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テレワーク

2020年3月12日(木)更新

テレワークとは、組織や企業の戦略的な情報通信技術(ICT)活用により実現することができる、時間や場所にとらわれない新しい働き方です。経営者や人事担当者が組織力アップや働き方改革の一環としてテレワークを活用することができるよう、テレワークの意味や、テレワーク導入によるメリットとデメリット、導入事例などの項目に整理して分かりやすく解説します。

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テレワークとは

テレワークとは、ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を活用して所属するメインのオフィス以外の場所で働く勤務形態のことであり、雇用形態や勤務場所によって『リモートワーク』や『在宅勤務』、『SOHO』など様々な呼び名が付いています。

テレワークを導入することで、企業は優秀な人材の持つ力を自社の更なる発展へと最大限に活用することが可能に。 また個々の従業員は、場所や時間を有効に活用できる柔軟な働き方を自由に選択することができるようになります。

●テレワーク導入時に検討の必要がある事項については、こちらの記事をご覧ください。
【関連】テレワーク導入時のデメリットや課題を解決するための方法とは?/BizHint

●テレワークの助成金制度について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【関連】テレワークの導入を考えたら?【東京都】「はじめてテレワーク」のご案内/BizHint

不測の事態が起きた際のリスクヘッジとしても注目されている

テレワークの大きな特徴は「職場へ出勤せずとも業務の遂行が可能」である点です。

これは、東日本大震災や新型コロナウイルスによる脅威など、不測の事態が起きた際でも事業を継続させるひとつの方法として有効です。

今年の7月には東京オリンピックも控えており、国ではテレワークによる混雑緩和を呼び掛けています。

テレワークは福利厚生やワーク・ライフ・バランスの施策として見られがちですが、上記のような事態が起きた場合にもリスクを減らすことができるという、大きなメリットがあるのです。

【関連】BCP(事業継続計画)とは?策定方法や運用のポイントまで基礎から徹底解説 / BizHint

テレワークの分類

雇用されている従業員や職員を対象としてテレワークは、仕事を行う場所によって『 在宅勤務 』、『 サテライトオフィス勤務 』、『 モバイルワーク 』の3種類に分けることができます。

在宅勤務

在宅勤務とは、その名の通りオフィスではなく自宅で業務を行うテレワークです。

通勤労働者の負担軽減や、通勤時間の短縮による作業性やモチベーションの向上を期待して、在宅勤務を導入する企業も増えています。

在宅勤務に適した業務の一例

テレワークは、企画部や人事部、総務部、プログラマーなど、勤務場所が固定されている職種との相性が良いとされています。

具体的には、以下のような業務が挙げられます。

  • プレゼン資料の作成や情報収集
  • 会議報告書の作成
  • データ入力、データチェック、データ修正
  • 経理や会計などの事務
  • 建築設計やデザイン
  • ソフトウェア開発やシステム開発などのプログラミング
  • 原稿や論文の執筆、編集構成
  • 企画書や見積書の作成
  • 上司や同僚、顧客との連絡や打ち合わせ
  • eラーニングシステム等を使用した在宅研修

【出典】在宅勤務での適正な労働時間管理の手引/厚生労働省 労働基準局労働条件政策課

【関連】在宅勤務とは?適した会社や人、メリット・デメリットや実際の導入事例をご紹介 / BizHint

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィス勤務は、サテライトオフィスやテレワークセンター、スポットオフィスなど、本社や支社から離れた場所に設置されたワークスペース(オフィススペース)を就業場所とするテレワークです。

サテライトオフィスは、以下の3つに分別されます。それぞれの目的やメリットもまとめました。

  • 都市型…本社と別に都心にオフィスを構えるケース 外出中の空き時間の有効活用などが目的。時間・移動コストの削減、生産性の向上などを見込めます
  • 郊外型…都心部の企業が、郊外にサテライトオフィスを設けるケース 通勤時間の短縮や育児や介護との両立など多様な働き方に対応することが目的。利便性の向上による社員の離職防止が見込めます
  • 地方型…都市部に企業本社がある企業が、遠隔地にオフィスを開設するケース 社員が地方で暮らしながら働ける環境を実現。地方の優秀な人材の獲得や、生産性の向上が見込めます

【関連】サテライトオフィスとは?導入のメリットや企業事例まで徹底解説/ BizHint

モバイルワーク

モバイルワークとは、ノートPCやスマートフォン、タブレット端末などのモバイル端末を活用し、外出先でもスムーズに業務が遂行できるようにする働き方のことです。

主に、営業や配達、警備など外回りの職種で活用されていることから『 外勤型テレワーク 』とも呼ばれています。

モバイルワークには、顧客先や移動中だけではなく、コワーキングスペースやシェアオフィス、ネット環境の整ったカフェなど、オフィスや自宅、サテライトオフィス勤務用ワークスペース以外の場所で行う業務が全て含まれます。

【関連】「モバイルワーク」とは?導入にあたっての課題と対策も併せてご紹介 / BizHint

テレワーク導入によるメリット

テレワークは企業と従業員の両方に多くのメリットを与え、Win-Win(ウィンウィン)な関係を構築してくれる優れた施策です。
企業方針や事業特性にマッチしたテレワーク制度を構築することによって、企業と従業員は次のようなメリットや効果を得ることができます。

【企業側のメリット】

  • 離職防止と多様な人材の確保
  • 労働生産性の向上
  • 大幅なオフィスコストの削減
  • あらゆる不測の事態に対処できる組織の構築
  • 従業員重視や地域貢献による企業イメージの向上

【従業員側のメリット】

  • 通勤時間の短縮
  • 仕事とプライベートの両立
  • 保有スキルや経験の有効活用
  • 時間的余裕と精神的余裕の獲得

テレワーク導入によるデメリットと注意点

多くの社会的意義とメリットを持つテレワークですが、導入前に検討を重ねて解決しておかなければならない課題や組織が新たに抱えるリスクなどのデメリットもいくつか存在します。
テレワーク導入に向けて把握しておくべきデメリットや課題には次のようなものがあります。

【企業側のデメリット】

  • 労働実態の不可視化・管理の困難化
  • 情報漏洩リスクの増大
  • 計画的人材育成の困難化
  • 組織力やチーム力の低下

【従業員側のデメリット】

  • 完全成果主義による労働時間の長期化
  • コミュニケーション機会の減少
  • 制度利用に対する抵抗感

【関連】テレワーク導入時のデメリットや課題を解決するための方法とは?/BizHint

テレワークの導入方法とポイント

テレワークは組織と従業員の双方に対して多くのメリットを与えてくれる施策ですが、その恩恵を受けるには計画的なテレワーク導入を行わなければなりません。
テレワーク導入によるデメリットを最小化し、多くの恩恵を得るためには次の7つのプロセスを一つずつ丁寧に踏む必要があります。

  1. 基本方針の策定
  2. 現状把握
  3. 人事労務管理体制、社内ルールの見直し
  4. テレワーク環境の構築
  5. 試行導入
  6. 試行導入結果の分析評価
  7. 本格的導入

この6つのプロセスのうち、「2.現状把握」「3.人事労務管理体制、社内ルールの見直し」をテレワーク対象者の視点で進めることによって、人事制度や社内ルールを起因とするテレワーク導入デメリットの最小化を図ることができます。

また、「4.テレワーク環境の構築」において新規導入するシステムの種類や数、テレワーク研修の内容を最適化することによって、人を起因とするリスクの最小化を図ることができます。

インターネット上にはテレワークの新規導入や安定運用をサポートする数多くの情報が存在するため、これらの情報を活用し、組織と従業員がWin-Winとなるテレワーク制度を構築するよう心掛けましょう。

【参考】テレワーク運用ガイド 企業のマネージャー向け導入ガイド/総務省 情報流通行政局情報流通高度化推進室
【参考】テレワーク相談センター/テレワーク(在宅勤務やモバイルワーク)導入

テレワークの導入企業事例

最後にテレワークを導入した企業事例をご紹介します。

パナソニック株式会社

パナソニック株式会社のテレワークは、ITを活用した新しいワークスタイルの提案によって生産性向上と社員のワーク・ライフ・バランスの実現を目指す『e-Work』、『在宅勤務制度』、『スポットオフィス』等から構成されています。

パナソニック株式会社では、2006年に各部門がテレワーク導入を進める際のサポートや組織内における『e-Work』の普及啓発を行うe-Work推進室を設立。在宅勤務への理解を深めるために社長自ら実践するなど1年の試行導入期間を経ることによって、テレワーク利用者の7割以上が「生産性が向上した」と実感することのできる優れたテレワーク環境を構築することができました。

【参考】テレワーク実践事例1|パナソニック在宅勤務制度 / 一般社団法人日本テレワーク協会

Sansan株式会社

法人向け名刺管理サービス『Sansan』や個人向け名刺アプリ『Eight』など、様々なコミュニケーション補助ツールを提供しているSansan株式会社は、2010年に徳島県の神山町にある築約70年の古民家を改装してサテライトオフィス『Sansan神山ラボ』を設立し、トライアル期間を経て2011年8月より正式運用を開始しました。

Web会議システムやチャットツール、社内SNSを活用して、アプリ開発を行っている常駐エンジニアだけではなく、合宿や新人研修、長期滞在といった形でも『Sansan神山ラボ』を活用し、大きな成果を出しています。

徳島県の光ファイバー網普及率全国1位という土台と神山町の自然環境を活用して生まれた『Sansan神山ラボ』は全国的に話題となり、その後5年で新たに12社もの企業がサテライトオフィスを構えるほどの大きな影響を与えました。

【参考】第12回【テレワーク推進賞】優秀賞を受賞 / Sansan株式会社
【参考】IT企業が古民家に押し寄せる テレワークが生んだ「神山町の奇跡」 / Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

株式会社リクルートホールディングス

人材派遣や販促メディア、人材メディアなどのサービスを手掛ける株式会社リクルートホールディングスは、『働き方変革プロジェクト』の一環として2015年6月から半年間リモートワークの実証実験を行い、2016年1月に全従業員を対象とした大規模テレワークを本格導入しました。

同社のテレワーク制度の中で注目すべきは、対象範囲と実施頻度です。育児や介護など特別な事情を持つ社員はもちろん、派遣元との合意と本人の希望さえあれば派遣社員であってもリモートワークを選択できる上、上司による実施判断があれば上限を設けることなく、柔軟にリモートワークを実施することが可能なテレワーク制度は非常に珍しく、テレワークの導入を検討する経営者や人事担当者から多くの注目を集めました。

【参考】上限日数なし・雇用形態にかかわらず全ての従業員を対象としたリモートワークを2016年1月より本格導入 働き方の選択肢を増やし、個の更なる成長と新しい価値の創造につなげる / リクルートホールディングス - Recruit Holdings

まとめ

  • テレワークとはICTを利活用することによって実現する、時間や場所にとらわれない新しい働き方である
  • 雇用型テレワークには在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイルワークの3種類がある
  • 企業方針や事業特性にマッチしたテレワーク制度を構築することによって、企業と従業員は互いに多くのメリットと効果を得ることができる
  • 日本国内におけるテレワークの認知度向上と普及推進を目指し、日本政府はテレワーク・デイをはじめとする数多くの取り組みを実施している
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