はじめての方はご登録ください(無料)会員登録
search

2018年10月22日(月)更新

ワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランスとは、仕事と生活との調和を図ることです。充実したプライベートで得たものを仕事で発揮することで、短時間でも効率よく成果を上げることができます。ここでは、ワーク・ライフ・バランスの正しい意味やメリットのほか、具体的な取り組み、企業事例などについてご紹介します。

ワーク・ライフ・バランス に関するビジネス事例や製品の情報を受取る

ワーク・ライフ・バランスとは

ワーク・ライフ・バランスとは何かに答える定義のひとつとして、2007年12月に官民トップ会議で策定された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」をご紹介します。

そのほか、正しい意味を理解するポイントや関連施策との関係性についてご説明します。

仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章

国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会(内閣府)

【出典】政府広報オンライン「知っていますか? ワーク・ライフ・バランス | 特集-ワーク・ライフ・バランス」

上記の状態を具体的にすると、次のような社会を目指すべきとされています。

1.働く機会を得て経済的自立が可能な社会

経済的自立が必要な人がいきいきと働くことができること。働く機会を得ながら、結婚や子育てを実現できるなど、経済基盤を持てること。

2.健康で豊かな生活のための時間を持てる社会

働く人の健康が保て、家族や友人との時間や自己啓発、地域活動のための時間を持てる豊かな生活を実現できること。

3.多様な働き方や生き方を選べる社会

年齢や性別などにかかわらず、自らの意欲や能力でさまざまな働き方、生き方に挑戦できること。子育て、介護が必要な時期に多様な働き方が選択でき、公正な処遇が保たれていること。

また、憲章と共に策定された「仕事と生活の調和推進のための行動指針」では、ワーク・ライフ・バランス実現に向けた企業や労働者の取り組みを効果的なものにするための行動指針が示されています。

【参考】政府広報オンライン「知っていますか? ワーク・ライフ・バランス / 特集-ワーク・ライフ・バランス」
【参考】内閣府男女共同参画局/仕事と生活の調和推進のための行動指針 | ワーク・ライフ・バランス

ワーク・ライフ・バランスの意味

ワーク・ライフ・バランスはその言葉から、ワーク(仕事)とライフ(生活)のバランスを取ることであり、女性支援のための施策と捉えられる傾向があります。

こうした誤解をなくし、ワーク・ライフ・バランスを正しく理解するためのポイントとして3つの点が挙げられます。

  1. 対象は、性別に関わらず働く人すべて
  2. 仕事と仕事以外の調和を図り、充実させることでそれぞれの役割を果たす
  3. ライフステージに合わせた多様で柔軟な働き方が選択できる

このように、ワーク・ライフ・バランスはすべての働く人の仕事と生活の調和が実現した社会を目指すための取り組みです。

関連する取り組みとワーク・ライフ・バランスの関係性

ここでは、ワーク・ライフ・バランスに関連する取り組みについてご紹介します。

均等・両立推進企業表彰

均等・両立推進企業表彰とは、男女それぞれの持てる力を発揮できる職場環境の整備の促進を目的とし、模範となる取り組みを行っている企業を表彰する取り組みです。

女性労働者の能力発揮を促進するための積極的な取組を表彰する「均等推進企業部門」と、仕事と育児・介護との両立支援のための取組について、表彰する「ファミリー・フレンドリー部門」の2部門が用意されています。

【参考】厚生労働省/均等・両立推進企業表彰について

働き方改革

働き方改革は、少子高齢化や育児・介護との両立、価値観の多様化といった課題を解決するために、働き方を見直して多様な働き方の実現や長時間労働の是正、生産性向上を目指すものです。

ワーク・ライフ・バランスを推進するためには、働き方を見直す必要もあります。そのため、働き方改革の一環としても捉えることができます。

【参考】厚生労働省/「働き方改革」の実現に向けて

【関連】働き方改革とは?必要となった背景や実現会議と実行計画、事例まで徹底解説/BizHint HR

日本におけるワーク・ライフ・バランスの現状

内閣府が発表した、「ワーク・ライフ・バランスの実現に影響を与える生活環境に関する意識調査」から、日本におけるワーク・ライフ・バランスの現状を見てみましょう。

まず、「ワーク・ライフ・バランスの認知度」については、20.8%が「言葉も内容も知っている」と回答しています。また、34.4%が「言葉は聞いたことがあるが、内容までは知らない」、44.7%が「言葉も内容も知らない」と回答しており、言葉と内容の認知度は約2割と低い状態であることが分かります。

次に、「ワーク・ライフ・バランスが実現された社会に近づくための企業の取組」について、「非常に重要」、または「重要」と答えた人の割合が全体の75%以上だった取り組みは、高い順に以下の4つでした。

  • 1位 「無駄な業務・作業をなくす」が82.3%
  • 2位 「管理職の意識改革を行う」が81.7%
  • 3位 「育児・介護休業をとりやすくする」が79.7%
  • 4位 「社長や取締役がリーダーシップを発揮してワーク・ライフ・バランスに取り組む」が78.8%

特に4位については、企業による取り組みとして「最も重要」と答えた人が一番多く、24%となっています。

最後に、「ワーク・ライフ・バランスの希望と現実」について、男女別で見てみましょう。

男性の希望としては、「『仕事』『生活』をともに優先」が50%を超えていますが、現実は「『仕事』優先」が約半数の48.6%となっています。さらに、男性の看護・介護を必要とする家族と同居している場合の現実として、40%が「『仕事』優先」となっています。

女性の希望としては、46%が「『仕事』『生活』をともに優先」と最も多いですが、現実は「『生活(家庭生活、地域・個人の生活)』優先」が約半数の47.8%となっています。さらに、女性の看護・介護を必要とする家族と同居している場合の現実として、46.6%が「『生活(家庭生活、地域・個人の生活)』優先」と多く、次いで22.7%「『仕事』優先」となっています。

男女とも、「『仕事』『生活』をともに優先」したい希望が最も多いものの、現実として、男性は「『仕事』優先」、女性は「『生活(家庭生活、地域・個人の生活)』優先」が最も多く、ギャップが見られます。

【参考】内閣府/仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)の実現に影響を与える生活環境に関する意識調査

【関連】ワーク・ライフ・バランスの問題点とは?導入時・推進時に起こる問題や解決法をご紹介/BizHint HR

ワーク・ライフ・バランスが注目される背景

ワーク・ライフ・バランスが注目される背景には、少子高齢化問題と労働力不足による人材確保が大きな要因となっています。

少子高齢化に対する危機感

まず、少子高齢化社会の現状として、厚生労働省のデータから出生数及び合計特殊出生率の年次推移のグラフを見ると、合計特殊出生率が2005年の1.26から微増に転じたものの、今後も横ばい傾向での推移が予想されます。

【出典】内閣府/総人口の減少と人口構造の変化|平成27年版 少子化社会対策白書

次に、内閣府のデータから高齢化の推移と将来推計のグラフを見ると、75歳以上の人口は今後も増え続け、2025年に3,677万人、2042年に3,935万人となってピークを迎えることが予想されます。

【出典】内閣府/高齢化の現状と将来像|平成29年版高齢社会白書

また、高齢世代人口の比率のグラフを見ると、15~64歳の現役世代1人に対する65歳以上の高齢者の数が年々減少しているため、労働者の負担は増加し続けています。2016年は現役世代1人に対する高齢者は2.2人ですが、2025年には1.9人となり、2065年には1.3人と、ほぼ同じ比率になります。

【出典】内閣府/高齢化の現状と将来像|平成29年版高齢社会白書

このような状況を踏まえ、国は少子高齢化社会に対する危機感から、法や制度の整備を進めてきました。

その一例として、2003年に少子化社会対策基本法成立・施行のほかに、2005年に施行された次世代育成支援対策推進法では、仕事と子育てを両立できる職場づくりを支援する施策が盛り込まれています。また、育児・介護休業法の改正により、両親が仕事と家庭の両立を実現しやすい休暇制度の新設や充実を図っています。

こうした後押しを受けて、企業でもワーク・ライフ・バランスを推進する取り組みを行う企業が増えています。

【関連】労働力人口とは?労働力人口の減少に企業はどう立ち向かうべきか?/BizHint HR

人材獲得と定着のための対応策

少子高齢化に加え、グローバル化によって、各企業では競争力強化や業績向上のために高い付加価値を提供し続けることが重要になっています。そのためには、イノベーションを起こす組織風土の改善やダイバーシティによる多様な価値観を持つ優秀な人材の獲得と定着が必要になっています。

そのため、採用における優秀な人材の獲得を有利に進めることや、社員のモチベーション向上による定着化と効率的に成果を上げることなどへのニーズは高まっています。こうした状況の解決策として、ワーク・ライフ・バランスに注目が集まっています。

【関連】離職率を改善するための対策とは?新卒社員の離職率・退職理由なども併せて解説/BizHint HR

ワーク・ライフ・バランスに取り組むメリット

社会的な背景から、国による法や制度の整備によって取り組みが促進されているワーク・ライフ・バランスですが、企業が取り組むことで得られるメリットは大きいものがあります。

優秀な人材の獲得と定着

ワーク・ライフ・バランスの取り組みによって、ライフステージの変化に応じて柔軟に働き方を選択できる企業であることは、人材採用と社員満足において大きな魅力になります。採用面では例えば、政府による表彰やメディアに取り上げられるなどの注目を集めるだけでなく、定着率の高さは新卒や中途採用者にとって大きなアピール要素になります。

また社員にとっては、子育てや介護のほか事情により離職せざるを得ない状況になっても、仕事を継続しながら両立することが可能になります。このように、ワーク・ライフ・バランスが実現すれば、優秀な人材の獲得と人材流出の防止による離職率の低下など、人材採用と定着にプラスの効果があります。

【関連】「採用戦略」とは?自社の求める優秀な人材を採用するための4ステップ/BizHint HR

生産性向上

生産性を高めるには、社員個人の工夫では効果が低く、継続することは困難です。そのため、組織全体で取り組むことが必要です。ワーク・ライフ・バランスの推進のために、業務内容や業務分担について見直すことは、結果的には生産性向上に繋がります。

その上で、限られた労働時間内で最大の成果を上げるために、社員自身がタスク管理やタイムマネジメントを行って業務効率を高めることや、プライベートを充実させることで得られた人脈やスキルを仕事の成果に発揮することも大切です。

【関連】日本経済の課題「生産性向上」の意味や改善方法、取り組み事例をご紹介/BizHint HR

企業体質改善による価値の向上

従来の働き方からワーク・ライフ・バランスのとれた働き方にしていくには、企業の体質を変えていく必要があります。制度を安心して利用でき、多様な働き方がしやすい職場環境に改善されることで、取り組みを社内に定着させることができます。

企業価値の向上は、自社の商品やサービスに対するブランド力強化になり、企業を成長へと導く施策としても有効です。また、グローバル化が進む中で企業のCSRは重視されつつあり、ワーク・ライフ・バランスの推進はCSR活動の一環にもなります。

【関連】組織風土とは?意味と改善方法、組織風土改革の企業事例をご紹介/BizHint HR
【関連】「企業価値」とは?企業価値の意味や評価方法、メリット、向上施策までご紹介/BizHint HR
【関連】CSRとは?意味(定義)や事項、メリット、作り方から企業事例までご紹介/BizHint HR

コスト削減

企業での取り組みによって、ワーク・ライフ・バランスが実現することで最も削減できるコストは人件費でしょう。特に大きなコストの例としては、採用した人材にかかった採用や研修コストを回収する前に退職した場合や、長時間労働などの原因でメンタルヘルス不調による休業や生産性が低下した場合などが挙げられます。

また、効率よく業務を行うことで労働時間が短くなれば、その分の人件費や光熱費など諸経費を削減できます。こうして削減できたコストをこれからの投資や社員に還元していくことで、コストを削減しながら企業発展へと繋げることができます。

ワーク・ライフ・バランスの具体的な取り組み

ワーク・ライフ・バランスを推進するために、企業が取り組むべき内容にはどのようなものがあるのでしょうか?

業務についての見直し

ワーク・ライフ・バランスでは、業務について見直すことで、働き方改革でも重要視されている長時間労働の削減にも繋がります。

業務効率化

ワーク・ライフ・バランスの取り組みをきっかけに、業務内容の見直しにより無駄な業務を整理し、社員のスキルや能力に応じて適切な仕事を割り振ることが大切です。また、特定の社員以外でも対応できるようにマニュアル化するなど、業務標準化を進めるとよいでしょう。

その他に、多様で柔軟な働き方に対応できる工夫を行うことも効果的です。例えば、多能工の社員を育成や、チームメンバーの業務進捗状況をスケジュールなどで「見える化」して互いにサポートできる体制づくりなどがあります。

【関連】多能工化の意味とは?メリット・デメリットと進め方/BizHint HR

労働時間の管理

長時間労働は社員の業務生産性を低下させ、日常化すればモチベーション低下による離職に繋がる恐れもあります。また、企業としても長時間労働と生産性が比例しなければ、コストが増加します。このように、長時間労働によるリスクは大きく、時間当たりの労働生産性を高める工夫が必要です。

労働時間を適正化するためには、社員の仕事量を見直して適切な業務分担を行うことが有効です。それによって無駄な残業を無くし、仕事以外の時間を充実させることで身に付けたスキルや発想などを仕事で発揮して、生産性を高めることにも繋がります。

【関連】長時間労働の原因とは?削減に向けた対策・厚生労働省の取組をご紹介/BizHint HR
【関連】「ノー残業デー」とは働き方改革の一つの手段?メリット・デメリットを合わせてご紹介/BizHint HR

柔軟な働き方の見直し

ライフステージに合わせて柔軟な働き方を可能にすることは、仕事を続けながら育児や介護との両立を可能にするほか、自己啓発によって仕事の生産性や成果に繋げる好循環をつくります。

フレックスタイム

既に導入が進んでいるフレックスタイム制は、フレキシブルタイムを上手に活用することで働き方の柔軟性を高めて生活との両立を図ることができます。例えば、子供あるいは介護者の送り迎えや通勤ラッシュを避けて出社できるほか、自己啓発活動を行うなど仕事以外との両立が可能です。また、繁忙期は集中して仕事を行って成果を上げ、閑散期には早めに退社して体を休める、あるいは自己研鑽にあてるなど仕事量に応じて効率よく働くことができます。

フレックスタイムだけでワーク・ライフ・バランスを推進しようとすると、長時間労働などの弊害を起こす可能性があります。そのためには、既にご紹介した社内制度や業務についての見直しも並行して行うことが大切です。

【関連】フレックスタイム制とは?仕組みやメリット・デメリットまで徹底解説/BizHint HR

テレワーク

テレワークは、ICTとパソコンなどの情報通信端末を利用してオフィス以外の場所で業務を行うことです。在宅勤務、モバイルワーク、施設利用型勤務の3つがあり、導入によって働き方の幅が広がります。

テレワークを活用すれば、時間や場所に左右されず業務を進めることができます。ただし、導入にあたっては職場のチーム内で業務が円滑に進められるように工夫することが必要です。

そのポイントとして、以下の3つが挙げられます。

  • 導入前に、システム担当者と、人事担当者、プロジェクトチームの三者でリスクを避けて安全な導入を行うために話し合いを行う
  • コミュニケーションを確保するために、SNSやテレビ会議システム導入、電話による定期的な連絡など自社に合った工夫を行う
  • 長時間労働にならないように自己管理を行うほか、管理職がマネジメントしやすいように勤怠管理しやすい工夫を行う

こうした工夫を行うことで、導入リスクを回避して働き方の多様化に繋げていくことが大切です。

【関連】テレワークとは?意味やデメリット、導入企業事例、助成金制度を紹介/BizHint HR

【参考】東京都TOKYOライフ・ワーク・バランス/ワーク・ライフ・バランス実践プログラム

制度の見直し

ワーク・ライフ・バランスの実現のひとつに、社内制度の見直しが挙げられます。その中でも特に重要なものについてご紹介します。

育児・介護休業など福利厚生

昨今では、男性社員が育児や介護で休暇制度を利用するケースが増えています。一方、依然として制度利用による処遇や評価への影響などから利用をためらい、制度が不十分なため退職する人も多く、大きな問題となりつつあります。

ワーク・ライフ・バランスの実現のためには、利用要件を緩和して育児・介護休業を安心して利用できるようにすることが必要でしょう。そのほか休暇期間の延長や有給休暇の期間を設けるなど、育児や介護の状況に応じて、仕事との両立や休暇後に職場復帰ができる制度の見直しと環境整備を行うことも大切になります。

【関連】福利厚生とは?導入目的や種類、ユニークな企業事例までご紹介/BizHint HR

人事評価制度

多様な働き方を可能にするためには、処遇を決める人事評価制度の見直しが欠かせません。社員の能力や成果を重視した評価への見直しによって、働き方に左右されない人事評価が可能になります。その際には、能力や成果を定量化できるように評価基準を工夫することもポイントです。

ワーク・ライフ・バランスを浸透させるためには、管理職の評価項目にワーク・ライフ・バランスの項目を入れることも効果的でしょう。例えば、有給休暇の取得率や残業時間削減率などがあります。また、人事評価制度について評価者される社員に対しても説明会を開催するなど周知して、理解してもらうことも大切です。

【関連】人事評価制度とは?評価対象や評価手法、企業事例などもご紹介/BizHint HR

ワーク・ライフ・バランスを支援する日本の制度

各企業が進めているワーク・ライフ・バランスの取り組みを支援するために、国は事業主や働く人、働きたい人に対して助成金や法の整備、制度を設けるなどの支援施策を行っています。

事業主の取り組みを支援する制度

まずは、事業主の取り組みを支援する制度です。

くるみん税制

次世代育成支援対策推進法が施行され、従業員101名以上の企業は、仕事と子育てを両立できる環境整備や多様な働き方への行動計画を提出することが義務づけられています。これを達成し、「くるみん」(次世代認定マーク)を取得した事業主に、税制優遇制度が設けられています。

【参考】税制優遇(くるみん税制) - 厚生労働省

【関連】BizHint HR「「くるみん認定」とは?認定基準や認定企業、プラチナくるみんについてご紹介」

両立支援等助成金

職業生活と家庭生活の両立支援や女性の活躍推進に取り組む企業に向けた助成金制度です。「出生時両立支援コース」「介護離職防止支援コース」「育児休業等支援コース」などがあります。

【参考】両立支援等助成金 - 厚生労働省

人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金)

労働者に対し、職業訓練の実施や職業能力開発支援をした場合、助成金を受けられます。

【参考】人材開発支援助成金(旧キャリア形成促進助成金) |厚生労働省

働く人・働きたい人の取り組みを支援する制度

次に、働く人・働きたい人の取り組みを支援する制度です。

育児・介護休業法

育児休業や介護休業を取得できることが定められています。また、育児休業給付制度、介護休業給付制度で、給付金が支給される制度も設けられています。

【参考】育児・介護休業法について |厚生労働省

教育訓練給付制度

労働者や離職者が厚生労働大臣指定の教育訓練講座を修了した場合、かかった費用の一部を支給する制度です。簿記検定や社会保険労務士資格など、キャリアアップを支援するものが指定されています。

【参考】教育訓練給付制度 |厚生労働省

ワーク・ライフ・バランスの企業事例

それでは、ワーク・ライフ・バランスに関する取組みについて、実際の企業事例を見てみましょう。

明治安田生命保険相互会社

明治安田生命保険は、早くからワーク・ライフ・バランス支援を本格的に行い、育児・介護との両立支援制度、残業時間の削減、休暇取得の推進といった取り組みを中心に成果をあげています。同社の取り組みのポイントは、推進部署を設置し、重点的に取り組む課題を洗い出し目標値を設定。また、職場ごとに取り組み状況を点数化し、所属長の評価に反映しているという部分です。

ワーク・ライフ・バランスは、制度をつくって終わりという形式だけのものになってしまうケースもあります。同社では上長の評価制度に反映するなど、取り組み状況を「見える化」する仕組みで着実に運用されている点がポイントといえるでしょう。社員アンケートでは、「できる限り長く働きたい」の回答がアップし、社員の定着に効果を得られています。

【参考】ワークライフバランス推進会議「第8回”ワーク・ライフ・バランス賞”受賞組織の取り組み」

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社(P&G)

フレキシブルな働き方を推し進めているP&Gでは、「Flex at work」をコンセプトに、先進的な勤務制度を実現しています。取り組みのポイントは、時間・場所にとらわれない柔軟な勤務制度および結果を公正に評価する制度であると言えます。

P&Gでは、以前から運用している在宅勤務や時短勤務の制度にくわえ、会社と自宅の両方で1日の就労時間を満たせばよい制度などを新たにスタートさせています。この制度を利用すると、たとえば会社を早くあがり、子どもを迎えにいったあとは自宅で働くというスタイルも実現できます。

同社が柔軟な勤務制度を取り入れているのは、社員の利便性を高めるだけではなく、これをビジネス戦略のひとつに位置づけているため。業績を公正に評価する制度と合わせて運用することで、時間と場所にかかわらず、力を発揮できる環境をつくっているのです。

【参考】マイナビニュース「子育て社員と向き合う企業 (9) P&Gの超フレックス制「フレックス・アット・ワーク」とは」

旭化成株式会社

旭化成株式会社では、女性だけではなく男性社員が育児休業を取得できるような取り組みを推進し、平成24年度では、子どもが生まれた男性社員の、実に約4割が育児休業を取得するという結果が出ています。(平成25年5月掲載時点の数値)

具体的な取り組みとしては、当事者である若手男性社員8名による「ニューパパプロジェクト」を発足させ、男性社員の育児休暇の取得が推進されない要因やその対策について検討されました。その結果、「必要性が低い」「収入面の不安」「心理的ハードル」等の大きな要因が浮かび上がり、これらを解決するための育児休暇制度が翌年に改定されました。その他にも、取得促進キャンペーンや社内での「イクメン川柳」の募集など、男性の育児参加についての風土を盛り上げる施策が実施されました。

これらの取り組みによって、冒頭の成果を挙げる結果となり、ワーク・ライフ・バランスの向上だけではなく、社員の仕事のモチベーションアップ等にも繋がっています。

【参考】政府広報オンライン「男性の育児参加を支援 旭化成株式会社 | 特集-ワーク・ライフ・バランス」

このほか、経営者、人事担当者を対象にした、内閣府による取り組み推進のポイントと企業事例集も参考になり、自社のワーク・ライフ・バランスの推進活動にお役立ていただけます。

【参考】内閣府/社内におけるワーク・ライフ・バランス浸透・定着に向けたポイント・好事例集
【参考】内閣府男女共同参画局/ワーク・ライフ・バランス|企業事例

まとめ

  • ワーク・ライフ・バランスによって仕事と生活の調和が実現することは、企業と働く人双方にとって多くのメリットがあります。
  • ワーク・ライフ・バランスの具体的な取り組みは、制度と業務内容、柔軟な働き方の3つの視点から見直しを行うことが必要です。
  • ワーク・ライフ・バランスは、日本が抱える少子高齢化やグローバル化双方に対応できる解決策として非常に有効です。

注目のビジネス事例トピックを、逃さずチェック。

大手やベンチャー含め計60,000人以上の会員が利用しています。

BizHint の会員になるとできること

  • 厳選されたビジネス事例が毎日届く
  • BizHint 限定公開の記事を読める
  • 実務に役立つイベントに申し込める
  • アプリで効率的に情報収集できる
いますぐ無料会員登録

この記事の関連キーワード

フォローボタンをクリックすると、キーワードをフォローすることができます。

キーワードについて