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2019年7月17日(水)更新

弱い紐帯の強さ

弱い紐帯の強さとは、アメリカの社会学者であるマーク・グラノヴェッターが1973年に提唱した社会的ネットワーク理論です。新規で有用な情報は、家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)よりも、ちょっとした知り合いといった弱いつながり、つまり弱い紐帯からもたらされる場合が多いというものです。

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弱い紐帯の強さとは

弱い紐帯の強さとは、アメリカの社会学者であるマーク・グラノヴェッター氏が1973年に提唱した社会的ネットワーク理論で、新規で有用な情報は、家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)よりも、ちょっとした知り合いといった弱いつながり、つまり「弱い紐帯」からもたらされる場合が多いというものです。

弱い紐帯の強さに関する研究

マーク・グラノヴェッター氏は、1970年に転職を考えるホワイトカラーに対してある調査を行いました。それは、転職するうえで誰からの情報をもとに職を得たかというものです。

調査対象の282人のホワイトカラーのうち16.7%が高頻度で会う人(一週間に少なくとも二回会う人)からの情報をもとに転職をしていたのに対して、一方で83.3%のホワイトカラーが稀にしか会わない、いわゆるつながりの弱い人からの情報をもとに転職をしていたことがわかりました。

2001年のScott E. Seibert氏らの研究では弱い紐帯を通して有用な情報を入手することがキャリアに対する満足度、昇進、昇給に影響を与えることも報告されています。 また、2006年にPerry-Smith氏は、弱い紐帯は創造性を高めるためにも有益であるということを論文の中で示しています。

「ブリッジ=橋」としての弱い紐帯

弱い紐帯は、異なるコミュニティーを結ぶ「ブリッジ=橋」として役割を持っていると考えられています。家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)のみを重視していると、情報が偏ってしまう傾向にあります。しかしながら、弱い紐帯が橋渡しの機能を担うことで、情報を広範囲に伝播することができ、コミュニティー間の相互理解を促進すると言われています。

弱い紐帯の強さの活用

この「弱い紐帯の強さ」はビジネスのあらゆるシーンで活用されています。

たとえば、期間限定のプロジェクトチームを発足する際、組織を横断する形でメンバーを集めることも「弱い紐帯」のひとつです。各事業で培ってきた知識や技術を踏襲し、互いの情報を交換したり共有したりすることで、弱い紐帯で結ばれ、大きな成果を期待できます。

強い紐帯はそのつながりが強固であるために、保守的で外部からの影響を阻むものになりやすい傾向にあります。強い紐帯の企業は外向きの意識が低い組織になってしまうことが多く、業務が硬直的になってしまう恐れもあります。しかし同じ価値観ではなく、別の価値観をもつ多様な人材をあつめることで、弱い紐帯のブリッジとしての役割が異業種の強い紐帯同士が結びつくことを助け、新しいビジネスやイノベーションが生まれる可能性を高めます。

弱い紐帯を増やすためには

それでは、この弱い紐帯の強さを発揮するため、弱い紐帯をどのように増やしていくべきなのでしょうか。

SNSの活用

近年発達しているSNSは、弱い紐帯の新しい形のひとつです。

SNSの登場以前よりも容易に弱い紐帯から情報や利益を得ることができるようになっています。また、SNSには強い紐帯を持つコミュニティーも当然参加しています。SNS自体が強い紐帯同士を結び付ける弱い紐帯の役割も果たしており、以前よりも気軽に異業種同士が手を組み、情報を交換し合うことが可能となりました。

強い紐帯の企業や組織が弱い紐帯の力を借りようと思った際、現状ではSNSが有効な手立てになっています。

フューチャーセンターの活用

フューチャーセンターとは、企業や組織、加えて個人がそれぞれの専門の枠を超えて集まり、対話を通して中長期的な課題の解決を目指す施設です。

このフューチャーセンターは、まさしく弱い紐帯である組織や個人が集まる場であり、弱い紐帯の強みを最大限に生かせる場のひとつです。弱い紐帯が集まることで、相互に有益な情報や利益がもたらされることが多くなっています。

フューチャーセンターは弱い紐帯の強さを最大限発揮できるシステムであり、SNSにはない、顔を合わせたコミュニケーションを可能にしていることで、近年にわかに注目を集めています。

部署をこえたコミュニティの形成

この弱い紐帯は社内で形成することも可能です。

たとえば社内でもかかわったことのあまりない部署や職種の方などと話すきっかけを作ってみたり、企業も積極的に交流できる場を与えるなどが考えられます。

そうすることで、社内で弱い紐帯が多数形成されていくことになります。

まとめ

弱い紐帯の強さを考えると、組織づくりも大きく変わってきます。 弱い紐帯の強さを生かすことで、有益な情報をより多く得ることでき、組織としての創造性を高めることが可能になります。

その結果として、イノベーションの可能性を一気に高めることができることから、今後弱い紐帯の強さを生かすことは必要不可欠であると考えられます。

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