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2019年1月23日(水)更新

メールマーケティング

メールマーケティングとは、顧客とのコミュニケーションのチャネルにメールを活用し、認知獲得や購入といった成果を達成するためのマーケティング活動です。配信システムを活用することで、顧客の詳細な行動分析やターゲット配信などを行うことも可能です。本記事ではメールマーケティングの意味やメリット、種類やツール、そして課題や事例を紹介します。

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メールマーケティングとは

メールマーケティングの意味や、メールマガジンとの違いを紹介します。また、メールマーケティングの考え方を活用することの重要性も紹介します。

メールマーケティングの意味

メールマーケティングとは、メールを顧客とのコミュニケーションの手段として活用し、認知獲得や購入など具体的な成果に結びつけるためのマーケティング活動を指します。

一般にメールは顧客への商品やキャンペーン紹介、購入確認など告知や事務的な連絡の手段として活用されますが、メールマーケティングではマーケティングの重要な手段の一つとして、メールを戦略的に活用します。

例えば、全ユーザーに画一的な商品を提案するのではなく、過去のECサイトでの購入履歴や、年齢、性別、地域などの属性から顧客ごとに最適な提案をカスタマイズしてメールで商品と合わせて行う手法があります。あるいは、有用なコンテンツから徐々に興味関心を引きつけ、長期的なスパンで購入まで誘導する手法もあります。

メールマーケティングとメルマガとの違い

メールマガジン(メルマガ)とは、購入履歴のある顧客や会員登録した顧客に対して企業の情報を定期的にメール配信することです。内容は、商品・キャンペーン告知、購入後の商品・サービスのメンテナンス、企業の近況紹介や読み物コンテンツなど多岐に渡ります。メルマガにはリマインド効果やコストメリットなどがあり、様々な場面で活用されています。広い目的で活用されるのがメルマガですが、情報発信そのものを目的に画一的な内容を一斉送信するケースもあります。

一方でメールマーケティングとは、会員の見込み顧客化やリピートなど具体的な目的を達成するために顧客の購入履歴の有無やサービスの利用状況、あるいは反応に応じてメールを効果的に活用する考え方を指します。

メールマーケティングの重要性

メールマーケティングは、マーケティングの中でも軽視できない重要な手段であると言えます。それは、メールは日常的なコミュニケーションと長期的な関係構築のどちらにも優れたツールであるという特徴があるからです。

インターネットが普及してからネットユーザーの多くはメールアドレスを保有し利用しています。また、利用頻度に波があるスマートフォンアプリやECサイトとは違い、メールはほとんどのユーザーが日常的に利用するツールです。特にBtoBでは名刺交換からまずはメールでのやり取りになることが一般的でもあり、顧客との接点として優れています。

また、時代によってPC・スマートフォンなどのデバイスの変化、メッセンジャーツール・SNSなどの流行や衰退がある中、メールアドレスは生涯にわたって同じものを使い続けることも多いため、ライフステージを超えた長期的な関係構築にも適しています。

以上の理由から、メールを軸に行うメールマーケティングは今後も有効であることが見込まれる重要な考え方であると言えます。

メールマーケティング導入のメリット

メールマーケティングを導入するメリットは様々ですが、ここでは広告など効果測定に限界がある手法とは異なり、顧客との長期的な関係構築ができるというコミュニケーション面、直接対面では難しい効果測定の面、そしてコスト面から紹介します。

顧客とのコミュニケーションの強化

メールマーケティングでは、顧客特性に応じたコンテンツの配信や、長期的な関係の構築によるコミュニケーションの強化、そしてLTV(顧客が自社商品に対して一定期間または生涯に支払う額)の向上を期待することができます。

例えば、属性に応じて顧客をセグメントし最適なサービスを案内する、購入履歴や閲覧履歴から関連商品を提案するなど、カスタマイズしたコンテンツ配信を行うことで開封率・売上高の増加を狙えます。

また、潜在顧客からリードにつなげるためのストーリーや告知や新情報などのニュース、商品・サービスの追加情報や購入後のサポート及びメンテナンス情報など、多彩なコンテンツを取り揃えることも有効です。

このような継続的なコミュニケーションを前提としたメール配信により、顧客のステージごとに新規顧客の獲得やリピート率の向上を目指すことができます。

効果測定を数値化

メールマーケティングで利用するメール配信システムによっては、メール配信による効果を簡単に測定することができます。一般的な配信ツールでは、

  • 到達数…エラーなく顧客側で受信が完了したか
  • 開封数…顧客がメールを開封したか
  • リンクのクリック数…メール本文内のURLリンクがクリックされたか
  • 読者数(配信数)…メール会員の登録者

などユーザーの基本的な反応を測定する機能が備わっています。この機能だけでもメール配信の課題を発見することができます。例えば、到達率が悪ければメールアドレスの変更や誤り、開封率ならタイトルが目立たない、クリック率ならコンテンツと顧客の興味関心とのミスマッチの可能性などが考えられるため、改善につなげることができます。

その他にも、より細かく分析したいケースのために、

  • A/Bテスト…二つの施策を試して比較する
  • クロス集計…複数の項目で当てはまるかどうかを測定する
  • グループの絞り込み配信…セグメントごとに別の施策を実行する

などの機能が備わっているツールもあります。

一般的なメルマガ配信では、情報発信そのものが目的化し、効果測定の方法や目的が明確でないなどのケースもあります。一方、メールマーケティングでは、上記のような具体的な基準で効果検証し、顧客の反応や行動を把握し、分析することで、施策の改善にも活用できます。

低コストで導入・運用が可能

メールマーケティングは、すでに自社で活用している既存のツールがあればすぐに開始できる点も魅力です。新規の場合でも比較的低コストで導入・運用することができます。

例えば、インターネットのリスティング広告ではユーザーを誘導するために1クリック当たり数十円から数百円かかるのが一般的です。一方、メール配信ツールは初期費用が無料のものや1通当たり数円から十円で配信できるサービスもあり、運用次第ではROI(投資対効果)を高められる可能性もあります。

メールマーケティングの種類

メールマーケティングでは様々なアプローチがあり、ターゲット顧客やマーケティングの目的に応じて使い分けることがポイントになります。

例えば、メールマガジンに登録しているものの商品未購入の潜在顧客、ECサイトなどで商品を具体的に検討している見込み顧客、購入経験がある既存顧客などが存在します。メールマーケティングではこうした顧客の状況によって、最適なアプローチを行うのが基本です。

具体的な手法には、主に以下のものがあります。

  • セグメントメール(ターゲティングメール)…顧客属性などでセグメントを分けメール内容を変える
  • リターゲティングメール…顧客を追跡し行動履歴から最適な案を提案する
  • フォローアップメール…資料請求や購入済み顧客に次の行動を促す

最後のフォローアップメールは「ステップメール」や「シナリオメール」とも呼ばれています。例えば、資料請求・ダウンロードの一週間後にその後の様子伺いのメールをして問い合わせを促したり、購入後の顧客に配送状況や到着後の商品レビュー依頼をするなど、顧客のシチュエーションに合わせることで効果がある手法です。

定期的なメールマガジンでは、全顧客に画一的な告知・情報周知や読み物コンテンツを提供することが多いため、一部で顧客の興味関心とミスマッチが起こるケースもあります。それを防ぐためにも、メールマーケティングでは顧客の状況に応じて最適なアプローチを行える仕組み作りが重要です。

メールマーケティングに欠かせない配信システム・ツールについて

メールマーケティングでは、顧客ごとに別々のアプローチを実施して効果測定を行い、結果に応じて顧客にきめ細かいフォローを行っていきます。ただし、顧客の増加に伴い配信リストから配信先を選別するといった作業が増えるため、一部の作業を自動化することが必要です。それには、適切な機能を備えているメール配信システムやマーケティングオートメーション(MA)ツールの利用がおすすめです。

効果測定の分析機能は「効果測定の数値化」の部分にもある通りですが、その他にもメールマーケティングを行うために必要な機能は多くあります。例えば、マーケティング支援のシャノンが提供する「マーケティングプラットフォーム」では、WEBサイトでの行動履歴のほかイベント・商談や問い合わせなどオフライン情報をデータベース化し、顧客ごとに最適なメール配信を行う機能が搭載されています。

【参考】シャノン:マーケティングプラットフォームとは

この他にも、様々な機能でサービスを充実させています。例えばメール配信管理以外にメールそのものの付加価値を高める機能の一例としては、

  • 暗号化…セキュリティを保持するため顧客情報を暗号化
  • クーポン配信…店舗・ECサイトで利用できるクーポンを携帯電話に配信
  • htmlメール…文字の色・フォント加工や画像イメージの挿入

などがあります。特にhtmlメールは、文字だけのテキストメールと違い、色や画像・動画を活用して視覚的にアピールできるため、ブランディングの手段として活用することができます。顧客はメールを通してブランドを体験できることもあり、アパレル業界をはじめとした多くの業界の企業が活用しています。

メールマーケティングの課題

メールマーケティングは顧客のアクションを測定ができて多くの施策がある一方、経営資源を投入先や継続的な改善のための組織作りの2つが重要な課題となります。

効果的なKPIの設定

メールマーケティングでは、メール開封率、コンバージョン率(目標達成率)など、様々な指標があります。その中で「どの指標をKPI(重要業績評価指標)として選び、どの水準を設定するか」については、事実に基づいて慎重に決定する必要があります。

例えば「メール配信のコンテンツが良く、購読者のリピート率が高い」という状況であれば、新規購読者の獲得が有効であるためKPIは「メール会員数」が妥当であると仮定できます。しかし「会員数が増えているが開封される割合が低い」状況であれば、顧客の関心とメールの件名・本文がマッチしていない可能性があり、当面のKPIは「メール会員数」ではないと考えられます。

また、メールに対する反応だけではなく、WEBサイトでの行動や、イベントや商談といったオフラインの接点との兼ね合いも考える必要があります。例えば、データ分析の結果、「セミナー参加経験が有り、かつメール購読期間が1年以上の顧客」が最も購入率が高いと判明した場合、KPIはメールの長期購読だけではなく、セミナー参加との組み合わせで考える必要があります。

顧客データ活用の組織作り

メールマーケティングは顧客データの分析や施策の改善というPDCAのプロセスが重要なため、組織作りが課題となります。

メール施策の効果測定機能はメール配信ツールがある程度まで網羅していますが、優れたツールであっても使い方の工夫次第でその効果は大きく変わります。そのため、マーケティング担当者の教育・育成を行って自社のケースに合った機能の活用方法を考えることが必要です。

また、メールマーケティングで最大限の効果を得るためには、顧客属性・WEBサイト・広告・オフラインでの顧客とのコミュニケーションといった顧客の行動データとの連携も重要です。そのために柔軟な組織作りやシステムの再構築を検討することもポイントとなります。

メールマーケティングの事例

ここでは、顧客属性や行動履歴から最適なプッシュ型のメール提案を行う事例と、メール反応のデータ活用で精度を高めてサイトへの誘導を強化する事例の2つを紹介します。

アマゾンの顧客データ分析による高精度メールマーケティング

アマゾンは、世界有数のECサイト運営企業で、得意分野であるビッグデータ分析を活用した先駆的なメールマーケティングを行っています。

アマゾンが顧客に配信するメールの種類は、商品購入後から到着までの注文・配送に関する確認メール、タイムセールや限定企画などを伝えるキャンペーンメール、おすすめ商品・サービスを提案する商品紹介メールなど多岐に渡ります。

商品紹介メールはアマゾンが特に開発に注力している機能であり、顧客データを活用してふさわしいタイミングを狙い、効果的な商品提案を実現しています。

アマゾンは顧客の氏名・住所・クレジットカードなどの基本情報を保有しているだけでなく、過去の購入履歴・商品の閲覧履歴・ECサイト内での行動履歴を詳細に分析しています。また、大量に抱える顧客を特性ごとに細かくセグメントに分類することで、行動・趣味・嗜好に合わせた最適な商品提案に役立てています。

例えば、閲覧履歴のある商品や購入の途中で放置された「カゴ落ち」商品の再提案、ECサイトでも表示されている関連商品のリコメンド、顧客の興味関心と合致すると思われる新商品情報などを高精度で提供しています。これはECサイトでの情報を元に、リターゲティング、セグメント、フォローアップなどのメールマーケティングを実施する好例です。

【参考】Amazon.co.jp : おすすめ商品について

メールマガジンへの反応を活用したホットペッパー

リクルートが運営する飲食店予約サイト「ホットペッパーグルメ」は、メールマガジン「ホットペッパー グルメール」を配信しています。ホットペッパーはメールマーケティングの考え方を生かし、メールマガジンに対する顧客の反応データを解析し、メール配信からWEBサイトへのアクセス数を増やしました。

ホットペッパーは膨大なメルマガ会員を抱えており、配信するメールマガジンは、定期的なものに加え、ポイント・キャンペーンなどのお得情報、新サービスなどの新着情報、関連サービスのピックアップ情報など、多様なジャンルを揃えています。しかし従来は、会員情報を活かさず全会員に画一的なコンテンツを配信していました。

そこで、メール会員のアクセスを解析して顧客層のセグメンテーション(細分化)を実施。「焼肉のコンテンツに反応する顧客には焼肉特集」など、興味関心に合致すると思われるコンテンツをカスタマイズしてメール配信するように変更したところ、メールマガジンからWEBサイトへのアクセスが急増しました。

上記のアマゾンはECサイトでの行動分析が基本ですが、ホットペッパーはメールからのアクセス解析を利用したケースです。メールマガジンを一方的な情報発信の手段にせず、メールへの反応から実現可能な形でカスタマイズした提案を行う、メールマーケティングの好例といえます。

また、特定のコンテンツへの反応率から顧客の好みを分析するためアマゾンほどの大掛かりなデータ分析をしなくても実施することができるケースもあります。利用するメール配信システムによってはすぐに取り組める点も魅力と言えます。

【参考】ホットペッパーグルメ:【メールマガジン】ホットペッパーグルメのメールマガジンについて

【参考】日本経済新聞:「体育会系」社員動かす、リクルートの頭脳集団

まとめ

  • メールマーケティングとは、顧客とのコミュニケーションの手段としてメールを活用し、認知獲得や購入など具体的な成果に結びつけるためのマーケティング活動です。
  • メールマーケティングのメリットは、顧客との関係強化、数値的な効果測定、コスト効率があることです。
  • メールマーケティングでは新規顧客・リピート客など状況に応じて様々な種類の使い分けが重要になります。
  • メールマーケティングでは顧客行動の分析や効率的な配信のためにメール配信システムの活用が必要となります。
  • メールマーケティングの課題は最適なKPIの設定と、継続のための組織作りです。

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