はじめての方はご登録ください(無料)会員登録
search

2019年4月16日(火)更新

新卒採用

刻々と変化する社会情勢の中で、就職最前線も目まぐるしく変わっています。教育機関を卒業したての未経験者を採用する「新卒採用」は、日本において将来のリーダー候補を採用する手段として多くの企業が取り組んでいます。新たに新卒採用に踏み切る企業人事担当者、そして採用計画を見直したいと検討中の人事担当者に、新卒採用の意義や最新のノウハウをまとめた新卒採用完全マニュアルをお届けします。

新卒採用 に関するビジネス事例や製品の情報を受取る

目次[表示]

新卒採用とは

新卒採用とは、就業経験のない、学校を卒業したばかりの学生(=新卒者)を企業が採用することをいいます。新卒者を対象とした採用そのものは欧米にもありますが、職業訓練の意味合いも大きく、インターンシップなどを含めた短期採用が多く、採用時期も特に決まっているわけではありません。

在学中の卒業予定者に対して企業が一斉に求人し、採用試験を実施して内定者を決め、卒業と同時に正社員として採用するというスタイルは「新卒一括採用」や「定期採用」とも呼ばれ、日本独自の採用手法となっています。

【関連】新卒一括採用とは?メリット・デメリットと国内・海外の新たな潮流 / BizHint

新卒採用の現状

日本商工会議所の「2018年度の新卒採用(2019年4月入社)の動向」によると、採用を実施した企業は昨年度に比べて2.6%増加しています。一方、中小企業の24.4%が「募集したが採用できなかった」と回答し、43.0%が「採用できたが計画した人数には満たなかった」と回答するなど、中小企業にとって厳しい採用環境となっていることが明らかとなりました。

【参考】中小企業の2割、今春入社の新卒採用できず:日本経済新聞

7割近くの中小企業が苦しい戦いを強いられた2018年度の新卒採用。では、2019年度の新卒採用市場はどのように変化していくのでしょうか。

リクルートワークス研究所による2020年新卒者を対象とした採用見通し調査では、流通業やサービス業、情報業など人手不足が深刻な産業を中心に、多くの企業が前年度より新卒採用数を増やす予定であると回答しています。このことから、2019年度の新卒採用環境は本年度以上に更に厳しいものとなることが予測されます。

【参考】ワークス採用見通し調査(新卒:2020年卒) / Recruit - リクルートグループ

新卒採用と中途採用の違い

すでに豊富な社会人経験を持つ転職活動者を対象とする中途採用。新卒採用と中途採用はどちらも組織に新たな人材を迎え入れる施策ですが、戦略性や人材に求める要件など細かな部分で多くの違いがあります。

新卒採用と中途採用の違いを簡単にまとめると以下のようになります。

  新卒採用 中途採用
採用時期 主に一括採用 随時採用可能
採用目的 次世代を担う人材の確保 不足しているスキルや知識、即戦力の獲得
評価基準 ポテンシャル キャリアや実績
期待すること コア人材としての成長 パフォーマンスの安定性

【関連】中途採用とは?採用計画から求人方法、面接、入社後のフォローまで徹底解説 / BizHint


新卒採用と中途採用の違いについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【関連】新卒採用と中途採用の違いを様々な視点から解説/BizHint


2019年度新卒採用の時期とスケジュール

一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)は、2019年度の新卒採用スケジュールについて、2018年度と同じにすることを発表しています。そのため、経団連に加盟する企業は例年通り、以下のスケジュールに従って採用活動を実施することになります。

  • 2019年3月1日:広報活動の開始
  • 2019年6月1日:選考活動の開始
  • 2019年10月1日:内定出しの開始

なお、経団連は2021年度以降に入社する学生を対象とする採用選考に関する指針を策定しないことを決定しています。


新卒採用スケジュールや今後の採用活動の動向については以下の記事にて詳しく解説しています。
【関連】【2020年卒】新卒採用スケジュールと今後の採用活動の動向をご紹介 / BizHint


新卒採用を行う目的

新卒採用は様々な制約があり、募集から内定までの段階も多いため長期化しやすいなど、中途採用とは大きく異なります。

新卒採用を担当して間もない方、また中途採用から新たに新卒採用に踏み切る企業の担当者の方は、新卒採用の目的や理由、その意義をまず理解しましょう。

企業における人員バランスの最適化

新卒採用を行っている企業に比べ、中途採用でのみ人材を補充している企業の平均年齢は高くなる傾向があります。

企業には将来に渡り、製品やサービスを安定的に供給する社会的責任があります。企業が長期的に発展、成長するために大切なことのひとつは、人材の確保です。新卒者を毎年安定的に採用することで、企業を支える次世代、次々世代の人材を育成することができます。

社員の年齢構成がひし形や逆ピラミッド型になっている組織では、経験豊富な社員による安定した企業運営がしばらくは続いても、数年後には中枢となる人材が足りなくなることが予想されます。企業を存続させていくため、定期的に採用を続けることが新卒採用の目的、理由のひとつといえます。

企業文化(カルチャー)の継承

実務遂行スキルが高い人材は世の中に多くいますが、加えて自社が自社であるための信条・文化(カルチャー)を持ち続け、人に伝播させる人材というのは限られます。

中途で参画した人材の多くは(極端な第二新卒を除き)、彼らが新卒で入社した会社の文化を自然と学習しているため、どうしてもそれらと現状を比較してしまう傾向にありますが、新卒採用で入社した社員は他の企業の色に染まっていません。

彼らを一から育て愛社精神を育み企業カラー(文化)を引き継いでいくことは、企業が変わらずあり続けて、いつの時代も商品やサービスを提供し続けるという社会へのアピールにもなります。

また、新卒採用の特徴として入社時期が一律であり、まとまって組織適応をしていくことから、「新卒採用集団」で見た際の影響力も必然的に大きくなります。

【関連】企業文化の定義とは?概念や事例、醸成方法を、重要性を交えご紹介 / BizHint

将来のリーダー・経営幹部候補となる人材の確保

先述した企業文化の継承や組織定着のし易さをはじめ、実務経験を経たポテンシャル開花等の観点から、新卒採用では組織をリードする人材や経営幹部となる人材を養成しやすい傾向にあります。

また、毎年一定人数を採用し続けることで年次ごとの採用戦略の仮説検証も行うことができ、自社においてどのような採用戦略を取った場合にリーダー・経営幹部となる人材が確保出来るか、知見を溜めやすい事も特徴です。

【関連】幹部候補とは?意味や新卒の求人募集、採用、育成方法をご紹介 / BizHint

組織の活性化と事業の飛躍的な成長へのきっかけ

組織の平均年齢が若返り活気が出る、ということも勿論ですが、通常、長期間同じ人材のみで業務を行った場合、共通言語が増え既存人員間のコミュニケーションコストは下がる一方で、思考が固定化されアウトプット(成果物)もこれまでの延長線上のものになるケースが多くあります。

この点、新入社員が加わることで新たな価値観を持つ人材のアイデアが入ることになるため、従来とは異なる飛躍が期待できます。

また、その前提で否が応でも暗黙知を可視化する必要が生じ、属人性を排した仕組み化が急速に進む他、教育者自身のマネジメント経験が身につくなど、上司・部下双方の成長を期待できます。

【関連】組織活性化とは?取り組みの方法・手法・施策および事例をご紹介 / BizHint


企業形態ごとの目的については、以下の記事で解説しています。
【関連】企業形態ごとの新卒採用の目的とは?採用すべき人物像を明確にしよう / BizHint


新卒採用のメリットとデメリット

新卒採用を行う場合、メリットと同時にデメリットもあることを理解しておきましょう。

新卒採用のメリット

  • 毎年3月卒業の学生が大量供給されるため、大きな母集団の中から優秀な人材、自社の望む人材を採用するチャンスが生まれる
  • 定期採用を続けることで、社員の年齢別構成が不均衡にならず、安定した企業経営ができる
  • 選考も入社後の研修も一括して行えるため、スケジュールが立てやすく効率的である
  • 自社カラーに育て、愛社精神、忠誠心を育てられれば、定着率アップにつながる
  • 将来の幹部候補として、若いうちから育てられる
  • 同時入社したことで、同期の間で連帯感が深まる
  • 新人社員が入社することで社内が活性化され、社員も刺激を受ける
  • 新人社員に雑務を引き継ぐことで、先輩社員の仕事の効率が上がる
  • 新卒採用を定期的に行うことで、安定成長している企業という評価を受ける

新卒採用のデメリット

  • 応募から選考、内定までの選考プロセスが大掛かりになり、その分採用コストがかかることが多い
  • 内定から入社までに時間がありと、内定辞退者が出る可能性がある
  • 就労経験がなく、入社後にイメージと違ったというミスマッチが起きる可能性がある
  • 就労経験のない学生を一から育てるために、教育コストがかかる
  • 新卒採用は景気動向に左右されやすく、人材確保が容易な年、難しい年がある

新卒採用のメリット・デメリットについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
【関連】新卒採用のメリットとは?企業における新卒採用の意義を徹底検証/ BizHint


新卒採用の歴史

新卒採用は、三菱など一部の企業が1879年に行ったのが最初と言われており、戦後の人手不足や朝鮮戦争特需で多くの企業が大卒者の大量採用を実施したことで定着しました。

しかし、優秀な学生を早く確保したいという思惑から、青田買いが行われて学業に支障をきたすなどの問題が起こり、1953年に企業と大学の間で採用の早期化是正を目的とした「就職協定」が結ばれました。残念ながらこの協定はうまく機能せず、高度成長期には採用時期がさらに早まり、最終学年になる前に既に採用活動が始まる事態に。この就職協定は1996年に廃止となりました。

【関連】新卒採用はいつ始まりどう変わってきたか?日本独自スタイルの歴史と背景 / BizHint

その後、経団連により『大学卒業予定者・大学院修士課程修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章(倫理憲章)』が策定されました。主なポイントは以下の3点です。

  • 面接などの選考活動は最終学年になるまでは行わない
  • 企業情報や採用情報などの広報活動についてはできるだけ速やかに適切な方法で行う
  • 内定日は10月1日以降とする

この倫理憲章は、その後何度か改定されつつも、現在も新卒採用活動のガイドラインとなっています。

【関連】新卒採用に倫理憲章はどう影響するか?その成り立ちと今後の行方/ BizHint

また、採用の歴史の変化ともに、合同企業セミナーの開催やWeb媒体での求人、新卒紹介サービス、ソーシャルリクルーティングなど、新たな採用手法が次々に生み出されました。企業が求める人材要件の変化や戦略性の向上に伴い、新卒採用における採用手法も日々進化し続けています。

【関連】変化する新卒採用!時代の流れから採用手法変遷の歴史を知る / BizHint


ここまでは、新卒採用に関する基礎知識や行う目的、メリットやデメリット、歴史について解説してきました。

ここからは、新卒採用の実際の流れに沿いながら、各ステップで役立つノウハウや押さえておくべきポイントについて解説します。

STEP1:新卒採用計画の立案

新卒者を対象とした採用活動における最初のステップは、新卒採用計画の立案です。解禁後にスピード感を持って採用活動を進めていくためには、入念な準備が欠かせません。

新卒採用計画は、次の4つのポイントを押さえながら進めていくことで精度を高めることができます。

  • 自社を取り巻く状況を整理、把握する
  • 過去の採用活動を振り返る
  • 将来を見据えた要員計画(人員計画)を策定する
  • 採用目標を達成できるアクションプランを策定する

自社を取り巻く状況を整理、把握する

自社が市場内でどのようなポジションにいるのかを見極め、今後どうあるべきか考えることは、採用計画を立てる上で非常に重要なことです。

国内景気や自社のブランド力、競争優位性の有無、競合他社の採用傾向など、自社を取り巻く状況を整理、把握することによって進むべき方向性や戦略が見えてきます。

過去の採用活動を振り返る

目標達成率や内定辞退率、実際に要したコストなど、採用活動の実績からは数多くのヒントが得られます。

  • イベントや説明会によって十分な母集団形成ができたのか?
  • 本当に採用したい層の学生から応募してもらうことができたのか?
  • 内定者フォローをきちんと行い、辞退者を最低限に抑えることができていたか?

活動内容や実施タイミングと結果を照らし合わせながら分析することで、採用フローや採用広報活動をしっかりとブラッシュアップし、コストパフォーマンスを最大限に高めることができます。

【関連】採用フローとは?意味やチャート図の設計方法、具体例をご紹介/ BizHint
【関連】正しい「採用広報」とは?将来を担う優秀人材を効率的に惹きつける方法 / BizHint

将来を見据えた要員計画(人員計画)を策定する

部署単位や事業所単位で人員構成を把握することによって、今後不足していくポジションや年齢層の予測が容易となります。また、現場の声に耳を傾けることで、どのようなスキルや適性を持った人材がどの程度必要とされているのか知ることができます。

これらの情報を元に、「将来に向けてどの程度の人材を獲得しておかなければならないのか」や「現場が欲しがっている人材の要件を新卒者が満たすことはできるのか」を検討し、要員計画を策定していくのです。

この際、採用したい人物像を募集職種ごとにモデル化し、採用基準を明確にしておきます。「優秀な学生」や「コミュニケーション力の高い学生」といった曖昧な表現ではなく、異なるリクルーターや採用担当者が同じ評価を行える明確な基準を設けておくことで、採用ミスを未然に防ぐことができるでしょう。

【関連】要員計画(人員計画)とは?経営計画を達成するための効率的な人材戦略の手法を解説/ BizHint

採用目標を達成できるアクションプランを策定する

簡潔かつメッセージ性の強い採用方針(採用コンセプト)を立て、過去の実績や要員計画に基づいたターゲット別の採用目標数を設定した上で、具体的なアクションプランに落とし込んでいきます。

このように一つ一つの手順を丁寧に進めることで、より実効性の高い採用計画を策定することが可能となります。


なお、以下の記事では採用計画の各ポイントについて更に詳しく解説しています。
【関連】新卒採用における採用計画の策定方法とは? / BizHint


STEP2:インターンシップの開催

以前に比べ、後ろ倒しになっている採用スケジュール。しかし、企業としては少しでも早く優秀な学生を把握し、接点を作っておきたい。そのような思いから、多くの企業が採用広報活動の解禁前にインターンシップを開催するようになりました。

インターンシップとは

インターンシップとは、特定の職に対する理解を深め、経験を得るために企業や組織で働くことです。企業側視点では、在学中の学生に対して就業体験の機会を提供する制度となります。

【関連】インターンシップの意味とは?実施の目的やメリットをご紹介 / BizHint

開催状況

「就職白書2019」によると、新卒採用活動を実施している企業の95.9%がインターンシップを開催または予定しているといいます。また、実施目的や実施期間、実施月への問いに対する2019年度の上位3回答(複数回答)はそれぞれ以下のようになっています。

【実施目的】

  • 仕事を通じて、学生に自社を含め、業界・仕事の理解を促進させる … 88.2%
  • 入社意欲の高い学生を絞り込む … 46.1%
  • 学生に就業体験の機会を提供することで、社会貢献する … 43.4%

【実施期間】

  • 1日 … 81.6%
  • 3日以上1週間未満 … 35.1%
  • 2日 … 18.7%

【実施月】

  • 2月 … 68.0%
  • 8月 … 57.7%
  • 1月 … 28.2%

【参考】就職白書2019 ー調査リリースー/就職みらい研究所

インターンシップを開催するメリット

インターンシップを開催することで、企業は以下のようなメリットを得ることができます。

  • 優秀な人材との早期接触
  • 採用のミスマッチの防止
  • 既存社員への刺激
  • 自社の認知度向上
  • 自社への志望度向上

インターンシップの注意点

政府は、採用広報活動の解禁前に実施するインターンシップについて、たとえ終了日が広報活動開始日以降であっても、広報活動や採用選考活動として取り扱ってはならないことを関係資料の中で明示しています。

そのため、2月末までにインターンシップを実施する場合には、広報活動や採用選考活動と無関係である旨を宣言しなければならず、取得した学生情報もその後の広報活動や採用選考活動に一切使用することができません。

その他にも、以下のような点に注意しながら実施する必要があります。

  • インターン生のお客様化
  • 劣悪な労働条件や職場環境
  • 過度な囲い込み

【参考】企業がインターンシップ等で取得した学生情報の広報活動・採用選考活動における取扱いの考え方について


新卒採用のインターンシップについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
【関連】新卒採用の鍵はインターン?!目的別の実施方法と近年の傾向 / BizHint


STEP3:母集団の形成

採用広報活動の解禁日を迎えると、多くの企業が本格的な母集団形成をはじめます。ここでは母集団を形成するための採用手法をご紹介します。

大学の就職課

大学毎に存在する就職課(キャリアセンター・就職支援センター)に求人票を提出・掲載し、就職課から学生の紹介を受ける方法です。

併せて学内で説明会やセミナー等の広報活動を行うことも可能で、採用実績を積み就職課と関係を構築することができれば継続的な採用を見込むことが出来ます。

この他、旧来から行われてきた手法ですが、大学教授と関係性を構築しゼミや研究室などで自社に興味がある人材を紹介して貰う方法もあります。

新卒ハローワーク

新卒ハローワークは日本全国のハローワークに設置されており、登録している就活生および既卒者を企業へ紹介する役割を担った場所になります。

求人票をハローワークへ提出すると、採用活動を行う事ができるようになります。 コストも基本的にかからず大手企業とのバッティングもないため、「新卒を採用する」点に関して言えば目的を果たしやすい手法と言えます。

一方で、その他採用手法と比較した際に人材の質は下がる傾向にあるため、優秀層を探すことを目的とするのであれば、別の手法も検討する必要があります。

就職サイト (就職ナビ)

就職サイト(就職ナビ)は、リクナビやマイナビに代表されるように、就活生の多くが登録しているWEBサービスになります。

中には理系、体育会系などピンポイントに狙い撃ちできる就職サイトもあり、多岐化しています。

最も広く就活生にプロモーション出来る手段になりますが、採用成功可否に関わらず料金(掲載料)発生することや、サービス設計上、自社への意欲が低い学生からの応募も一定数来ることがあり、選考対応など人的コストが一定程度かかります。

【関連】厳選した就活サイト17個を徹底比較/ BizHint

新卒紹介

新卒紹介は、中途採用において行われている人材紹介会社利用を新卒採用において活用するものです。

特徴としては、就職サイト(就職ナビ)が広く学生からの応募を募るものであるのに対し、人材紹介会社が面談を通して事前に学生をスクリーニングした上で紹介するため、比較的企業側のニーズに沿った人材を中心に選考を行うことができる点。

また、料金体系も求人情報媒体への掲載が掲載課金(掲載することに費用が発生、通常前課金とも呼びます)であるのに対し、新卒紹介は成功報酬課金になるため、採用が失敗した場合、料金が発生しないことも特徴です。

【関連】新卒紹介とは?概要と新卒紹介会社総まとめ・使いこなし虎の巻/BizHint

就職フェア・合同説明会

合同説明会は大手企業から中小企業まで一同に介し、会社説明・採用活動を行うイベントになります。

立て付けは主催事業者により若干異なりますが、基本的には個社毎にブースを持ち、イベント参加就活生と直接話す事が可能です。

一方で、出展単価が50万円~と高い事や、大手企業目当てに来ている学生も多くいるため、限られた時間で魅力を伝える工夫がなければコストパフォーマンス悪い採用手法となりますので、出展を行う際には事前に自社の魅力づけを考える等、学生の注目を惹く工夫をしましょう。

魅力あるプレゼンのポイント

前述の通り就職情報会社が主催する新卒採用のイベントへの参加、自社で開催する会社説明会は、就活生への恰好のプレゼンテーションの場です。

以下のポイントに気をつけて一方通行にならないプレゼンを心がけましょう。

  1. 会社案内や企業のウェブサイト等、見ればわかることを延々と話すのはマイナス。業界研究をしっかりしてくる学生も多く、新しい情報が得られないイベントや説明会では失望を招くので注意
  2. 自社や業界全体の今後の展望をプラス面のみではなく、マイナス面も交えて率直に伝える(入社後、ギャップが大きいと早期離職に繋がることも)
  3. エピソードを入れることで、学生はより具体的な入社後のイメージを掴む。自身の経験談などを交えて話すことが親近感にもつながり、良い効果を得られる

【関連】新卒採用には合同説明会を活用する!メリットや準備することは?/ BizHint

ソーシャルリクルーティング

ソーシャルリクルーティングとは、FacebookやTwitterなど双方向のコミュニケーションができるソーシャルメディアを使って行う採用活動です。新卒採用では、企業の情報発信のひとつとして多くの企業に利用されています。

【関連】ソーシャルリクルーティングで有望な人材採用ためには/BizHint

ダイレクトリクルーティング(逆求人)

ダイレクトリクルーティングとは、採用側が学生の応募を待つのではなく、自ら学生を求めて積極的に動き、意中の学生に積極的にアプローチしていく採用活動のことです。

【関連】「ダイレクトリクルーティング」とは?特徴と国内サービス総まとめ/BizHint

リファラル採用

リファラルリクルーティングは自社の社員や取引先、大学の教授から推薦、紹介による採用活動のことを指します。 自社を知る人からの紹介・推薦だけあって企業との相性が良いケースが多いと言われています。

【関連】「リファラル採用」に取り組むべき理由と、組織に根付かせる上でのポイント/BizHint

リクルーター

リクルーターとは、入社志望者と直接コンタクトを取ることを目的として選ばれた社員のことです。リクルーター制度は、企業の求める人材をピンポイントで獲得することが出来るという性質から、大企業だけではなく中小企業からも注目を浴びています。

【関連】リクルーターの意味とは?制度と活動、導入している企業について / BizHint

採用代行(採用アウトソーシング)

年々新卒採用の難易度が上がり、担当者の業務量が増えて行く中で、ノンコア業務をアウトソース(外部へ委託)する動きも出ています。

【関連】採用代行とは?特徴とメリット・デメリット、採用代行会社の総比較/BizHint

STEP4:選考と内定出し

採用広報活動が終わると、いよいよ選考活動となります。

また、新卒採用では選考中に多くの学生と関わるため、情報が錯綜しやすく、中途採用に比べてヒューマンエラーの発生率が高まります。連絡抜けやデータの取り違えなどのエラーを防ぐため、採用管理システムの導入もおすすめです。

【関連】「採用管理システム」導入メリットと、比較・検討のポイント / BizHint

それでは、一般的な選考プロセスに沿って、採用活動を成功に導くためのポイントを解説します。

書類選考 → 筆記試験・適性検査 → 面接 → 内定出し

書類選考

エントリー時に提出された書類をもとに選考を行うのが書類選考です。近年では、書類上で自社が求めている人物像とのマッチングを見極めるために、独自のエントリーシートを用意している企業が増えています。

書類選考の合否基準は、企業の採用方針や面接力、人材育成力などに合わせて適切に設定しなければなりません。面接や育成に自信がある場合や実際の印象を重視したい場合にはハードルを低く設定し、求める能力が明確な場合や一人ひとりに対する面接の時間を確保したい場合にはハードルを高く設定するとよいでしょう。

筆記試験・適性検査

書類選考をパスした学生たちを対象に実施するのが筆記試験や適性検査です。一般常識力や語学力、業界に対する理解の深さを測りたい場合には筆記試験を実施し、職業適性や性格、ストレス耐性などパーソナリティな部分を測りたい場合には適性検査を実施します。

いずれも客観的な評価を得ることができる優れた選考手法ですが、過信は禁物です。スコアが優秀な学生を選ぶのではなく、要員計画策定の際に設けておいた基準に従いながら合否の判定を行うことで、入社後の大きなミスマッチを防ぐことができるでしょう。

【関連】就活で用いられる適性検査とは?種類や内容をご紹介/ BizHint

面接

面接は、学生一人ひとりの人柄やコミュニケーション能力を直接測ることができる重要な機会です。そして同時に、採用した新卒者にどのように成長していって欲しいのかなど企業側の思いを伝え、会社全体の雰囲気を学生自身の肌で感じてもらう場でもあります。

採用面接の精度は採用活動の成否に大きな影響を与えます。面接の回数や形式、担当者を設定だけではなく、面接を通じて見極めたい要素や伝えたい内容をあらかじめ整理して全採用担当者の間で共有するなど、綿密な準備を行う必要があるでしょう。


以下の記事では、面接の基礎知識から面接官の心得まで広く深く解説しています。
【関連】面接の目的やポイント、種類・手法、質問例などを合わせてご紹介/ BizHint
【関連】面接官の心得や質問の内容、やり方のポイントを総まとめ / BizHint


内定出し

内定者を決定したら、その旨をすぐに電話で伝え、入社意思が明確であるかを確認します。その後、内定出しの解禁日を待ち、全内定者に対して内定通知書を送付します。

内定の通知方法については法的制約がないため、口頭のみで通知を済ませることも可能ですが、内定者とのトラブルや内定ブルーの原因になりやすいため内定通知書を作成しておくほうが無難です。また、内定出しの際に詳しい採用理由や選考時の評価などを採用担当者の口から伝えることで、モチベーションやエンゲージメントの向上を図ることができます。

【関連】採用活動の要「内定」について、企業側が理解しておくべきポイントを解説 / BizHint

STEP5:内定者フォローと内定の取り消し

内定者フォローは内定ブルーの解消や帰属意識の醸成、入社後の早期戦力化などに大きな効果を発揮する優れた施策です。そのため、内定出し後はスムーズに内定者フォローへと移行する必要があります。

内定者の約半数は、1社から内定を受けた後も就職活動を継続しています。入社までの半年間のフォロー次第では内定辞退になりかねません。今の学生はSNSなどでの情報交換が盛んなため、他社の見解の影響を受け易い傾向にあります。 適度なコミュニケーションを取って、内定者フォローをする必要があります。

内定ブルーとは

内定ブルーとは、企業からの内定を得た内定者が、「本当にこの会社に決めていいのか」「この会社で仕事や人間関係をうまくやっていけるのか」という不安を抱いている状態のことです。結婚前に漠然とした不安を抱く「マリッジブルー」に模して「内定ブルー」と呼ばれるようになりました。

【関連】内定ブルーを解消・防止するための内定者フォローのポイント/BizHint

内定者フォロー実施時の注意点

  1. 内定者への連絡やイベント参加は、負担にならないよう強制しない
  2. 内定者はあくまで学生であるので、学業優先の配慮をする
  3. 人事部が考える内定者フォローを必ずしも学生が欲しているとは限らないので、前年度採用した社員からの意見を集めるなどして計画する

新卒採用における内定者フォローの一例

  • 社内報の送付で、会社の日々の様子を知らせ、企業の一員としての意識を育てる
  • 内定者懇親会で、同期となる内定者同士の連帯感を生み出す
  • 若手先輩社員との懇親会を行い、入社後の働く姿をイメージさせ入社の不安を解消する
  • 職場見学で、業務への理解を深める
  • 通信教育で入社後の業務に役立つ知識や、社会人としての一般常識を学ぶ機会を作る

内定者を招集する場合には、可能な限り交通費を支払うといいでしょう。


内定者フォローの詳細と事例は、以下の記事にて詳しく解説しています。
【関連】内定者フォロー、正しくできていますか?内定辞退を減らす方法とは / BizHint
【関連】「内定者フォロー」事例10選!計画のポイントや企業事例もご紹介 / BizHint


内定取り消しについて

内定取り消しとは、企業が10月1日の内定後、何らかの理由で新卒採用予定者の内定を取り消すことを指します。 2008年のリーマンショックでは急激な業績の悪化により、内定を取り消す企業が続出しました。

これを受け、2009年には職業安定法施行規則が改正され、採用内定取消しの理由が不当と思われる事例については厚生労働省から企業名が公表されることになりました。 既に多くの学生が内定を取り、各企業も採用活動を終えている段階で、内定取り消しをすることは学生の一生に大きな影響を与えてしまいますので、十分な検討が必要です。

内定取り消しは法律観点から見ると違法?

内定は正式な契約ではなく、取り消しは問題ないとの誤解もありますが、法律的な面で見ると内定が出た時点で雇用契約は成立しています。 客観的に見て合理的と認められ、社会通念上相当な理由の場合の解約権は留保されていますが、些細な理由で内定取り消しをすることは違法とされています。 裁判で争われて内定取り消しは不当との判断が出た事例もあります。

留年や嘘により内定取り消しはできるのか?

以下のような問題が学生側にあれば、内定取り消しは認められます。

  1. 学校を卒業できず、留年してしまった。
  2. 履歴書などの提出書類に事実とは違う虚偽の記載があった。
  3. 健康面で勤務できない状態になった。
  4. 犯罪行為で刑事罰を受けた。
  5. SNSで公序良俗に反する行為をしていたことがわかった。

特に、最近は内定を取ったのに単位が足りず卒業できない、SNSに軽い気持ちで書きこんで社会問題となったという事例が多いです。 内定式などで、学生に自覚を持つように注意することが必要です。


詳しくは以下の記事で解説しています。
【関連】「内定取り消し」とは?損害賠償が発生した判例・事例をご紹介 / BizHint


中小企業の新卒採用

大企業に比べて知名度が低く、人材確保で不利な立場に置かれている中小企業が新卒採用市場で勝ち抜くためには、綿密な採用計画に基づく地道な取り組みが必要です。

この数年、中小企業と大企業の求人倍率差は拡大し続けています。2019年3月卒の従業員別求人倍率のデータでは、従業員数300人未満の企業は9.91倍である一方、5,000人以上の大企業では0.37倍と、その差は歴然です。多くの学生は大手企業志向であり、中小企業のアプローチに対してポジティブな反応を示してくれる絶対数が少ないのが現実となっています。

この厳しい人材獲得競争の中、採用弱者である中小企業や地方企業が勝ち抜くためには、従来の採用活動の概念を捨てることも必要です。

【参考】リクルートワークス研究所:第35回ワークス大卒求人倍率査

採用弱者が勝ち抜くための戦略「マイクロリクルーティング」

母集団は大きくすればするほど採用成果があがりやすくなりますが、同時に採用期間の長期化や採用コストの膨大化にも繋がってしまいます。この「母集団を形成し、ふるいにかける」という考え方を捨て去り、ミニマムな採用活動を目指すのがマイクロリクルーティングです。

自社で活躍できる人材にだけ応募させる仕組みを構築するマイクロリクルーティングは、ミスマッチによる退職や配置後の不活性を防止し、ジャストフィットでの人材採用を実現してくれます。差異化によって大手企業や有名企業と異なるステージで戦うことのできるマイクロリクルーティングは、知名度や企業規模などの条件面で苦戦を強いられる中小企業や地方企業向けの採用手法といえるでしょう。

【関連】今、中小企業が選択すべき採用方法「マイクロリクルーティング」とは? / BizHint


以下の記事では、中小企業の新卒採用について詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。
【関連】中小企業が新卒採用で勝ち抜く方法とは?課題とポイントを徹底解説/BizHint


まとめ

  • 新卒採用とは、就業経験のない、学校を卒業したばかりの学生(=新卒者)を企業が採用することをいいます。
  • 2018年度の新卒採用では、中小企業の約7割が計画通りの採用を行うことができていません。
  • 2019年度の新卒採用スケジュールは2018年度と変わりなく、3月に広報活動の開始、6月に選考活動の開始、10月に内定出しの開始となっています。
  • 社会的責任を果たし、事業の飛躍的な成長を目指すためには新卒採用による若い力の獲得が欠かせません。
  • メリットとデメリットを正しく理解した上で取り組むことにより、効果を最大化し、リスクを最小化することができます。

注目のビジネス事例トピックを、逃さずチェック。

大手やベンチャー含め計180,000人以上の会員が利用しています。

BizHint の会員になるとできること

  • 事業運営のキーワードが把握できる
  • 課題解決の事例や資料が読める
  • 厳選されたニュースが毎日届く
  • アプリで効率的に情報収集できる
いますぐ無料会員登録

ビジネス事例や製品の情報を受取る

フォローしたキーワードの最新トピックをトップページに表示します。 フォローはでいつでも変更することができます。
フォローを管理する

目次