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自己都合退職

2018年9月10日(月)更新

労働契約の終了には、自己都合退職、解雇や退職勧奨など会社側の都合による退職、労働契約期間の満了など、様々な形態があります。ここではその中の自己都合退職について、その法律的な背景、概要、失業保険や退職金の扱いなどを解説するとともに、労働者からの退職申入れを受けたときに会社としてするべき対応や手続き、注意点などを説明します。

自己都合退職とは

「自己都合退職」という言葉は、労働者側からの労働契約の終了という意味で使われています。

労働契約の終了には、労働者からの一方的な契約解除(辞職)、会社からの一方的な契約解除(解雇)、双方の合意による契約解除などの形態があります。これらのうち「労働者からの一方的な契約解除」が、「自己都合退職」と呼ばれるものです。また、これに労働者の申し出による合意退職を加えて、大きく「自己都合退職」とくくられることもあります。

ここでは「労働者からの一方的な契約解除」を中心に、自己都合退職についてみていきます。

民法と労働基準法からの観点

自己都合退職についての定めは、労働契約期間の有無や賃金形態によって異なります。順に説明します。

契約期間の定めがない場合

雇用期間の定めのない労働者の場合は、いつでも「退職します」と、会社に申し入れることができます。そしてその退職意思表示から2週間が経過すると、退職が実現するとされています。

そしてこの場合、会社側の同意は必要ありません。労働者が一方的に退職の意思表示をし、会社が「そんなことは許さない」と言っても効果はなく、2週間の経過をもって労働契約は終了します。

当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。(民法627条1項)
【引用】電子政府の総合窓口e-Gov/民法