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2019年9月3日(火)更新

生産性向上

生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、最小限の投資で最大限の成果を生み出すことを指す言葉です。少子高齢化による労働人口の減少や国際競争力の低下など、数多くの問題を抱える日本にとって生産性向上は国全体で取り組むべき重要課題となっています。当記事では、生産性向上に関する知識を深め、組織内における生産性向上を実現させるために必要となる情報やノウハウを分かりやすくまとめて解説致します。

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目次[表示]

「生産性向上」とは

生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、より小さな投資でより大きな成果を生み出すための取り組みを指す言葉です。

働き方改革の推進や生産性向上国民運動推進協議会の開催など、日本では政府主導による国全体を対象とした、大規模な生産性向上施策が進められています。


生産性向上に役立つツールは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】【用途別】生産性向上ツール14選!製品のポイントを7つの用途別に詳しくご紹介/BizHint


「生産性」の意味

まずは、「生産性」の言葉の意味を改めて確認していきましょう。

生産性とは、生み出された成果・価値と、その成果物を生み出すために投入された資源量の比率のことです。「 投入資源からどれだけの価値が生み出されるか 」の効率とも言え、「アウトプット」÷「インプット」として表現することができます。

そして、インプット(投入資源)が少なく、アウトプット(得られる成果)が多いほど「生産性が高い」と言われます。この生産性を向上させる取り組みが、日本経済において必要とされています。

生産性は計算方法によっていくつか種類がありますが、ここでは2つご紹介します。

労働生産性

労働生産性とは、「従業員一人当たりの付加価値」の算出に用いられる、労働投入量(ヒト・モノ・カネ・情報などの経営資源)に対する産出量の割合を指す労働効率の用語です。

【関連】労働生産性とは?定義や計算式、問題点や向上のためのポイント / BizHint

人時生産性

人時(にんじ)生産性とは、「従業員一人当たり一時間にいくらの付加価値を生み出すことが出来るか」という意味の生産性指標です。

人時生産性は分母に労働時間の概念が入っており「一人一時間当たりどれだけ稼いだか」という指標のため、労働生産性に比べて「短時間にどれだけ稼げるか?」というシビアな生産性指標といえます。

【関連】人時生産性とは?意味や計算式、向上施策から業界平均までを紹介 / BizHint

生産性向上と業務効率化の違い

生産性向上と業務効率化はよく混同されて使われる言葉ですが、言葉の意味には違いがあります。

業務効率化とは、業務の「ムリ・ムダ・ムラ」を省くことで、時間的・費用的なコスト削減を目指すことです。

対して、生産性向上とは経営資源を最大限に有効活用し、より小さな投資でより大きな成果を生み出すための取り組みを指す言葉であるため、業務効率化は生産性向上施策のひとつとして考えることができます。

【関連】業務効率化で取り組むべき6つのポイントと成功事例をご紹介/BizHint

生産性が高い組織の特徴

マサチューセッツ工科大学(MIT)のある研究結果によると、生産性が高い組織やチームはいずれも次の3つの特徴を持ち合わせているといいます。

  • 高い社会的感受性を持っている
  • 公平な時間配分
  • 女性の存在

この3つの特徴を持ち合わせた組織やチームは、全員がお互いの長所を認め合い、短所をカバーし、より多くのアイディアや価値観を共有しながら目標達成や業務遂行を目指すことができるようになります。

生産性の高い組織やチームは偶発的に生まれるわけでも、一部のメンバーの飛び抜けた才能によって生まれるわけでもありません。

今回、提示した特徴は一例に過ぎませんが、生産性の高い組織やチームに共通点が存在することを正しく理解しておく必要があるでしょう。

【参考】生産性向上にエース社員は不要 良い組織が持つ3つの特徴 - ログミー

生産性向上の施策 4つのパターン

生産性向上の方法は、大きく次の4つのパターンに分類されます。

  • 投入資源減 …インプットを減らし、アウトプットを維持
    具体例:業務の見直しによる無駄な工程、ロスの削減 など
  • 成果増 …インプットを維持し、アウトプットを増やす
    具体例:労働者の能力・集中力向上による時間あたりの成果増、商品価格の値上げ など
  • 規模縮小 …インプットを大幅に減らし、アウトプットを減らす
    具体例:不採算部門の売却や縮小、人員削減といったリストラクチャリング など
  • 規模拡大 …インプットを増やし、アウトプットを大幅に増やす
    具体例:採算部門への増員や新たな技術投資 など

中小企業の生産性向上の必要性や事例については、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】中小企業が生き残るためには「生産性向上」が必須!事例とともに徹底解説/BizHint


日本において生産性向上が必要な理由

日本において、なぜ生産性向上が必要なのでしょうか。

世界で見たときの労働生産性の低さ

今後の日本の経済成長や発展には、国際競争力の強化が必要です。そのために、生産性の向上が求められています。

公益財団法人日本生産性本部が公表している「労働生産性の国際比較 2017年版」によると、日本の時間当たり労働生産性は46.0ドルで OECD加盟35ヵ国中20位 、1人当たり労働生産性は81,777ドルで OECD加盟35カ国中21位 でした。

また、主要先進7カ国に限定した場合、日本は時間当たりの労働生産性で 1970年以降ずっと最下位 となっています。

では、産業別生産性ではどうかというと、2010~2012年の平均をまとめたデータにおいて化学産業と機械産業が米国の生産性水準を上回っているものの、それ以外の産業についてはいずれも米国の生産性水準を下回る結果となっています。

このように、生産性という側面において 日本は国全体でも産業別でも他国に大きな遅れを取っているのです。

【参考】労働生産性の国際比較 / 日本生産性本部
【参考】日米産業別労働生産性水準比較 / 公益財団法人 日本生産性本部

労働人口の減少による人手不足への対応

日本社会は少子高齢化、人口減少の時代に突入しています。企業活動において特に問題と言えるのが、労働力人口の減少です。労働力人口が減少すると、企業にとって採用候補者の確保がさらに難しくなり、人手不足に拍車がかかることが予想されます。

日本人労働者の減少に伴い、外国人労働者の受け入れを積極的にすべきだ、という意見も主張されています。しかし、外国人労働者の受け入れは、短期間で抜本的に進むものではないでしょう。企業ができる努力として、少ない労働者でも成果が挙がるように、生産性向上に取り組む必要があります。

【関連】人手不足はなぜ起きる?影響が深刻な業界と現状、原因、対策までご紹介/BizHint

【BizHintオリジナル記事】
経済学者・飯田泰之さんが語る「会社の生産性を上げる方法」

生産性向上のために企業が行うべき取り組み【5選】

生産性向上のために企業が行うべき取り組みには様々なものがありますが、その中でも優先度の高い5つの取り組みを紹介致します。

  • 業務の見える化
  • IT技術の有効活用
  • コア業務への集中投資
  • 従業員エンゲージメント・モチベーションの向上
  • 適切な人材配置と人材育成

業務の見える化

戦略的に生産性向上に取り組むためには業務の見える化が欠かせません。

なぜなら、組織やチームの現状を正しく把握することができなければ、インプットとアウトプットの量やバランスを確認することはもちろん、生産性向上に向けた課題の洗い出しや「投入資源減」、「成果増」、「規模縮小」、「規模拡大」という4つの施策パターンのいずれを適用させることが最適であるか検討することも困難となるからです。

業務の見える化は施策の効果を測定する際にも大いに役立ちます。

PDCAサイクルによる効率的な生産性向上を実現させるためにも、その他の取り組みに先立って以下の要素の可視化に取り組みましょう。

  • 個々の従業員やメンバーが持つポテンシャルやパフォーマンス
  • 組織やチーム内における業務量の分配バランス
  • 業務フローと作業毎にかかっているコストや時間
  • 各ステークホルダーとの関係性や活動への影響力

IT技術の有効活用

昨今、目まぐるしい進歩を遂げているIT技術ですが、自社の特性や組織構造、業務内容に適した技術やシステム、ツールを導入し、積極的に活用することによって労働環境に革新的変化をもたらすことができます。

その中でも特に生産性向上に有効とされているのがRPAとIoTです。

RPA(Robotic Process Automation)

RPAはパターン化されている定型業務を自動化することによって、人件費の削減と成果量の増大を同時に実現します。

また、クラス2やクラス3といった高いクラスのRPAであれば非構造化データの取り扱いや状況に応じた意思決定も可能となるため、更に広い範囲の業務に適用することができます。

【関連】RPAとは?仕組みやメリット、導入方法や事例、ツールまで徹底解説 / BizHint

IoT(Internet of Things)

IoTは身の回りに存在する様々なモノをインターネットに接続することで更なる利便性を生み出す技術です。

厳密な温度管理や稼働情報のリアルタイム収集、リモートによる効率的な管理環境の構築など、発想次第で活用の幅を広げることができます。

コア業務への集中投資

雑多な業務を多く抱え過ぎた結果、本当に注力すべき業務に経営資源(リソース)や時間を集中できなくなってしまったというケースは決して少なくありません。

このような状況を改善するためには、コア業務とノンコア業務を明確にし、ノンコア業務に対して投資している経営資源や時間を削減する方法を検討する必要があります。

削減施策としては、ITソリューションやアウトソーシング、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)などの活用が挙げられます。 ただし、いずれの施策を実施する場合でも導入コストなど新たな費用が発生するため、短期的視野ではなく長期的視野をもってインプットとアウトプットの増減や総合的な導入効果の予測を行うように心掛けましょう。

【関連】アウトソーシングとは?派遣との違いやメリット、業務例までご紹介 / BizHint
【関連】BPOとは?対象業務や導入メリット、サービス会社選定方法も / BizHint

従業員エンゲージメント・モチベーションの向上

従業員エンゲージメントやモチベーションの向上というと、従業員側の利益だけを意識した取り組みのように思えますがそんなことはありません。

なぜなら、ヒトこそが組織やチームの原動力であり全てだからです。

従業員エンゲージメントの向上を図ることで、優秀な人材の外部流出を防ぎ、一人ひとりの士気を十分に高めることができます。

また、モチベーションの向上を図ることで、職場内の雰囲気を明るい状態で維持し、チームワークや集中力を高めることができます。

現場や個々の従業員に対する支援は、アウトプットの増加という形で組織に返ってきます。

全ての従業員がワーク・ライフ・バランスを実現できるような働き方改革を推進することによって、ヒトの持つ力を最大限に活用することができるでしょう。

【関連】従業員エンゲージメントの意味とは?影響する要素、高めるポイントをご紹介 / BizHint
【関連】モチベーションの意味とは?低下の要因や上げる方法、測定手法や企業施策までご紹介 / BizHint

【BizHintオリジナル記事】
社員の健康にコミットすると会社の生産性は伸びるのか【Future of Work Japan 2018 イベントレポート】

適切な人材配置と人材育成

年々労働人口が減少し続けている日本において、人材の活性化や有効活用は最も現実的であり、優先的に実施するべき取り組みだといえます。 人材の活性化や有効活用に関する具体的な施策には、適切な人材配置や人材育成があります。

適切な人材配置とは、長所や本人の希望、チームメンバーとの人間関係など様々な要素を十分に踏まえた上で、個々の人材が最も効果的な形で価値を生み出すことができるポジションに配置することです。

また、適切な人材育成とは、育成対象者が思い描く理想の姿を人材育成計画に反映させることによって、自己実現を支援しながらポテンシャルを最大限に引き出すことです。

このように、一人ひとりの個人特性や保有スキルに着目して実施する戦略的な人材活用を「 タレントマネジメント 」といいます。限られた人材を最適な状態に育成し、最適な場所に配置することにより、組織内人材が生み出すアウトプットを最大化することができるでしょう。

【関連】タレントマネジメントの意味とは?定義や目的、事例をまとめてご紹介 / BizHint


生産性向上に役立つツールは、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
【関連】【用途別】生産性向上ツール14選!製品のポイントを7つの用途別に詳しくご紹介/BizHint


「心理的安全性」が生産性を高めるキーワード

心理的安全性とは、自身の言動に対する他者の反応に怯えたりすることなく、 ありのままの自分の姿で組織やチームに参加することのできる環境や雰囲気 のことをいいます。

チームの生産性を高める唯一の方法として、米グーグル社が発表したことで大きな注目を集めているワードです。

メリットの一つとして「生産性の大幅な向上」が含まれているように、心理的安全性の高い組織の従業員やチームのメンバーはいずれも社会的感受性が高く、多種多様な人材と価値観が集まっているにも関わらず、お互いの意見を積極的かつポジティブに受け入れることができるといいます。

この心理的安全性は、組織側だけでなく、QOLの向上による意欲向上やメンタルヘルスケアなど従業員やチームメンバーに対しても数多くのメリットをもたらしてくれます。

心理的安全性を高めるメリットや心理的安全性不足が引き起こす不安感情などについても理解を深め、組織やチームの生産性向上施策に心理的安全性というキーワードを加えることによって、施策の精度と効果を最大限にまで高めることができるでしょう。

【関連】心理的安全性とは?googleが発見したチーム生産性を高める唯一の方法 / BizHint

企業における生産性向上の具体的な取り組み事例

国が掲げる最低賃金の引き上げにおいても、企業の生産性向上は欠かせない要素の一つです。今回は厚生労働省が発表している「~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集」を基に、生産性向上の成功事例をご紹介いたします。

ウェブ会議システムの導入

経済のグローバル化や事業の細分化により、出席メンバー全員が一つの空間に集まることは物理的に難しくなってきています。また、会議のために国内や海外を行き来することは財務的にも大きな負担になるとわかりやすいのですが、本社と支社がそこまで離れていない時は見過ごされがちです。週1回の定例会議のための交通時間が往復3時間かかるとすると、年間で144時間無駄な時間が発生していることになります。

鳥取県にある物品賃貸事業を営む会社は、助成金を使いパソコンやタブレットで参加が可能なウェブ会議システムの導入を決めました。その結果、会議参加メンバーの時間給を40円も削減することができ、削減できた時間を営業業務に当てるなど生産性の高い働き方の実現に成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 8P

オーダーエントリーシステムの導入による業務効率化

石川県にある飲食業を営む企業では、紙伝票で行なっていたオーダーエントリーをシステム化したところ、オーダーミスによる食品ロス防止や会計時の端末入力時間の削減につながりました。これにより、従業員一人当たりの労働生産性もあがり、お店全体の生産性向上につなげることに成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 10P

モバイル端末導入による生産性向上

徳島県でゴルフ用品販売業を営む企業では、営業ツールであった大量のカタログをモバイル端末に集約・一元管理しました。これにより、営業担当の移動時間を短縮でき、その場で決済できる機能により、請求書発行や集金訪問などの作業も省け、会社全体の生産性向上に成功しました。

【参考】厚生労働省 ~最低賃金の引上げに向けて~ 生産性向上の事例集 13P

【BizHintオリジナル記事】
「カフェイン+昼寝」“カフェインナップ”でコストをかけずに働き方改革(生産性向上)!?【ダイドードリンコ・取締役執行役員人事総務本部長 濱中昭一さん】

今回、ご紹介した成功事例は一部です。こちらの記事では生産性向上の事例を詳しくご紹介しています。ぜひ合わせてご覧ください
【関連】【生産性向上の企業事例5選】取り組む手順や成功ポイントもご紹介/BizHint

個人でできる生産性向上施策の具体例

人員配置の最適化や積極的なコスト削減など企業全体での取り組みは生産性向上を実現させる上で必要不可欠ですが、従業員やメンバー一人ひとりが生産性を高める必要性を理解し、自ら率先して生産性向上施策に取り組むことによって更なる成果を生み出すことが可能となります。

個人でできる生産性向上施策の具体例には以下のようなものがあります。

業務マニュアルの作成

自発的に業務マニュアルを作成することは、個人視点で生産性向上を図る上で非常に効果的です。

なぜなら、業務マニュアルを作成する過程で業務改善へのヒントを数多く得ることができるからです。

  • 個々の業務に対してかかっている時間や労力は適切か
  • 最も多くの時間と労力を費やすべき業務はどれか
  • 自動化できるルーチンワークはないか

上記のような点を意識しながら業務の見直しを行うことによって、日々の業務をより効率的に進めることができる無駄のない業務マニュアルを作成することができるでしょう。

こだわりすぎない

こだわりすぎないというのも生産性向上を目指す上で重要です。

もちろん、仕事に対してプロ意識を持つことは大切なことです。

しかし、だからといって自身に与えられた全ての仕事に対して常に100%で向き合ってしまうと、その後に控えているコア業務に当てる時間を失いかねません。

大切なのは個人ではなく、組織やチーム全体で最高品質を目指すことです。

自分が苦手な分野については遠慮することなく周りの力を頼り、得意な分野では積極的に周りのサポートを行うことで、より短時間で多くの成果を生み出すことができるようになるでしょう。

効率化できるスキルの習得

生産性向上には、限られた労働時間の中で最高のパフォーマンスを発揮するための技術習得も必要となります。

「教育訓練給付制度」など、労働者のスキルアップを金銭面で支援する制度も存在するため、スキルアップを図る際には社内で実施される研修だけに限らず、幅広く情報を収集するとよいでしょう。

【習得することで生産性向上に寄与する能力やスキルの一例】

  • ショートカットキーの活用などの時間短縮仕事術
  • 短時間で正確に互いの思いを共有するコミュニケーションスキル
  • より難易度の高い仕事を扱えるようになるための専門技術や専門知識
  • あらゆる問題に対応するための課題解決能力
  • 心身ともに安定した状態を保つためのセルフマネジメント能力

【関連】コミュニケーションスキルとは?ビジネスに役立つスキルアップ方法や学べる本などご紹介 / BizHint
【関連】セルフマネジメントの意味とは?行動科学の理論を活用する方法とおすすめ本をご紹介 / BizHint

タスク管理

限られた労働時間を有効に活用するためには、タスク管理によるタイムマネジメントが欠かせません。

目標達成に繋がる具体的な行動を個別に数値化し、優先順位や使用する時間を設定することによって、その日に自身が取るべき行動が明確なものとなります。

実行済みのタスクにチェックを付ける際、達成感を得られるのもタスク管理の利点です。

タイムマネジメントの重要性を十分に理解した上でタスク管理を実施することによって、残業時間を大幅に削減し、高いモチベーションを維持しながら日々の業務に励むことができるようになるでしょう。

【関連】タイムマネジメントの意味とは?方法やコツを分かりやすく紹介 / BizHint

仕事に集中できる環境づくり

集中力は生産性に直結する重要な要素です。

職場での集中力を高める方法には以下のようなものがあります。

  • スマートフォンや携帯電話の電源をオフにする
  • 机の上を整理し、視界から不要なものを排除する
  • 適度に休憩時間や仮眠時間を挟む
  • 長時間労働や過度な残業をなくす
  • フレックスタイム制やテレワーク制度を活用する
  • ノイズキャンセリングイヤホンで周囲の雑音を遮断する
  • マインドフルネスを実践する

どれだけ優秀な人物であっても、高い集中力を維持することができなければ多くの成果を生み出すことは出来ません。

できることから一つずつ取り組み、仕事に集中できる環境を構築することによって、生産性を高めることができるでしょう。

【関連】フレックスタイム制とは?導入ポイントやメリット・デメリットまで徹底解説 / BizHint
【関連】テレワークとは?意味や分類、メリット、デメリットをご紹介 / BizHint
【関連】集中力向上にも役立つ「マインドフルネス」とは?呼吸瞑想法もご紹介 / BizHint

生産性向上を後押しする補助金・助成金制度のご紹介

生産性向上は今や日本社会全体が取り組むべき重要なテーマとなっています。

そのため、政府や地方公共団体は企業の生産性向上を後押しする数々の補助金制度や助成金制度を用意しています。

ここでは、平成30年度11月時点で利用可能な制度を紹介致します。

業務改善助成金(中小企業最低賃金引上げ支援対策費補助金)

【出典】業務改善助成金特設サイト / 厚生労働省

業務改善助成金とは、中小企業や小規模事業者の生産性向上支援を目的とした助成金制度です。

事業場内最低賃金の一定額以上の引き上げに成功した場合、生産性を向上させるために行った設備投資やサービス利用料の一部を助成してもらうことができます。

【参考】業務改善助成金特設サイト / 厚生労働省

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

【出典】IT導入補助金リーフレット/一般社団法人サービスデザイン推進協議会

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者の生産性向上を実現させるため、業務効率化や売上の向上に繋がるITツール(ソフトウェアやアプリ、サービス等)を導入した企業に対して導入コストの一部を補助する制度です。

認定を受けたIT導入事業者は製品やサービスパッケージを提供するだけでなく、補助金の代理申請や導入後のフォローアップなど補助金活用によるITツールの導入を全面的に支援してくれるため、手続き面で不安を感じる企業やITスキル保有者が少ない企業であっても安心して生産性向上を目指すことができます。

また、IT導入事業者は全国各地に数多く存在するため、自社の課題やニーズにマッチした製品やサービスパッケージを厳選して導入することができます。

【参考】IT導入補助金 / 一般社団法人サービスデザイン推進協議会
【参考】サービス等生産性向上IT導入支援事業【IT導入補助金】概要説明資料 / 経済産業省 北海道経済産業局

労働生産性の向上による労働関係助成金の割増

厚生労働省は、生産性向上の取り組みを幅広く支援するため、生産性要件を満たした事業所が一部の労働関係助成金を利用する場合、その助成額又は助成率の割増等を行っています。

生産性要件を満たすことによって割増される助成金は、平成30年11月時点で以下のものとなります。

  • 労働移動支援助成金
  • 地域雇用開発助成金
  • 生涯現役起業支援助成金
  • 人材確保等支援助成金
  • 65歳超雇用推進助成金
  • キャリアアップ助成金
  • 両立支援等助成金
  • 人材開発支援助成金
  • 業務改善助成金

【参考】労働生産性を向上させた事業所は労働関係助成金が割増されます/厚生労働省

地方公共団体が実施している補助金、助成金

政府主導だけではなく、都道府県や市町村などの地方公共団体が主体となって実施している生産性向上を目的とした補助金や助成金も数多く存在します。

これらの制度は公式ホームページやパンフレットなどで情報が公開されているため、自社の属する地域やエリアで同様の制度が存在していないか定期的に確認してみるとよいでしょう。

【地方公共団体が実施している補助金、助成金の一例】

生産性向上特別措置法による固定資産税の軽減措置

補助金や助成金とは異なりますが、平成30年6月に施行された生産性向上特別措置法による固定資産税の軽減措置も生産性向上の実現を目指す中小企業の負担軽減を図る施策です。

生産性向上特別措置法により、各市区町村は独自の判断で、中小企業が生産性向上を目的として新規に取得した設備の固定資産税を平成30年度から平成32年度末までの最大3年間、ゼロから2分の1の範囲で軽減する特別措置を講じることになります。

すでに公募期間が終了していますが、固定資産税ゼロの措置を講じた市区町村から先端設備等導入計画の認定を受けている企業(申請中も含む)は「平成29年度補正 ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金(二次公募)」において優先採択の対象となっています。

生産性向上特別措置法は、環境整備に向けた税制支援だけでなく、金融支援や予算措置等の支援措置など、中小企業の生産性向上を多方面から支援する施策であるといえるでしょう。

【参考】中小企業庁:経営サポート「生産性向上特別措置法による支援」
【参考】中小企業庁:先端設備等導入に伴う固定資産税ゼロの措置を講じた自治体を公表します

日本における生産性向上の課題

最後に、国として生産性向上におけるどのような課題に直面しているのか解説します。

日本的経営からの脱却

日本的経営によって我が国は経済成長を遂げ、世界に冠たる経済大国になりました。しかし、年功序列や終身雇用といった日本的経営の特徴が、昨今では企業における生産性向上の弊害となっている場合も見受けられます。

日本的経営を見直し、時流にあった人事制度の構築や企業風土の変革が必要とされています。

【関連】日本的経営とは?日本的経営三種の神器、メリットデメリットをご紹介/BizHint

新しい技術の導入

業務効率の改善や、イノベーションの創出には、新技術やICTを導入し上手に活用することが有効です。ですが、日本らしい保守的な文化が妨げとなり、新しい技術の導入が遅々として進まない場合があります。

公共・福祉サービスの生産性

政府や地方公共団体、教育機関や福祉施設など、公共・福祉サービスの生産性の低さも問題視されています。非効率的な行政運営による財政圧迫や、低賃金・長時間労働による保育士、福祉関係の労働者不足などといった課題が生じています。

その他、財政出動により本来需要や市場優位性の無い公共事業関連企業も救済され、旧態依然とした生産性の低い産業構造が続いてしまう問題も発生しています。

まとめ

  • 生産性向上とは、組織が保有する経営資源を最大限に有効活用し、最小限の投資で最大限の成果を生み出すことである
  • 業務効率化は生産性向上を実現させるための手段の一つである
  • 生産性が高い組織の特徴や心理的安全性を高めることで得られる効果を学ぶことで、より効果的に生産性向上を図ることができる
  • 企業と個人の2つの視点で生産性向上に取り組むことによって、組織の生産性を最大限にまで高めることができる
  • 政府や地方公共団体が実施している補助金制度や助成金制度を活用することで、企業負担を軽減しながら生産性向上に取り組むことができる

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