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2019年1月9日(水)更新

労働条件通知書

労働条件通知書は、会社が従業員を雇用する際に交付しなければならないものですが、法令により定められた記載事項は労働者の就業形態によって違いもあり、かなり複雑なものになっています。従業員とのトラブルを防ぐため、人事担当者、経営者は、労働条件通知書の意味や重要性を十分に認識したうえ、法定記載事項や交付時期などを理解しておかなければなりません。

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労働条件通知書とは

労働条件通知書とは、労働者と労働契約を締結する際に交付する、契約期間や賃金、業務内容、就業場所、就業時間などの労働条件を記載した文書のことを言います。

労働条件通知書に記載しなければならない事項は法令により定められており、会社、労働者の双方にとって非常に重要なものになります。

労働条件の明示義務

労働契約を締結する際に労働者に明示しなければならない事項は、労働基準法施行規則などに定められており、その事項を整理したものが労働条件通知書ということになります。そのため、労働条件通知書は、原則として作成、交付する義務があるものです。「原則として」というのは、「労働条件通知書」という形でなくても明示しなければならない事項を何かしらの文書で通知すれば足りるという意味です。

なお、労働者として共通に明示しなければならない事項に加え、有期契約労働者やパートタイマーなどの短時間労働者については、さらに明示しなければならないものが個別に定められています。

労働条件通知書の意味

労働者にとって、これから働く会社における契約期間や賃金、就業場所、残業の有無などについては、大きく生活にかかわるものであり、就業前に知っておく必要があります。また、会社としても、後々のトラブルを防ぐために労働条件を明確にしておかなければなりません。

このためにあるのが、労働条件通知書であり、会社、労働者の双方にとって、なくてはならないものです。

通知労働者の範囲

労働条件通知書は、労働契約を締結する、すべての労働者に交付しなければなりません。正社員だけでなく、有期契約社員はもちろん、パ―トタイマーやアルバイトなどの短時間労働者、日雇労働者にも交付する必要があります。

就業規則との関係

就業規則では、全労働者が守らなければならない規則に加え、基本的な労働時間や休日、また、給与計算の方法や支払い方法などの労働条件を定めますが(就業規則とは別の規程で整理することもあります。)、労働条件通知書では、前述のとおり、労働契約を締結する個別の労働者に関する労働条件を記載するものになります。

ともに労働条件について規定、記載するものであるため、その関係性を確認しておく必要があります。

【関連】就業規則とは?作成~届出までの手順・ポイントをご紹介/BizHint HR

労働条件の記載について

一般的に、就業規則で規定する労働条件は全労働者に関する基本的なものであり、労働条件通知書に記載する労働条件は、就業規則で規定されている労働条件を各労働者用に整理し直したものであると言えます。

このため、就業規則に労働契約を締結する労働者に適用される労働条件を具体的に規定し、その適用される部分を明らかにしたうえで就業規則を交付すれば、あらためて労働条件通知書を交付する必要はないこととされています。ただし、就業規則と労働条件通知書では記載しなければならない事項は似てはいるものの完全には一致していませんので、就業規則に具体的な労働条件を盛り込むよりも、個別に労働条件通知書を作成、交付した方が効率的であり現実的です。

【参考】労働契約等・労働条件の明示/兵庫労働局

労働条件の相違について

就業規則で定めている労働条件とは異なる整理をした労働条件通知書を交付してしまうことも考えられます。この場合について、労働契約法第12条では、「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とし、無効となった部分は就業規則で定める基準による。」としています。

例えば、就業規則で賞与の支給があるとしていた場合に、労働条件通知書で賞与の支給はなしとすれば、労働条件通知書におけるその記載部分は無効になり、就業規則での規定どおり、賞与の支給ありということになります。逆に、就業規則で定める基準を上回る整理をした労働条件通知書を交付してしまった場合には、労働条件通知書での記載部分が有効になりますので、労働条件通知書を交付する際には十分な注意が必要です。

【参考】労働契約法第12条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

雇用契約書・労働契約書との違い

労働条件通知書と似ているものに、雇用契約書や労働契約書があります。結果として、同様の位置付けになるものですが、法的根拠やその役割は異なっています。

雇用契約書とは

労働条件通知書は、労働基準法や労働基準法施行規則、その他の労働関係法令に基づくもので、労働条件を書面にした、会社から労働者への一方的な通知になります。これに対して雇用契約書とは、民法第623条の「雇用は、当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対して報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる。」という民法の規定に基づいた契約書になります。

労働条件通知書との違いは、労働条件通知書のように一方的な通知ではなく、会社、労働者の双方がその契約内容を確認して合意を得るための文書であること、また、必ずしも雇用契約書として書面にする義務はないことです。ただし、一般的には労働条件を記載した雇用契約書を2部作成し、会社、労働者の双方が契約内容を確認したうえで、署名、押印し、それぞれで保管しておく流れになります。

会社、労働者の双方が契約内容を確認し、それぞれで契約書を保管しておくものであることを考えると、トラブル防止の観点からも労働条件通知書よりも重要な役割を持っていると言えます。

【関連】「雇用契約」とは?労働契約との違い、雇用契約書の雛形や注意点も解説/BizHint HR

【参考】民法第623条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

労働条件通知書兼雇用契約書

前述のとおり、雇用契約書はトラブル防止のためには有効ですが、法的な交付義務があるのは労働条件通知書の方になります。

労働条件通知書と雇用契約書を別に作成することが整理としては正しいですが、記載する内容は同じであるため、労働条件通知書の下部に、労働条件に同意することや契約書をそれぞれで保管する旨の記載と、会社、労働者の双方の署名、押印欄を追加して、「労働条件通知書兼雇用契約書」として運用することも有効です。

労働契約書とは

労働契約書という用語は、雇用契約書と区別することなく使用されていることが多いものと考えられますが、本来的な整理では異なるものです。

労働契約書とは、労働契約法第4条の「使用者は、労働者に提示する労働条件及び労働契約の内容について、労働者の理解を深めるようにし、労働者及び使用者は、その労働契約の内容について、できる限り書面により確認するものとする。」という、労働契約法の規定に基づいた契約書になります。

労働条件通知書との違いは、雇用契約書と同様に、会社、労働者の双方がその契約内容を確認して合意を得るための文書であること、また、必ずしも労働契約書として書面にする義務はないことです。法的な整理で言えば、ここでいう労働契約とは、使用者と労働者の関係におけるもののみである(民法上の雇用契約では、使用者と労働者の関係に当たらない、同居親族のみを使用する事業で、同居親族を採用するようなものも含む。)ため、雇用契約と同一ではありませんが、会社と労働者の関係においては、雇用契約書とほぼ同じ意味を持つものと考えて差し支えありません。

【参考】労働契約法第4条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

労働条件通知書の記載事項

全労働者に共通して明示しなければならない事項は、労働基準法施行規則第5条により定められています。短時間労働者や派遣労働者などについては、別の法令でさらに明示しなければならない事項が定められていますが、それらについては後述します。

また、その明示事項には、必ず明示しなければならない事項と、該当がある場合に明示しなければならない事項があり、その中でも書面で交付しなければならない事項と、口頭での明示でもよい事項に分かれているなど、非常に複雑なものになっています。

【参考】労働基準法施行規則第5条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

記載しなければならない事項

必ず記載しなければならない事項は以下のとおりです。わかりやすくするために、条文上の表現から変更しています。

  1. 労働契約の期間
  2. 有期契約労働者については、労働契約の更新基準
  3. 就業場所
  4. 従事する業務の内容
  5. 始業、終業時刻
  6. 所定外労働の有無
  7. 休憩時間、休日、休暇
  8. 交替制勤務をさせる場合は、就業時転換(交替期日あるいは交替順序等)に関する事項
  9. 賃金の決定方法、計算方法、支払方法、賃金の締切り及び支払時期に関する事項
  10. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

上記2の有期契約労働者についての労働契約の更新基準については、平成25年3月までは、厚生労働省の告示「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」の中に定められており、必ずしも書面による明示が義務付けられていませんでしたが、平成25年4月から上記告示から削除され、労働基準法施行規則第5条に追加になりました。これにより、書面による明示が必要になりました。

なお、必ずしも記載しなければならない義務はありませんが、厚生年金、健康保険などの社会保険の加入状況や、雇用保険などの労働保険の適用の有無についても記載しておくことが一般的です。これらの社会保険などの適用があれば、労働者が給与明細を手にしたときに社会保険料や雇用保険料はわかりますが、そもそもの適用があるのかについて、明示しておきます。

【参考】労働基準法施行規則等の一部改正について/厚生労働省

口頭の明示でもよい事項

必ずしも記載する必要はなく、口頭の明示でもよい事項は以下のとおりです。

  1. 昇給に関する事項
  2. 退職手当の定めが適用される労働者の範囲、退職手当の決定方法、計算方法、支払方法、支払時期に関する事項
  3. 臨時に支払われる賃金、賞与などに関する事項
  4. 労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
  5. 安全、衛生に関する事項
  6. 職業訓練に関する事項
  7. 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
  8. 表彰、制裁に関する事項
  9. 休職に関する事項

なお、前述の「記載しなければならない事項」と、上記1の「昇給に関する事項」については、必ず明示しなければならない、「絶対的明示事項」と言われており、上記2から9については、その制度がない場合(例えば、上記2であれば、退職手当の制度自体がないなど)には明示する必要がない「相対的明示事項」と言われています。

有期契約労働者について

有期契約労働者については、前述の「記載しなければならない事項」として、「労働契約の更新基準」を挙げていましたが、具体的には以下の記載が必要です。

契約更新の有無

契約期間終了後に、その後の契約がどうなるのかについて記載しなければなりません。その記載内容として、厚生労働省は参考として以下を挙げています。

  • 自動的に更新する。
  • 更新する場合があり得る。
  • 契約の更新はしない。

労働条件通知書における整理では、上記すべてを記載し、該当するものに丸を付す形にすることが一般的です。

契約更新の判断基準

契約を更新する場合があるのであれば、その判断基準も記載しなければなりません。その記載内容として、厚生労働省は参考として以下を挙げています。

  • 契約期間満了時の業務量により判断する。
  • 労働者の勤務成績、態度により判断する。
  • 労働者の能力により判断する。
  • 会社の経営状況により判断する。
  • 従事している業務の進捗状況により判断する。

労働条件通知書における整理では、上記すべてを記載するか、実態に合うものだけを記載して、該当するものに丸を付すことが一般的です。

短時間労働者について

短時間労働者、つまり、パートタイマーやアルバイトなどのような、一般の労働者と比べて労働時間が短い労働者については、前述の「記載しなければならない事項」、「口頭の明示でもよい事項」のほかにも明示すべき事項があります。

「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則第2条」においては、次の事項について明示しなければならないことが定められています。明示する方法は、労働条件通知書などに記載するほか、短時間労働者が希望する場合には、電子メールやFAXによることでも構わないこととされています。

  1. 昇給の有無
  2. 退職金の有無
  3. 賞与の有無
  4. 相談窓口

なお、4の相談窓口に関しては、短時間労働者からの苦情を含めた相談に応じるための窓口であり、平成27年4月の法改正により事業主に設置が義務付けられものですが、その相談担当部署や相談担当者などの明示をしなければならないというものです。

【参考】短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則第2条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

派遣労働者について

派遣労働者に対して労働条件通知書を交付するのは派遣元になりますが、派遣労働者の場合も短時間労働者と同様に、前述の「記載しなければならない事項」、「口頭の明示でもよい事項」のほかにも明示すべき事項があります。

「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則第26条の3」においては、次の事項のいずれかについて明示しなければならないことが定められています。明示する方法は、労働条件通知書などに記載するほか、電子メールやFAXによることでも構わないこととされています。

  1. 派遣労働者本人の派遣料金額
  2. 派遣労働者が所属する事業所における派遣料金の平均額

なお、派遣労働者については、労働契約締結時のほか、締結前、締結後の派遣開始時にも派遣元から明示すべき事項が定められています。

これらの詳細については、以下の東京都の参考リンクでご確認ください。

【参考】契約を結ぶときには(労働条件・就業条件の明示)/東京都 TOKYOはたらくネット

【参考】労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則第26条の3/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

労働条件通知書の交付時期

労働条件通知書を労働者に交付する時期については、労働基準法第15条において、「労働契約の締結に際し」とされています。入社日以降に交付している会社も少なくないものと考えられますが、トラブル防止のためにも、どの時点で労働契約が締結となるのかを確認しておく必要があります。

【参考】労働基準法第15条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

採用内定日と採用日

労働条件通知書を労働者に交付する時期として問題となるのが、採用内定日なのか実際の採用日なのかという点です。試用期間があったとしても、その時点では明らかに労働契約は締結されていますので問題になりません。

雇用契約書のところでも説明したとおり、雇用契約とは、当事者の双方が合意することで成立するものであることを考えると、採用内定時に労働契約は締結しているものと推察できますが、過去の判例においても、採用内定通知時に労働契約が締結しているとの解釈がなされています。労働条件通知書は、本来的には採用内定時に交付しなければならないものであると言えます。

転職者であれば、求人募集の際にある程度、細かな条件を提示しており、また、内定から採用までの期間も短いため、問題になる場面は少ないものと考えられますが、新卒者である場合には注意が必要です。

【参考】大日本印刷事件/独立行政法人労働政策研究・研修機構

実務上の取り扱い

労働条件通知書を採用内定と同時期に交付するためには、採用内定時に該当者の勤務地や賃金などをすべて決定しなければなりませんが、現実的にはかなり難しいものです。

採用内定者に対する実務上の取り扱いとしては、以下が考えられます。

  • 採用内定段階での交付は難しい旨の説明を行い、入社日までに交付する。
  • 採用内定段階で確定している条件や予定している条件を記載したものを仮交付する。

採用内定者にとっては、実際に採用された段階で、考えていた賃金や業務内容などが異なる場合の不安が大きいものと考えられます。いずれの対応にしても、採用内定者に対して十分な説明ができていれば、トラブルは防止できます。

労働条件の明示義務違反

これまでに説明した、労働者に明示しなければならない労働条件を会社が明示しなければ、労働基準法その他の法令により、会社に罰則が科せられる場合(労働基準監督署からの指導を受けてもなお従わないような場合など)があり、労働者は直ちに契約を解除することもできます。

全労働者に関する罰則

前述の全労働者に共通する「記載しなければならない事項」や「口頭の明示でもよい事項」について明示しない場合には、30万円以下の罰金が科せられます。

短時間労働者に関する罰則

前述のパートタイマーやアルバイトなどの短時間労働者に対して明示しなければならない事項(昇給の有無、 退職金の有無、 賞与の有無、相談窓口)について明示しない場合には、10万円以下の過料が科せられます。過料は、刑罰である罰金と異なり、行政処分です。

なお、短時間労働者についても、上記の全労働者に共通する明示義務違反があった場合には、30万円以下の罰金が科されますので注意が必要です。

労働者からの契約解除

労働者の立場から言えば、明示された労働条件が事実と異なる場合には、労働基準法第15条第2項により、労働契約を即時に解除することができることとされています。

退職について、就業規則に、30日前に申し出なければならないとしていても、明示された労働条件と異なることを理由に退職の申出があった場合には、直ちに退職が成立します。会社としては、その労働者が退職したことについて、労働条件の相違が著しいものであれば、会社都合とされる場合もありますので注意が必要です。

【参考】労働基準法第15条第2項/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

労働条件通知書の管理

労働条件通知書は、法令に基づいた記載内容になっている関係上、法改正があれば様式の見直しが必要になります。また、労働者が退職したあと、すぐに破棄してよいものではなく、保存しなければならない期間が定められています。

労働条件通知書の見直し

労働契約を締結する労働者に明示しなければならない労働条件は、法改正により変更、追加されることがあります。前述のとおりですが、平成25年4月の法改正では、有期契約労働者に対する書面による明示事項が追加され、平成27年4月の法改正では、パートタイマーなどに対する明示事項も追加されています。

法改正の情報は、厚生労働省のホームページからも入手することができますし、労働基準監督署やハローワークなどにリーフレットなども置いてありますので、それらに注意して適宜、労働条件通知書を見直す必要があります。社会保険労務士などの専門家に相談できるのであれば、タイミングをみて確認することが効率的です。

労働条件通知書の保存期間

労働条件通知書は、労働基準法第109条、労働基準法施行規則第56条において、労働者の退職または死亡の日から3年間は保存しておかなければならないことが定められています。

労働基準監督署の突然の調査や、労働者が退職したあとにトラブルが発生することも考えられますので、雇用契約書(保存義務はなし)などとあわせて保管しておくことが必要です。

【参考】労働基準法第109条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕
【参考】労働基準法施行規則第56条/電子政府の総合窓口e-Gov〔イーガブ〕

労働条件通知書の雛型・記入例

労働条件通知書の雛型や記入例は、インターネット上で数多く公開されていますが、労働基準法の所管省である厚生労働省や都道府県労働局が公開しているものを利用した方が安全です。

労働条件通知書の雛形

厚生労働省のホームページには、労働基準法関係の様式をダウンロードできるページがあり、その中に、労働条件通知書の雛型も用意されています。「一般労働者用」、「短時間労働者用」、「派遣労働者用」、「建設労働者用」、「林業労働者用」の「常用、有期雇用型」および「日雇型」について、WordファイルとPDFファイルでダウンロードすることができます。

なお、「日雇型」については、一日の単発労働として整理されたものであり、「建設労働者用」、「林業労働者用」については、業界に特有な中小企業退職金制度や物品の貸し出し、持ち込みなどに関する記載を追加したもので、「一般労働者用」と大きく異なるところはありません。

また、「始業、終業の時刻」を記載する欄に、所定時間外労働の有無や、変形労働時間制の時間などを記入する欄もありますが、所定時間外労働を有りとするのであれば、36協定が必要ですし、変形労働時間制を適用するのであれば、求められる労使協定が必要になりますので注意が必要です。

【参考】主要様式ダウンロードコーナー・労働基準法関係主要様式/厚生労働省

労働条件通知書の記入例

各都道府県労働局のホームページには、労働条件通知書の雛型とともに記入例も掲載しているところがあります。

例えば、神奈川労働局のホームページでは、「一般労働者用」と「短時間労働者・派遣労働者用」の「常用、有期雇用型」および「日雇型」についての記入例がWordファイルでダウンロードすることができます。

【参考】労働基準法関係(記載例)/神奈川労働局

まとめ

  • 労働条件通知書は、各法令により定められた事項を記載しなければならいないものであり、会社から労働者に対する一方的な通知である。
  • 雇用契約書は、法的な交付義務はないものの、会社、労働者の双方が契約内容を確認するものであり、トラブル防止のためには労働条件通知書よりも有効である。
  • 労働条件通知書と雇用契約書を併せたものにすることで、法的義務を果たし、トラブルも防止することができる。
  • 労働条件の明示義務違反があると、罰金または過料などの罰則が科せられる。
  • 労働者に明示しなければならない労働条件は、各法令の改正により変更されるため、法改正情報については留意しなければならない。

<執筆者>
本田 勝志 社会保険労務士

関西大学 経済学部 経済学科 卒業。1996年10月 文部省(現文部科学省)入省。退職後、2010年に社会保険労務士試験に合格。社会保険労務士事務所などでの勤務経験を経て、現在は特定企業における労務管理等を担当。


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