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2018年11月21日(水)更新

ファイブフォース分析(5フォース分析)

顧客(消費者)ニーズ・価値観が多様化し、ビジネス課題が複雑化・高度化している現在において、競合企業や顧客の状況を細かく分析することは不可欠です。今回は、4P、3C分析とともに活用されるマーケティングのフレームワークのひとつ、ファイブフォース分析の意味や目的、進め方から業界事例をご紹介いたします。

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ファイブフォース分析とは

代表的なマーケティングフレームワークのひとつである「ファイブフォース分析」。その意味や目的、メリットを知ることで、ファイブフォース分析の理解を深めることができます。

ファイブフォース分析の意味

ファイブフォース分析とは、米ハーバード・ビジネススクール教授であるマイケル・E・ポーター氏によって提唱されたフレームワークのひとつで、業界の収益分析を目的として活用されています。

ファイブフォース分析では、所属する業界の競争要因を以下の5つに分類・分析することで、業界の収益性や魅力、特徴を知ることが可能です。それにより、経営者が効果的な経営・マーケティング戦略を打ち出す際に、自社にとっての機会や脅威を明確にできます。

  • 新規参入企業の脅威
  • 売り手の交渉力
  • 買い手の交渉力
  • 代替品の脅威
  • 既存企業同士の競争

ファイブフォース分析は、経営資源が豊富な大企業だけでなく、中小企業やスタートアップ企業がビジネスプランを策定する上でも有効です。一方で、提唱されてから長い月日が経っている古典的なフレームワークであるため、変化の激しい現代のビジネス環境に適していないという意見も存在します。

しかし、マーケティング戦略の立案や自社の業界・市場における立ち位置を分析するのに最適なフレームワークという認識も強く、今でも多くの企業が採用しています。

ファイブフォース分析が求められる理由

ファイブフォース分析が求められる理由は、主に「プロダクトライフサイクルの短期化」と「異業種からの新規参入者の増加」が挙げられます。

プロダクトライフサイクルの短期化

少子高齢化による人口の減少や国内市場の成熟化によって、日本の生活者の価値観は多様化しています。また、SNSやインターネットの発展により、新商品(製品)・サービスの普及が加速していることもあり、ひとつひとつの商品(製品)・サービスのプロダクトライフサイクル(製品ライフサイクル)が短期化しています。そのため、従来のような安価で高品質の商品(製品)を大量製造・販売するビジネスモデルは既に崩壊していると考えられます。

企業は、自社が主戦場とする業界や市場の競争環境や自社の立ち位置、競争企業の存在、ビジネス機会や脅威を分析することが必要です。細分化された市場や顧客それぞれに適した競争戦略を打ち出すためには、ファイブフォース分析をはじめとした、精度の高いマーケティング分析が必要です。また、AI(人工知能)やビッグデータの活用といった新たな技術を組み合わせる、多様な分析方法の需要が高まっていると考えられます。

【参考】「プロダクトライフサイクル」とは?理論や戦略、マネジメントから事例までをご紹介/BizHint HR

異業種からの新規参入者の増加

近年では、IT関連企業を中心に、画期的な技術や価値観を生み出した新商品(製品)・サービスが次々と打ち出されており、従来想定していた業界とは別の異業界からの新規参入事業者(新規参入業者)が相次いでいます。また、経営の不確実性が高まる中において、既存の収益事業だけでなく、自社の技術や営業力を活かした多角化経営に舵を切る企業も増えています。

そのため、従来よりも想定される機会や脅威の数が爆発的に増え、企業は従来のファイブフォース分析をはじめとした、さまざまな市場分析を行なわなければならなくなったと考えられます。

今後もAI(人工知能)や自動運転、IoT技術、ブロックチェーン技術といった最新技術が、既存の業界や商品(製品)・サービスの役割を奪う代替製品を生み出していくことが予想されるため、ほとんどの企業は自社の置かれた競争環境や業界の動向を注視し、適切なタイミングで最適な経営・マーケティング戦略を実施していくことが求められます。

ファイブフォース分析のメリット

ファイブフォース分析の実施は、主に以下のメリットを得ることができます。

収益性の向上

ファイブフォース分析は、自社の商品(製品)・サービスが競争企業のそれと比較したときに、どれだけ競争優位性を確保できるかを分析するフレームワークです。そのため、自社の業界や市場における、有利な立ち位置を模索する目的として活用され、既存商品(製品)・サービスの収益性の向上に役立てることができます。

また、新規参入や代替品(代替製品)の脅威を分析できるため、脅威に対する対抗策の立案がしやすく、比較的スムーズに対応できます。業界内の競争企業の数や、規模、さらには固定費の高さなども分析できるため、経営資源が豊富な大企業は「規模の経済」を活かした経営・マーケティング戦略の実行判断にも活用できます。

新規参入・事業撤退の経営判断

ファイブフォース分析では、業界内の既存企業同士の競争度合いを分析することができます。また、業界内の構造を把握することで、自社が持つ強み・弱みを明確にできるため、対象業界への新規参入の可能性、または事業撤退の判断材料を導き出すことが可能です。

近年では、テクノロジーの発展による人件費の削減や全体最適による生産性向上やコスト削減を図る企業が増えています。これらの技術革新を活用することで、従来よりも参入障壁が下げ、ビジネスチャンスが生まれる一方で、全体最適を行なったとしても採算性が合わずに事業撤退の経営判断を下すきっかけにもつながります。

いずれにせよ、5つの競争要因から経営判断に必要な判断材料を導き出せるファイブフォース分析は、優れたフレームワークのひとつといえます。

経営資源の投入配分の算出

多角化経営や全体最適を図る日本企業が増えている中で、経営資源の投入配分の算出は、経営戦略マーケティング上で必要不可欠な作業です。そのため、次世代の主力事業の創出や既存事業の収益最大化において、自社の強み・弱みを把握し、市場・業界における競争環境を測れるファイブフォース分析は、優れたフレームワークとして認識されています。

ファイブフォース分析によって、導き出された機会と脅威を分析し、業績に大きな影響を与える分野に経営資源を投入、または削減することで、企業全体に大きな収益をもたらします。

ファイブフォース分析:5つの競争要因とは?

ファイブフォース分析は、業界外要因と業界内要因の2つに分類し、さらにそれぞれ2つの競争要因と3つの競争要因に分類されます。

2つの業界外要因

ファイブフォース分析における業界外要因は、「新規参入企業の脅威」、「代替品の脅威」の2つの競争要因に分類されます。

新規参入企業の脅威

自社が所属する業界や市場に新規参入を許してしまうと、自社のシェア率を失ってしまいます。マーケットシェア理論に則れば、一般的に市場におけるシェア占有率が26.1%を切ると、ランチェスターの法則により「弱者」と定義され、市場で競争優位性を保つことが難しくなります。また、市場の参入障壁が低い場合、新規参入企業の脅威が高まります。

新規参入企業の脅威を小さくするには、市場・業界への参入障壁を高める戦略や施策が効果的です。ファイブフォース分析では市場の経済規模や業界を牽引する自社の技術力の高さ、自社製品のブランド力・知名度、市場成長率などを分析し、自社の強みを強化することで市場・業界への参入障壁を高めることができます。

一方で、近年ではテクノロジーの発展により、業界の参入障壁を容易く越え、瞬く間に市場を席巻することが珍しくありません。そのため、ファイブフォース分析による分析だけでなく、現代に合ったカスタマイズを行い、破壊的イノベーションの脅威を理解・把握することも大切です。

【関連】中小企業が選択すべき『ランチェスター戦略』とは?事例やおすすめの本をご紹介/BizHint HR

代替品の脅威

代替品(代替製品)の登場は、既存商品(製品)・サービスの市場での価値を下げ、企業の収益性を低下させてしまいます。そのため、代替品が登場した際には自社製品との違いや価格・品質を分析し、対策を立てなければいけません。

代替品の脅威に対する対策としては、スイッチングコスト(顧客が既存製品から別会社の代替品に切り替える際に発生する金銭的、心理的、手間などのコスト)を高める、デザインや機能・利便性を向上させる、価格競争などの施策が該当します。これらの要素を向上させることで、代替品の脅威を下げられます。

3つの業界内要因

ファイブフォース分析における業界内要因は、「売り手(サプライヤー)の交渉力」、「既存企業同士の競争」、「買い手の交渉力」の3つの競争要因に分類されます。

売り手(サプライヤー:供給者)の交渉力

売り手(サプライヤー)の交渉力は、その業界の企業コストに大きな影響を与えます。どの業界においても、資材や材料を提供する売り手(サプライヤー:供給者)の交渉力が高ければ、自社が負担するコストが高くなる傾向があります。そのため、企業が業界内で競争優位性を確保するためには、供給業者(売り手)のスイッチコストが低い、または代替を可能とすることで、売り手の交渉力を弱めなければいけません。

ファイブフォース分析では、売り手(サプライヤー:供給者)の交渉力を分析し、業界内での売り手(サプライヤー:供給者)とのバランスを保つ必要があります。

既存企業同士の競争

ファイブフォース分析で定義されている「既存企業同士の競争」は、業界内で競合する企業同士の競争を指します。ファイブフォース分析では、業界内で競争企業と認定できる企業の数、業界の成長速度、固定費、競合企業の競争力などの要素を分析し、競争企業に負けない事業戦略を打ち出すことができます。代表的な事業戦略には、差別化戦略や価格競争戦略が挙げられます。

また、新規参入や事業撤退などの経営判断を下す判断材料も、「既存企業同士の競争」において導き出すことができます。寡占化が進んでいる市場においては、比較的競争が緩やかなため、新規参入の機会を見出しやすいといえます。一方で、法規制や多大な固定費がかかる、競争企業の数が多いなどは、事業撤退の判断材料として活用できます。

買い手の交渉力

買い手とは、自社の顧客を指し、さらには自社の商品(製品)・サービスを販売してくれるパートナーを指します。買い手は供給企業に対して、買値を下げる、品質の向上を支持することで、買い手の交渉力が高まり、自社の売上や収益性に影響を与えてしまいます。そのため、経営資源が豊富で購買力が高い買い手の存在は、自社の売上・利益を圧迫する脅威と位置付けることができます。

買い手において競争優位性を確保するためには、スイッチングコストの低下(代替販売企業の切り替えコストを低くする)、買値の妥当性の分析、買い手の情報量の把握などの分析や対応策を行なわなければいけません。

ファイブフォース分析の進め方

ファイブフォース分析はマーケティング施策を打ち出すための優れたフレームワークのひとつです。

マーケティング分析は企業規模や所属する業界、取り扱う商品(製品)・サービスによって異なります。しかし、ファイブフォース分析をはじめ、フレームワークとして確立されている分析方法は基本的な進め方が存在します。今回はファイブフォース分析の代表的な進め方をご紹介いたします。

競争要因毎のチェック項目の洗い出し

ファイブフォース分析は業界全体を見直し、今まで見えにくかった業界の構造や問題点の発見、競争優位性を確保できる、優れたフレームワークと認識されています。

一般的に競争要因毎にチェック項目を洗い出すことから始まります。以下にチェック項目にされやすい項目を掲載いたしますので、参考にしてみてください。

  • 新規参入企業の脅威
    業界の規模、経済波及効果の有無、明確な差別化の有無、法規制の有無、流通チャンネルへのアクセス可否、経営資源・運転資金の多寡など
  • 代替品(代替製品)の脅威
    代替品の数、代替品の利益率の高さ、代替品の成長率、スイッチングコストの高さなど
  • 売り手(サプライヤー)の交渉力
    スイッチングコストの高さ、売り手の視点での自社の立ち位置、代替品の存在、売り手製品の標準化の有無など
  • 既存企業同士の競争
    競争企業の数、スイッチングコストの多寡、参入障壁の有無、業界の成長率、固定費の多寡、商品(製品)・サービスの差別化の有無、敵対関係の度合いなど
  • 買い手の交渉力
    買い手の数、買い手側のスイッチングコストの高さ、買い手側の最終ユーザーへの影響力、買い手の利益水準、買い手の販売能力など

その他にも業界や取り扱う商品(製品)・サービス、事業によって、チェック項目は多岐に渡ります。

各競争要因に対する分析

ファイブフォース分析は、自社を含む業界内のパワーバランスや競争圧力、市場要因を分析・把握し、自社の収益性を最大化することを目的にしています。

ファイブフォース分析で明らかにした業界構造を見直し、自社の強みを活かせる競争要因を探し出し、最適な経営戦略を打ち出せます。そのため、各競争要因のチェック項目で洗い出した結果に対して、自社としてどんな施策を打ち出せるかを検討します。

現代に応じたカスタマイズ

ファイブフォース分析は、1962年に提唱された比較的古いフレームワークです。当時は業界、産業構造が明確に定まっており、ファイブフォース分析においてもある程度自社の立ち位置や強み、業界・産業の構造を把握することができました。

しかし、テクノロジーの発展により、異業種からの新規参入が容易くなり、既存企業や既存商品(製品)・サービスのシェアをどんどん奪われてしまうことが珍しくなくなりました。そのため、ファイブフォース分析だけでは、明確な経営戦略やマーケティング戦略を打ち出せないという指摘も増えています。

業務業態の垣根がなくなり、業界事態が流動的になりつつある現在の経済性を理解し、ファイブフォース分析のフレームワークに+αでカスタマイズを行なわなければいけません。消費者を5つのタイプに分けたイノベーター理論や、顧客・市場、競合、自社の3つの観点から分析を行う3C分析など、複数のフレームワークも一緒に活用し、分析の精度を高める必要があります。

ファイブフォース分析を活用した戦略

ファイブフォース分析は、競争企業や顧客を細かく分析することで、自社の強みを活かしたマーケティング戦略の実施が可能です。

本章では、ファイブフォース分析を活用したマーケティング戦略をいくつかご紹介いたします。

ブランドポジショニング戦略

ブランドポジショニング戦略とは、ブランド・製品名に対して、信頼や共感を消費者(購買者)に持たせるイメージ戦略のひとつです。

ファイブフォース分析では競争企業の存在や代替品の脅威など自社と直接競合する商品(製品)・サービスが溢れています。ブランドポジショニング戦略は、競争企業がターゲティングしている顧客層とは異なる顧客層をターゲティングし、競合の対象から外すことが可能です。その結果、代替品の脅威を低下させ、ライバル企業同士の競争から抜け出すことが可能となります。

このブランドポジショング戦略は、単なる差別化戦略ではなく、消費者(購買者)に対して自社の商品(製品)・サービスは他社のそれとは全く異なるというイメージを持たすことで、自社製品の競争優位性を確保し、収益性の向上を見込みます。

プル型マーケティング戦略

ブル型マーケティング戦略とは、ブランディングや認知度の向上により、最終消費者の購入意欲を喚起し、顧客自らが売り手にアプローチしてくるように促すマーケティング戦略です。

このプル型マーケティング戦略は、買い手(販売店)の価格交渉力を低下させる効果が期待できます。商品(製品)・サービス自体に強い顧客ニーズがある場合、買い手(販売店)は在庫切れやクレーム対応などのリスクを軽減するために、多く在庫を確保しようという心理が働きます。そのため、商品(製品)・サービスを供給するメーカー企業が市場・業界での主導権を握ることができます。

同時に売り手(サプライヤー)の交渉力が大きくなりすぎないように、原材料や資材を供給する業者をスイッチング可能な状態にし、自社の収益性を下げないようなバランス調整を行なわなければいけません。

スイッチングコスト戦略

ファイブフォース分析の競争要因のひとつである、代替品の脅威を低下させる代表的な戦略にスイッチングコスト戦略が挙げられます。

スイッチングコストとは、顧客が現在利用している商品(製品)・サービスから別会社の代替製品に切り替えようとした際に、顧客が負担しなければいけない全コストを指しており、金銭的コスト、心理的コスト、手間コストの3つで構成されています。

顧客にわかりやすい金銭的コストを下げるだけの価格競争戦略だけでは自社の収益性を低下させてしまう可能性があるため、一般的には心理コストと手間コストの2点の比重を大きくした、顧客離れを防ぐ戦略が実施されます。

ファイブフォース分析を活用した業界事例のご紹介

ファイブフォース分析はさまざまな企業、業界で活用されているマーケティング分析のひとつです。今回は各業界に焦点を当てた、ファイブフォース分析の業界事例をご紹介いたします。

ファーストフード業界における規模の経済

日本における飲食店の数は、2006年から2014年時点まで140万店舗以上を維持しており、競争業者が多い業界といえます。中でもファースフード業界は大手企業による熾烈な競争が常に行なわれており、さまざまな差別化戦略やコストリーダーシップ戦略を実施しています。「規模の経済」を活かした、大量仕入れによる原材料や運搬コストの削減がしやすく、資本規模の大きさが市場シェアの拡大における条件になりやすい業界といえます。「規模の経済」の活用は、売り手(サプライヤー)への影響力を強くし、仕入れ値をコントロールするなどの競争圧力を強化することが可能です。

売り手(サプライヤー)の交渉力は、仕入れ先である企業の収益性に直接影響するものであるため、ファーストフード業界では、売り手(サプライヤー)の交渉力を低下させ、競争優位性を確保することが一般的とされています。

【参考】厚生労働省 飲食店営業及び喫茶店営業の 施設数等の参考資料

国内メーカーの携帯電話事業の衰退

国内メーカーによる携帯電話市場からの撤退は、ファイブフォース分析における「新規参入企業の脅威」を軽視した結果、起こるべくして起きた事例といえます。

当時の日本の携帯電話は「ガラパゴス携帯」と呼ばれ、日本独自の発展を遂げていたため、海外メーカーにとって参入障壁の高い市場として知られていました。しかし、今までにはない利便性やメリットを打ち出したスマートフォンの登場は、参入障壁だった高品質・高機能・高価格の国内メーカー製品を見事に突破した事例といえます。

国内メーカーの敗因としては、キャリアによる機種変更の容易さ(スイッチングコストの低さ)への対策やブランド・知名度の徹底を怠ったためと考えられます。現在では海外メーカーの製品が日本携帯市場の半分以上を占めるようになったため、かつて11社あった国内メーカーは撤退を余儀なくされ、2017年時点では3社にまで激減する事態へと繋がってしまいました。

このようにイノベーションによるゲームチェンジは、既存企業の商品(製品)・サービスの参入障壁をいとも簡単に破壊し、市場シェアを失わせる力を持っています。一方で、消費者に新たな価値を提供する代替品を市場に投入する際は、既存の商品(製品)・サービスとのスイッチングコストが低い、ブランド・認知度が徹底されているか、また独自の流通チャネルの構築できているかが重要となります。

ファイブフォース分析では、これらの競争要因を分析し、市場・業界の参入障壁を下げる要素を見つけ出すことができます。スマートフォンによる日本国内携帯市場のシェア拡大は、「代替品の脅威」の特性を使った好事例といえます。

小売業界における、買い手の交渉力

近年、日本の小売業界ではコンビニエンスストアやショッピングモールが台頭しており、圧倒的な購買力(バイイングパワー)を持つ企業による「買い手の交渉力」が強くなっている傾向にあります。「買い手の交渉力」が強まると自社製品の買い叩きによる利益の圧迫につながります。また、近年では販売店自身がPB商品(プライベートブランド)を販売するケースも増えており、自社製品との差別化が難しくなっています。

そのため、供給者であるメーカーや製造業では、買い手の交渉力を低下させるためのブランドポジショニング戦略やプル型マーケティング戦略を実施し、業界内のパワーバランスを保つ努力をしなければいけません。

まとめ

  • マーケティング戦略を考える上で、とても優れたフレームワークであるファイブフォース分析。業界構造や自社の競争環境を見極める画期的なフレームワークとして、今も多くの企業が採用しています。
  • しかし、テクノロジーの発展により、異業種からの新規参入や顧客ニーズ・価値観が多様化する現代において、ファイブフォース分析だけでは不十分であるという声も存在します。
  • インターネットやSNSの台頭により、マーケティング戦略の内容や分析方法も変化しつつあります。今ある優れたフレームワークを活用しつつも、現代の業界・産業構造にあった新たな分析方法にカスタマイズしていくことも大切です。

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