連載:第3回 中竹竜二さんが聞く【新しい組織・リーダー論】
パナソニック「粘り強く諦めない」文化を大事に-スポーツもビジネスも失敗から学び続ける姿勢がある人は強い
中竹竜二さんとビジネスの世界により適した今求められている新しいリーダー論を探る連載。パナソニック専務執行役員、CTO(最高技術責任者)であり、ビジネスイノベーション本部長を務める宮部義幸さんに話を伺います。後編では、組織イノベーションを起こす人材の条件についてさらに深堀りして聞きました。
学生時代からきらりと光っている人たちをスカウトします
中竹竜二さん(以下、中竹): 新しい組織である「ビジネスイノベーション本部」で採用する人たちに何か基準はありますか。
宮部義幸さん(以下、宮部): 一言でいえば 「今までのパナソニックには居なかった」人を採用 することです。弊社は、いったん決まれば、団結し、ものすごい力を発揮する人材たちが多いのです。が、今回は1人ででも「決める」「実行する」ことができる人たちが欲しい。会社に合うかどうかよりも、個人のタレント性をみていきます。採用活動も定期採用とは別で、学生の頃からきらりと光っている人たちを一本釣りしていきます。
採用する時の見ているポイントは二つあります。まずは 今のテクノロジー・ネイティブな人 であること。例えば、AI技術は1980年代にもブームがあり、その時にAIを学び製品化に貢献した人たちは社内にもいるんですね。でも、彼らだけだといまのビジネスはうまく創れないです。やはりいまの技術で育ってきた人たちの発想が必要なのです。
もう一つのポイントが 「起業を志している人」 です。学生時代から起業を志しているトップレベルの人たちって今は大企業に興味がないので、面接には来てくれないんですね。ならば、こちらから会いに行く。そうしたスカウトの場では「1人で起業するよりも、パナソニックでやった方が成功する確率が高い環境がある」ことを提示していきたいと思います。そのための場所として「Panasonic β」を整えたのです。
中竹 :スポーツの世界では、最近は、才能がある子よりも、力は多少劣っていても、 エモーションをコントロールできる子を発掘しよう という動きが目立っています。こうした視点はありませんか?
宮部: 議論はしていますが、まだまだ、明確な傾向や基準はないですね。ただ、「どうしてもやりたい」という気持ちが強い人の方が、気にはなりますよね(笑)。
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