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LTV

2020年3月2日(月)更新

LTV(Life Time Value)とは、特定の顧客と自社との繋がりが生まれた瞬間から、その関係性が解消されるまでの間に得られる累計利益を定量化する指標です。戦略的なCRMの実施や厳格なコスト管理を実現させる上で欠かすことのできない重要な判断指標として、近年多くの注目を集めています。当記事では、LTVを正しく理解して最大限活用するために、LTVの意味やCRMとの関係性、社会的背景、計算方法など分かりやすく解説します。

LTVの意味とは

LTVとはLife Time Value(ライフタイムバリュー)の略であり、マーケティング用語の一つです。日本語では「顧客生涯価値」と訳されています。

LTVは、特定の顧客と自社との繋がりが生まれた瞬間からその関係性が解消されるまでの間(顧客ライフサイクル)に、どれだけの利益が得られるのか(累計利益)を定量化する指標です。

それによって、顧客1人(1社)あたりの新規顧客獲得コストや既存顧客の維持コスト、顧客獲得単価(CPA)の上限値を知り、適正値を正しく見極めることが可能となります。

LTVはCRMや顧客ロイヤリティとの親和性が高い

購入単価や購買頻度、継続期間などの要素を計算式に当てはめて算出するLTVは、顧客のリピーター化やファン化によって売上向上や利益の最大化を図るCRM(顧客関係管理)との親和性が非常に高いといわれています。また、顧客ロイヤルティの高い顧客はLTVも高い場合が多いことから、顧客ロイヤルティとLTVは比例関係にあるといわれています。

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マーケティング環境の変化により重要視されるようになったLTV

LTVが重視されるようになった社会的背景には、マーケティング環境の激しい変化があります。

「1:5の法則(新規顧客への販売コストは既存顧客に対する販売コストの5倍)」という法則も存在するように、競争が激化し続ける現代社会において新たな顧客を獲得することは容易ではありません。また、企業と顧客が1対1で密に関わり、囲い込むことによって良好な関係性を維持する従来の手法も、多数の企業と顧客がリアルタイムで情報を発信し合うソーシャルメディアの登場により難しくなってしまいました。

現代の厳しいビジネス環境を生き抜くためには、戦略的なCRMの実施と厳格なコスト管理が必要不可欠です。しかし、高い精度で判断できる指標がなければ、この2つの施策を同時に実現することはできません。

このような理由から、顧客ライフサイクル内における累計利益を定量化できるLTVに注目が集まり、多くの企業で判断指標の1つとして活用されるようになったのです。

LTVの計算方法(算出方法)

LTVの算出方法にはいくつかの種類がありますが、一般的には下記の計算式が用いられています。


LTV=購入単価×購買頻度×継続期間


しかし、全顧客のLTVを個別に算出するとなると、多くの時間と手間がかかってしまいます。そのため、顧客データから3つの要素それぞれの平均値を求め、個々のLTVではなく企業全体やブランド全体のLTVを算出して活用している企業も少なくありません。

多くの場合、LTVという指標は「新たな顧客を獲得するためにどの程度までコストをかけられるのか」を見極めるために使用します。現在のコスト設定が妥当であるかどうかチェックしたい場合には、以下の計算式を用いるとよいでしょう。


LTV(購入単価×購買頻度×継続期間)-累計コスト(新規顧客獲得コスト+既存顧客維持コスト)
※この計算の結果がマイナスとなる場合には早急にコストの見直しが必要


LTVの計算例

  • 平均購入単価 … 2800円
  • 利益率 … 80%
  • 平均購買頻度 … 4回/年
  • 平均継続期間 … 3年半
  • 新規顧客獲得コスト … 10000円
  • 既存顧客維持コスト … 7000円(2000円/年)

上記の例を用いて実際にLTVを算出し、現在のコストが妥当であるかチェックしてみましょう。計算式に当てはめていくと、次のようになります。


【LTV】
2800(平均購入単価)×0.8(利益率)×4(平均購買頻度)×3.5(平均継続期間)
=31360

【累計コスト】
10000(新規顧客獲得コスト)+7000(既存顧客維持コスト)
=17000

【コストチェック】
31360(LTV)-17000(累計コスト)
=14360


計算式に当てはめることで、この企業では「新規顧客を一人獲得する度に31360円の売上げと14360円の利益を見込むことができる」ことが分かりました。

LTV向上に効果的な3つの方法

LTVを戦略的に高めるためには、「購入単価」、「購買頻度」、「継続期間」の3要素に対して働きかけを行うことが重要です。

購入単価を上げる

購入単価を上げるには、現在よりもグレードの高い商品やサービスに切り替えてもらう「アップセル」や関連商品を合わせて購入してもらう「クロスセル」が有効です。

個々の顧客がどのような商品やサービスに興味を持っているのかを正しく把握し、適切なタイミングで声掛けを行うことで、LTV向上と顧客ロイヤルティ向上を同時に実現させることができます。

購買頻度を増やす

購入頻度を増やすには、キャンペーンの開催やメールマガジンの配信、新商品や新サービスの定期的な開発などが有効です。

メールマガジンだけでなく、誕生日や就職、結婚など顧客のライフイベントに合った商品やサービスの情報を個別に提供することで、更に多くの販売機会を生み出すことができます。

継続期間を伸ばす

継続期間を伸ばすには、アフターサポートの充実や顧客参加型の商品開発の実施、お得な定期購入コースや長期利用特典制度の新設など、既存顧客に向けたアプローチが有効です。

良質な顧客体験を通じてファン化した顧客は、自発的にSNSやブログでポジティブな情報を発信し、自身が使っている商品やサービスを周囲の友人や知人に勧めてくれるため、更なる売上アップを期待することができます。

まとめ

  • LTVとは、特定の顧客と自社との繋がりが生まれた瞬間からその関係性が解消されるまでの間に得られる累計利益を定量化する指標のことです。
  • LTVを用いることによって、新規顧客獲得コストや既存顧客の維持コスト、顧客獲得単価(CPA)の上限値を知り、適正値を正しく見極めることが可能になります。
  • LTVはCRMとの親和性が非常に高く、顧客ロイヤルティと比例関係にあります。
  • LTVを算出する計算式として、一般的に「LTV=平均購入単価×購買頻度×継続期間」が用いられます。
  • LTVを高めるには「購入単価」「購買頻度」「継続期間」の3要素に対して働きかけることが効果的です。

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