はじめての方はご登録ください(無料)会員登録
search

2019年4月11日(木)更新

新卒採用スケジュール

新卒採用スケジュールをめぐる議論は年々活発になっています。2020年卒の新卒採用は、2019年卒のスケジュールと変わらないことが一般社団法人日本経済団体連合会(以下、経団連)から発表されました。しかし、2021卒から事実上の就職活動ルールの廃止も名言されており、インターンシップを予定している企業も考慮するべき事項が出てきています。本記事は、最新版の新卒採用スケジュールを中心にご紹介しつつ、2021年卒以降の採用活動の動向もご紹介します。

新卒採用スケジュール に関するビジネス事例や製品の情報を受取る

年々移り変わる新卒採用スケジュール

2019年の新卒採用スケジュールをご説明する前に、採用スケジュールの変動とその要因をご紹介します。

直近立て続いた、新卒採用のスケジュール変更

2015年から新卒採用スケジュールは毎年のように変更が生じています。

2015年卒採用の際には、「12月に採用広報が解禁され、4月より選考(面接や試験)開始」というスケジュールだったものの、政府より「就職活動の早期化により大学生(学生)の本分である学習機会が損なわれる」との指摘があり、2016年卒採用より「3月採用広報解禁、8月選考解禁」へと変更されました。

実際には就職活動の山場である選考解禁が4ヶ月後ろ倒ししたことで、理系学生は大学の研究活動に支障が生じた他、経団連非加盟企業がこぞって採用活動を前倒しで行ったことで、かえって「就職活動」の期間を長期化する結果となりました。

この事態により、2017年卒採用以降、選考解禁時期だけ2ヶ月戻り、「3月採用広報解禁、6月選考解禁」に変更となっています。

しかし、近年「採用選考に関するルールが形骸化している」ことや、経団連がルール・方針を策定すること自体に疑問であるという流れから、2021年以降の採用選考ルールは大幅に変更される可能性があります。

2020年卒採用も、6月から選考解禁

経団連は、2020年卒の新卒採用(2019年の採用活動)は、2019年卒と同様のスケジュールを踏襲することを発表していいます。

経団連加盟企業は、例年通り、「2019年3月1日」に採用広報が解禁となり、「2019年6月1日」以降、選考が始まります。

【参考】採用選考に関する指針/一般社団法人 日本経済団体連合会

2021年以降、経団連が就職活動ルールを策定しないと明言

経団連は2018年10月の定例記者会見で「2021年以降、採用選考に関する指針を策定しない」ことを明言しており、事実上、今までの採用活動ルールは廃止され、各企業が自由に採用活動を行えます。

しかし、経団連は「2021年以降の採用選考ルールを政府の関係会合において、議論する」とも明言しています。日本政府主導による「何かしらのルール」が発表されることも予想されるため、企業側は採用選考に関するルール・方針を注視しなければいけません。

政府の関係会合で議論されることにより、今まで自由な採用選考活動を行っていた経団連非加盟企業の採用計画にも大きな影響が出る可能性があります

【参考】定例記者会見における中西会長発言要旨/一般社団法人 日本経済団体連合会

最新版の新卒採用スケジュールをご紹介

採用スケジュールは所属する団体や業界によって、異なります。今回は「経団連加盟企業」、「経団連非加盟企業」、「外資系企業・マスコミ系企業」それぞれの想定される採用スケジュールをご紹介いたします。

ただし、経団連非加盟企業でも、採用スケジュールを経団連加盟企業に比べて採用活動を前倒す企業もあれば、後ろ倒す採用戦略を実施する企業もあります。そのため、参考程度に留めていただき、競合他社の採用スケジュール等も考慮した上で、採用計画を決定していくことが大切です。

経団連加盟企業の新卒採用スケジュール

2019年の経団連加盟企業の採用スケジュールは、例年通りのスケジュールです。

  • 2019年3月1日 :広報開始(会社説明会、エントリー受付)
  • 2019年6月1日 :選考試験開始(筆記試験、面接試験→内々定)
  • 2019年10月1日 :内定

「インターンシップ」とは

経団連加盟企業が実施する「インターンシップ」にはいくつか条件があります。

  • 採用・選考活動とは無関係であることを明示する必要がある
  • プログラムの内容を可能な限り一般公開する
  • インターンで取得した個人情報を、その後の採用活動で用いない
  • 募集対象を就活生(学部3年、修士1年)に限定しない

2018年卒と同様にインターンシップの条件であった「5日間以上開催」という最低日数要件は削除されています。また、インターンシップ受け入れ後、学生へのフィードバックを行うなど、教育効果が期待できる取り組みを推奨しています。

また、1dayインターシップについては、採用選考を目的とした内容や、教育効果が薄い内容は実施しないようにと通達がでています。

経団連は、インターンシップを「学生が就業体験を積む場」と定義しており、「早めに就活生を囲い込みするためにインターンシップを用いてはならず、公平性を担保しなければいけない」と考えています。

【参考】「採用選考に関する指針」の手引きの改定について/一般社団法人 日本経済団体連合会
【関連】インターンシップの意味とは?実施の目的やメリットをご紹介/BizHint
【関連】1dayインターンシップを企業が導入する意味と内容/BizHint

2019年3月1日以前に行える広報活動

会社説明会やリクナビ・マイナビなどの就活サイトを通じた自社情報の広報、採用広報について、経団連加盟企業は2019年3月1日以降でないと行うことができません。

しかし、以下の広報活動は、3月1日以前に行うことが可能です。

  • 自社ホームページ上における、文字や写真情報の発信
  • 自社ホームページ上における、動画を用いた情報発信
  • 文章や冊子等、文字情報によるPR活動
  • 不特定多数を対象としたもの

これらの広報活動もインターンシップと同様に、公平性が担保された状態で、自社ホームページ内に留まる情報発信である必要があります。

3月から開始の会社説明会とは

3月1日から開始の「会社説明会」と、6月1日から開始の「採用選考」は、「学生自身が出欠の意思決定権を有するか」によって、使い分けなければいけません。

会社説明会から採用選考までの期間は3ヶ月しかないため、短期間で自社の魅力を学生に伝える努力が求められます。

また、オフラインの会社説明会の他にもリクナビ・マイナビなどの就活サイトがオープンするため、就活生が収集する情報量の増加を想定し、集約された自社の魅力を最大限に発信する努力が必要です。

【関連】【企業対象】会社説明会に向け準備すべきこと一覧・徹底解説/BizHint

経団連非加盟企業のインターンシップの活用と新卒採用スケジュール

経団連非加盟企業の多くは、学生が最も動き出す時期に採用活動を行うことで、最大の採用母集団の中から自社にあった人材を探すことができます。そのため、効率の観点から考えても、基本的には経団連加盟企業と同様のスケジュールで、採用広報・プロモーションを行っていることが多いです。

しかし、経団連非加盟企業では早い段階で全ての採用活動を行い、インターンシップに参加した就活生に特別選考や内々定を通知する動きが増えています。

そのため、インターンシップと全ての選考活動、内定・内々定の通知を同時進行する傾向が強いと考えられます。

インターンシップの活用方法

最近では、ベンチャー企業やスタートアップ企業、経団連非加盟企業を中心にインターンシップを活用した採用活動を強化する動きが広がっています。インターンシップの実施は将来の新卒内定者の即戦力化にもつながり、従来の新入社員を一から教育する余裕がなくなっている企業にとっても魅力的な手段として注目されています。

また、インターンシップは短期インターンシップと長期インターンシップの2つに分けられます。

短期インターンシップ(1~2日、長くても2~3週間)

参加学生同士のグループワークが中心となり、企業研究・業界研究の一環として実施できます。そのため、インターンシップへの参加を希望する優秀な人材に、情報発信では伝わらない企業の魅力を伝える機会としての活用が可能です。その他、優秀な就活生には特別選考への招待や内々定の通知を出す機会としても活用されています。

長期インターンシップ(通常、1ヶ月以上)

参加者に会社の実務を体験させ、仕事への理解を深めることができます。また、エントリーシートや面接では判断できない参加者の自頭力や実務能力を把握できるため、即戦力となる優秀な学生の発掘が可能です。近年では半年から1年という長期間の有償インターンシップを開催する企業も増えています。

【関連】インターンシップの意味とは?実施の目的やメリットをご紹介/BizHint

採用選考・内々定・内定出しのタイミングは変化

経団連非加盟企業では、全体的な採用スケジュールは経団連加盟企業の採用スケジュールと同時期に行う一方、採用選考(面接や試験)、選考通過者への内々定・内定の通知は前倒しで行われる傾向にあります。

この傾向は、経団連加盟企業の選考日程と被り、選考中の辞退による機会損失を回避する他、就活生が他の企業へ目移りする前に「採用する意思」を示し、自社の一員として囲い込む狙いも考えられます。

最近では、行き過ぎた囲い込みである「オワハラ」が社会問題化しており、採用スケジュールの組み方や、内定通知の前倒しに向けたフォローアップ方法を事前に設計しなければいけません。

外資系企業・マスコミの新卒採用スケジュール

外資系企業とマスコミ業界は、その他企業群と比較しても採用スケジュールが変則的です。また、経団連加盟企業や経団連非加盟企業よりも全体的に前倒しで行われています。そのため、学生の応募も早くから行われ、その他の企業よりも早めに採用情報を出さなければいけません。

前年秋から採用活動を実施

外資系企業やマスコミは経団連加盟企業が採用選考を行う6月以前に、選考が終了するケースが殆どです。中には採用が難航し、長期化する企業もありますが、基本的には前年より採用活動を実施しています。

春・秋のインターンシップが採用に直結する(或いはそれに準ずる)ケースも多く、経団連が提唱するような「学生の就業意識の醸成」を目的としたインターンシップではなく、採用選考を目的とした活動と認識されています。

中小企業が採用スケジュールを考える上での注意点

経団連加盟企業を中心とした大手企業は、政府の発言を受け、採用スケジュールを大きく変動することが珍しくありません。

しかし、大企業の動きに大きな影響を受ける中小企業は、綿密な採用戦略と学生の就活スケジュールとマッチした採用スケジュールを立てる必要があります。

学生の意識変化に注意

深刻な人手不足や生産労働人口の減少から、新卒採用市場では学生優位の売り手市場が続いており、大企業を志望する学生も増えています。

しかし、不確実性の高い将来に備えて、安定志向を持つ学生が増える一方で、実務経験を積めるインターンシップを通じた採用に興味を示す学生も増えています。2019年3月1日時点で内定を持つ学生も徐々に増えており、学生が積極的に「自分の働き方」を模索する動きが広がっていることが要因のひとつです。

また、就職につながるアルバイトを希望する大学1~2年生の学生も増えており、事実上、就職活動を始めていると考えることもできます。早い段階で有名企業からの内定を得る学生は、経団連加盟企業が指定する就活解禁日よりも半年~1年以上前に動き出しているため、今後の採用スケジュールの見直しにも影響を与えそうです。

今後、新卒入社社員にも「稼ぐ力」を求める企業も増えており、その動きを敏感に察知する優秀な学生を獲得するためにも、学生の意識変化に備えた採用活動の検討が必要です。

採用スケジュールの決定が鍵

経団連の「採用選考に関する指針」や競合他社の採用スケジュールとの比較、経団連非加盟企業による採用活動の前倒しなど、新卒一括採用は外的要因に大きく影響を受けます。

また、採用の多様化と学生意識の変化に伴い、採用スケジュールは早期化と長期化が同時に進んでいる傾向がみられます。また、その年の世界情勢や雇用情勢によって、採用スケジュールも変化しているため、前年の採用スケジュールが効果的に機能するとは限りません。

情報公開やエントリー受付・会社説明会の開催時期、内定通知のタイミング、内定通知後のフォローアップの内容、採用活動の終了時期、インターンシップの実施など細かく検討する必要があります。

また、2021年以降の就活ルールは、先述した通り政府の関係会合で話し合うことが明言されており、経団連非加盟企業も影響を受ける可能性が考えられます。優秀な人材を獲得できるインターンシップのあり方も変化しているため、2~3年先の採用活動を視野に入れた検討が必要です。

会社説明会の参加数が伸び悩む可能性

経団連加盟企業の採用スケジュールは、自社情報が公開され、会社説明会が始まってから、実際の選考開始までが3ヶ月しかありません。(2019年3月〜2019年5月末)

その結果、学生の多くは、限られた期間の中で経団連加盟企業(大手企業が中心)の情報収集に集中することが予想され、同時期に開催する中小企業の会社説明会参加数が伸び悩む可能性が考えられます。

採用活動の母集団が多い時期に採用活動を始めると同時に、同じ業界の大手企業や経団連加盟企業の採用スケジュールと被らないように会社説明会を実施するなどの工夫が必要です。

5月下旬〜6月にエントリーの山ができる

経団連加盟企業の2019年の就職活動は、例年通りの採用スケジュールで行われるため、5月下旬〜6月は、経団連加盟企業の6月からの選考解禁に伴う事前スクリーニングや、採用活動先行企業の内々定の通知も一段落します。そのため、大手企業の選考に漏れた学生や、就職活動の継続を決めた学生が中小企業の選考にエントリーする動きが増えます。

そのため、5月下旬~6月までには採用のオペレーションフローを整え、選考中の連絡遅滞やフォローアップ漏れなどが生じないようにしておかなければいけません。

まとめ

  • 新卒採用スケジュールは学生の研究・学習時間を配慮して年々変容していますが、2017~2019年までの採用スケジュールには大きな変化は見られません。
  • 新卒採用スケジュールは、経団連加盟の有無や業界によって変動しますが、2021年以降は経団連が就活ルールを策定しない方針を明言しており、今後の変化を注視する必要があります。
  • 採用スケジュールの大枠(経団連加盟企業向け)はあるものの、採用戦略の多様化と学生意識の変化に伴い、採用活動の長期化や採用活動そのものを見直す動きが広がっています。

注目のビジネス事例トピックを、逃さずチェック。

大手やベンチャー含め計180,000人以上の会員が利用しています。

BizHint の会員になるとできること

  • 事業運営のキーワードが把握できる
  • 課題解決の事例や資料が読める
  • 厳選されたニュースが毎日届く
  • アプリで効率的に情報収集できる
いますぐ無料会員登録

新卒採用スケジュールの関連キーワードをフォロー

をクリックすると、キーワードをフォローすることができます。

キーワードフォローの使い方

ビジネス事例や製品の情報を受取る

フォローしたキーワードの最新トピックをトップページに表示します。 フォローはでいつでも変更することができます。
フォローを管理する

目次