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2017年11月13日(月)更新

離職率

離職率とは、ある一定期間における全社員中の退職者の割合です。計算式としては「期間内の離職者数÷期間の初めにおける在籍従業員数×100」で表せます。離職率の高い会社は労働者が定着しないためノウハウが蓄積しにくかったり、採用や教育のコストが多く発生するといったデメリットが発生します。この記事では、よくある退職の理由や人材定着のポイントについて解説します。

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離職率とは何か?

離職率とは、ある一定の雇用期間の間に自社を辞めて退職していった人が、その会社に在籍している人の中でどのくらい居たかということを表すものです。通常は1年や3年など、期間を決めて離職率を計算します。

また、離職の理由は数多く存在していますが、単に「離職率」といった場合にはすべての原因の離職者が含まれていることになります。そして「新卒離職率」など範囲が限定されている場合には、その範囲・原因による離職率が算出されているのです。

主に会社にとって大きな問題となるのは新卒者の「3年以内離職率」であり、新卒採用者がその会社に定着しているかという点が数字で表れるものとなっています。会社にとっては、人材を定着させるための取り組みがなされているかを客観的に評価する指標となります。

離職率の計算方法

離職率の計算は、以下の方法で簡単に行えます。

期間内の離職者数÷期間の初めにおける在籍従業員数×100

新卒採用者の離職率などを調べる場合には、離職者数の部分に新卒採用者で離職した人数を入れて計算を行います。

産業・業界による離職率の違い

それでは、まずは産業・業界による離職率の違いを見ていきましょう。

産業・業界ごとの離職率

離職率は一般的に、産業や業界ごとに大きな違いがあります。

厚生労働省が年2回実施している「雇用動向調査」によると、平成27年1年間(1月から12月)の産業別入職率・離職率は次のグラフのようになっています。

【図表1】産業別入職率・離職率(平成27年)

【出典】厚生労働省:平成27年雇用動向調査結果の概況

なお、入職率とは、ある期間(この場合平成27年の1年間)における増加労働者数を在籍労働者数で割った値です。

離職率に注目すると、宿泊業、飲食サービス業が28.6%と最も高く、次に生活関連サービス業、娯楽業が21.5%となっています。そして、複合サービス事業(郵便局、協同組合など)が8.1%、金融業、保険業が8.7%と低い値を示しています。

このグラフからは、概して安定性の高い、保険や郵便などを扱う業界や、建設や製造といった第二次産業では離職率は低くなり、人を相手にするようなサービス業では離職率が高くなる傾向が見て取れます。

このように、産業や業界ごとに離職率にも大きな違いがあることが分かります。

離職率が高い業界の特徴

■「ブラック企業」が多い

いわゆる「ブラック企業」が多い業界は、どうしても離職率が高くなる傾向にあります。特に新卒採用者の場合、ブラック企業で社会人としての第一歩を踏み出さざるを得なかった結果、心身を消耗させて退職してしまうようなことも数多く起こっています。「ブラック企業」と言うと悪徳業者をイメージしてしまいますが、産業構造やビジネスモデルに問題があるケースも多く見受けられます。

例えば保育士業界は、一般的に低賃金で労働時間が長く、命を預かる仕事であるため責任の重い仕事です。労働条件の過酷さが離職率の高さや働き手の不足を招き、待機児童問題が各地で発生するなど、日本全体の大きな問題となっています。

■評価体系が確立されていない

従業員に対する評価体系が社内で確立されていない結果、部署の異動などで納得のいかない人事などが行われるような会社が多い業界も、離職率が高い傾向にあります。評価体系があいまいになりやすく、適切に人事業務が行われていないような業界は、人材の定着率も悪くなっています。

「離職率が低い=良い業界」なのか

一概に、離職率が低いということだけで業界全体が良いものであるとは言い難いことも事実です。離職率が高い業界には、前述したような特徴を持っている会社が多く存在していますが、離職率が低い業界にもこのような特徴を持った会社は存在しています。

離職率の高低に関係なく、個々の社内で人材を定着させる試みを続けることで、業界全体をより良いものにしていくことが可能です。そのためにも人事担当者にとっては、マクロ的視点で考えたうえで、まずは自社における対策を取り、ミクロ的な視点から取り組んでいくことが求められます。

企業の規模による離職率の違い

大企業や中小企業、小規模事業者といったような、企業の規模と離職率は関係があるのでしょうか。

中小企業庁の発行する「中小企業白書(平成27年版)」によると、日本における企業規模別の離職率推移は以下のグラフのようになっています。

【図表2】企業規模別常用雇用者の離職率の推移

【出典】中小企業庁:2015年版 中小企業白書 第2部 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍

このグラフからは概して、大企業よりも中小企業の方が離職率が高いことが伺えます。

また、中小企業という括りの中でも離職率には違いがあります。

次のグラフは、中小企業における就業者の離職率を新規学卒者と中途採用者に分けて表したものです。中小企業も「中規模企業」「小規模事業者」と更に分類しています。

【図表3】中小企業における就業者の離職率(3年目)

【出典】中小企業庁:2015年版 中小企業白書 第2部 中小企業・小規模事業者のさらなる飛躍

このグラフによると、入社後3年間の離職率では、中規模企業と小規模事業者の間で中途採用者の離職率に大きな差はありません。一方、新規学卒者の場合は、中規模企業の場合約4割、小規模事業者の場合は約6割ほどの離職率があります。新規学卒者の離職率の方がより事業規模の影響を受けやすいといえます。

事業規模と新規学卒者の離職率の関係をより詳細に掘り下げてみましょう。

次のグラフは、厚生労働省の発表した、大卒の新規学卒者の離職率を事業所規模別に並べたものです。このグラフからは、やはり事業所規模が小さくなるほど離職率が高くなることが見て取れます。

【図表4】平成25年3月新規大学卒業者の事業所規模別卒業3年後の離職率

【出典】厚生労働省:「新規学卒者の離職状況(平成 25 年3月卒業者の状況)を公表します」資料全体版

以上より、概ねの傾向として事業規模が小さいほど離職率が高くなり、特に新規学卒者の場合その傾向が顕著になることが伺えます。

新卒社員の離職率と退職理由

人材採用や育成が仕事である人事部の方の中には、新卒社員の離職率の高さに頭を抱えていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。ここでは、新卒社員の離職率とよくある退職理由について説明します。

新規学卒者・新入社員の3年以内離職率

大学を卒業した新卒社員の3年以内離職率は、以下のように推移しています。

【図表5】学歴別卒業後3年以内離職率の推移

【出典】厚生労働省:「新規学卒者の離職状況(平成 25 年3月卒業者の状況)を公表します」資料全体版

このグラフからは、バブル経済や平成不況など、時代に応じた離職率の増減がありながらも、全体的には新規学卒者の3年以内離職率は概ね3割前後であることが読み取れます。

よくある退職理由①残業や時間外労働の多さ

ここからは、よくある退職理由について解説します。

労働政策研究・研修機構の研究によると、正社員から初めて退職する際の理由は、以下のグラフのように表せます。

【図表6】初職が正社員であった退職者の初職を辞めた理由(MA)

【出典】独立行政法人 労働政策研究・研修機構:資料シリーズ 「若年者のキャリアと企業による雇用管理の現状」第6章 早期離職とその後の就業状況より作成

このグラフからは「労働時間・休日・休暇の条件」についての不満が一番多いことが伺えます。残業や時間外労働が多かったり、実質取得可能な有給休暇が少ない企業や業界は、概して離職率も高くなります。

よくある退職理由②人間関係

図表6のグラフからは「人間関係がよくない」ことも退職理由として多く挙げられています。新入社員の態度や性格が原因であることもありますが、会社内の人間関係が良好でない場合は、会社の業績が例え良好であっても、離職率の高い状態が続く可能性があります。

よくある退職理由③採用のミスマッチ

労働条件や人間関係、仕事内容の不一致など、退職理由には様々なものがありますが、大きく「採用のミスマッチ」が原因である場合が多いと言えます。

就職者があまり吟味せず会社を選んでしまったり、企業側の情報開示や新規学卒者の見極めが不十分であったりした場合に、採用のミスマッチが発生します。

新卒社員の離職率が低い企業

では、新卒社員の離職率が低い企業には、具体的にどのような会社が挙げられるのでしょうか。

東洋経済新報社が毎年刊行している「就職四季報」では、企業の採用実績、離職率や待遇などの情報を掲載しています。就職四季報2017年度版によると、掲載企業のうち新入社員の3年後離職率が0%であった(1人も辞めなかった)会社は99社あり、そのうち入社者の人数が最も多かったのは大手自動車メーカーの日産自動車株式会社であったそうです。続いて建設会社の日揮株式会社、事務機器製造のブラザー工業株式会社、自動車部品製造の株式会社東海理化電機製作所、機械製造のヤンマー農機製造株式会社と並びます。

これら社員の定着率が非常に高い企業の傾向としては、メーカーやエネルギー、インフラ系など、安定性の高い業界であることが見て取れます。

しかし、業界によって安定性は異なります。離職率低下の施策を考える上で自社の離職率の目標値を検討する際には、同業他社や業界全体の平均値を参考にするとよいでしょう。

【参考】東洋経済オンライン:就職四季報プラスワン「最新!「3年後離職率が低い」トップ200社」

中堅社員の退職理由

ここまでは主に新入社員の退職について解説してきました。では、中堅社員の退職理由にはどのようなものがあるのでしょうか。

退職者の本音としては、キャリアアップや仕事の面白み、変化の欲求などはもちろん、上司との人間関係や、給与・待遇への不満足などが挙げられるようです。新入社員の大きな退職理由は採用のミスマッチであると考えられますが、中堅社員では人間関係や待遇面の理由が大きくなるようです。

人事として気をつけなければならないことがあります。退職者の提出する退職理由は、あくまで円満に退社するための「タテマエ」が多いことです。

求人求職情報サービスを提供するエン・ジャパン株式会社の調査によると、会社や人事に伝えた退職理由が本音と異なるケースは退職者の約半数でした。

【図表7】会社(人事)に伝えた退職理由がホンネと異なったケース

【出典】エン人事のミカタ by エンジャパン:本当に円満退社?1500人の求職者に聞いた退職理由の真相!「退職理由のホンネとタテマエ」

当調査によると、退職者が会社や人事に伝えた退職理由については「結婚、家庭の事情」「体調を壊した」が多く挙げられましたが、実際の退職理由は「人間関係が悪かった」「評価・人事制度に不満があった」といった回答が多く挙げられています。

中堅社員の退職が問題になる場合は、原因分析にはアンケート調査や本人からの報告を鵜呑みにするのではなく、必要に応じより詳細なインタビュー調査などを実施すると良いでしょう。

離職率を下げるための具体的対策

ここからは、離職率を下げるための具体な対策について解説します。

待遇や労働環境、労務環境の改善

まず何より、従業員が退職したくなるような不満要素を無くすことが先決です。給与や待遇、働く場所としての労働環境や、労働時間や有給休暇取得率といった労務環境など、労働者が働く上で不満に思うことをできる限り改善していきましょう。

特に「ミレニアル世代」と言われる1982年~1996年生まれの社員は、収入や安定はもちろんですが、休暇の多さや余暇の時間の長さを労働条件として重視します。労働時間や有給休暇取得率といった項目は、上の世代が想像する以上に重要であると言えます。

ワークスタイルの改善

現在の労働市場では、その労働者の事情に合わせた働き方を支援する制度が整い始めています。しかし、フレックスタイム制、育児・介護休暇制度、時短勤務制度などが整備され始めているにも関わらず、これらの制度を利用する会社はまだまだ少ないのが実情です。

人事担当者には、社員のライフスタイルを考慮したこれらの制度を積極的に整えていく方向で、社内全体のワークスタイルを改善していくことが求められます。社員が働きやすい環境を作っていくことで、離職率の上昇は食い止められるのです。

特に、優秀な人材が育児や介護など家庭の事情で退職してしまうのは、会社と社員双方にとって勿体無い話です。休暇制度や時短勤務制度に加え、在宅勤務などテレワークの導入を検討すると良いでしょう。働く場所に縛られない労働環境を整え、出勤しにくい従業員でも仕事ができる状態を整備できれば、十分に能力を発揮してくれるはずです。

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企業内保育所の設立

全国的に保育士が不足し、待機児童問題が発生しています。子どもが預けられず仕事が再開できなかったり、自宅や職場から離れた保育園への入所が決まり、仕事や生活に支障をきたすケースなどが発生しています。また、特に所得の高い家庭ではそもそも保育所に入りにくいため、高所得の優秀な社員は一層子どもを預けづらい、といった問題もあります。

そのような問題の対策として、企業内保育所の設立が注目されています。もちろんコストは発生しますが、離職率の低下やロイヤリティの向上など様々なメリットがあります。

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風通しのよい職場づくり

離職理由に人間関係の悪さを挙げる退職者は多いです。人間関係を改善し、風通しのよい職場づくりを行いましょう。

風通しのよい職場とは、所属部署や役職などを横断しアイデアの交換が盛んに行われているような、活き活きとした職場を意味します。つまり風通しのよい職場づくりとは、社内コミュニケーションの活性化に取り組むことを意味します。

社内コミュニケーションの活性化には、フリーアドレス制度の導入やコミュニケーションツールの導入、オフィス改革による交流が生まれやすい環境作りなど、様々な施策があります。

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モチベーションマネジメント

離職の原因の一つに、従業員の働く意欲の低下が挙げられます。その会社で働く意味が感じられるよう、社員のモチベーションを管理する必要があります。

モチベーションについては企業や研究機関により様々な研究が実施されています。モチベーションに関する理論やマネジメント手法を学び、経営や人事戦略に反映させていくとよいでしょう。

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ストレスマネジメント

高度情報社会の到来や顧客ニーズの高度化、多様化など、市場を取り巻く環境は大きく流動しています。そのような中で、メンタルヘルスの不調による退職者も増加傾向にあります。働く意欲を高めるモチベーションマネジメント以外にも、従業員の精神的な負荷を管理し軽減する「ストレスマネジメント」という観点もより重要になってきています。

具体的な施策としては、メンタルヘルスに関する社員教育やコミュニケーションツールの利用、ストレスチェック制度の充実といった対策が挙げられます。

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社員の状況把握、調査

定期的に社員の状態を把握することも重要です。

従業員全体を対象とするような状況把握の手法としては、従業員満足度調査などが挙げられます。仕事や業務負荷、処遇や職場などの項目について、アンケートやヒアリングを通じて調査します。

また、出来る限り定期的に、人事や上司と一対一で面談を持てるとよいでしょう。

精神的につらい時や人間関係に困ったときなどは、誰しも本音で相談できる人が欲しいものです。しかし日頃からざっくばらんに話せる関係になければ、中々相談しづらくもあります。そして誰にも相談できない状態が続くと、問題を一人で抱え込んだまま退職してしまうようなケースにもつながります。

人事や上司との定期面談は、問題の無い時は雑談で終わるかもしれません。そのような雑談は非効率的だからと嫌がる人事や上司の方もいるでしょう。ですが、何か問題があったときに安心して相談できる信頼関係と、問題があろうとなかろうと誰もが同じように面談している状態が重要なのです。離職を考えている人が本音で相談できるためにも、「日頃誰もが定期的に面談を行っている状態」がメンタルヘルス対策としては大切であるといえます。

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管理職のマネジメント能力強化

上司との人間関係や、上司のマネジメント能力不足を退職の理由に挙げる方も多くいます。特に優秀な人材ほど、能力の低い上司の下にいることを嫌がります。「尊敬できる人がいない」「社内にロールモデルがいない」という理由で退職する人も多いです。

日本の企業では特に、中間管理職の力量が組織の運営に大きく影響します。日本においては、経営者のビジョンを現場に伝え現場の声を経営者に届けるという、トップとボトムのパイプ役を中間管理職が担い、一体感のある組織運営を実施してきたからです。

経営判断の高度化や現場で働く人材の多様化が進む中、ミドルマネジメントの役割はより重要になってきています。中間管理職のマネジメント能力を向上させていくような教育を実施できると良いでしょう。

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採用のミスマッチの回避

採用のミスマッチは特に新規学卒者の早期離職の大きな原因となっています。主なミスマッチの原因と対策について解説します。

■給与や待遇、労働時間などの労働条件が想定と異なる

就業者が入社前に考えていた給与や待遇、有休取得率や労働時間などの労働条件が想定と異なったり、業務が想定以上に大変であったりするケースが考えられます。入社者の想定や覚悟が甘い場合や、採用活動時にお互い遠慮して詳しい労働条件などについて話すことができず、入社後に問題になる場合などがあります。

対策としては、以下のような手段が挙げられます。

  • 最終面接などで入社者の想定不足を解消できるよう、仕事の内容や労働条件について再確認する
  • 採用プロセスの中で、給与や待遇、有休取得率や残業時間などの労働条件について公表し、しっかり伝える
  • 採用プロセスの中で、人事の評価を気にせず労働条件についてざっくばらんな話ができるように、先輩社員との面談機会を設ける

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■希望した職種や部署に配属されなかった

新入社員研修を経て配属先が決まる際に、就業者が事前に希望していた職種や部署に配属されず、転職してしまうケースもあります。

対策としては、希望と異なる配属先となってもモチベーションが下がらないよう、採用面接時や新入社員研修などでメッセージを伝え続けることが挙げられます。また、ジョブローテーション制度や社内公募制度を整備し、社員が多様なキャリアプランを描けるようにすることも有効でしょう。また、入社時に既に従事する職種が決まっている状態にする「職種別採用」を実施する会社もあります。

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■入社者の適正マッチングミス

採用プロセスの中で、どうしても会社の適正に合わない社員を雇ってしまうマッチングミスの発生も考えられます。この場合は、欲しい人材が取れていない状態と言えます。採用活動の見直しをしましょう。

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自己実現の支援

企業で働く社員は、賃金や生活のためだけではなく、自己実現や自己成長を仕事に求めています。企業が積極的に社員の自己実現を支援することは、離職率の低下のみならず、創造性の向上や人材の持つ能力の発揮など、様々なメリットを企業にもたらすでしょう。

具体的な手段としては、エンパワーメントの推進やビジネスコーチングの導入といった、従業員一人ひとりの能力を開花させるための施策が有効です。

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新卒社員向けの対策

新卒社員の場合は特に退職を防ぐためのフォローが必要です。これまで紹介してきた離職率低下の施策の他にも、以下のような対策があります。

メンター制度の導入

メンター制度とは、新入社員のサポート役を比較的年齢の近い先輩社員が担い、仕事を教えたり、悩み相談に乗ったりする制度のことです。

似たような制度にOJT(On-the-Job Training)がありますが、これは同じ職場の先輩がつくことが多く、師弟のような関係で仕事を教えていきます。一方メンターは職場の外からメンティーである新卒社員を見守るような、メンタル面でのフォローの意味合いが強い制度と言えます。上司と部下といった関係ではなく、利害関係の少ない斜め上の先輩として関わることで、気兼ねなくコミュニケーションをとれる関係を作ることが可能です。

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フォローアップ研修の実施

フォローアップ研修とは、新入社員研修が一通り終わってから一定期間経過した後で行う研修のことです。

「フォローアップ」という言葉が意味する通り、研修終了後の新入社員を継続的に追いかけ、実際に業務を経験してみての感想や結果を振り返り、研修の成果を確認します。

新入社員の中には、配属されたもののうまく能力を発揮できず悩んでいたり、不安を抱えているようなメンバーもいるでしょう。そのような状況を確認し、必要に応じて個別面談を実施するなどの対策を実施しましょう。早期離職の予防につながります。

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まとめ

  • 離職率は、ある一定期間内に退職した人の数を、期間の初めに在籍していた従業員数で割ることで求められる。
  • 産業や業界、事業規模ごとに離職率の高低には差がある。
  • 離職理由は労働時間の長さや休日の少なさ、人間関係や仕事内容のミスマッチなどが挙げられる
  • 離職率の低下には、労働条件の改善や風通しのよい職場づくり、ワークスタイルの改善など、様々な施策を組み合わせていく必要がある。ミクロな視点で少しずつ改善していこう

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