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2019年3月7日(木)更新

パルスサーベイ

パルスサーベイとは短期間に簡易的な調査を行い、組織と個人の関係性の健全度合いを測る調査方法です。「企業の成長には従業員エンゲージメントの向上が不可欠である」という認識が広がっており、ほぼリアルタイムで従業員の状況を定点観測できるパルスサーベイに注目が集まっています。今回はパルスサーベイの目的や活用、実施方法からおすすめツールを中心にご紹介いたします。

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パルスサーベイとは

企業価値の向上や従業員満足度が、個人・組織の成長に欠かせない」という認識が広がると同時に、パルスサーベイに注目する企業が増えています。本章では、パルスサーベイの意味やパルスサーベイが進んでいる理由をご紹介いたします。

パルスサーベイの意味

パルスサーベイとは、短期間で繰り返して行われる簡易的な調査を指し、人事関連では従業員満足度、あるいは職場や仕事に対する心情、ストレス・メンタルを測る従業員サーベイの一種です。一般的にメールやチャットといったコミュニケーションツールを介して行われます。

5~10問程度の質問項目を週1回、もしくは月1回の頻度で行い、組織と個人の関係性を可視化。ほぼリアルタイムでの健全度合いを評価します。ストレスチェックやメンタルヘルスなどの分野への活用も広がっており、従業員を定点観測することで、適切な社員の健康管理の実現が可能です。

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パルスサーベイの普及が進んでいる理由

パルスサーベイの普及が進んでいる理由には「従業員エンゲージメントの重視」と「クラウドサービスの充実」が挙げられます。

企業の業績と従業員エンゲージメントは相関関係にあり、企業が成長するためには、従業員と企業同士が信頼関係を構築し、従業員の組織への貢献に対する主体性を高めなければいけません。従業員エンゲージメントの向上には、良好な組織と個人の関係性が必要であり、組織の健全度を定点観測し、日々改善していく必要があります。そのため、短期間で調査を行えるパルスサーベイの需要が高まっているのです。

一方で、週1回、月1回程度で行われる調査は人事担当者に大きな負担をかけてしまいます。しかし、IT技術の進化に伴い、パルスサーベイを提供するクラウドサービスも増えたことから、導入・運用コストと人事担当者の負担を減らしながら実施できるように。アンケート機能や外部のコミュニケーションツールとの連携もしやすく、集計・分析も簡単に行えるため、パルスサーベイを実施する企業が増えています。

パルスサーベイの目的

企業がパルスサーベイを実施する目的には「最新の従業員満足度や課題の把握」、「従業員エンゲージメントの向上」、「調査費用・採用コストの削減」が挙げられます。

最新の従業員満足度や課題の把握

仕事・生活に関する満足度である従業員満足度は、組織課題の抽出や人事・組織面での経営指標に活用されます。

年に一度のセンサスでは、過去の1年間の組織の健全度を振り返る上では有効ですが、日々変化する従業員個人の悩みや不満を収集・改善するためには不向きです。組織改革には多くの時間がかかるため、日々、組織の健全度合いを測り、その都度、改善していかなければいけません。

一方でパルスサーベイは、ほぼリアルタイムで従業員の感情や満足度を把握し、組織の課題を迅速に浮き彫りできるため、組織と個人との関係性が深刻な状況になる前に施策・改善の実施が可能です。

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従業員エンゲージメントの向上

従業員エンゲージメントとは、会社の方針や経営戦略を従業員に共有し、相互に信頼関係を構築・貢献し合う関係性を指します。

従業員エンゲージメントを高めるためには、組織と個人の関係性の健全度合を抽出・フィードバックを行い、改善していかなければいけません。

パルスサーベイでは短期間での従業員意識の抽出・分析し、組織課題をすぐに現場の管理職にフィードバックできます。また、アンケートに応えた従業員の名前を伏せた上でフィードバックを行えるため、現場の関係性が険悪化するリスクも防げます。

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調査費用や作用コストの削減

パルスサーベイは大規模な調査に比べて、調査費用を抑えることができます。また、質問事項も少なく、回答率も高いため、効率的かつ高精度の調査結果が得られます。

パルスサーベイのクラウドサービスも数多く登場しており、資本規模の小さい中小企業にとっても導入しやすく、コスト削減を実現しながら、従業員満足度や従業員エンゲージメントを高められます。

人材不足が深刻な中小企業にとって、従業員の定着は採用コストの削減にもつながるため、さまざまな分野でのコスト削減を目指して、パルスサーベイを導入する企業が増えています。

パルスサーベイの活用シーン

パルスサーベイは、リアルタイムに近い従業員の意識や感情を抽出できる優れた調査方法です。組織と個人の関係性の健全度合いを測るだけでなく、さまざまなビジネスシーンで活用できます。

職場状況・社員のメンタル不調の把握

心身不調をきたしている労働者の放置は、労働者の業務遂行能力を低下させ、労働損失を誘発します。パルスサーベイは、従業員に高い頻度で調査を行え、調査目的に応じた質問項目を設定できます。

職場の状況や社員へのストレスチェックやメンタル不調を予見でき、メンタルヘルスに不調が疑われる社員にいち早くフォローとケアが可能となります。

オンボーディングへの活用

オンボーディングとは、新入社員(または人事異動した社員)を対象に組織・部署のルールや社内文化に慣れさせるための教育・訓練プログラムです。パルスサーベイでは、このオンボーディングが問題なく機能しているかや、配属先での悩みや不満を抱いていないかを把握することにも活用できます。

また、環境変化による社員のストレスを軽減するきっかけにもつながり、人事部の迅速な対応を促す効果が期待できます。

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健康経営の実現

健康経営とは、従業員の健康管理を経営課題に挙げ、真摯に向き合う経営視線、または姿勢を指します。健康経営は、社員の心身不調やモチベーション低下を防ぎ、離職率の低下や医療費負担の軽減に効果があります。

健康経営を行うためには、パルスサーベイによる社員の健康管理が欠かせません。パルスサーベイのアンケート機能は、目的別(従業員満足度やメンタルチェック、従業員の不満など)に複数のアンケート項目を設定できるため、経営課題に必要な情報抽出が可能です。

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パルスサーベイの実施方法・質問項目

パルスサーベイは、センサスとは異なり、短期間・少ない質問項目(5~10問)で実施するため、通常のアンケートとは異なる実施方法となります。今回は一般的なパルスサーベイの実施方法や質問項目の作り方をご紹介いたします。

質問項目の作成

パルスサーベイは、実施目的に合わせて「仕事」や「業務負荷」、「職場」、「上司」に関する質問項目を中心に進めていきます。

ストレス・メンタル不調の把握は産業医や社会保険労務士などの専門家と相談の上、質問項目を決定していきましょう。

例えば従業員エンゲージメントを把握したい場合、以下のような質問項目を設けると、その後の分析や課題の抽出が容易となります。

  • 自分に期待されている業務や責務を理解しているか
  • 自分が持つ能力や得意なことを発揮できる機会があるか
  • 上司や同僚が「ひとりの人間」として気にかけてくれているか
  • 自分の意見が尊重されていると感じるか
  • 職場に親友に近い人物がいるか
  • 仕事を遂行する上で必要な設備や機会を与えられているか
  • 職場や上司・同僚が自分の成長を促してくれているか

また、定点観測と直近の従業員満足度の関する質問を織り交ぜると効果的です。定点観測と従業員満足度を8:2の割合で織り交ぜると良いでしょう。質問項目は考え込まず、直感的に回答できる内容が望ましいといえます。

最新のパルスサーベイでは、心拍数による体調の良し悪しの把握、顔認証による表情分析やタイピング度合いから仕事への集中度をデータ化し、計測するパルスサーベイも登場しています。しかし、一般企業への導入はまだ進んでおらず、ほとんどの企業がアンケートによる調査が一般的となっています。

調査目的を従業員へ共有

パルスサーベイは、人事部だけでなく、調査対象である従業員全員に調査の目的を共有し、その結果をフィードバックすることで、組織改善を促進できます。従業員の協力を得るためにも、「何のための調査」であり、「自分たちにどういったメリットがあるのか」をしっかりと認識してもらうためにも調査目的の周知は欠かせません。

また、「アンケート調査自体が人事評価に影響されない」、「フィードバック時に氏名を公表しない」という旨も併せて共有し、従業員が回答しやすい雰囲気を作っておきましょう。

調査の実施・集計

パルスサーベイは、メールやチャットなどのコミュニケーションツールを使って実施します。アンケート調査の添付や回答・集計が容易なWebアンケートへのURLを共有し、設定された期限内の回答を促します。また、朝のメールチェックやお昼休みなど回答しやすい時間帯に実施すると効果的です。

収集したアンケート結果は回答率や調査内容を踏まえた上で、良かった点と悪かった点の二つに分けて、今後の施策を検討していきます。

また、集計・分析には時間をかけず、なるべく早くフィードバックすることを心掛けましょう。心身ともに不調が見られる従業員は迅速な対応と救済が必要です。調査目的の性質によっては、集計・分析作業を最優先しなければいけません。

課題への施策立案・実施

調査結果を基に課題を浮き彫りにし、それぞれの課題に対する施策の立案と実施を行います。今回はパルスサーベイ後の施策の具体例をご紹介いたします。

産業医との面談

ストレス・メンタルチェックを目的としたパルスサーベイ後、過大なストレスを抱えている社員や心身不調がみられる社員には、産業医との面談を実施します。従業員との直接やりとりを通して、外部医療機関の利用有無の判断や職場環境に対する率直な意見を聴取し、従業員のケアと組織改善のヒントを抽出します。

人事・評価制度の策定

公平・公正な人事・評価制度の実施は、社員のモチベーション従業員エンゲージメントの向上につながります。社員の職場や働き方に対する考え方や思いを反映できる人事・評価制度には、以下のような制度が効果的です。

  • ピア・ボーナス … 従業員同士がお互いの良い仕事に対して、インセンティブを送りあう評価制度
  • エンジニア向け評価制度 … 技術やスキルなどエンジニア特有の評価システム。近年では、マーケターやデザイナーといった専門職に特化した評価制度の導入も増えています。
  • 残業しない社員への評価制度 … 残業手当の逆にあたる「残業せずに時間内に業務を果たす社員」への評価制度。「残業するべき」という同調圧力が蔓延する社内風土に効果的です。
  • ノーレイティング … 相対評価を廃止し、社員個人に焦点を当てた絶対評価制度。

その他、パルスサーベイは既に実施されている人事・評価制度の効果検証にも活用できます。課題への施策として、新たな人事・評価制度を導入する際はその後の効果検証にもパルスサーベイを活用しましょう。

上司・管理職のマネジメント教育

多様な価値観が尊重され、働き方改革が進むにつれて、マネジメントのあり方も変化しています。組織と個人の関係性を向上するには、上司や管理職のマネジメントに対する意識改革が欠かせません。タレントマネジメントモチベーションマネジメントなど人材育成計画と連携したマネジメント教育の実施を検討しましょう。

パルスサーベイにおすすめのツール

近年ではクラウドサービスの発展により、初期費用・運用コストを抑えながら、パルスサーベイを導入できるようになりました。今回はパルスサーベイ導入におすすめのツール・システムをご紹介いたします。

FairWork pulse

株式会社フェアワーク・ソリューションズが提供する「FairWorkpulse」は生産性向上に特化したエンゲージメント支援ツールです。

1、2分で回答できる従業員アンケートを通して、職場状況・メンタル不調の把握や人事担当者へのアラート通知を行い、迅速なフォローとケアを可能とします。産業医などの専門家とのチャットカウンセリング機能も備わっており、健康経営を目指す企業にとって、効果的なパルスサーベイを行えます。

【参考】株式会社フェアワーク・ソリューションズ FairWork pulse

Saba

サバ・ソフトウェア株式会社が提供する「SABA」は、社員の会社や仕事、社内文化、組織への心情を把握することに特化したパルスサーベイシステムです。パルスサーベイ作成機能は、自社のニーズや特定ニーズ、特定グループに合った独自のアンケート票を作成できます。また、リアルタイムで調査結果を把握できるダッシュボートや組織毎のエンゲージメントと感情をヒートマップで表示する収集・分析に長けたUIを採用しています。

パルスサーベイ結果から具体的な行動計画にまで落とし込め、サバ・ソフトウェア株式会社が提供しているソリューション(eラーニングや組織開発ソリューションなど)との連携も可能です。

【参考】サバ・ソフトウェア株式会社

Geppo

株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジーが提供する「Geppo」は、従業員コンディションの変化を発見することに特化したパルスサーベイツールです。大手企業への導入実績も豊富で、離職率の改善や人材定着による採用費用の削減を可能としています。

高回答率を誇るアンケートフォームや人事担当者の業務負荷の軽減、豊富な機能を備えたダッシュボードが好評価を得ています。パルスサーベイの運用代行も行っており、調査自体をアウトソーシングすることも可能です。

【参考】株式会社ヒューマンキャピタルテクノロジー

まとめ

  • パルスサーベイとは短期間・定点観測することに長けた調査であり、主に従業員エンゲージメントの向上や短期間での従業員満足度、コスト削減を目的に活用されています。
  • パルスサーベイは職場状況の把握や社員のメンタル・ストレスチェック、オンボーディング、健康経営の実現に活用できます。
  • パルスサーベイでは目的別にそれぞれ質問項目を作成し、調査実施の際は社員への共有と迅速なフィードバックが重要です。また、調査後は、産業医の面談や適切な人事・評価制度の立案・実施、上司・管理職へのマネジメント教育を行い、組織改革を促しましょう。
  • パルスサーベイの導入には、クラウドサービスを中心とした外部のシステム・ツールの活用が望ましいでしょう。

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