と発生し、業務内で大きな結果を残すことができないまま自信を失ってしまい、多くの時間とコストをかけて雇用した貴重な人材が早期退職してしまうというケースも少なくありません。

このような結果を生み出してしまう原因として、一人一人にゆっくりと向き合うことのできない時間の制限と採用試験対策として身構えた応対による見極めの難しさがあげられます。
書類選考の段階で職務経歴書やエントリーシートからその人物の人間性を大まかに読み取ることはできますし、気になる点については面接官として質問することで確認できますが、それらはあくまでも一方的要求から成立しているコミュニケーションでしかありません。大勢いる候補者の中から自分を選んでもらえるかどうかというプレッシャーを感じている候補者をリラックスさせるというのは非常に困難なのです。

それに対し、面談であれば双方が同等の立場として気になる項目について自由に確認することができるため、面談相手からの質問内容や確認の際の表情などから相手の思いや考えを読み取ることができます。
また、面談相手に悟られないように実施するという大前提の下で面談を事実上の一時面接として扱うことにより、二次面接以降を担当する採用担当者の負担を大きく軽減させることが可能となるでしょう。

相手が気軽に応じやすい

面談の最大の魅力は、その気軽さです。
採用を目的とした試験や面接は受ける側も相当な準備期間を要するため、自社に興味を持っていない求職者に対して声をかけたとしても良い反応を期待することができません。 しかし面談であれば特別な準備を必要としないため、「話を聞くだけなら」と前向きに応じてくれる可能性を高めることができるのです。

この時、本当に何も準備しないまま面談に来た求職者に対して「なんて常識の無い人だ」や「自社に全く興味を持っていないのか」とマイナス評価をつけてしまう面談担当者もいますが、それは大きな間違いです。
面談がフラットな関係から開始して相互理解をゆっくりと深める中で互いの必要性を吟味して見極めを行う場であることを面談担当者が正しく理解できていれば、余計な先入観を持って身構えられてしまうことのない現状は面談にとって理想的な環境であると前向きに受け入れることができるでしょう。

本来であれば自社と何の接点もなかったはずの候補者に対して気軽にアプローチを行うことができる面談は、企業規模に関わらず全ての企業が積極的に取り入れるべき人材発掘施策なのです。

面談のプロセス

採用試験や採用面接に比べて自由度の高い面談ですが、候補者を招く企業側の人間は相応の準備を行う必要があります。よりリラックスした状態で相互理解を深めていくためにも、正しい手順と方法について理解しておかなければならないのです。

アイスブレイク(緊張緩和)

いくら面談が気軽に応じやすいものだといっても、初対面の人と会う緊張感まで簡単に解消することはできません。そこで必要となるのがアイスブレイクというテクニックです。
アイスブレイクは緊張を解きほぐしてコミュニケーションを円滑にするための手法であり、ビジネスシーンでは社員研修やグループワーク、チームミーティングの導入として用いられます。

面談におけるアイスブレイクで重要なのは、相手を全面的に受け入れる姿勢が整っていることを示すことです。具体的には以下のような内容を伝えることになります。

  • 面談に応じてもらえたことに対する感謝
  • 自社や業界に関する予備知識をつけるなど面談に向けて準備をしていることが分かった場合には、自社に興味を示し、行動に移してくれたことに対して感謝
  • 面談相手が面談に向けて特別な準備をしていない場合には、面談実施の意図を正しく理解してもらえたことに対する感謝
  • 面談は互いに対等な立場で行うものであり、企業側もそれを強く望んでいること
  • 相互理解を十分に深めるため、本題からずれていたり的外れな質問であったとしても、積極的に発言する方が望ましいということ
  • 面談内容は採用を検討する際に一切の影響を与えないこと

アイスブレイクの成否は面談内容の質に直結します。また、面談担当者の焦りや不安は面談相手にもしっかりと伝わってしまいます。その日の天気やちょっとしたニュースなど面談相手が返答しやすい日常会話を交えながら、これから行う面談についての心構えを一つずつ伝えることで、双方がリラックスすることのできる環境が構築されていくでしょう。

【関連】 アイスブレイクとは?会議や研修、採用面接で使えるテクニックをご紹介/ BizHint HR

自社紹介・自己紹介

アイスブレイクにより緊張を解きほぐすことができたら、自社の紹介と面談担当者自身の自己紹介を行います。
採用面接の場合には自社に対する知識を学び、理解を深めているという前提条件があるため、その時間の多くを候補者への質問や候補者の自己アピールに費やすこととなりますが、面談では互いの理解を深め合うことを目的としているため、企業側からもしっかりと紹介を行う必要があるのです。

また、企業側が先行して紹介を行うことにより、面談相手に安心感を与えることもできます。 情報の積極的な開示は、面談相手を受け入れる姿勢が整っていることを示す方法でもあるのです。
緊張感を解きほぐし、安心感を得ることのできた面談相手は、面談担当者の言葉に対して素直に耳を傾けてくれることでしょう。

面談相手の話を聞き入れる

面談相手が現在行っている活動やこれまでのキャリア、就職先に何を求めているかといった話にしっかりと耳を傾けます。
話の中で気になる点や更に詳しく聞きたいことがある場合にも、遮ることなくまずは最後まで一通りの話を聞くようにしましょう。

そうすることで、「必要な情報を引き出したくて呼び出された」という悪印象ではなく「自分の考えや思いを理解しようとしてくれている」という好印象を与えることができ、更に深い部分で相互理解を図ることが可能となります。
また、面談相手の話の組み立て方や話し方から倫理性やコミュニケーション力を見極めることもできます。

ただし、話を聞きながら黙々とメモするといった行為は面談相手に査定されていると誤解させてしまう恐れがあるため、確認したい項目を忘れてしまう恐れがある場合には、面談相手に不快な思いをさせないように配慮した上で会話途中に確認させてもらったり、相手の理解を得た上で簡易的なメモを取らせてもらうなど臨機応変に対応するようにしましょう。

互いに質問を行う

お互いの基本情報が把握できたタイミングで、自由に質問できる時間を設けます。この際、質疑応答のように堅苦しい雰囲気を作ってしまうのではなく、『分かる範囲』かつ『答えられる範囲』で回答できるようにすることが大切です。
面接のように採用企業側という立場を利用し威圧的な態度を取ることによって強制的に情報を引き出すことは簡単ですが、そのような対応では面談相手の情報収集を行うことはできても信頼関係の構築は絶望的となるでしょう。
質問タイムは双方が情報を収集するだけではなく、現段階での距離感を確認するための時間でもあるのです。

次回への繋がりを残す(クロージング)

初対面の状態から開始した一度の面談でお互いのことを完全に理解するというのは非常に困難なものです。そのため、面談相手との更なる相互理解を図りたいと面談担当者が判断した場合には、次回への繋がりを残して面談を終了しなくてはいけません。
クロージングでは面談に対する相手の満足度を確認しつつ、企業側にとっても有意義な時間であったことをしっかりと伝えましょう。
また、面談内容から面談相手が自社に必要な人材であると判断し、戦力として迎え入れたい場合には、面談担当者個人ではなく企業の代表者として相互利益を最大化させるための環境構築に全力を尽くすという意向を明確に示すことで、面談者から採用候補者へステップアップを図ることが可能となります。

このように面談相手との関係を継続したい場合は前向きに話を展開するだけで済むのですが、自社の必要としている人材ではないと判断し、今回の面談で関係を終了させたい場合は言葉の言い回しに気をつけながらクロージングを行わなければなりません。「残念ですが今回は…」といった発言は面談を採用方法として利用していたと勘違いさせてしまう可能性があります。
「本日はお忙しい中ありがとうございました。○○様の応募を心よりお待ちしております。」などの形で好印象を残しつつ、次回の面談がないことを暗に示すようにしましょう。

面談で聞くべきこと

面談は相手に対する理解を深めることができる重要な機会です。面談担当者は面談時に次のような内容を尋ねることで、面談相手が自社に必要な人材であるかどうかを正しく見極めることが可能となるでしょう。

取得している資格やスキルと取得理由

その人への理解を深めようとする際、一番扱いやすいものが資格やスキルです。どのような目的で資格やスキルを取得したのかという説明を通して、その人の考え方や行動特性、学習能力を図ることができます。
「高難易度の資格を数多く保有しているから優秀な人材だ」や「実務に役立つ資格やスキルを何も保有していないから自社には不要な人材だ」といった安易な判断ではなく、「目標を見定めて計画的に学習することができる」や「必要性を感じたものに対して全力を尽くすことができる」など採用した後の育成をイメージしながら評価することによって、その人物の持つポテンシャルや可能性を見極めることが可能となるでしょう。

仕事に対する考えや価値観

人材無くして企業は継続することができないため、全ての企業が平均勤続年数の増加と離職率の低下を目指して様々な企業努力を行っています。しかし企業側がどれだけ努力したとしても、人材が求めているものが企業内に存在しないというミスマッチが発生してしまっていては離職を阻止することはできません。
そのため、近年では即戦力性よりも長期に渡って活躍してくれる人材であるかという評価項目を重要視する企業が増えています。

面談という場を利用して応募企業の選定を行う上で重視していることや仕事に対する思いなどを尋ねることで面談相手の仕事に対する考え方や価値観を確かめることができます。 また、就職先の企業で行いたい業務内容や取得したい資格、希望する業務環境といった諸条件を尋ねることにより、面談相手が描いている将来的なビジョンを共有することができます。
自社に採用することで面談相手が最大限の力を発揮することができるかどうかを正確に見極めるため、実務に直結する要素については積極的に質問するよう心掛けましょう。

自社に対する総合的な質問

面談担当者は質問や問い掛けによって面談相手の情報を引き出すだけで満足してはいけません。なぜなら、どれだけ面談相手が自社に必要な人材であることが分かったとしても、業務内容や業務環境に不安を感じていたり、自社で働く上でのメリットを感じることができていなければ採用ステップに進めることができないからです。

採用を視野に入れた面談であることを感じ取られてしまうことがないように適度な距離感を保ちつつ、自社への理解が深まるように質問を促していくことで、興味や就業意欲を少しずつ高めていくことが可能となります。
相互理解を深めるということをしっかりと意識して面談を実施することで、企業側からの一方的なコミュニケーションとなってしまうことを防止できるでしょう。

面談のコツ・気をつけるべきこと

面談はこれまで市場に出てくることの少なかった優秀な人材を発掘し、自社の戦力として活躍してもらうために効果的な戦略型アプローチですが、その半面で声掛けや対応を一つ誤ってしまうだけで効果を激減させてしまうほど取り扱いが難しい施策でもあります。
面談の実施によって企業と面談相手の双方が価値ある時間を共有できるようにするため、企業側は面談の効果を最大限に高めるためのコツや気をつけるべきポイントについて十分に把握しておく必要があるでしょう。

面談担当者の設定

面談担当者には、面談相手の情報や意向を引き出しながら同時に自社PRも行うという難しい役割が与えられます。そのため、自社に対する深い企業理解だけではなく、思わず聞きたくなるような説明を行うスキルや相手の意見や言葉を引き出す力といった総合的なコミュニケーション力が求められるのです。

また、面談相手と面談担当者の関係性も面談の成否を左右する重要な要素となります。リクルーター面談であれば大学やサークルのOBやOG、専門的分野での活躍を目指す面談相手であればその分野において大きな功績を上げた社員と、面談相手が率先して話を聞きたいと思えるような人選をすることで、面談をよりスムーズに実施することが可能となるでしょう。

面談相手にプレッシャーを感じさせない

面談の重要性を理解しながらも、正しく活用することができずにいる企業はたくさん存在します。
その中でも特に多いのが、面談相手を萎縮させてしまうという失敗。
面談担当者は一般社員など人事スキルを一切持たない人物が任せられることも多く、重大な役割を与えられた面談担当者はその責務を果たそうとするあまり、面談相手を正しく評価、査定するために面接のような威圧感や圧迫感を無意識のうちに与えてしまうことがあるのです。

また、面談相手の論理的思考力(ロジカルシンキング)をチェックするために「なぜ?」や「どうして?」といった言葉を多用する面談担当者もいますが、これも面談相手にとっては大きなプレッシャーとなってしまいます。論理性の評価は優秀な人材の選別のためにとても重要なことですが、それによってアイスブレイクの効果を失ってしまうのであれば何の意味もありません。
面談相手のリラックス状態をキープするためにも、面談担当者には自然な会話の中で話の道筋や論理の飛躍に対するチェックを行えるスキルを身につけさせておく必要があるでしょう。

面談の目的を明確にし、共有しておく

行われる内容やその目的が明らかでないものに対し、人は大きな不安や不信感を抱いてしまいます。そのため、面談の目的が選考を意識して行われるものではなく、リラックスした状態で情報交換を行うために設けられる場であることをしっかりと伝え、理解を得た上で面談に参加してもらうことが大切です。

また、双方の積極的な発言によって面談が充実したものとなるよう、面談相手に対して事前に話題や情報を提供しておくことも重要なポイントです。
初めての面談の約束を取りつけた際、面談を受け入れてくれたことに対するお礼のメッセージを添えて企業情報や関連資料を郵送やメールで送付することにより、簡易的なアイスブレイクと面談時に質問したい項目や詳しく話を聞いてみたい点のリストアップが可能となります。
面談の継続を希望する場合にも同じように、次回の面談で認識の共有やすり合わせを行いたい内容についてクロージングの際に予め具体的に伝えておくことにより、面談相手の中で自己分析や心の準備を行う時間を確保することができるため、緊張感を面談の場に持ち込むことなくスムーズに進めることができるでしょう。

情報を一元管理し面接(選考)と接続させる

面談の多くは面接の過程で候補者の意向上げや不安解消を目的として組まれることが多く、面接を中断し面談を2-3回と組み、そこでの質疑応答を踏まえ次回面接への気持ちを固める候補者の方も少なくありません。

特に現職で活躍中の中途転職検討者や他社からの引き合いも強い就活生であれば、各社との争奪戦になり選考活動が中長期化することも多々あります。

1候補者に対し採用活動が中長期化すると必然的に候補者の気持ちや状態も移り変わりますので、適切なタイミングで口説き、適切なタイミングで意向上げするなど、極めて細やかで柔軟な対応が求められます。

従来はこれらを属人的に行ってきたケースが多いかと思いますが、近年欧米諸国で急速に広がっている「HR Tech」領域の中の「採用管理システム」を導入することで、候補者毎の採用プロセスを効率的に管理し、きめ細やかなアプローチをシステムを介して実現できるようになってきました。

人事向けニュースサイト「BizHint HR」編集部では、中立的な立場で独自調査を行い、国内で提供されている採用管理システムの比較一覧を作成しましたので、面談の導入・最適化と併せお役立てください。

まとめ

  • 面談は相互理解を深めながら双方にとって最善の選択肢を探る、面接とは全く異なる人材採用戦略である
  • 面談は従来の受動的採用では出会うことのできなかった人材との接点を戦略的アプローチによって生み出す能動的採用である
  • 長期に渡って活躍してくれる人材を雇用するためには企業と人材のマッチングが必須であり、それをより高い精度で見極めることを可能にした施策が面談である
  • 面談担当者には企業に対する深い理解だけではなく、面談のプロセスや実施理由に対する正しい理解や高いコミュニケーション力といったスキルも求められる

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