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2018年9月26日(水)更新

進捗管理

ビジネスを行なう上で大切な作業の一つが進捗管理です。商品やサービスの品質管理やプロジェクト計画を適切に進める上で欠かせない手法となっています。今回は進捗管理を行なうメリットや進捗管理を上手に行なうポイント、進捗管理でやってしまいがちな行動の他、進捗管理におすすめのツールをあわせてご紹介いたします。

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進捗管理とは?

進捗管理とは、ビジネス上で立ち上がったプロジェクトにおいて、作業計画と作業実績のズレを把握する活動を指します。定例会議を開催し、各担当者の状況報告を基に課題や懸念、作業の遅れが確認された場合、スケジュールの変更・作業手順の見直しを行ないます。スケジュールの遅延は人件費の更なる負担だけでなく、本来享受できるはずだった売上・利益の損失、または機会損失につながります。

製造業やIT業界(システム開発プロジェクト)での進捗管理は、主に品質管理手法として活用されます。品質管理を怠ることは、大規模なリコールやシステム障害を誘発し、企業に致命的な損害を与えるため、ビジネス活動を行なう上では、必要不可欠な活動といえます。

進捗管理を行なうメリットとは?

ビジネス上で進捗管理を行なうメリットは「優先度の可視化」、「作業・スケジュールの横断的な管理」、「早期段階で課題・問題解決」の3つにあります。

優先度の可視化

プロジェクトの規模は、企業や業界、内容によって、さまざまです。関係者が10人以内の小規模のプロジェクトもあれば、関係者が1,000人以上のプロジェクトもあります。そのため、ある作業工程が完了しなければ、次の作業工程に移れないということも珍しくありません。そのため、計画段階からタスクを明確化し、優先度を決めなければいけません。

進捗管理は作業の洗い出しのほか、優先度の可視化にもつながるため、各担当者の負担を軽減し、現場の混乱を防げます。優先度の可視化は作業員がスムーズに作業を行なえるだけでなく、品質の担保にもつながります。

作業やスケジュールの横断的な管理が可能

既にご説明したとおり、プロジェクトには多くの人が関わります。また、大小異なるプロジェクトが複数集まり、一つの大きなプロジェクト計画として扱われることもあります。進捗管理は、それぞれのプロジェクトを俯瞰し、作業計画や作業工程を横断的に管理する必要があります。

また、進捗管理はスケジュールの遅延解消や問題解決にもつながります。その他、今後の作業量が十分であるか、繁忙期にある作業員の負荷軽減、各プロジェクトのコスト管理などにも効果があります。

早期段階で課題・問題解決につながる

ビジネスは必ずと言っていいほど課題や問題点が生じます。プロジェクトを管理する立場の方はそれらを迅速かつ適切に解決することが求められます。定例会議で、綿密に状況報告を行なうことで、課題の早期発見につながり、課題解決策を見出すことができます。

また、進捗管理で明らかになった課題や問題点は顕在化していない問題や課題を浮き彫りにすることもできます。そのため、早期段階で課題・問題解決につなげることが可能です。

進捗管理を上手に進めるためのポイントとは?

進捗管理はマネージメント職以上の役職が担当することが多く、難易度の高い作業といえます。進捗管理をしているつもりが、実質はできていなかったというケースも珍しくありません。この段落では進捗管理を上手に進めるためのポイントをご紹介いたします。

進捗管理のルールの明確化

進捗管理を上手に行なうためには、事前にルールを決めておくことが大切です。

進捗率のルール化

進捗管理は、状況報告に関するルールをしっかりと取り決めることが大切です。進捗管理でよく使われる単語として「進捗率」があります。この進捗率は作業担当者や報告者の感覚で行なわれることが多々あり、納期終盤になってもなかなか作業が完了しないという事態が発生してしまいます。そのため、進捗率を報告する際は、段階別(0%=未着手、80%=レビュー待ち、100%=完了)に分けて、進捗率毎のステータスを予め決めておくと良いでしょう。

アジャイルソフトウェア開発のように、進捗率で管理するのではなく、タスクや課題毎にチケットを作成し、チケットに成果物があるかないかの二択で進捗管理する方法もあります。これは進捗率で例えると、0%(未着手)、100%(完了)の2段階で評価するというルールです。

このように、進捗率の判断基準を明確に決めておくことで、担当者や報告者の感情や推測に依存することなく、精度の高い進捗率を把握することができます。

スケジュール変更のプロセスをルール化

プロジェクトを管理していると、必ずと言っていいほど、スケジュール変更が必要となります。しかし、各作業担当者が勝手にスケジュールを変更することは、プロジェクト全体を混乱に導くため、決して許してはいけません。そのため、スケジュール変更の承認を行なう管理者を一人に集約させる方法がおすすめです。

また、頻繁にスケジュール変更を行なうこともプロジェクト全体に悪影響を与えます。そのため、スケジュール変更の依頼タイミングを決めておくことも検討しましょう。例えば、1週間に1回、進捗報告会議を開催し、状況報告とスケジュール変更依頼の有無を確認します。進捗報告会議でスケジュール変更依頼を受けた管理者は全プロジェクト、もしくは全作業の工程計画を把握した上でスケジュール変更の承認を行ないましょう。

スケジュール変更は納期や成果物の品質に大きな影響を与えますので、スケジュール変更を行なうプロセスはきちんとルール化しておくことが大事です。

最適な進捗管理方法の選択

進捗管理を行なうには、抱えるプロジェクトに適した進捗管理方法を選択しなければいけません。進捗管理を行なう上で必要になるのがツールです。最も多く使われているツールがガントチャートです。

ガントチャートとは、それぞれの作業開始日と完了日までの期間をバーで示し、各作業との関係や人員、工数などの工程を視覚化する表を指します。管理者や作業者が日別・オーダ別に実績工数を入力できるwebアプリケーション型や、タスク管理や作業状況問合せができるものなどさまざまなガントチャートが存在します。主に製品を生産する工場などで使用される進捗管理方法といえます。

また、IT業界でのシステム開発プロジェクトにおいては、先にご紹介したアジャイルソフトウェア開発という進捗管理方法があります。アジャイルソフトウェア開発とは、要求の仕様変更に機敏にかつ柔軟に対応するためのソフトウェア開発手法を指します。

近年、IT技術の発展は目まぐるしいものがあります。最新技術、最新のビジネスモデルといわれたものでさえも、4、5年経てば、世間から必要とされなくなることは珍しくありません。システム開発プロジェクトは1~2年、長期的なものであれば、3年以上かかる案件もあるため、世の中の潮流にあわせて、迅速かつ柔軟に対応する必要があります。このように流れが速い、次々と新しい技術やサービスが登場するIT業界では、スピード感を持って、開発を行なうための優れた進捗管理方法といえます。

その他にも業界やプロジェクト内容に合わせた進捗管理ツールも販売されているので、自分が携わるプロジェクトに合った進捗管理方法を選択しましょう。

知っておきたいPM(プロジェクトマネージャー)の役割

進捗管理の役目を担う方のほとんどがマネージャー以上の管理職です。そのため、プロジェクトを任された場合、プロジェクトマネジメントを担うプロジェクトマネージャー(以下、PM)の役割をしっかりと把握しておきましょう。

誰よりも目標達成にこだわる

PMはプロジェクトに関わる全ての人の中で、最も目標達成にこだわる必要があります。ここで言う目標達成とは、納期の遵守と品質担保です。各作業担当者へ割り振った作業については、当事者が責任を持って作業に当たるように、事前に責任を明確化しておくことも大切です。

スケジュール管理

既にご紹介したように、進捗管理の主な作業がスケジュール管理です。割り当てた各作業(プロジェクト)において、遅延や問題点がないかを各作業担当者にヒアリングを行い、適切に作業指示を行ないます。作業担当者からスケジュールの変更依頼を受けた場合は、全体の工程を俯瞰し、他の工程に影響がないかを確認をして、スケジュール変更を行ないます。

進捗評価

各作業の状況報告は作業を割り当てている作業担当者、もしくはチームリーダーが行ないます。ここで注意したいのが、報告者の主観による進捗率の報告です。その他との作業の関連性や抜け・漏れがないかを客観的に把握し、報告された作業内容や進捗を評価する必要があります。

進捗管理で陥りがちな行動とは

進捗管理は、状況を把握しているつもりが全くできておらず、納期直前に問題が起きるということが珍しくありません。ここでは進捗管理で陥りがちな行動について、ご紹介いたします。

進捗率に対する妄信

進捗管理において、進捗率の把握は大切な業務です。しかし、既にご紹介したとおり、ある程度の経験を積んだチームリーダーならともかく、経験の少ない若い部下から上がってくる進捗率はその人の感覚で判断されている可能性があります。また、ネガティブな情報を提供したくないという心理が働き、報告自体が遅れてしまうことも考えられます。

そこで、ついやってしまいがちな対応が、「大丈夫?」と聞く行為です。「大丈夫」という言葉は具体的な要素が一切入っていないため、問題解決にはなりません。具体的にいつまでに完了するかという答えになるような質問を行ないましょう。進捗率には作業担当者の感情が入ってしまうことが多々あるので、前以て、進捗率のプロセスをルール化しておくことも大切です。

「管理」の定義を誤る

進捗管理を行なう上で、注意したいのが「管理」に対する考え方です。作業が遅れているメンバーに発破をかけ、「スケジュール通りにやれ」と作業指示を出すことは真の意味で「管理」ではありません。スケジュールの遅延は何かしらの課題や問題が生じている証拠です。その際にPMがやるべき行動は、叱責ではなく、作業者自身に自らの欠点を把握してもらえるような具体的なアドバイスを提供することです。

タスクを洗い出す、プロセス段階からアドバイスをする、具体的な期限を報告してもらう、相談しやすいような信頼関係を構築することが挙げられます。「期限通りにやりなさい」という指示はコンピューターやツールでも可能です。しかし、作業者が人である以上、PMには人でしかできない行動が求められます。

自らのタスクを増やす行為

PMを任される方は、作業者として優秀で実績のある方がほとんどです。計画的にタスクを完了し、納期遵守、品質担保を心がけていた方と考えられます。しかし、全ての作業者がPMのような方とは限りません。

そこで、ついやってしまいがちな行動が、PM自らが業務を増やしてしまう行為です。一度でも部下を持った方なら経験があるかと思いますが、計画通りに進まない部下の状況を見て、「自分がやった方が早い」という感情に支配されることがあります。管理者であるPM自らが作業に従事してしまっては、本来の進捗管理の仕事が疎かになり、プロジェクト全体に悪影響を及ぼします。

また、業務を取り上げられたメンバーは自信の喪失につながり、信頼関係が破綻してしまいます。PMは取り組むべき自らの業務をきちんと把握し、サポートする側に徹することが大切です。

進捗管理におすすめのツールをご紹介

進捗管理に欠かせないのが補助ツールです。業界やプロジェクトの内容によって、使い勝手の良さは異なります。今回は進捗管理でおすすめのツールをご紹介いたします。

Redmine

無料で使えるオープンソースの進捗管理ツールです。進捗管理に必要なタスク管理やガントチャート(工程管理)はもちろん、チケット機能、プロジェクトメンバーが共同でメモできるwiki、その他SubversionやGitとの連携も可能です。webアプリケーションのため、複数の人が同時にアクセスできるのもメリットです。スマートフォンやタブレット対応の公式アプリもあるので、会議や外出先でも使用することができます。

【参考】Redmine.jp ホームページ

Elegantt for Trello

タスク管理で使用される「Trello」にガントチャート(工程管理)が追加されたwebブラウザ「Chrome」の拡張機能です。githubとの連携も可能で、その他の進捗管理ツールとあわせて、使用することができます。進捗報告ミーティングで、プロジェクトメンバーのタスクを確認しながら、スケジュールを可視化できます。

【参考】Elegantt for Trello ホームページ

みんなでガント.com

会員登録不要で、基本機能が無料で使用できるガントチャートツールです。Flashを使っているため、パソコンへのインストールも不要です。プロジェクトマネジメントファイルを複数で管理している場合や外出先での確認に向いています。

有償オプションには複数のガントチャート(工程管理)を管理できる一括管理機能やSSL暗号化通信、IP制限などのセキュリティー機能、更新通知機能などプロジェクトを円滑に進める機能が備わっています。

【参考】みんなでガント.com ホームページ

Brabio!

新米PMの方におすすめのクラウドツール。簡単にガントチャート(工程管理)を作成でき、進捗管理やマイルストーン管理に向いています。excel、csvの出力機能、プロジェクトを横断できるビュー、メンバーの作業負荷が可視化された担当状況ビューなどが備わっています。フリープランであれば、5人まで使用することができます。

【参考】Brabio! ホームページ

Microsoft Excel

言わずと知れた表計算ソフトツール。Excel モバイル アプリを使えば、どこにいてもオフラインでも閲覧できます。そして、自由度の高さに関しては他の進捗管理ツールの比ではありません。サービス内容に応じて、相応しいガントチャート(工程管理)やタスク管理、実績入力を自由にできる点は他の進捗管理ツールにはない魅力といえます。

【参考】Microsoft Excel ホームページ

まとめ

  • 製品やサービスの品質担保だけでなく、スケジュールの遅延による損害を防ぐことができる進捗管理
  • 機械的に行なうだけでなく、人と人との信頼関係の構築も大切な要素となります
  • 任せられたプロジェクトの内容に応じて、最適な管理方法と補助ツールを選択し、チーム一丸となって、目標を達成することが大切です。

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