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逆求人

2020年2月17日(月)更新

逆求人とは、企業が就活サイト等に掲載している募集に対して、学生が応募する一般的なスタイルとは逆で、学生が「逆求人型就活サイト」などに自己アピールを掲載し、それに対して企業側がアプローチするという、いわば「新卒版ダイレクト・リクルーティング」とも言える新卒採用の新たな手法です。今回は、この逆求人についてご紹介します。

1.逆求人とは

これまでの新卒採用では、企業が就活サイトなどに募集を出し、それに対して学生が応募するというスタイルが一般的でした。しかし逆求人では、学生が逆求人型就活サイトや逆求人イベント等で自己アピールし、それに興味を持った企業が学生にダイレクトにアプローチするという手法です。いわば、新卒版のダイレクト・リクルーティングとも言える新しい就活スタイルです。

特に、就職する企業を知名度や労働条件などではなく、「自身のやりたい事が実現できるか」「自身のスキルを活かせるか」という視点で選ぶ意欲的な学生と、規模は小さくても採用意欲の高い中小企業やベンチャー企業とのマッチングに適している手法であると言われています。

【関連】「ダイレクトリクルーティング」とは?国内サービス総まとめ【2019年最新版】/BizHint

2.逆求人が注目される背景

逆求人が注目される背景についてご紹介します。

人材不足等の理由から、新卒採用が厳しくなっている

少子高齢化により人材不足は深刻化しています。それに伴って企業側の就職活動における満足度も、量・質ともに低下しています。

株式会社リクルートキャリアの調査によると、2017年の新卒採用活動の「採用数の計画に対する充足状況」について、「計画より若干少ない」「計画よりかなり少ない」が50.2%と半数を占めています。また「計画通り」の採用が叶った企業も33.2%と年々低下しています。

【出典】就職白書2019/株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所

「入社予定者への満足度」については、「非常に満足」は減少し続ける一方、「どちらかというと不満」「非常に不満」が増加し続けています。

【出典】就職白書2019/株式会社リクルートキャリア 就職みらい研究所

このような採用状況の中、そもそも母集団に入っていなかった(自社に興味を持っていない)学生や、積極的に自身をアピールできる意欲的な学生に出会える「逆求人」を利用する事は、企業にとって大きなメリットがあると言えます。

「売り手市場」の到来で、学生側が企業を選ぶ時代となった

新卒採用は空前の売り手市場であり、2018年3月に大学(学部)を卒業した学生の就職内定率は97.6%と、売り手市場が継続しています。

また、企業側が学生を選ぶのではなく、学生が企業を選ぶ立場が強くなった事で、そのスタイルを主とする「逆求人」を利用する学生は増加の一途を辿っています。

実際に、2012年にリリースされた逆求人サイト大手の「Offer Box」では、2013年時点での登録学生数が2,700名であったのに対し、20年卒には128,000名を超えており、実に就活性の4人に1人が利用しているとされています。また導入企業数は、2013年では150社であったのに対し、現在は3,200社を超えています。

【出典】平成31年3月大学等卒業者の就職状況を公表します/厚生労働省
【出典】ドリームゲート「リリース初年度で2,700名の学生、150社が利用。就活のあり方を変える新卒“逆求人”サイト「Offer Box」/ドリームゲート
【出典】【2019年卒学生・企業調査レポート】データで見る就活サービス/Offer Box

多様な人材が求められるようになった

近年、人材の多様性を幅広く受け入れる事で、企業の生産性を高めようという「ダイバーシティ」と言われる考え方が広がっています。この波は新卒採用にも影響を与えています。

企業はこれまでのように、自社に興味を持っている学生(エントリーしている学生)の中から同じような人材を選ぶという採用スタイルだけでなく、元は自社に興味が無い人材にもアプローチし、その多様性を高めようと考えるようになりました。これも、逆求人が注目される一因となっています。

【関連】ダイバーシティとは?意味や経営を推進するためのポイント/BizHint

3.逆求人を利用するメリット

企業が逆求人を利用するメリットについて詳しく見てみましょう。

あらゆるエリアの学生に直接アプローチできる

これまでダイレクトにアプローチできるのは、本社や主要都市で開催される企業説明会に参加できる学生に限られていました。

しかし逆求人であれば、それ以外の地方都市に住む学生とも、密度の高いアプローチが可能となります。

自身を売り込む意欲のある学生と出会う事ができる

そもそも逆求人サイトに登録している学生は「自身の能力を評価してくれる企業と出会いたい」「自身のスキルを活かせる仕事に就きたい」と考えており、比較的就職意欲やスキルの高い学生が集まっていると言えます。

この売り手市場の時代に「待ち」ではなく「攻め」の就職活動を行う、意欲的で積極性のある学生とのマッチングには、非常に適したツールであると言えます。

自社に興味がある学生以外の多様な人材と出会う事ができる

これまでの新卒採用は、自社に興味を持つ学生の中から、企業が採用基準に沿った学生を選ぶスタイルでした。しかし逆に、自社に興味を持たない多くの学生とは接点を持ちにくいというデメリットがありました。

逆求人は、自社にエントリーはしてないものの、自社の欲する多様な学生と出会えるチャンスの場であると言えます。

4.逆求人を実施する方法

企業が逆求人を実施する方法についてご紹介します。次章ではそれぞれの具体的なサービスについてもご紹介します。

逆求人型就活サイト

まずは、逆求人型就活サイトの利用です。まず、学生はサイト上に自己PRを掲載します。

企業側はそのデータベースから、欲しい学生をスキルや経験などで検索し、マッチした学生にダイレクトに選考オファーをかける仕組みです。自身をアピールしたいと考える意欲の高い学生に、直接アプローチし、母集団の質を高める事が可能となります。

「スカウト型就活サイト」や「スカウト系就活サイト」とも呼ばれます。

逆求人型就活イベント

次に、逆求人型就活イベントです。これは、これまでの合同説明会のように参加企業側のブースに学生が訪問するのではなく、学生側がブースを構えたり、学生側から参加企業に対して自己PRを行うなどのスタイルで実施されるイベントです。

イベントの中で、採用担当者と学生が、1対1や少人数で接点を持ち、ダイレクトにコミュニケーションをとることで選考に繋げます。一般的な就活イベントのように、不特定多数に同じ情報を与えるのではなく、お互いに知りたい情報をやりとりできる貴重な場となります。

5.逆求人型就活サイト紹介

具体的な、逆求人型就活サイトのご紹介です。

Offer Box

株式会社i-plugが提供する「Offer Box」のご紹介です。

ポイント

  • 2018年卒の学生65,000人以上が登録し、就活性の7人に1人が利用するサービス
  • 導入企業数も2,970社(2017年9月時点の掲載数値)にのぼる
  • 導入費0円の成功報酬型で、チャット等でのサポート体制も万全

詳細

2012年にリリースされたサービスで、開始から5年間で累計154,000名の学生が利用し、導入企業数も3,200社を超える、大手逆求人型就活サイトです。自社が求める学生に直接オファーを送る事ができるので、一般の就活サイトで出会えないような、例えば数の少ない理系の学生や、自身を売り込む積極性を持った学生との出会いが実現できます。

導入費用も0円でスタートでき、「内々定」を学生が承諾した時点での成功報酬制であるため、気軽に就活サイトとの併用が可能です。

JOBRASS新卒

株式会社アイデムが提供する「JOBRASS新卒」のご紹介です。

ポイント

  • 求人広告・人材サービス大手「アイデム」が運営
  • 就活生の約4人に1人が登録しており、登録企業者数5,000社を数える
  • 登録可能な卒業年度が決まっていないため、1〜2年次の学生にもアプローチ可能

詳細

求人広告大手の「アイデム」が運営する、逆求人就活サイトです。全国の学生が利用しており、特に旧帝大・早慶・上智・GMARCH・関関同立などの優秀な学生がその4割を占めているのも特徴の1つです。

登録者数は、20万人にものぼります。質の高いレスポンス率も特徴で、企業側が学生にオファーを送り、応諾(説明会・選考に進む意思表示)した割合は2017年10月実績値で30.6%となっています。

また、登録は就活生に限らず1〜2年生でも可能なため、早い段階でメッセージ等による接点を持つ事ができます。

6.逆求人型就活イベント紹介

具体的な、逆求人型就活イベントのご紹介です。

逆求人フェスティバル

株式会社ジースタイラスが運営する「逆求人フェスティバル」のご紹介です。

ポイント

  • 「ONLY ONE」にこだわり、「突き抜けた」学生を選抜
  • 利用企業の6割以上を中小企業(500名以下)が占める
  • 事前の個別面談を突破した、優秀な学生のみが参加

詳細

参加学生は「ONLY ONE」にこだわり、まずはしっかりと「当事者意識」を持っている学生のみを選抜。そして、「地頭の良さ」「コミュニケーション能力」を精査します。また、「志望企業の属性」を見極め、特に「非大手志向」の学生を選抜しています。これらの条件を満たす「突き抜けた」学生とのマッチングが特徴のイベントです。

仕組みとしては、ます運営会社が企業の採用基準を考慮した学生を選抜し、面談を設定。企業は参加費のみ(成功報酬無し)でイベントに参加し、選抜された学生と1対1での面談(30分)を実施します。その中では、冒頭に学生からの自己PRの時間も設けられています。

JOBRASS新卒 逆求人イベント

株式会社アイデムが運営する「JOBRASS新卒 逆求人イベント」のご紹介です。

ポイント

  • 逆求人就活サイト大手JOBRASS新卒が主催するイベント
  • 全ての学生と企業が接点を持つための「交流会」が開催される
  • 1年感で開催されるイベントやセミナーは1,000回を超え、延べ2万人の学生が参加

詳細

「逆求人型就活サイト」でご紹介した「JOBRASS新卒」のイベントです。

仕組みとしては、まず学生側が1名30秒で自己PRを実施。その後、企業側から1社10分で企業や業界についての説明を行います。その後、15分間のグループディスカッション、そして最後に90分間の「交流会」が開催され、グループ単位とフリーでの交流を持つ事ができます。ここでは、すべての参加企業と参加者(学生)が接点を持つ事となります。

気になった学生には、後日「JOBRASS新卒」を通して選考オファーを送り、コミュニケーションを取ります。その場で面談したい学生が居た場合には「ドラフト面談」で、個別面談を実施する事もできます。

7.まとめ

  • 逆求人とは、これまでの新卒採用とは真逆の新卒版ダイレクトリクルーティングとも呼ばれる手法で、近年注目を集めています。
  • 逆求人を利用するメリットは、これまで直接出会えなかったエリアの学生、自社に興味の無かった学生、意欲的な学生とダイレクトにコミュンニケーションが取れる点です。
  • 逆求人を実施するには、学生の登録数が増加している逆求人型就活サイト、もしくは学生と1対1などのコミュニケーションが可能な逆求人型就活イベントがあります。

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