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新卒採用スケジュール

2020年7月30日(木)更新

一般社団法人日本経済団体連合会(以下、経団連)による「就活ルール」策定の廃止を受けて、政府主導で策定する「就活ルール」や今後の採用活動の動向に対する注目が年々高まっています。中小企業の大卒求人倍率が上がり続ける中、優秀な人材を獲得するために企業はどのような新卒採用スケジュールを組めばよいのでしょうか。当記事では、新卒採用スケジュールの変遷と2022年卒の新卒採用スケジュール、時期ごとの企業側の動き、新卒採用スケジュールを組む際に気をつけるべきポイントについて分かりやすく解説しています。

新卒採用スケジュールの変遷

【出典】新卒採用スケジュールの変遷

就職活動の早期化によって大学生の本分である学習機会が損なわれることを防ぐため、経団連が策定する「就活ルール(採用選考に関する指針)」はこれまで何度も大きく変化してきました。そして、学生や企業も「就活ルール」の変化に合わせながらスケジュール調整を行ってきました。

しかし、選考開始や採用を前倒しする企業が増えて「就活ルール」が形骸化していることや、通年採用の重要性が年々高まっていることから、経団連は2020年卒を最後に「就活ルール」を廃止することを決定。

突然のルール廃止による学生や企業の混乱を防ぐため、2021年卒以降は政府主導で新たにルールを策定することを発表しました。

【参考】経団連の就活ルール、なぜ廃止?3つのポイント:日本経済新聞

2022年卒の新卒採用スケジュールはどうなる?

政府は現状維持を求める学生や企業が多いことに配慮して、経団連が策定した前年度の「就活ルール」を踏襲する形で2021年卒の「就活ルール」を策定。2022年卒の「就活ルール」についても変更しないことが決定されています。

そのため、経団連加盟企業は例年通り、以下のスケジュールに基づき採用活動を行うこととなりました。

  • 2021年3月1日 :広報開始(会社説明会、エントリー受付)
  • 2021年6月1日 :選考試験開始(筆記試験、面接試験→内々定)
  • 2021年10月1日 :内定

【参考】「就活ルール」維持、22年春入社も6月から 政府方針:日本経済新聞

2022年卒の新卒者獲得に向けた企業側の動き

採用活動で多くの成果を出すためには、全体の把握と入念な準備が欠かせません。

ここでは、就活ルールに従って採用活動を行う経団連加盟企業を例にあげ、時期ごとに企業が取るべき行動について紹介します。

採用計画の立案:2020年7月頃まで

2020年7月頃から、多くの企業が採用活動に向けた本格的な準備やインターンシップ実施のために動き始めます。そのため、採用計画の立案は早めに取り掛かり、余裕を持って完成させるように心掛けましょう。

【具体的な取り組み内容】

  1. 自社を取り巻く状況の整理
  2. 採用実績と具体的アクションの振り返り
  3. 要員計画の策定
  4. 採用方針とアクションプランの策定

【関連】新卒採用における採用計画の策定方法とは?/BizHint

説明会の準備や求人情報の作成:2020年7月~2021年2月頃

2021年3月1日の採用広報解禁と6月1日の採用選考解禁に先駆けて行わなければならないことは多岐に渡ります。

抜けがないようにしっかりとチェックしながら1つずつ丁寧に準備を進めましょう。

【具体的な取り組み内容】

  1. 会社説明会の内容を検討
  2. 会社説明会の会場予約
  3. 筆記試験や面接試験の内容を検討
  4. 面接官の選定、トレーニング
  5. 大学訪問や学内説明会の実施
  6. 合同企業説明会や合同企業セミナーへの参加
  7. 求人情報・求人広告の作成
  8. 自社ホームページやパンフレットの作成、見直し

【関連】【企業対象】会社説明会に向け準備すべきこと一覧・徹底解説/BizHint
【関連】面接官トレーニングで選考の精度や効果を上げる方法を、具体例を交えてご紹介/BizHint

採用広報の解禁日前から行える広報活動

就活ルールに従って採用活動を行う場合、会社説明会やリクナビ・マイナビなどの就活サイトを通じた自社情報の広報は、3月1日以降でないと行うことができません。

しかし、以下の広報活動については採用広報の解禁日前から行うことができます。

  • 自社ホームページ上における、文字や写真、動画を用いた情報発信
  • 文章や冊子等、文字情報によるPR活動
  • 不特定多数を対象としたもの

ただし、これらの広報活動は公平性が担保された状態で、自社ホームページ内に留まる情報発信である必要があります。

インターンシップの実施:2020年7月~2021年2月頃

日本では大学3年生の夏から冬にかけて実施されることが多いインターンシップ。インターンシップの実施は将来の新卒内定者の即戦力化にもつながり、従来の新入社員を一から教育する余裕がなくなっている企業にとっても魅力的な手段として注目されています。

基本的にインターンシップは以下の4種類に大別されます。

  1. インターンシップ:就業体験をともなう複数日程のもの
  2. 1Day仕事研究プログラム:就業体験をともなう1日以内のもの
  3. 業界研究・会社研究プログラム:就業体験をともなわない複数日程のもの
  4. 1Day業界研究・会社研究プログラム:就業体験をともなわない1日以内のもの

22卒に向けたインターンシップは、オンライン開催を検討している企業も多いことでしょう。株式会社ディスコの調査結果によると、オンラインであっても学生の9割近くが参加したいと回答したそうです。

【関連】2022年卒の就活最前線、今年のインターンシップは「オンライン」と「長期戦」がカギか/BizHint

インターンシップ実施時の注意点

就活ルールでは、インターンシップを「学生が就業体験を積む場」と定義しており、「早めに就活生を囲い込みするためにインターンシップを用いてはならず、公平性を担保しなければいけない」とされています。

そのため、経団連加盟企業は、インターンシップを実施する上で次の点に留意しましょう。

  • 採用・選考活動とは無関係であることを明示する必要がある
  • プログラムの内容を可能な限り一般公開する
  • インターンで取得した個人情報を、その後の採用活動で用いない
  • 募集対象を就活生(学部3年、修士1年)に限定しない
  • インターンシップ後にフィードバックを行うなど、教育効果が期待できる取り組みを推奨
  • 1dayインターシップについては、採用選考を目的とした内容や教育効果が薄い内容を実施しない

【参考】「採用選考に関する指針」の手引きの改定について/一般社団法人 日本経済団体連合会

企業説明会の開催・エントリー受付:2021年3月~2021年5月頃

3月1日の採用広報解禁日に合わせて、学生たちの就職活動ムードは一気に高まります。

学生からのエントリーをただ待ち続けるのではなく、企業側からも積極的なアプローチを行い、自社の強みや入社することで得られるメリットが正しく伝わるように情報を提供しましょう。

【具体的な取り組み内容】

  1. 就活サイトを通じて採用情報を公開
  2. 大学の就職課に求人票を提出
  3. ハローワークに求人票を提出
  4. エントリー者にパンフレットを送付
  5. 会社説明会の実施

採用選考・内々定出し:2021年6月~2021年9月頃

6月に入るといよいよ採用選考開始となります。面接は学生と企業が互いを見極め、選定する重要な場です。ミスマッチを最小化するためにも、自社の抱えている課題や弱みも包み隠さずに伝え、会社全体の雰囲気を肌で感じとってもらいましょう。

また、入社した自分の姿をイメージしてもらえるように、「来年度はこのようなことに挑戦したい」や「入社後にこのような活躍を期待している」といった企業側の思いを伝えましょう。

【具体的な取り組み内容】

  1. 書類選考
  2. 筆記試験や適性検査の実施
  3. 面接の実施
  4. 内々定出し
  5. 採用通知書や不採用通知書の作成、送付

【関連】【企業向け】新卒採用に最適な適性検査の種類とサービス紹介/BizHint
【関連】【面接官必見】面接の心得から進め方、質問集まで面接ノウハウ総まとめ!/BizHint

内定者フォロー:2021年6月~入社まで

内々定や内定を出してもまだ気を抜いてはいけません。

苦労の末に獲得した理想の人材を手放してしまうことがないよう、内定者の不安や悩みにしっかりと耳を傾けて適切なフィードバックを行い、エンゲージメントを高められるような取り組みに力を入れましょう。

【具体的な取り組み内容】

  1. 自社情報の継続的な発信
  2. 人事担当者との面談
  3. 内定者研修の実施
  4. 内定者懇親会の実施
  5. 内定者フォローSNSの活用
  6. 既存社員との懇親会の実施

【関連】「内定者フォロー」施策11選!内定者フォローの目的や企業事例もご紹介/BizHint
【関連】内定者研修に入れるべき内容は?設計方法や成功ポイントまで徹底解説/BizHint

企業が新卒採用を進める上で気をつけるべきポイント

新卒採用スケジュールを組む際に企業はどのような点に気をつけたらよいのでしょうか。

自社のターゲットとなる学生の就活スケジュールや反応をイメージする

採用活動における成功とは、自社が求める人材要件やスキルを持っている学生を採用することです。大きな母集団を形成できたとしても、その中に自社で活躍できる人材がいなければ何の意味もありません。

自社にマッチした学生のエントリーを増やすためにも、ターゲットとなる学生の就活スケジュールに合わせた新卒採用スケジュールを組み、自社に対して興味関心を持ってもらえる仕組みを構築しましょう。

社内でノウハウを蓄積し、活用する

その年の採用活動が全て終了したら、必ず振り返り作業を行いましょう。

以下の情報をもとに分析や評価を行うことで、自社に最も適した採用スケジュールや内容を組むことが容易となり、毎年の採用を安定させることが可能となります。

  • 応募経路別のエントリー数の推移
  • 応募動機、自社に対するイメージ
  • 選考辞退率、内定辞退率
  • 応募者や採用者に対するアンケートの結果

大手企業や競合他社の動向をチェックする

自社内での採用ノウハウの蓄積と同じくらい重要なのが、大手企業や競合他社の動向チェックです。

広報や採用選考の手法から良い点を積極的に取り入れ、悪い点は「なぜ失敗したのか」を自社なりに分析することで、自社の採用活動を効率良くブラッシュアップすることができます。

新型コロナウイルス対策を行う

【出典】2022卒新卒採用活動に関する企業調査について/株式会社ワークス・ジャパンのプレスリリース

2019年末に発生し、世界中で猛威をふるい続けている新型コロナウイルス感染症。このウイルスは、学生たちの就職活動にも多大な影響を及ぼしています。

全ての採用担当者は、学生たちが新型コロナウイルスへの感染を恐れ、多くの人が集まる場所に出入りすることに対して大きな不安を感じていることを理解した上で、適切な対応を取らなくてはなりません。

株式会社ワークス・ジャパンの調査では、7割前後の企業が新型コロナウイルスの感染拡大対策としてWEBセミナーやWEB面接を新たに導入したと回答しています。

積極的にコロナ対策に取り組み、自社従業員と学生の安全を確保する姿勢を示すことで、学生たちに「人材を大切にする企業」というイメージを与え、安心して応募してもらうことができるでしょう。

経団連に加盟していない企業や中小企業の新卒採用スケジュールは?

経団連加盟企業の採用スケジュールでは、自社情報の公開や会社説明会の開始から選考開始までが3ヶ月しかありません。そのため、学生の多くは3月から6月にかけて経団連加盟企業(大手企業が中心)の情報収集や会社説明会に集中的に取り組みます。

このような事情から、経団連の非加盟企業や中小企業は、経団連加盟企業の情報公開や会社説明会と日程が被らないように前後にずらし、母集団形成から採用までの流れを短期間にまとめる傾向にあります。ただし、情報公開や採用選考の日程を前後にずらすだけでは企業が求める人材を安定して確保することはできないため、注意が必要です。

前にずらせば多くの学生との接点が生まれますが、同時に内定辞退のリスクが高まります。逆に、後ろにずらせば内定辞退のリスクを最小化することができますが、優秀な学生の多くはすでに就活を終えている可能性が高くなります。

厳しい人材獲得競争を勝ち抜くため、特に中小企業の採用担当者は、大企業以上に戦略的かつ緻密な採用計画を立て、自社で活躍できる人材像を明確にし、内定者に対する十分なフォローアップ体制を構築しておきましょう。

まとめ

  • 2021年卒以降は経団連に代わり、政府が主導となって「就活ルール」を策定している
  • 経団連が策定した2020年卒の「就活ルール」と政府主導で策定された2021年卒と2022年卒の「就活ルール」に大きな違いはない
  • 2022年卒の「就活ルール」に従う企業は、3月1日に広報活動が解禁、6月1日に選考活動が解禁となる
  • 経団連加盟企業だけでなく、全ての企業が2023年卒以降の「就活ルール」の変化に注目し、適切な対応を取っていく必要がある

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