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2019年1月23日(水)更新

コスト削減

コスト削減は、利益を上げるために行うもので、継続して行うことで効果があります。既に取り組んでいるものの効果を実感できず、社員のモチベーションや生産性の低下を引き起こしているケースも少なくありません。この記事では、効果的なコスト削減を行うための目的や考え方、ポイントのほか、成功事例など役立つ本もご紹介します。

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コスト削減とは

企業の利益を高めるには、顧客が絡む売上よりも自社で取り組めるコスト削減を行うのが効果的です。ここでは、コスト削減の意味や目的、効果についてご紹介します。

コスト削減の意味

コストとは、企業が行う事業活動にかかる費用のことです。具体的には、見えるコストである家賃・人件費・水道光熱費・通信費・印刷費などのほかに、見えないコストとして時間や工数があります。

利益・売上・コストの関係は「利益=売上-コスト」となります。企業は利益をあげることで事業を成長させていきますが、そのためには売上をあげるだけでなく、コストを削減することが重要です。

コスト削減の意味は、無駄なコストを削減して利益をあげるために行う取り組みのことです。それによって削減したコストを利益や企業価値の向上に繋がる費用に回す、あるいは投資するなどコストの最適化が可能になります。コスト削減は限りあるコストを有効に活用するための取り組みでもあります。

コスト削減の目的

コスト削減の目的は、無駄なコストを省いて利益を高めることです。実際には各企業で無駄なコストについて調査し、削減のための具体的な目的や目標数値に落とし込んでいきます。このとき、コスト削減によって実現したいビジョンに基づいた目的を設定することがポイントになります。

その理由は、こうして設定された目的があることで社員の納得感が得られてコスト削減への意欲や自律性が高まり、それによって取り組みが推進されて継続したコスト削減が可能になるためです。

コスト削減の効果

コスト削減に継続して取り組むことで、以下に挙げる相乗効果が現れます。

  • 社員がコスト削減の効果を実感することで進んで取り組むようになり、コスト削減が推進される
  • 現場の社員が社内に潜むコストの無駄に気づくようになり、取り組み以外のコスト削減に繋がる
  • コスト削減の取り組みによって業務の無駄にも着目できるようになり、業務効率化や生産性向上に繋がる

コスト削減はリストラや目的が不明な取り組みなどを連想させるため、従業員の意欲を損なうネガティブなイメージがありますが、それは誤ったコスト削減の実施によって起こるものです。

正しいコスト削減の取り組みを実施すれば、コスト削減の成功だけでなく従業員のモチベーションアップや生産性向上といった側面での効果も実現することができます。そのためには、先述のコスト削減の目的を明確にしつつ、後述のコスト削減の進め方で取り組むことでその効果が期待できます。

コスト削減の考え方

ここでは基本的なコスト削減の考え方についてご紹介します。

無駄をなくす

コストに限らず業務についても無駄をなくすためには、常に「本当に必要か?無駄はないか?」という視点から見直してみることから始まります。実践によって無駄に気付けるようになるため、無駄なコストをなくす、あるいは他へ回すことができます。

無駄をなくすには、経営層からの視点だけでなく現場の意見も拾い上げていくと、様々な無駄を知ることができます。このとき、無駄をなくすアイデアを募集したり話し合う機会を設けることも、コスト削減に取り組むきっかけとなるでしょう。

標準化する

属人化した業務は、担当者が変わった場合に対応の時間が掛かるなど、様々なリスクを引き起こします。これを防ぐためには、業務プロセスや業務内容を見直して無駄な業務はなくし、共有できる業務は出来るだけ標準化することが必要です。

合わせて誰でも対応できる分かりやすいマニュアルを準備しておくことは、コストだけでなく人材教育や研修時間の削減など、業務改善にも大きな効果があります。

アウトソースできないか

内製化もアウトソースも、それぞれメリット・デメリットがあります。検討する際には、コスト削減の目的を念頭におき、費用だけでなく業務効率などトータルコストを照らし合わせて考えた上で、自社にとってメリットが大きい方を選択することが大切です。

その場合、比較検討を十分に行うことや、業務の標準化を予め行ってどこまでアウトソースする業務範囲を明確にしておくことが、後に想定外のリスクを引き起こさないためにも重要な要素になります。

【関連】BizHint/アウトソーシングとは?派遣との違いやメリット、業務例までご紹介

クラウドにできないか

近年はインフラのコスト削減のためにクラウドサービスの導入を検討する企業も増えています。しかし、クラウド導入後のトータルコスト削減の効果は、企業により異なるのが実状です。その理由のひとつとして、人件費・運用費・電気代など費用の比較が難しく、データなど目に見える形で効果を測定できないことが挙げられます。

クラウドの利点としては、定期的な更新作業などの運営管理をしなくてよいのが大きな利点です。そのため、クラウド導入を検討するときには、目的を明確にしてクラウドの利用状況のイメージをよく想定してから判断するとよいでしょう。

コスト削減の方法

ここでは、コスト削減を行う具体的な方法について以下の3つに分けてご紹介します。

オフィスコスト

オフィスコストは、家賃・OA機器のリース代・通信費・宅配や郵便代・コピー代・事務用や備品代などオフィスで使うコストです。

具体的な方法の例をいくつか挙げると、以下になります。

  • パソコン・FAX・コピー機などのリース代を見直す場合、過剰な台数やスペックであれば適正化を図り、料金プランを比較して安く出来るか見直す
  • 用途に応じて紙とデータを使い分け、ペーパーレス化を推進する
  • 通信費・会社支給の携帯やスマホにかかる費用の契約を見直すために、相見積りをとって比較検討し、値下げ交渉を行ってみる

特にコストに占める割合が大きい費用から見直すことで、効果を実感することができます。

エネルギーコスト

エネルギーコストは、水道代、ガス代、電気代などがあります。

特に、照明・エアコン・パソコンの使用などで費用がかさむ電気代の削減方法としては、

  • 使わない場所の照明・エアコン・OA機器などの電源OFFの徹底やコンセントを抜く
  • 電力会社の料金プランを比較検討して自社にあったプランに契約を変更する
  • 照明を消費電力の低いLED電球に変更する

などが効果的です。

オペレーションコスト

オペレーションコストは、人件費・物流費などがあります。

大きな割合を占める人件費の削減方法の例としては以下が挙げられます。

  • ビデオ会議システムを導入して交通費削減・業務効率化を図る
  • RPAを導入してルーチンワークの自動化による人件費削減・業務効率化を図る
  • 電子承認などクラウドのワークフローシステムを導入して、印刷費削減・業務効率化・スピード向上を図る
  • チャットなどコミュニケーションツールを導入してコミュニケーションや情報共有の効率化を図る
  • 多能工化が可能であれば検討した上で実施する
  • テレワークや時短勤務などの新しい勤務形態を導入する

特にIT関連では様々なサービスがあり、IT化によるコスト削減や業務改善につながる活用シーンも増えています。 なお、売上や利益に直結する人件費のコスト削減は、生産効率や関連業務への影響を考慮した上で実施する必要があります。

【関連】BizHint/RPAとは?仕組みやメリット、導入方法や事例、ツールまで徹底解説 【関連】BizHint/多能工化の意味とは?メリット・デメリットと進め方 【関連】BizHint/テレワークとは?意味や分類、メリット、デメリットをご紹介

コスト削減の進め方

コスト削減の失敗の原因のひとつに、継続できなかったために効果が実感できないことがあります。継続したコスト削減で効果をあげるには、PDCAを回すことが効果的です。ここでは、PDCAに沿ったコスト削減の進め方をご紹介します。

コストの把握と削減計画立案

コストの現状を正しく把握した上で、コスト削減の優先順位決めて計画を立案します。計画立案に必要な問題点や課題を見つけるための調査・分析には、複数の人材や工数などのコストがかかりますが、できるだけ短い期間に集中して行うことでコストを抑えられます。また、計画と合わせて目標と達成の期日を設定しておくとよいでしょう。

コスト削減計画の実施

計画に沿って取り組みを実行していきます。取り組みを着実に実施するためのポイントは、コスト削減の目的を全社員に共有することです。これによって「なぜコスト削減を行うのか」について、社員の理解や納得が得られるため、継続して取り組みを実施することができます。

実施した効果をデータで検証

実施した取り組みの効果について実際の効果を検証します。検証のポイントは、1か月・3か月後毎など定期的に行うこと、検証する定量データを予め決めておくことです。成果については、現場の社員が日ごろから確認できる仕組みにしたり、削減効果を比較できるように他部署のデータも共有できれば、モチベーションや行動力を高めるきっかけにすることができます。

取り組みを評価して改善する

検証結果を評価し、必要な改善を行います。評価について社員にフィードバックを行うことは、コスト削減の取り組みの継続のためにも必要です。取り組みを行った結果どうだったのかが分からなければ、社員の取り組みへの意欲が低下し、取り組み自体忘れられるリスクがあります。また、改善については実際に取り組みを行っている社員から改善策を募り、良いアイデアは実際に行ってみるのもひとつの方法です。

コスト削減の成功ポイントと注意点

ここでは、コスト削減を成功させるためのポイントと失敗を招く注意点についてご紹介します。

コストの見える化で無駄を見つける

コスト削減を行うには、現状のコストを把握するために事業にかかる全コストの内訳を明らかに(見える化)することが必要です。請求書などから過去1年分以上の費用を調査し、合わせて現場の利用状況も調べると、よりはっきりと見えてきます。

これにより、コストの問題点や削減すべきコストの優先順位が見えてきます。さらに、それぞれのコストについて「本当に必要なコストなのか、無駄があるのではないか?」というクリティカルな視点から検討することが、コストの無駄を発見するためには重要です。

削減したいコストの現状とその理由を現場に共有する

コスト削減に取り組む現場の社員に対し、コスト削減の必要性や目的と合わせて削減したいコストの現状を共有することで、取り組みへの理解を促進し、自分事として捉えてもらうことが重要です。

これは、コスト削減に対して社員自身が考え、自主的に行動するきっかけを与えるだけでなく、こうした社員が現場に増えることで、職場全体にコスト削減に取り組む雰囲気が醸成され、コスト削減の効果を高めるほか継続されやすくなるなど、様々なメリットをもたらします。

コスト削減の取り組みへの評価と還元

社員のコスト削減へのモチベーションを高め、自主的に取り組む意欲を引き出すことが、コスト削減を現場に浸透させ、コスト削減の継続した取り組みへと導きます。そのために効果的なのがコスト削減の評価としてインセンティブを支給するなど、取り組みの効果を社員に還元する仕組みをつくることで、これはコスト削減の推進力にもなります。

コスト削減が利益の低下に繋がらないか検討する

利益を生み出すのは、主に社員の労働による生産です。そのため、社員のやる気や生産性を低下させることに繋がってしまうコスト削減にならないように注意する必要があります。そのためには、コスト削減の目的を明確にした上で、コスト削減が利益の向上に繋がるか十分に考慮することが大切です。

コスト削減の方法や成功事例が学べる本のご紹介

コスト削減に取り組む際、セミナーに参加するほかにも、書籍が参考になります。ここでは、コスト削減の具体的な方法やポイント、成功事例が役に立つ書籍をご紹介します。

コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実/村井 哲之

環境経営コンサルタントとして「コスト削減」をテーマにした書籍を複数出版している著者による本です。継続したコスト削減を行う具体的な方法や失敗しない進め方のステップとポイントなど順を追って説明し、成功事例と共に詳しく解説されているため分かりやすくまとめられています。コスト削減を成功させたい担当者におすすめの本です。

【参考】Amazon.co.jp/コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実/村井 哲之

成果を上げるムダ取り事例50 現場が強くなるコスト削減の秘訣/日経情報ストラテジー

コスト削減の具体的な方法やアイデアは、成功事例を参考にするとよいでしょう。本書では、標準化、やめる、続ける仕組みなどテーマごとに、様々な業種の成功事例が50以上紹介され、コスト削減のアイデアが満載です。

【参考】Amazon.co.jp/成果を上げるムダ取り事例50 現場が強くなるコスト削減の秘訣/日経情報ストラテジー

まとめ

  • コスト削減とは、無駄なコストを削減して利益をあげるために行う取り組みです。
  • コスト削減は、削減後のビジョンに沿った目的を設定し、かかった費用のデータと合わせて全社員に共有することが、取り組みの継続と効果を高めるポイントになります。
  • コスト削減を成功させるためには、まず、費用ごとの使用量と金額を洗い出し、さらに現場での利用状況についても調査してコストの実状をよく把握することが重要です。

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