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M字カーブ

2018年11月16日(金)更新

「M字カーブ」とは、女性の労働力率を年齢階級別に見た際に表れる「M字」の曲線の事を言います。今回は、この「M字カーブ」についてご紹介します。

1.M字カーブとは

そもそも「M字カーブ」とは、どのようなものなのでしょうか。

M字カーブとは

「M字カーブ」とは、日本において女性の労働力率を年齢階級別(例えば5歳毎などで括る)にグラフ化した際に表れる、アルファベットの「M」の形に似た曲線の事を言います。 後ほど詳しく触れますが、これは20代で学校を卒業して働き始め、30代で出産・育児に専念、子育てが一段落した40代で再び職に就くという、日本女性の働き方の特徴を表していると言われています。 この背景には、「女性は家事に専念するべき」という考え方が根強く残っていることや、女性が家事や育児を担いながらも働き続けられる環境が整っていない事などが挙げられます。

【出典】内閣府男女共同参画局「男女共同参画白書 平成25年版」第1-2-1図 女性の年齢階級別労働力率の推移 

労働力率とは

そもそも「労働力率」とは、「生産年齢人口」に対する「労働力人口」の比率を指します。 「生産年齢人口」とは、 生産活動に従事できる人口の事で、日本では15歳以上65歳未満とされています。 また「労働力人口」は、生産年齢人口のうち労働の意思と能力のある人口を指し、就業者と完全失業者(働く意志と能力があり、求職活動を行っているが就職していない者)の合計を言います。 通学・家事従事・病弱などの理由で生産活動に従事しない非労働力人口はこれに含まれません。

国外の労働力率

労働力率グラフを国際比較で見てみると、この「M字カーブ」を描いているのは日本と韓国だけだという事が分かります。 逆に、ドイツやスウェーデン、アメリカでは「逆U字型」と呼ばれる曲線を描いており、一定の年齢層で労働力率が下がるという事はありません。 この要因としては、女性の働き方に対しての柔軟性が高いこと、そして地域の子育て支援の環境が整っている事などが考えられます。