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2018年4月19日(木)更新

テレワーク

テレワークとは、組織や企業の戦略的な情報通信技術(ICT)活用により実現することができる、時間や場所にとらわれない新しい働き方です。経営者や人事担当者が組織力アップや働き方改革の一環としてテレワークを活用することができるよう、テレワークの意味や分類、テレワーク導入によるメリット(導入効果)とデメリット(課題)、テレワークの現状などの項目に整理して分かりやすく解説致します。

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テレワークとは

テレワークとは、ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を活用して会社以外の場所で働く勤務形態のことであり、雇用形態や勤務場所によって『リモートワーク』や『在宅勤務』、『SOHO』など様々な呼び名が付いています。

テレワークを導入することで、企業は優秀な人材の持つ力を自社の更なる発展へと最大限に活用することが可能となります。
また、個々の従業員は自分らしい働き方を自由に選択することができるようになります。

●テレワークの課題や、その課題の解決方法・ツールなどを知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【関連】テレワーク導入によるデメリットや課題の解決方法とツールをご紹介/BizHint HR

●テレワークの助成金制度について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【関連】テレワーク導入で助成金が?受給までの方法やその他支援体制を導入事例も交えてご紹介/BizHint HR

テレワークの意味

テレワーク(telework)は『遠方の』や『遠距離』という意味を持つ『tele』と、『働く』や『仕事』という意味を持つ『work』を組み合わせて作られた人事労務用語で、テレワークを使用して働く人のことをテレワーカーと呼びます。

テレワークの定義

厚生労働省は、在宅勤務の認知度向上と推進を目的に作成した『情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン』内で、テレワークを【パソコンなどITを活用した時間や場所にとらわれない柔軟な働き方】と定義し、ICT利活用の一環としてテレワークを推進している総務省はホームページ上で【ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方】と定義しています。

【参考】情報通信機器を活用した在宅勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン/厚生労働省
【参考】総務省|テレワークの推進|テレワークの意義・効果

テレワークの社会的意義

テレワークは実に多くの社会的意義を持ち合わせています。
テレワークが持つ社会的意義には以下のようなものがあります。

  • 少子高齢化対策の推進
  • ワーク・ライフ・バランス(work–life balance)の実現
  • 地域活性化の推進
  • 環境への負荷軽減

日本国内でテレワークが普及し、企業が積極的に導入することによって、多くの人々がワークスタイルの選択を行えるようになります。

テレワークの分類

テレワークには様々な形態がありますが、それらは雇用関係の有無によって『雇用型』と『自営型(非雇用型)』に大別することができます。

雇用型

企業や団体、官公庁などに雇用されている従業員や職員がICTと情報通信機器を使用してオフィス以外の場所で業務を行うことを『雇用型テレワーク』といいます。
雇用型テレワークは仕事を行う場所によって『自宅利用型テレワーク(在宅勤務)』、『モバイルワーク』、『施設利用型勤務』の3種類に分けることができます。

自宅利用型テレワーク(在宅勤務)

自宅利用型テレワークとはその名の通りオフィスではなく自宅で業務を行うテレワークです。病気やケガなどの身体的事情や妊娠、育児、家族の介護など家庭の事情によって通勤やオフィス出勤が一時的に困難になってしまった場合に、自宅で仕事を続ける『通勤困難型テレワーク』という新たな選択肢を提案できる施策として大きな注目を集めています。
また、企画部や人事部、総務部、プログラマーなど勤務場所が固定されている職種との相性が良く、それらの人材に対して適用する場合には『内勤型テレワーク』とも呼ばれます。

通勤労働者の負担軽減や、通勤時間の短縮による作業性やモチベーションの向上を期待して、自宅利用型テレワークを導入する企業も増えています。

【内勤型テレワークに適した業務の一例】

  • プレゼン資料の作成や情報収集
  • 会議報告書の作成
  • データ入力、データチェック、データ修正
  • 経理や会計などの事務
  • 建築設計やデザイン
  • ソフトウェア開発やシステム開発などのプログラミング
  • 原稿や論文の執筆、編集構成
  • 企画書や見積書の作成
  • 上司や同僚、顧客との連絡や打ち合わせ
  • eラーニングシステム等を使用した在宅研修

【参考】在宅勤務での適正な労働時間管理の手引/厚生労働省 労働基準局労働条件政策課

【関連】在宅勤務とは?適した会社や人、メリット・デメリットや実際の導入事例をご紹介 / BizHint HR

モバイルワーク

モバイルワークは顧客先や移動中にパソコンや携帯電話を使用して行うテレワークであり、営業や配達、警備など外回りの職種で活用されていることから『外勤型テレワーク』とも呼ばれています。

モバイル(mobile)という言葉には『小型で軽量の情報通信機器やコンピューター』という意味がありますが、顧客先や移動中だけではなく、コワーキングスペースやシェアオフィス、ネット環境の整ったカフェなど、オフィスや自宅、施設利用型勤務用ワークスペース以外の場所で行う業務は全てモバイルワークに含まれるため、間違えないように注意しましょう。

【関連】「モバイルワーク」とは?導入にあたっての課題と対策も併せてご紹介 / BizHint HR

施設利用型勤務

施設利用型勤務はサテライトオフィスやテレワークセンター、スポットオフィスなど、本社や支社から離れた場所に設置されたワークスペース(オフィススペース)を就業場所とするテレワークであり、通勤負担の軽減や地域との連携、仕事の生産性、効率性の向上などを目的として導入されています。

施設利用型勤務を自宅内における執務環境の構築が難しい通勤困難者の受け入れや、外出先でまとまった時間を確保できたモバイルワーク実施者の臨時拠点として活用することで、更なる効果を期待することができます。

【関連】サテライトオフィスとは?導入のメリットや企業事例まで徹底解説/ BizHint HR

自営型(非雇用型)

企業や団体、官公庁などに雇用されていない人材がICTと情報通信機器を使用して働くことを『自営型テレワーク(非雇用型テレワーク)』といいます。

自営型テレワーク実施者はその形態や主な仕事場所、働き方によって個人事業主、小規模事業者、ノマドワーカー、SOHO(Small Office/Home Office)、フリーランス、在宅ワーカーなど様々な呼ばれ方をしますが、テレワーク上では業務内容の専業性と独立自営の度合いによって『SOHO』と『内職副業型勤務(在宅ワーク型)』の2つに分類しています。

テレワーク導入によるメリット(導入効果)

テレワークは企業と従業員の両方に多くのメリットを与え、Win-Win(ウィンウィン)な関係を構築してくれる優れた施策です。
企業方針や事業特性にマッチしたテレワーク制度を構築することによって、企業と従業員は次のようなメリットや効果を得ることができます。

【企業側のメリット】

  • 離職防止と多様な人材の確保
  • 労働生産性の向上
  • 大幅なオフィスコストの削減
  • あらゆる不測の事態に対処できる組織の構築
  • 従業員重視や地域貢献による企業イメージの向上

【従業員側のメリット】

  • 仕事とプライベートの両立
  • 保有スキルや経験の有効活用
  • 時間的余裕と精神的余裕の獲得

テレワーク導入によるデメリットと課題

多くの社会的意義とメリットを持つテレワークですが、導入前に検討を重ねて解決しておかなければならない課題や組織が新たに抱えるリスクなどのデメリットもいくつか存在します。
テレワーク導入に向けて把握しておくべきデメリットや課題には次のようなものがあります。

【企業側のデメリット】

  • 労働実態の不可視化
  • 情報漏洩リスクの増大
  • 計画的人材育成の困難化
  • 組織力やチーム力の低下

【従業員側のデメリット】

  • 完全成果主義による労働時間の長期化
  • コミュニケーション機会の減少
  • 制度利用に対する抵抗感

【関連】テレワーク導入によるデメリットや課題の解決方法とツールをご紹介/BizHint HR

テレワークの現状

『一億総活躍社会の実現』や『働き方改革』、『テレワーク・デイ』など、多くの政策と深い関わりを持っているテレワークですが、日本国内においてどの程度まで浸透しているのでしょうか。
テレワークの現状を正しく把握するため、テレワークに対する日本国民の関心の深さとテレワークの普及推進に向けた日本政府の取り組みについて学んでいきましょう。

テレワークの国内認知度と普及率

【出典】平成28年度テレワーク人口実態調査-調査結果の概要-/国土交通省

平成29年6月に国土交通省が公表した『平成28年度テレワーク人口実態調査』の調査結果によると、テレワークについて正しい認識を持っている人は対象者40000人のうち18.5%しかおらず、日本におけるテレワークの認知度がまだまだ低いことが分かります。

【出典】平成28年度テレワーク人口実態調査-調査結果の概要-/国土交通省

また、勤務先のテレワーク制度等の有無を問う質問に対して『ある』と回答したのが14.2%、そのうち『社員全体がテレワークの対象となっている』が3%、『勤務先にテレワーク制度があるかどうか分からない』が36.0%と、全社員を対象としたテレワークの普及率が低いだけではなく企業戦略や企業活動に対して関心を持っていない会社員が多いことも明らかとなりました。

テレワークの普及推進に向けた日本政府の取り組み

テレワークの普及推進とテレワーカーの増加を目指し、関係府省は以下のような取り組みを実施しています。

【内閣府、内閣官房】

  • 働き方改革担当大臣の新設
  • 国家公務員のテレワーク導入を推進

【総務省】

  • セキュリティ対策やマネジメント、コミュニケーション等、ICT環境の技術的課題についての検証
  • ふるさとテレワーク推進事業
  • 企業や自治体にテレワークマネージャーなどテレワーク導入支援の専門家を派遣
  • テレワーク制度導入済み企業の情報を検索できるテレワークデータベースの構築
  • 公衆無線LAN環境の整備を実施する地方公共団体等への支援

【厚生労働省】

  • テレワークモデルの構築と普及
  • 終日でのテレワークに取り組む事業者への助成金(職場意識改善助成金)
  • テレワークに関する相談対応及び訪問コンサルティングの実施
  • 仕事と育児、介護の両立のためのテレワーク活用好事例集の作成と周知
  • テレワークの活用によって労働者のワーク・ライフ・バランスの実現に顕著な成果をあげた企業や団体、個人の表彰(輝くテレワーク賞)

【国土交通省】

  • テレワーク展開拠点構築検討調査の実施
  • テレワーク人口実態調査の実施

【経済産業省】 - テレワーク月間(毎年11月、27年度開始)の普及啓発活動 - 地方への本社機能移転を促進する税制優遇を活用した地方サテライトオフィス設置の支援 - 経済産業省へのテレワーク導入に向けた国会答弁作成プロセスの見直し

【参考】テレワーク推進に向けた政府の取組について

テレワークに関する公的支援・助成金制度

日本政府は2015年から毎年11月をテレワーク推進月間に定め、組織や企業への導入を働きかけています。
また、今後のテレワーク普及目標として『2020年までにテレワーク導入企業数3倍(2012年度比)及び雇用型在宅型テレワーカー数10%以上』を掲げています。

この大きな目標を達成し、世界最高水準のIT利活用社会を実現させるため、テレワークに対する公的支援や助成金制度など様々な取り組みが実施されています。

【参考】世界最先端IT国家創造宣言工程表/高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部

●テレワークに対する公的支援や助成金制度の詳細については、以下の記事をご覧ください。
【関連】テレワーク導入で助成金が?受給までの方法やその他支援体制を導入事例も交えてご紹介/BizHint HR

テレワークの導入企業事例

最後にテレワークを導入した企業事例をご紹介します。

パナソニック株式会社

パナソニック株式会社のテレワークは、ITを活用した新しいワークスタイルの提案によって生産性向上と社員のワーク・ライフ・バランスの実現を目指す『e-Work』と、『e-Work』をベースとした在宅勤務制度の『e-Work@Home』から構成されており、1年間に約5,000人(そのうち女性は4人に1人)の従業員が『e-Work@Home』を平均月1回の頻度で利用しています。

パナソニック株式会社では、2006年に各部門がテレワーク導入を進める際のサポートや組織内における『e-Work』の普及啓発を行うe-Work推進室を設立。在宅勤務への理解を深めるために社長自ら実践するなど1年の試行導入期間を経ることによって、テレワーク利用者の7割以上が「生産性が向上した」と実感することのできる優れたテレワーク環境を構築することができました。

【参考】テレワーク実践事例1|パナソニック在宅勤務制度|一般社団法人日本テレワーク協会

Sansan株式会社

法人向け名刺管理サービス『Sansan』や個人向け名刺アプリ『Eight』など、様々なコミュニケーション補助ツールを提供しているSansan株式会社は、2010年に徳島県の神山町にある築約70年の古民家を改装してサテライトオフィス『Sansan神山ラボ』を設立し、トライアル期間を経て2011年8月より正式運用を開始しました。

Web会議システムやチャットツール、社内SNSを活用して、アプリ開発を行っている常駐エンジニアだけではなく、合宿や新人研修、長期滞在といった形でも『Sansan神山ラボ』を活用し、大きな成果を出しています。

徳島県の光ファイバー網普及率全国1位という土台と神山町の自然環境を活用して生まれた『Sansan神山ラボ』は全国的に話題となり、その後5年で新たに12社もの企業がサテライトオフィスを構えるほどの大きな影響を与えました。

【参考】第12回【テレワーク推進賞】優秀賞を受賞 / Sansan株式会社
【参考】IT企業が古民家に押し寄せる テレワークが生んだ「神山町の奇跡」 / Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)

株式会社リクルートホールディングス

人材派遣や販促メディア、人材メディアなどのサービスを手掛ける株式会社リクルートホールディングスは、『働き方変革プロジェクト』の一環として2015年6月から半年間リモートワークの実証実験を行い、2016年1月に全従業員を対象とした大規模テレワークを本格導入しました。

同社のテレワーク制度の中で注目すべきは、対象範囲と実施頻度です。育児や介護など特別な事情を持つ社員はもちろん、派遣元との合意と本人の希望さえあれば派遣社員であってもリモートワークを選択できる上、上司による実施判断があれば上限を設けることなく、柔軟にリモートワークを実施することが可能なテレワーク制度は非常に珍しく、テレワークの導入を検討する経営者や人事担当者から多くの注目を集めました。

【参考】上限日数なし・雇用形態にかかわらず全ての従業員を対象としたリモートワークを2016年1月より本格導入 働き方の選択肢を増やし、個の更なる成長と新しい価値の創造につなげる / リクルートホールディングス - Recruit Holdings

まとめ

  • テレワークとはICTを利活用することによって実現する、時間や場所にとらわれない新しい働き方である
  • 雇用型テレワークには自宅利用型テレワーク、モバイルワーク、施設利用型勤務の3種類がある
  • 企業方針や事業特性にマッチしたテレワーク制度を構築することによって、企業と従業員は互いに多くのメリットと効果を得ることができる
  • 日本国内におけるテレワークの認知度向上と普及推進を目指し、日本政府はテレワーク・デイをはじめとする数多くの取り組みを実施している

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