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生産性向上

2020年10月7日(水)更新

生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、最小限の投資で最大限の成果を生み出すことを指す言葉です。少子高齢化による労働人口の減少や国際競争力の低下など、数多くの問題を抱える日本にとって生産性向上は国全体で取り組むべき重要課題となっています。当記事では、生産性向上に関する知識を深め、組織内における生産性向上を実現させるために必要となる情報やノウハウを分かりやすくまとめて解説致します。

「生産性向上」とは

生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、より小さな投資でより大きな成果を生み出すための取り組みを指す言葉です。

働き方改革の推進や生産性向上国民運動推進協議会の開催など、日本では政府主導による国全体を対象とした、大規模な生産性向上施策が進められています。

さらに、新型コロナウイルスの影響により、従来の働き方が難しくなった企業、経営危機に陥っている企業なども多いことでしょう。今後、企業は今まで以上に生産性を向上させる取り組みを行っていかなければならないのです。


生産性向上に役立つツールは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】【用途別】生産性向上ツール14選!製品のポイントを7つの用途別に詳しくご紹介/BizHint


「生産性」の意味と種類

まずは、「生産性」の言葉の意味を改めて確認していきましょう。

生産性とは、生み出された成果・価値と、その成果物を生み出すために投入された資源量の比率のことです。「 投入資源からどれだけの価値が生み出されるか 」の効率とも言え、「アウトプット」÷「インプット」として表現することができます。

インプット(投入資源)が少なく、アウトプット(得られる成果)が多いほど「生産性が高い」といわれる状態に近づきます。

しかし、一言に「生産性」と言っても、様々な種類があります。

  1. 労働生産性…「従業員一人当たりの付加価値」の算出に用いられる、労働投入量(ヒト・モノ・カネ・情報など)に対する産出量の割合を指す労働効率の用語
  2. 資本生産性…設備投資や機器などの「資本」を投入量と捉える考え方
  3. 全要素生産性…資本や労働などの全ての生産要素を加味したもの

日本において「生産性」と言われるものは、労働の視点から見た「労働生産性」である事が多いです。

労働生産性について、もう少し詳しく解説しましょう。労働生産性は主に「付加価値労働生産性」「物的労働生産性」に分けられます。

【物的労働生産性】

労働生産性を物理的な量(大きさ、重さ、個数など)で算出するもので、価格の変動などに左右されない生産効率を導き出すことができます。
※計算式の例:生産量÷労働者数

【付加価値労働生産性】

従業員1人当たりの「付加価値」の算出に用いられる、労働投入量(ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源)に対する産出量の割合を指します。
ここで言う「付加価値」とは、売り上げから材料費・外注費・機械の修繕費などを除いたものです。
※計算式の例:付加価値額÷労働者数

【関連】労働生産性とは?定義と計算式、向上のためのポイントを徹底解説/BizHint

生産性向上と業務効率化の違い

「生産性向上」と「業務効率化」は混同されて使われがちな言葉ですが、その意味には違いがあります。

業務効率化とは、業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を省くことで、時間的・費用的なコスト削減を目指すことです。

対して、生産性向上とは経営資源を最大限に有効活用し、より小さな投資でより大きな成果を生み出すための取り組みを指す言葉です。そのため、業務効率化は生産性向上施策のひとつとして考えることができます。

【関連】業務効率化で取り組むべき6つのポイントと成功事例をご紹介/BizHint

生産性向上の施策 4つのパターン

生産性向上の方法は、大きく次の4つのパターンに分類されます。

  • 投入資源減 …インプットを減らし、アウトプットを維持
    具体例:業務の見直しによる無駄な工程、ロスの削減 など
  • 成果増 …インプットを維持し、アウトプットを増やす
    具体例:労働者の能力・集中力向上による時間あたりの成果増、商品価格の値上げ など
  • 規模縮小 …インプットを大幅に減らし、アウトプットを減らす
    具体例:不採算部門の売却や縮小、人員削減といったリストラクチャリング など
  • 規模拡大 …インプットを増やし、アウトプットを大幅に増やす
    具体例:採算部門への増員や新たな技術投資 など

どのパターンを選択するかは、企業の状態・目的により異なります。大きな痛みを伴うもの、従業員の反発をかってしまうものなどもあるため、慎重に選びましょう。


中小企業の生産性向上の必要性や事例については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】中小企業が生き残るためには「生産性向上」が必須!事例とともに徹底解説/BizHint


日本において生産性向上が必要な理由

そもそも、なぜ今こんなに生産性向上が叫ばれているのでしょうか。

国際比較による労働生産性の低さ

今後の日本の経済成長や発展には、国際競争力の強化が必要です。そのために、生産性の向上が求められています。

公益財団法人日本生産性本部が公表している「労働生産性の国際比較 2019年版」によると、日本の時間当たり労働生産性は46.8ドルで OECD加盟36ヵ国中21位 、1人当たり労働生産性は81,258ドルで OECD加盟36カ国中21位 でした。

また、主要先進7カ国に限定した場合、日本は時間当たりの労働生産性で 1970年以降最下位が続いています

このように、生産性という側面において 日本は国全体でも産業別でも他国に大きな遅れを取っているのです。

【参考】労働生産性の国際比較 / 日本生産性本部

労働人口の減少による人手不足への対応

日本社会は少子高齢化、人口減少の時代に突入しています。企業活動において特に問題と言えるのが、労働力人口の減少です。労働力人口が減少すると、企業にとって採用候補者の確保がさらに難しくなり、人手不足に拍車がかかることが予想されます。

日本人労働者の減少に伴い、外国人労働者の受け入れを積極的にすべきだ、という意見も多くあります。しかし、外国人労働者の受け入れは、短期間で抜本的に進むものではないでしょう。企業ができる努力として、少ない労働者でも成果が挙がるように、生産性向上に取り組む必要があります

【関連】人手不足が深刻な業界と現状・原因から、企業が行うべき対策まで解説/BizHint

【BizHintオリジナル記事】
経済学者・飯田泰之さんが語る「会社の生産性を上げる方法」

生産性向上のために企業が行うべき取り組み【5選】

生産性向上のために企業が行うべき取り組みには様々なものがありますが、その中でも優先度の高い5つの取り組みを紹介致します。

  • 業務の見える化
  • IT技術の有効活用
  • コア業務への集中投資
  • 従業員エンゲージメント・モチベーションの向上
  • 適切な人材配置と人材育成

業務の見える化

戦略的に生産性向上に取り組むためには業務の見える化が欠かせません。

なぜなら、組織やチームの現状を正しく把握することができなければ、インプットとアウトプットの量やバランスを確認することはもちろん、生産性向上に向けた課題の洗い出しや「投入資源減」、「成果増」、「規模縮小」、「規模拡大」という4つの施策パターンのいずれを適用させることが最適であるか検討することも困難となるからです。

業務の見える化は施策の効果を測定する際にも大いに役立ちます。

PDCAサイクルによる効率的な生産性向上を実現させるためにも、その他の取り組みに先立って以下の要素の可視化に取り組みましょう。

  • 個々の従業員やメンバーが持つポテンシャルやパフォーマンス
  • 組織やチーム内における業務量の分配バランス
  • 業務フローと作業毎にかかっているコストや時間
  • 各ステークホルダーとの関係性や活動への影響力

IT技術の有効活用

昨今、目まぐるしい進歩を遂げているIT技術ですが、自社の特性や組織構造、業務内容に適した技術やシステム、ツールを導入し、積極的に活用することによって労働環境に革新的変化をもたらすことができます。

その中でも特に生産性向上に有効とされているのがRPAとIoTです。

RPA(Robotic Process Automation)

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)とは、AIや機械学習などの認知技術を取り入れたロボットを利用し、業務効率化を図る取り組みを指す言葉です。

RPAはパターン化されている定型業務を自動化することによって、人件費の削減と成果量の増大を同時に実現します。

また、クラス2やクラス3といった高いクラスのRPAであれば非構造化データの取り扱いや状況に応じた意思決定も可能となるため、更に広い範囲の業務に適用することができます。

【関連】RPAとは?仕組みやメリット、業務効率化を実現した導入事例もご紹介/ BizHint

IoT(Internet of Things)

IoTは、身の回りに存在する様々なモノをインターネットに接続することで更なる利便性を生み出す技術、です。

厳密な温度管理や稼働情報のリアルタイム収集、リモートによる効率的な管理環境の構築など、発想次第で活用の幅を広げることができます。

コア業務への集中投資

雑多な業務を多く抱え過ぎた結果、本当に注力すべき業務に経営資源(リソース)や時間を集中できなくなってしまったというケースは決して少なくありません。

このような状況を改善するためには、コア業務とノンコア業務を明確にし、ノンコア業務に対して投資している経営資源や時間を削減する方法を検討します。

削減施策としては、ITソリューションやアウトソーシング、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)などの活用が挙げられます。 ただし、いずれの施策を実施する場合でも導入コストなど新たな費用が発生するため、短期的視野ではなく長期的視野をもってインプットとアウトプットの増減や総合的な導入効果の予測を行うように心掛けましょう。

【関連】アウトソーシングとは?派遣との違いやメリット、業務例までご紹介 / BizHint
【関連】BPOとは?対象業務や導入メリット、サービス会社選定方法も / BizHint

従業員エンゲージメント・モチベーションの向上

従業員エンゲージメントやモチベーションの向上というと、従業員側の利益だけを意識した取り組みのように思えますがそんなことはありません。

なぜなら、ヒトこそが組織やチームの原動力であり全てだからです。

従業員エンゲージメントの向上を図ることで、優秀な人材の外部流出を防ぎ、一人ひとりの士気を十分に高めることができます。また、モチベーションの向上を図ることで、職場内の雰囲気を明るい状態で維持し、チームワークや集中力を高めることができます。

現場や個々の従業員に対する支援は、アウトプットの増加という形で組織に返ってきます。

全ての従業員がワーク・ライフ・バランスを実現できるような働き方改革を推進することによって、ヒトの持つ力を最大限に活用することができるでしょう。

【関連】従業員エンゲージメントとは?企業の取組事例や向上施策、メリットまで徹底解説 / BizHint
【関連】モチベーションの意味とは?低下の要因や上げる方法、測定手法や企業施策までご紹介 / BizHint

【BizHintオリジナル記事】
社員の健康にコミットすると会社の生産性は伸びるのか【Future of Work Japan 2018 イベントレポート】

適切な人材配置と人材育成

年々労働人口が減少し続けている日本において、人材の活性化や有効活用は最も優先的に実施するべき取り組みだといえます。 人材の活性化や有効活用に関する具体的な施策には、適切な人材配置や人材育成があります。

適切な人材配置とは、従業員一人ひとりの強みや本人の希望、チームメンバーとの人間関係など様々な要素を十分に踏まえた上で、個々の人材が最も効果的な形で価値を生み出すことができるポジションに配置することです。

また、適切な人材育成とは、育成対象者が思い描く理想の姿を人材育成計画に反映させることによって、自己実現を支援しながらポテンシャルを最大限に引き出すことです。

このように、一人ひとりの特性やスキルに着目して実施する戦略的な人材活用を「タレントマネジメント」といいます。限られた人材を最適な状態に育成し、最適な場所に配置することにより、人材が生み出すアウトプットを最大化することができるでしょう。

【関連】タレントマネジメントの意味とは?定義や目的、事例をまとめてご紹介 / BizHint


生産性向上に役立つツールは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】【用途別】生産性向上ツール14選!製品のポイントを7つの用途別に詳しくご紹介/BizHint


チームの生産性を高めるキーワードは「心理的安全性」

心理的安全性とは、自身の言動に対する他者の反応に怯えたりすることなく、 ありのままの自分の姿で組織やチームに参加することのできる環境や雰囲気 のことをいいます。

チームの生産性を高める唯一の方法として、米グーグル社が発表したことで大きな注目を集めているワードです。

この心理的安全性は、組織側だけでなく、QOLの向上による意欲向上やメンタルヘルスケアなど従業員やチームメンバーに対しても数多くのメリットをもたらします。

心理的安全性を高めるメリットや、心理的安全性不足が引き起こす不安感情などについても理解を深め、組織やチームの生産性向上施策に心理的安全性というキーワードを加えることによって、施策の精度と効果を最大限にまで高めることができるでしょう。

【関連】心理的安全性が職場にもたらす効果と高め方、測定方法まで徹底解説/ BizHint

生産性向上の施策を進める際の注意点

生産性向上のための施策は、進め方を誤ると逆に生産性が低下してしまう可能性もあります。ここでは、注意点を2つご紹介します。

生産性の低下の懸念もあるマルチタスク

生産性を求めるあまり、一人の従業員に複数の仕事を担当させるなど「マルチタスク化」する施策を実施するケースも見られます。

もちろん、トヨタ自動車が以前から進めている「多能工化」など、一人の従業員が様々な業務を担当できるメリットは多くあります。しかし、マルチタスクには、判断力を低下させたり、作業効率を下げるなどのデメリットも潜んでいます。

自社の業務がマルチタスクに向いているものであるかどうか、担当する従業員の適正なども加味しながら注意して進める必要があります。

長時間労働を助長するケースも

生産性向上の施策を実行する際、現場の声や実態の把握ができていないまま進めてしまうと、従業員に過度な負担を強いることにもなりかねません。

例えば、リモートワークを導入した場合、労務管理が追いつかず逆に長時間労働を助長したり、無理な勤怠管理の導入により、従業員が仕事を持ち帰り、業務時間外に社外で作業する、などといった事態にもなりかねません。

まずは現場で行われている業務内容やフロー、作業にかかる時間や人員など、実態の把握を行い、それに即した施策の実行が重要なのです。

企業における生産性向上の具体的な取り組み事例

国が掲げる最低賃金の引き上げにおいても、企業の生産性向上は欠かせない要素の一つです。今回は厚生労働省が発表している「~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集」を基に、生産性向上の成功事例をご紹介いたします。

ウェブ会議システムの導入

経済のグローバル化や事業の細分化、さらに近年の新型コロナウイルスの影響により、出席メンバー全員が一つの空間に集まることは物理的に難しくなってきています。また、会議のために国内や海外を行き来することは財務的にも大きな負担となります。週1回の定例会議のために往復3時間かかるとすると、年間で144時間の無駄な時間が発生していることになります。

鳥取県にある物品賃貸事業を営む企業は、助成金を使いパソコンやタブレットで参加が可能なウェブ会議システムの導入を決めました。その結果、会議参加メンバーの時間給を40円も削減することができ、削減できた時間を営業業務に充てるなど生産性の高い働き方の実現に成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 8P

オーダーエントリーシステムの導入による業務効率化

石川県にある飲食業を営む企業では、紙伝票で行っていたオーダーエントリーをシステム化したところ、オーダーミスによる食品ロス防止や会計時の端末入力時間の削減につながりました。これにより、従業員一人当たりの労働生産性もあがり、店舗全体の生産性向上に成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 10P

モバイル端末導入による生産性向上

徳島県でゴルフ用品販売業を営む企業では、営業ツールであった大量のカタログをモバイル端末に集約・一元管理しました。これにより、営業担当の移動時間を短縮でき、その場で決済できる機能により、請求書発行や集金訪問などの作業も省け、会社全体の生産性向上に成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 13P

【BizHintオリジナル記事】
「カフェイン+昼寝」“カフェインナップ”でコストをかけずに働き方改革(生産性向上)!?【ダイドードリンコ・取締役執行役員人事総務本部長 濱中昭一さん】

今回、ご紹介した成功事例はほんの一部です。以下の記事では生産性向上の事例をさらに詳しくご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。
【関連】【生産性向上の企業事例5選】取り組む手順や成功ポイントもご紹介/BizHint

個人でできる生産性向上施策

人員配置の最適化や積極的なコスト削減など企業全体での取り組みは生産性向上を実現させる上で必要不可欠です。しかし、従業員やメンバー一人ひとりが生産性を高める必要性を理解し、自ら率先して生産性向上施策に取り組むことによって、更なる成果を生み出すことが可能となります。

個人でできる生産性向上施策の具体例には以下のようなものがあります。

  1. 業務マニュアルの作成
  2. こだわりすぎない
  3. 効率化できるスキルの習得
  4. タスク管理によるタイムマネジメント
  5. 仕事に集中できる環境づくり

生産性向上を後押しする補助金・助成金制度のご紹介

生産性向上は今や日本社会全体が取り組むべき重要なテーマとなっています。

そのため、政府や地方公共団体は企業の生産性向上を後押しする数々の補助金制度や助成金制度を用意しています。

ここでは、2020年度8月時点で利用可能な制度をご紹介致します。

業務改善助成金(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)

業務改善助成金とは、中小企業や小規模事業者の生産性向上支援を目的とした助成金制度です。

事業場内最低賃金の一定額以上の引き上げに成功した場合、生産性を向上させるために行った設備投資やサービス利用料の一部を助成してもらうことができます。

【参考】[2]業務改善助成金:中小企業・小規模事業者の生産性向上のための取組を支援/ 厚生労働省

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者の生産性向上を実現させるため、業務効率化や売上の向上に繋がるITツール(ソフトウェアやアプリ、サービス等)を導入した企業に対して導入コストの一部を補助する制度です。

認定を受けたIT導入事業者は製品やサービスパッケージを提供するだけでなく、補助金の代理申請や導入後のフォローアップなど補助金活用によるITツールの導入を全面的に支援してくれるため、手続き面で不安を感じる企業やITスキル保有者が少ない企業であっても安心して生産性向上を目指すことができます。

また、IT導入支援事業者は全国各地に数多く存在するため、自社の課題やニーズにマッチした製品やサービスパッケージを厳選して導入することができます。

【参考】IT導入補助金 / 一般社団法人サービスデザイン推進協議会

労働生産性の向上による労働関係助成金の割増

厚生労働省は、生産性向上の取り組みを幅広く支援するため、生産性要件を満たした事業所が一部の労働関係助成金を利用する場合、その助成額又は助成率の割増等を行っています。

生産性要件を満たすことによって割増される助成金は、2020年8月時点で以下のものとなります。

  • 労働移動支援助成金
  • 中途採用等支援助成金
  • 地域雇用開発助成金
  • 人材確保等支援助成金
  • 65歳超雇用推進助成金
  • キャリアアップ助成金
  • 両立支援等助成金
  • 人材開発支援助成金
  • 業務改善助成金

【参考】労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます/厚生労働省

地方公共団体が実施している補助金、助成金

政府主導だけではなく、都道府県や市町村などの地方公共団体が主体となって実施している生産性向上を目的とした補助金や助成金も数多く存在します。

これらの制度は公式ホームページやパンフレットなどで情報が公開されているため、自社の属する地域やエリアで同様の制度が存在していないか定期的に確認してみるとよいでしょう。

【地方公共団体が実施している補助金、助成金の一例】

生産性向上特別措置法による固定資産税の軽減措置

補助金や助成金とは異なりますが、平成30年6月に施行された生産性向上特別措置法による固定資産税の軽減措置も生産性向上の実現を目指す中小企業の負担軽減を図る施策です。

生産性向上特別措置法により、各市区町村は独自の判断で、中小企業が生産性向上を目的として新規に取得した設備の固定資産税を平成30年度から2020年度までの最大3年間、ゼロから2分の1の範囲で軽減する特別措置を講じることになります。

生産性向上特別措置法は、環境整備に向けた税制支援だけでなく、金融支援や予算措置等の支援措置など、中小企業の生産性向上を多方面から支援する施策であるといえるでしょう。

【参考】経営サポート「生産性向上特別措置法による支援」/中小企業庁

まとめ

  • 生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、最小限の投資で最大限の成果を生み出すことである
  • 生産性向上を実現するには、業務の見える化を実施し、コア業務やに集中投資したり、IT技術の導入や、人材が働きやすい環境を整えるなど、多面的な施策が必要
  • 政府や地方公共団体が実施している補助金制度や助成金制度を活用することで、企業負担を軽減しながら生産性向上に取り組むことができる

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