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通年採用

2019年5月7日(火)更新

通年採用とは、企業が必要とする人材を、必要とするタイミングで採用するための方法です。業務の多様化が迫られるこれからのビジネス世界において、多岐にわたる人材の確保は企業の生命線となります。そこで今回は、これまで一般的とされてきた一括採用との比較を通して、通年採用という制度を取り入れる意味やメリット・デメリットを考えていこうと思います。

通年採用とは

通年採用とは、 年間を通じて採用活動を行うこと です。

これまでの日本では、社員の採用は新卒者を対象として、春から夏にかけて実施するのが慣例でした。しかし、最近では秋・冬も引き続き採用活動を行う企業が増えています。

当初は、既卒者や帰国子女、留学生などを対象にして募集することが目的でしたが、現在では通常の採用期間で期待していた人材が集まらなかった場合や、内定辞退者が出たときの補完を目的とした通年採用が取り入れられるようにもなってきています。

人材確保が企業の生命線となるビジネス社会において、その採用形態の多様化が求められるなか、今後も通年採用を実施する企業は増えてくると考えられます。

通年採用が普及した背景

1990年代前半までは、多くの企業が就職協定に則って4月からの短期間で一斉に採用活動を実施していましたが、1997年の協定撤廃により採用時期をフレキシブルに設定できるようになったことで、通年採用が取り入れられるようになってきました。

また、帰国子女や海外留学組が増加したこと、及び海外からの留学生受け入れのために、大学が秋入学制度を運用し始めたことで、秋卒業となる学生も増えました。その対応策としても、通年採用が重宝されるようになったことが挙げられます。一方で、就職活動の長期化という問題が生じるようになった原因とも言われています。

一括採用と通年採用の違い

一括採用とは、企業が同時期に集中して採用活動を行うことです。これまで日本においては、一括採用が一般的な採用方法でした。企業にとっては、採用活動を集中的に実施することでコスト軽減が図れる有効な手段です。しかし、学生側の併願によって内定辞退の確率も高くなることで、採用計画の見直しや二次募集などの補完作業が発生するというデメリットがありました。