キャリア・ディベロップメント
ビジネスマンにとって、キャリアとは社員の人生を左右する重要なものです。企業にとっても、社員の能力向上や資格取得の援助は次世代の会社を担う人材育成の観点から重要な経営戦略と位置づけられます。今回はキャリア・ディベロップメントの意味やメリット、実施プロセスから導入事例をご紹介いたします。
キャリア・ディベロップメントとは?
キャリア・ディベロップメントは企業・社員ともに重要な能力開発の一つです。キャリア・ディベロップメントの意味やキャリアデザインとの違い、見直しが進む背景をご紹介いたします。
キャリア・ディベロップメントの意味とは?
キャリア・ディベロップメントとは、キャリア開発の英訳であり、企業が求める能力と社員が目指すキャリアプランを擦り合わせ、中長期的に実施する能力開発を指します。このキャリア・ディベロップメントは、自己申告制度や社内FA制度、ジョブローテーションなどの人事制度とともに実施されます。このようにキャリア・ディベロップメントを目的にした人材開発プログラムをキャリア・ディベロップメント・プログラム(CDP)と呼ばれています。
このキャリア・ディベロップメントは数年から10年先までのキャリア目標を描き、伸ばしていくことが前提となります。従来では会社が求める能力や資格を基準にキャリア・ディベロップメントが行なわれていましたが、現在では社員自らが自身のキャリアを考え、会社のニーズとのバランスを保ちながら、実施していくことが一般的になっています。社員が主体的にキャリア・ディベロップメントを行なうことで、社員自らに自身のキャリアを考える機会を与えることができます。長期的にどんな仕事や職種に就くかを目標設定し、会社がそれに必要な教育や配属を実施することで、会社と社員との絆を深めることができ、離職防止にもつながります。
しかし、社員の希望や適性をしっかりと把握するようにはなっていますが、ジョブローテーションや会社主体の教育研修を基にしたキャリア・ディベロップメントは自社でのみ通用するキャリアを形成してしまいがちです。そのため、「優秀な人材の流動化の障害となっている」という指摘もされています。
また、 ジョブローテーションは 所属企業内・日本国内にのみ通用するジェネラリストの育成につながりやすい傾向にあります。経済のグローバル化により、国際競争力が高まる中、今後広がるダイバーシティに逆行する人材育成となってしまう可能性もあります。
【関連】キャリア開発が必要とされる理由とは?企業のキャリア開発支援/ BizHint HR
キャリアデザインとの違いは?
キャリア・ディベロップメントと同じように注目されている人事用語に「キャリアデザイン」があります。キャリアデザインとは、理想とする自分の将来像を思い描き、それを実現するための職業や資格、能力を考え、目標設定や実行計画を設計する行為を指します。また、仕事だけでなく、「今後の人生や働き方を描く」という意味合いも含みます。そのため、社員の長期的なキャリア形成を意味するキャリア開発とは異なります。
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