2018年4月17日(火)更新
新卒採用スケジュール
新卒採用のスケジュールはここ数年で大きく移り変わっていますが、2019年卒の新卒採用については、2018年卒のスケジュールと変わらないことが経団連から発表がありました。本記事では、最新版の新卒採用スケジュールをご紹介していきます。
目次[表示]
年々移り変わる新卒採用スケジュール
具体的な新卒採用スケジュールをご説明するにあたり、背景となっている、ここ数年の採用スケジュールの変動とその要因についてご説明します。
直近立て続いた、新卒採用のスケジュール変更
ここ数年、新卒採用スケジュールは毎年のように変更が生じています。
2015年卒採用の際には、「12月に採用広報が解禁され、4月より選考(面接や試験)開始」というスケジュールだったものの、政府より、「就職活動の早期化により大学生(学生)の本分である学習機会が損なわれる」との指摘があり、2016年卒採用より、「3月採用広報解禁、8月選考解禁」へと変更されました。
しかしながら実際には就職活動の山場である選考解禁が4ヶ月後ろに倒れたことで、理系学生は大学の研究活動に支障が生じた他、非経団連加盟企業がこぞって前倒しで行ったことで、かえって「就職活動」の期間を長期化する結果と成りました。
それにより、2017年卒採用以降、間を取るように、選考解禁時期だけ2ヶ月戻り、「3月採用広報解禁、6月選考解禁」となっています。
2019年卒採用は、6月から先行解禁
経団連から、2019年卒の新卒採用については、2017年卒・2018年卒と同じスケジュールであることが発表されています。
経団連加盟企業については、「2018年3月1日」に採用広報が解禁となり、「2018年6月1日」以降、選考が始まることとなります。
【参考】2019年度入社対象の「採用選考に関する指針」を公表
最新版の新卒採用スケジュールをご紹介
以降は、具体的に「経団連加盟企業」「経団連非加盟企業」「外資系企業・マスコミ系企業」それぞれの想定される採用スケジュールをまとめています。
但し、例えば経団連非加盟企業でも、採用スケジュールを経団連亀企業に比べ前倒す企業もあれば、逆に後ろに倒す採用戦略をとる企業もありますので、自社の新卒採用スケジュールを立てるにあたっては、あくまで参考程度に留めていただきつつ、採用競合のスケジュール等も勘案の上、決めることが大切です。
経団連加盟企業の採用スケジュール
経団連加盟企業の採用スケジュールは大きく上記の通りです。表中のそれぞれが表すものについて、後述します。
「インターンシップ」とは
経団連加盟企業に対しこの場で定められている「インターンシップ」にはいくつか条件があります。
- 採用・選考活動とは無関係であることを明示する必要あり
- プログラムの内容を可能な限り一般公開
- インターンで取得した個人情報を、その後の採用活動で用いない
- 募集対象を就活生(学部3年、修士1年)に限定しない
2018年卒までのインターンシップの条件にあった「5日間以上開催」という最低日数要件は削除されました。インターンシップ受け入れた後、学生へのフィードバックを行うなど、教育効果が期待できる取り組みを推奨しています。
そして、1dayインターシップについては、採用選考を目的としたものや、教育効果が薄いものについては実施しないよう通達がでています。
インターンシップはあくまで学生が就業体験を積む場であり、下手に早期「囲い込み」のために用いてはならず、公平性を担保せよ、との意です。
【関連】インターンシップの意味とは?実施の目的やメリットをご紹介 / BizHint HR
【関連】1dayインターンシップを企業が導入する意味と内容 / BizHint HR
2018年3月1日以前に行える広報活動
会社説明会やリクナビ・マイナビなど就活サイトを通じた自社情報の広報、採用広報について、経団連加盟企業は2018年3月1日以降でないと行うことができません。 しかしながら、一部の広報については、それ以前に行うことが可能です。
具体的には、
- 自社ホームページ上における、文字や写真情報の発信
- 自社ホームページ上における、動画を用いた情報発信
- 文章や冊子等、文字情報によるPR活動
- 不特定多数を対象としたもの
こちらも先のインターンシップと同様、「公平性」が担保された状態で、自社ホームページ内に留まる情報発信であれば可能、ということです。
3月から行える「会社説明会」とは
3月1日より開始される「会社説明会」と、6月1日より開始になる「採用選考」では、「学生自身が出欠の意思決定権を有するか」で変わります。
会社説明会から採用選考までの期間は3ヶ月しかないため、各社この短期間で自社の魅力を学生に伝える事が求められます。
また、オフラインの会社説明会の他にも、リクナビ・マイナビといった就活サイトがオープンしますので、就活生に対し降り注ぐ情報量が増えることを想定し、「ここだけは覚えて欲しい」という、自社の魅力を研ぎ澄ます力が求められるでしょう。
【関連】【企業対象】会社説明会に向け準備すべきこと一覧・徹底解説 / BizHint HR
経団連非加盟企業の採用スケジュール
ここまで、経団連加盟企業の新卒採用スケジュールについて述べて参りましたが、逆に経団連非加盟企業の新卒採用スケジュールはどのようになるでしょうか。
全体的な採用スケジュール
経団連非加盟企業であっても、学生が最も動き出す時期に採用活動を行う事が、最大の採用母集団の中から自社にあった人材を探す上では効率的であるため、基本的には経団連加盟企業と同様のスケジュールで、採用広報・プロモーションは行われます。
採用選考・内々定・内定出しのタイミングは変化
一方で、採用選考(面接や試験)、通過者への内々定・内定出しは前倒して行われる傾向にあります。
これは、経団連加盟企業に倣い選考を行った際、途中で選考日程が被り選考中辞退が生じることで機会損失することを回避する他、就活生が目移りする前に、「採用する」意思を示し、自社の一員であることを伝え囲い込む狙いもあります。
最近では行き過ぎた囲い込みが「オワハラ」として、就活生の頭を悩ませる社会問題にも発展していますので、採用スケジュールの組み方、及び前倒す場合のフォローアップ方法については、よくよく事前に設計すべきでしょう。
外資系企業・マスコミの採用スケジュール
業界区分で見た際、外資系企業とマスコミ各社は、その他企業群と比較し採用スケジュールが変則的なため、取り上げて解説いたします。
前年秋から採用活動を実施
経団連加盟企業が採用選考を行う6月以前に、これらの企業の選考は終了するケースが殆どです。中には採用が難航し長期化する企業もありますが、基本的には前年より採用を実施しています。
具体的には春・秋のインターンシップが採用に直結する(或いはそれに準ずる)ケースが多く、「インターンシップ」と言いつつも、経団連が提唱するような「学生の就業意識の醸成」ではなく、選考に等しいものです。
中小企業が採用スケジュールを考える上での注意点
経団連加盟企業を中心とした大手企業については、政府の発言に倣いスケジュールを変動させることになるため、オペレーションの話になるものの、中小企業はそうはいきません。
これらの企業の煽りを大きく受けるため、戦略的に採用スケジュールを立てることが求められます。
会社説明会の参加数が伸び悩む可能性
経団連加盟企業の採用スケジュールを見ると、自社情報が広く公開され、会社説明会が始まってから、実際の選考開始までが3ヶ月しかありません。(2017年3月〜2017年5月末)
そのため、学生の多くは、この限られた期間の中で経団連加盟企業(大手企業が中心)の情報収集に集中することが予想され、同時期中小企業の会社説明会参加数などが伸び悩むことが考えられます。
5月下旬〜6月にエントリーの山ができる
5月下旬〜6月にかけては、経団連加盟企業の6月からの選考解禁に伴う実質的な事前スクリーニングや、採用活動先行企業の内々定出しも一段落し、大手に落ちた学生や、就職活動を継続予定の学生がこぞって中小企業にエントリーすることが予想されます。
そのため、このタイミングまでにはオペレーションフローを整え、選考中の連絡遅滞やフォローアップ漏れなどが生じないようにしておきましょう。
まとめ
- 新卒採用スケジュールは学生の研究・学習時間を配慮し年々変容している。
- 新卒採用スケジュールは経団連加盟の有無、業職により変動する。
- スケジュールについて大枠(経団連加盟企業向け)はあるものの、各社戦略的に多様化していく中で、かえって長期化の傾向にある。
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