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科学的管理法

2019年4月9日(火)更新

科学的管理法は、工場労働者の主観的な経験や技能の上に成り立っていた作業を、客観的・科学的に整理して管理するマネジメントの考え方を指します。詳細について、本記事にて解説いたします。

科学的管理法とは

科学的管理法は、工場労働者の主観的な経験や技能の上に成り立っていた作業を、客観的・科学的に整理して管理するマネジメントの考え方です。

20世紀初めに米国のエンジニア、フレデリック・テイラーが提唱した手法で、「テイラー・システム」とも呼ばれています。 客観的・科学的に整理する、とはどういうことでしょうか?テイラーは次の4点にまとめています。

課業管理

課業とは「タスク」「ノルマ」のことです。一日の仕事量の基準を設定するにあたり、模範となる労働者ならば達成可能であると見込まれる仕事量からはじき出すのが課業管理です。

ここでポイントとなるのは、適切な仕事量を科学的な手法で算出することです。現場のカンや経営者の押し付けではなく、労働者の動きを実際に観察し、客観的に導き出すのです。

これを「作業研究」といいます。 まず一連の作業を細かく分解し、それぞれにかかる時間をストップウォッチなどで測定します。テイラーはこの過程を「時間研究」と名付けました。

そして個々の作業がどうしたら効率的になるのか、熟練工のムダなくムラない動きはどのようなものか、を観察します。これが「動作研究」です。

作業の標準化

設定した課業を達成するために、作業の条件や流れを標準化、つまりマニュアル化することです。作業研究から明らかになった熟練工の効率性の高い動きをもとに、必要な道具や一つひとつの作業にかける時間などを明確にします。