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弱い紐帯の強さ

2020年2月25日(火)更新

弱い紐帯の強さとは、アメリカの社会学者であるマーク・グラノヴェッターが1973年に提唱した社会的ネットワーク理論です。新規で有用な情報は、家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)よりも、ちょっとした知り合いといった弱いつながり、つまり弱い紐帯からもたらされる場合が多いというものです。

弱い紐帯の強さとは

弱い紐帯の強さとは、アメリカの社会学者であるマーク・グラノヴェッター氏が1973年に提唱した社会的ネットワーク理論で、新規で有用な情報は、家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)よりも、ちょっとした知り合いといった弱いつながり、つまり「弱い紐帯」からもたらされる場合が多いというものです。

弱い紐帯の強さに関する研究

マーク・グラノヴェッター氏は、1970年に転職を考えるホワイトカラーに対してある調査を行いました。それは、転職するうえで誰からの情報をもとに職を得たかというものです。

調査対象の282人のホワイトカラーのうち16.7%が高頻度で会う人(一週間に少なくとも二回会う人)からの情報をもとに転職をしていたのに対して、一方で83.3%のホワイトカラーが稀にしか会わない、いわゆるつながりの弱い人からの情報をもとに転職をしていたことがわかりました。

2001年のScott E. Seibert氏らの研究では弱い紐帯を通して有用な情報を入手することがキャリアに対する満足度、昇進、昇給に影響を与えることも報告されています。 また、2006年にPerry-Smith氏は、弱い紐帯は創造性を高めるためにも有益であるということを論文の中で示しています。

「ブリッジ=橋」としての弱い紐帯

弱い紐帯は、異なるコミュニティーを結ぶ 「ブリッジ=橋」 として役割を持っていると考えられています。家族や親しい友人といった強いつながり(強い紐帯)のみを重視していると、情報が偏ってしまう傾向にあります。しかしながら、弱い紐帯が橋渡しの機能を担うことで、情報を広範囲に伝播することができ、コミュニティー間の相互理解を促進すると言われています。

弱い紐帯の強さの活用

この「弱い紐帯の強さ」はビジネスのあらゆるシーンで活用されています。