連載:第5回 きっとうまくいく IT七転八起
「紙と口頭」から脱却せよ:事業の成長に合わせた仕組みの進化
埼玉県に本社を構える有限会社タミヤホームは一都三県を中心に解体工事など様々な工事を請け負う建設会社です。父である先代から会社を受け継いだ田宮明彦さんは、「解体業」に対する負のイメージを払拭し、リーディングカンパニーとなるべく、社内外の改革に取り組んでいます。その中でもITの導入は現場の業務や社員の考え方に少しずつ変化をもたらしつつあるといいます。
有限会社タミヤホーム
埼玉県所沢市。従業員数約40名。
1997年設立。一都三県を中心に解体工事業、鋼構造物工事業、建築工事業、内装仕上工事業などを請け負う。
Q. IT導入を考えたきっかけについて教えて下さい。
A. 父から受け継いだ会社を、より大きく成長させるためにはITによる業務改善が必要だと考えたからです。自分が会社を継いだ時、社員はスマホどころかノートパソコンすら持っていませんでした。まず、社員にノートパソコンを支給するところから始めました。
ただ、ITを使うことが目的ではありません。正直、紙がどうこう、ITがどうこうという以前に改善しなければならないポイントがまだまだあって、そのために出来ることを一つひとつやっていく過程にITもあるという感じです。
Q. 改善が必要なポイントとは?
A. 案件管理が全く仕組み化されていなかったことです。先代までは元々お付き合いのある方々との仕事が中心で、案件数が今ほど多くはなかったため、それぞれの記憶に頼る形でなんとかやっていました。おおらかな時代だったこともあり、「請求書来てなかったよ」「送ってくれたら払うからね」みたいな感じで、請求に漏れがあってもなんとかなっていた。
その後、自分が会社を継いでから、ありがたいことに案件数が増加し、毎月50件ほどの現場を担当させていただいています。一方で、会社の仕組みは古いままだったため、請求漏れや入金漏れなどのリスクが非常に高まっていました。実際、半年前に受注してもう解体も終わっている案件の1,000万が入金されていなかったということがあり、これは仕組みを変えないと駄目だと。
他にも案件が記録・共有されておらず、4人いる営業担当がそれぞれ自分の記憶やノートパソコンに記録したデータだけで仕事を進めている状態でした。「今日どうだった?」と逐一聞かないといけないし、情報共有も口頭が中心になってしまっていたり……
このようなことから、属人化している状態を改善するには「紙と口頭」から抜け出さなくてはと考えました。
Q. 案件管理と情報共有に課題のある状態から、解決に向けてどんな取り組みをされましたか?
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