はじめての方はご登録ください(無料)会員登録
search

2018年11月28日(水)更新

市場調査

市場調査とはサービス・商品を提供する上で、顧客・市場に関わるさまざまな情報を収集する活動のことです。この記事では、市場調査の目的を具体的にする意味や市場調査と混同しやすいマーケティングリサーチとの違い、定量調査・定性調査・統計データ調査などの市場調査の方法および進め方、国内主要市場調査会社など、詳しく解説します。

市場調査 に関するビジネス事例や製品の情報を受取る

市場調査とは

市場調査とは、サービス・商品を提供する上で、顧客・市場に関わるいろいろな情報を取集する活動のことです。数値や数字で現在の市場を理解し、マーケティング施策をビジネス的に組み立てていくときに使います。

例えば、エアコンの販売業者としては以下のような情報を集める必要があります。

  • 国民のエアコンの所有率
  • エアコン一台あたりにかけている金額
  • 一軒あたりの所有台数
  • エアコンの購入ポイントは?
  • エアコンを購入してから買い替えるのは何年目か
  • 現在、エアコンを発売している競合他社の数
  • エアコン業界における、メーカー毎の市場シェア率

これらの情報を集めるために行うのが「市場調査」なのです。

市場調査の目的

市場調査の目的は大きく分けて以下の2つです。

  • 仮説を検証するための調査(仮説検証)
  • 事実を明らかにするための調査(事実調査)

仮説検証は、売上が伸びない自社商品に対して分析、その分析の結果が正しいのか間違っているのかを検証するために行います。仮説検証のプロセスとして、例えば自社で販売しているケーキが売れていない場合、消費者にとって「大きすぎるのではないのか」「価格が高すぎるのではないのか」「甘すぎるからではないのか」などの仮説を立てるところからスタートします。市場調査によって、その仮説が正しいのか、それとも間違っているのかを判定します。

一方で事実調査とは、対象者となる顧客が自社製品やサービスに対して抱いている現実の意見やニーズを把握することで、消費者行動を理解して今後の参考にするための調査方法です。例えば、発売前のケーキを試食してもらい、味の感想を聞いてみたりすることが該当します。

市場調査のメリット

市場調査をすることで得られる3つのメリットをご紹介します。

独善的にならずに商品開発・改良をすることできる

市場調査によって、企業が提供をしているサービスや商品に対する顧客の考えを聞くことができます。消費者向けの商品・サービスの場合は特に重要だといえます。

消費者に提供する商品だからこそ事前にヒアリングを行ったり、試供品のテストをするアンケートを行って、実際に体験した感想を知ることは重要です。それらのデータを活用することで、よりユーザーの求めるニーズに沿った商品の開発をすることができます。

顧客の要望を聞くことで市場を把握することができる

市場調査によって、目標としている客層やターゲットの消費者が望んでいる商品を知ることできます。

日常生活の中などで悩んでいることや困っていること、大変だと思うことの感想を知ることで、顧客の要望に沿ったサービス・商品の提供に役立ちます。

最新のトレンドを理解することができる

市場のデータは、現在であればインターネットを通じてある程度収集することができるようになっています。とはいえ、収集できるデータは「ある一定の範囲内」であり、必ずしも知りたい情報全てを網羅しているわけではありません。

また、インターネットの情報はある程度の時間差で掲載されるために、自社が狙う市場のデータについて新しい情報が手に入れる可能性は著しく低いでしょう。 そのため、市場調査を行うことにより、生の市場のデータを収集することが可能になります。

また、生のデータを把握することでトレンドを掴むことができます。旬が過ぎたものを扱うことはリスクになりますので、確認しておきたいところです。

市場調査とマーケティングリサーチの違い

市場調査とは別に、マーケティングリサーチという言葉があります。市場調査は英語では「マーケットリサーチ」と訳されますが、この2つの言葉は厳密に言うと違いがあります。

市場調査はこれまでの市場の動向を理解するという意味であり、マーケティングリサーチは顧客の考えを理解して今後のニーズを探るという意味を持っています。

そのため、過去の流れや現在までの状況を理解する場合は「市場調査」が該当し、今後の流れや展開を予測していきたい場合は「マーケティングリサーチ」と捉えられています。

また、市場調査は基本的に情報を数値化することで把握するのに対し、マーケティングリサーチは見込み客や顧客が考えている内容を言葉として認識して把握するという違いも見られます。

【関連】マーケティングリサーチとは?調査手法や手順、書籍までご紹介 / BizHint

市場調査の方法

ここでは、大きく3つに分けられる「定量調査」「定性調査」「統計データ調査」それぞれの市場調査の方法についてご紹介します。

定量調査

見込み顧客や消費者に対して、郵送、対面、WEBなどを用いてアンケートを行います。割合や人数、傾向値など、何らかの明確な量や数値で表すことができる定量データで分析・集計する調査方法です。

定量調査には以下の方法があります。

郵送調査

アンケート調査を郵送で行う場合です。目の前でのアンケートではないので、調査対象者が安心して余裕をもって記入できるというメリットがある反面、アンケートよりコストがかかる、返信してくれない人がいるというデメリットもあります。

電話調査

対面調査のように、受ける人に対して臨機応変に対応できたり、じっくり聞くことができたりすることがメリットです。しかし、電話営業は一歩間違えると営業と間違えられることも多く、電話調査自体が難しくなってきているのが現状です。

その上携帯電話が普及したことにより、特に若い世代が固定電話を持つことが少なくなっています。電話での調査の場合、どうしても調査できる対象に偏りができてしまっているのが現状です。

インターネット調査

昨今のIT技術の発達により、インターネットおよびスマートフォンを利用した市場調査です。電話、FAX、郵送に比べて費用が少なく、対象範囲も簡単に拡げることも、狭くすることもできます。

一方、インターネットの場合匿名性が高く、調査対象者がアンケートに対しても誠実に対応してくれない可能性があります。

街頭調査

インターネットで簡単に調査ができるようになった反面、実際の対象者に直接出会うために街頭や駅周辺でアンケートや口頭で調査をする方法が街頭調査です。

あらかじめ決められた対象者ではないので調査に時間やコストがかかります。

会場調査

事前に準備したオフィスやレンタル会議室などで、調査対象者に対して製品などの感想を聞くために集まってもらって聞き出す調査です。

調査対象者はしっかりと答えてくれるメリットがある反面、同室の人の感想に影響されやすいデメリットがあります。また、手間とコストがかかります。

定性調査

定量調査とは違い、数字で表すことが難しい調査対象者の行動や考えを探る調査が定性調査です。

あるサービス・商品の利用率が異常に高いのは「どういう理由なのか」、利用者は「どのポイントを気に入って利用しているのか」というように、ある事象に対して原因や理由を深く探る場合に適しています。

定性調査は、1対1や少人数のグループなどの、数名で行われることが特徴で、以下の方法があります。

インタビュー調査

調査対象者に対して直接聞く方法です。複数人のグループに対して聞き取りを行うグループインタビュー調査と、調査対象者個人に対して深く聞き込みを行うインデプスインタビューがあります。

ミステリーショッパー

調査員がお店に客として来店して調査する方法です。実際に商品やサービスを購入して従業員のサービス内容や棚の陳列状況などを調べます。

ショップアロング調査

ショッピングセンターなどの商業施設において、選定した調査対象者がどのような購買行動をするのかを観察します。購買後に「なぜその商品を買ったのか」をインタビューすることで購買心理を調べる調査です。

行動観察調査(オブザベーション)

調査員が自分の先入観を除いて、調査対象者の行動をありのままに観察する調査です。机上の思考からは想像できなかった知見が得られる可能性があります。

統計データ調査

統計データを使って市場調査をする方法です。統計データの種類としては、政府の統計データや民間のシンクタンクが調査したものがあります。

以下に主な統計データとして役立つサイトをご紹介します。

政府の統計窓口

日本政府の14の府省が調査をしてまとめたデータです。調査内容は、地域ごとの人口変動や国民生活の調査、国土に関する調査など国に関わるものが多いのが特徴です。

民間では調査できないデータもたくさんあり、調べる価値はあります。

【参考】総務省統計局/政府統計の総合窓口

調査のチカラ

「調査のチカラ」はインターネット上にある統計情報を集約したサイトです。ありとあらゆる情報が、基本的に閲覧無料で利用できます。

統計データを探す際は、まずはここから探してみるのもいいでしょう。

【参考】ITmedia/調査のチカラ

矢野経済研究所

各業界の市場規模調査などが載っています。かなり詳細のレポートもあります。

会員登録がないと閲覧できない部分もありますので、注意が必要です。

【参考】市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

市場調査の進め方

市場調査を具体的に進めるためには、以下のようなステップがあります。

調査目的

市場調査を行う上で、最初に考えなくてはならないのは、調査目的の明確化です。調査目的を明確化することによってブレがなくなり、効率的な市場調査を行うことができるようになります。

定量・定性調査の選択

調査目的を選定したら、適切な調査方法を選択する必要があります。定量調査と定性調査、どちらを選択するかは、調査のテーマ内容や予算、抽出しているリストの有無、スケジュールなどで総合的に判断します。

調査票の作成

調査方法を選定したら、質問のリストとなる調査票を作成します。これは、得たい回答やデータを得るために作成するもので、調査の目的を明確にしておくと、調査対象者も絞り込まれてより深く質問することができるので、回答率の高い調査票が作られることになります。

したがって、調査票は作成する前の段階で、いかにしっかりと準備できるかが質を左右します。

外部の市場調査会社への委託

自社で市場調査をするのは、やはりハードルが高いといえます。調査対象者を確保し、調査票を作り、調査結果を分析・集計する作業は、経験がないと時間・コストの両面で負担になる可能性があります。

そのため、リサーチ会社へ委託するのも一つの方法です。ノウハウを持っているリサーチ会社であれば、自社の依頼に合致した提案やアドバイスを受け取ることができるでしょう。数多くのリサーチ会社から吟味して選ぶことが重要です。

市場調査に関連するサービス5選

現在では、市場調査を行う上で便利なツールや調査会社がたくさん出揃っています。ここでは、その中から5つご紹介します。

Google Surveys

Googleが提供している市場調査ツールです。オンライン上でアンケートの作成、市場調査の実施および回答集計まで行うことができます。GoogleのアンケートツールとしてはGoogleフォームがありますが、それよりも気軽に回答を集めることができます。

【参考】 Google/Google サーベイ

Markecchi(まーけっち)

700万人にも及ぶユーザーのなかから、ターゲットになりうる調査対象者を絞り込みます。定量のデータや、ユーザー個人の属性のデータをつけたインタビューの発言録などを依頼することができます。

【参考】株式会社マーケティングアプリケーションズ/Marketing Applications

マインドポインター

調査対象者の感性をヒートマップ化するツールです。言語だと上手く伝えられない情報を収集するため、タッチパネル上でタップしてもらう方式にすることで、言語化しにくいニーズを探ることができます。

【参考】市場調査・日本リサーチセンター(NRC) | マインドポインター

マクロミル

業界最大手の市場調査会社で、調査の設計から実際の調査、集計、分析までトータルにサポートしています。インターネットや携帯電話を使った市場調査の他、アドホック調査、海外市場調査や、カスタマイズリサーチにも強みがあります。

【参考】アンケート調査・マーケティングリサーチなら『マクロミル』

インテージホールディングス

同じ対象者に一定期間の間、繰り返しアンケートを行うパネル調査に強みをもっています。

対象者データとして、全国の消費者52,500人、小売店4000店は国内最大です。また金融、通信、自動車、直近3ヵ月の近況など、さまざまなテーマに対してもパネル調査を行うことができます。

【参考】インテージホールディングスは、インテージグループの持株会社です。

まとめ

  • 市場調査を行う場合は、目的をしっかりと深堀することが大切です。目的がしっかりしないと設問がブレてしまい、思った調査結果が得られなくなります。
  • 現在では様々な統計データはインターネット上に掲載されているため、まずは調べてみたほうが良いでしょう。
  • 市場調査は行う内容が多岐に渡るため、専門の業者に依頼するのもひとつの方法です。

注目のビジネス事例トピックを、逃さずチェック。

大手やベンチャー含め計140,000人以上の会員が利用しています。

BizHint の会員になるとできること

  • 事業運営のキーワードが把握できる
  • 課題解決の事例や資料が読める
  • 厳選されたニュースが毎日届く
  • アプリで効率的に情報収集できる
いますぐ無料会員登録

市場調査の関連キーワードをフォロー

をクリックすると、キーワードをフォローすることができます。

キーワードフォローの使い方

ビジネス事例や製品の情報を受取る

フォローしたキーワードの最新トピックをトップページに表示します。 フォローはでいつでも変更することができます。
フォローを管理する

目次